NCBI PubmedやGoogle Scholarなどの文献検索ツールを利用できる
PerplexityやChatGPTを用いて関連遺伝子に関する情報を集めることができる
遺伝子リストに各自の学籍番号をアサインしました。それぞれの遺伝子について、どのような経緯で発見されたかについて簡単にまとめた上で、その発見を記載した原著論文をあげてください。NCBI Pubmedで検索すると、Pubme ID (PMID) という番号が出てくるのでその番号を記入するか、もしくはdoiのアドレスを記入してください。doiがわからない人はググってください。my geneに書いてある遺伝子名はHUGO コンソーシアムにまとめられた比較的新しいものなので、昔の名前をNCBI geneで検索し(遺伝子名で検索し、該当ホームページのaliasのところに並んでいるのが昔の名前)、その名前で文献等を検索するほうが良いかもしれません。
(補足)
教科書の内容も含め、科学的に事実とされることは、すべて原著論文という形で何らかの雑誌に出版されたものをベースにしています。原著論文は、雑誌が依頼した複数の匿名の査読者によって内容が精査され、その内容に瑕疵があれば修正を要求され、全ての査読者が納得して初めて公開されます。この仕組みを仕組みをピア(同じ分野の専門家)レビューといいます。ピアレビューを経たライフサイエンス関連の論文を集めたデータベースがNCBI Pubmedです。どの雑誌でもPubmedに載せてもらえるわけではなく、アメリカのNIHのNational Library of Medicineがこの雑誌は正しい査読過程を経た論文を掲載していると認めた雑誌に掲載された論文のみがデータベースに載ります。
文献はNCBI PubmedもしくはGoogle Scholarでキーワード検索すれば出てくる。広くそのトピックについて知りたい時はreviewをキーワードに入れると、総説が出てくる。リンクを辿れば北大のHINESからアクセスすれば、多くの場合論文を読むことができる。総説を読んでから、そこで取り上げられている原著論文を読むと、概要を掴みやすい。自宅からでは論文の中身まで見れないことが多い。free accessと書いてある論文は読むことができる。
複数の語からなるキーワードは引用符でくくるとそのキーワードで検索してくれる。例えば、cell cycleとするよりも、"cell cycle"としたほうが、細胞周期に関する論文を正しく検索できる。これは大体どのデータベースでも一緒。例えば、"hokkaido university" "faculty of pharmaceutical sciences"で検索すれば薬学部から発表された論文が、さらにスタッフの名前を入れればその人が著者リストに入っている論文が出てくる。
Pubmedの場合、表示順を色々選べる。結果が表示された画面のSort byのプルダウンメニューで、Publication dateの昇順、降順でソートすると、そのキーワードを含む最新論文、最も古い論文を表示できる。Best Matchを選ぶと、キーワードへの関連の深さでソートしてくれる。与えるキーワードが正しく選択できている場合は、Best Matchを選ぶと最も欲しい論文に出会える確率が高い。なるべく古い論文を探したいときは日付でソートすると良い。
Google Scholarはキーワードに関連した論文に関して、何回他の論文に引用されているのかということを指標にソートしてくれる。なので、そのキーワードで最も影響力を持った論文を探すのに便利。これも正しいキーワードの組み合わせでqueryを出せば、欲しい論文のリストを返してくれる。
AIも活用できる。Perplexity AIは、アカデミア関連の情報を手軽にまとめてくれる。ただし、ソースはwikipediaであったり、free accessの最近の総説から情報を引っ張ってくることが多いので、必ずしも正しい情報に辿り着けるとは限らない。でも、現状は、知らない分野に関しては(つまり、どのようなキーワードをqueryに投げたら良いかよくわかっていない時は)一番まともな文献を上げてくれる気がする。ChatGPTはフリー版だと、ハルシネーションが酷くてあまり使えない。実在しない論文をあげてくる。ただ、中身は合っていることが多いので、その内容からPubmedやGoogle scholar を検索して論文まで辿り着くというやり方もあるかも。
日本語で遺伝子の名前の由来について解説した新書がいくつかあるかと思います。そういう本を図書館で読んでみるのも良いかもしれません。たとえば坊農さんが書いた「論文に出る遺伝子デルジーン300」とか、島田祥輔さんが書いた「おもしろ遺伝子の氏名と氏名」とか。
統合TVを利用すると各種データベースの利用法をYoutubeの動画で学ぶことができます。こちらのページを参考にすると良いと思います。
例えば、ものすごく有名なDNAの二重らせん構造を提唱したWatson & Crickの論文は下記の通り。DNAの構造を最初に見つけた論文は?という課題であれば、
PMID: 13054692
DOI: 10.1038/171737a0
に行きつけば良い。要約するのであれば、例えば、
WatsonとCrickは、X線構造解析の手法を用いて、DNAがリン酸バックボーンが逆並行に螺旋構造を作り、塩基がその軸に対して垂直に並んだ構造を初めて提唱した。この際、それぞれの鎖の各塩基を見ると、Gは必ずCと、Aは必ずTと塩基対を作る。その塩基対の構造は互いに類似しており、らせん構造はどのような塩基配列でも保たれる。この構造はなぜ多様性を持つ物質が結晶を作るかということをよく説明することができ、DNAが遺伝物質であることを強く示唆している。
みたいなまとめの文章をつけてくれればOKです。
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