【お知らせ】
【お知らせ】
○会員の皆様
ただいま英米文学会ホームページは再建中です。さしあたり、12月20日の英米文学会のお知らせを掲載させていただきます。
2025年度 立教英米文学会 開催要項
〇2025年度 立教英米文学会
日 時:2025年12月20日(土) 14:30~17:50
場 所:立教大学池袋キャンパス 太刀川記念館3階 カンファレンス・ルーム
【立教英米文学会会長挨拶】
14:30~14:40
【大学院生による発表】
14:40~15:20 梅澤 琉登 (立教大学大学院博士後期課程)
「“Yankee Doodle” の不協和音——エドガー・アラン・ポーの “The System of Dr. Tarr and Prof. Fether” と アンドリュー・ジャクソン の亡霊」
【講 演】
15:30~16:10 小河 舜(上智大学助教)
「初期中世イングランドのAngelcynnをめぐって――後期古英語期における「イングランド人」の意味」
ブリテン島へ侵入と定住を行った5世紀以降、各地で諸王国を築いたアングロ・サクソン人は、10世紀初頭のWessex王Æthelstanに「イングランド人の王」としての呼称を与えた。以後、10世紀後半から11世紀初頭にかけて、「イングランド人」としての民族意識は、激しさを増すデーン人による侵略を受ける中で、次第に顕在化する。本発表では、10世紀後半以降の文献に見られるAngelcynnを手掛かりに、初期中世イングランドにおける民族意識の芽生えとその特徴について考察を行う。従来、アングロ・サクソン人の民族意識は、charter等を扱う歴史学の文脈で盛んに議論されてきた。発表では、Ælfric of Eynsham(c.955–c.1010)とWulfstan(d. 1023)による作品を軸として、10世紀後半から11世紀初頭に執筆された古英語とラテン語による文献を分析の対象とする。作品に見られる民族名をそれが使用される文脈とともに考察することで、この時代の「イングランド人」としての意識がいかなるものであったかを明らかにしたい。
【特別記念講演】
16:20~17:50 新妻 昭彦(立教大学名誉教授)
「トマス・ハーディの最後の小説を考える――「恋の霊を求めて」を求めて」
「『恋の霊』は、ハーディの最後の小説であって、最後の小説ではない」というパトリシア・インガムの言葉は、代表作である『ダーバヴィル家のテス』(1891)と『日陰者ジュード』(1895)を含む、小説家トマス・ハーディ(1840–1928)の最終期における『恋の霊』(The Well-Beloved)(1897)という小説が持つ曖昧にして不安定な位置を端的に言い表している。まずは代表作との関連から、現在では単独の作品としてハーディ研究において存在感を増しつつあるこの小説に関して、その執筆刊行の事情やプロット構成、反復する主題、研究上の関心の推移などを考察することで、まずはその研究上の意義を確認したい。その上で、その曖昧さと不安定さに関して拙論を加えることになる。その際、ほかのハーディ小説のあらましを伝え、その魅力まで示すことができれば申し分がない。
【レセプション】
18:05~20:00
学会に引き続き、第一食堂2階「藤だな」にてレセプションを行います。是非ご出席くださいますようご案内申し上げます。
会費はいただきません。ご招待とさせていただきます。
問合せ先:立教英米文学会 Email:eibeibun@rikkyo.ac.jp
【過去の講演】