本HP開設(2025年)以降に本会にお寄せいただいたものをご紹介します。
本会に受贈いただいた出版物を紹介します。(到着順に掲載します。)
会員の安元隆子さんが、ご単著『金子文子 反逆の思想:「人間の絶対平等」を求めて』を刊行されました。
皓星社 定価2500円+税 ISBN978-4-7744-0880-4 皓星社HP
【内容】
⾦⼦⽂⼦(1903- 1926)の思想を、著書『何が私をこうさせたか』をはじめとする記録からたどる、画期的な論考です。⽂⼦は、裁判の中で次のように語っています。
「総ての⼈間は完全に平等であり、従つて総ての⼈間は⼈間であると云ふ、只⼀つの資格に依つて⼈間としての⽣活の権利を完全に且つ平等に享受すべき筈のものであると信じております。 」 (『朴烈、⾦⼦⽂⼦裁判記録』より)
人間はみな平等、というのは今では当たり前の考え方かもしれませんが、⽂⼦がこのような主張をしたのは⼤正時代、天皇制国家の時代でした。天皇もまた「総ての人間」であり「完全に平等」という、当時の日本国家を否定するような文子の思想は、⽂⼦の中にどのように芽⽣え、醸成されていったのでしょうか。
具体的には、第1部では⽂学研究的なアプローチで⾦⼦⽂⼦の表現を読み解くという今までにない試みから、第2部は⽂⼦が受容したマックス・シュティルナーや⽯川啄⽊などの思想から、⽂⼦が⾃死を選ぶまでの末期の思想に至るまでを検証します。「⼈間の絶対平等」を掲げてひたすらに⽣き、闘い抜いた⼈間・⾦⼦⽂⼦の新たな姿を、描き出します。
武蔵野書院 定価7000円+税 ISBN978-4-8386-0817-1 武蔵野書院HP
【内容】
絵巻で読む『竹取物語』─日本の小説の原点である、現存最古の物語を絵から読み解く。その試みとして本書は、 立教大学図書館蔵の「竹取絵」(『竹取物語』の絵)コレクションを代表する「竹取物語絵巻」その他の紹介(全図カラー)を軸に、『竹取物語』の再評価とその享受史(近世の奈良絵本も含めた)の検証を目指すものである。
本書「〈かぐや姫幻想〉のコスモロジー(小嶋菜温子)」より
【執筆者】(目次順)
小嶋菜温子、青木慎一、宮腰直人、目黒将史、李 愛 淑、井野葉子、鈴木 彰
立教大学文学部日本文学科をご卒業された今令子さんが、ご単著『谷崎禮讃 谷崎潤一郎をめぐる人々との出会い』を刊行されました。
港の人 定価2600円+税 ISBN978-4-89629-450-7 C0095 港の人HP
なお、在庫僅少とのことで、Kindle版(定価900円・税込)も出版されたとのことです。 Kindle当該ページへのリンク
【目次】
はじめに / 第一章 震災、そして松子夫人との結婚へ / 第二章 倚松庵と谷崎の作品世界 / 第三章 ゆかりの人々が語る素顔の谷崎 / 第四章 『新世間』誌と谷崎 / 第五章 渡邊千萬子さんと晩年の谷崎夫妻 / 第六章 谷崎の本質及び将来性
資料編
谷崎松子夫人より筆者宛封書 昭和四十九年十一月/谷崎松子夫人より筆者宛封書 昭和四十九年十二月/谷崎松子夫人より筆者宛封書 昭和五十年四月/谷崎松子夫人より筆者宛封書 昭和五十一年二月/谷崎松子夫人より筆者宛封書 昭和五十二年八月/谷崎松子夫人より筆者宛封書 昭和五十八年一月/谷崎松子夫人より筆者宛葉書 昭和六十年一月/谷崎松子夫人より樋口富麿氏宛封書 昭和三十六年七月/平井正衛氏より筆者宛封書 昭和五十年四月/渡邊千萬子さんより筆者宛葉書 昭和四十九年十一月/渡邊千萬子さんより筆者宛封書 平成三年三月/渡辺たをりさんより筆者宛封書 昭和四十九年十一月/『吉野葛』ゲラ刷り/『新世間』誌創刊号/谷崎潤一郎書 色紙 谷崎松子夫人書 色紙/谷崎潤一郎自筆原稿/三島由紀夫「谷崎潤一郎頌」自筆原稿/文学陶器
参考文献 / あとがき
会員の山田夏樹さんが、ご単著『〈私〉の拡大と物語の現在 戦後日本の近現代文学、サブカルチャー』を刊行されました。
ひつじ書房 定価6200円+税 ISBN978-4-8234-1299-8 ひつじ書房HP
【内容】
三島由紀夫、大江健三郎、北杜夫、村上春樹などの戦後文学や、手塚治虫、富野由悠季などのサブカルチャーを再読し、〈私〉の変容を探る。かつて内面的な自己表現の場であった物語は、現代のキャラクター化や断片的消費の中で新たな意味を持つ。戦後文学における〈私〉の語りとネット時代の自己演出を結びつけ、物語の受容とアイデンティティの変遷を読み解く。過去と現在を横断しながら〈私〉とナラティブのあり方を問い直す一冊。
文学部兼任講師の前田潤さんが、ご単著『タイムスリップ・ツーリズム 古代の飛鳥・江戸の吉原・大正末期の湘南へ、現実逃避ぶらり旅』を刊行されました。
現代書館 定価2000円+税 ISBN 978-4-7684-5974-4
【内容】
時代を定めて、関連する本を数冊読む。旅先の風景と想像をぴたりと重ね、過去の歴史へ「タイム・スリップ」の旅に出る。持ち物は本と地図、そしてほんの少しの想像力――。
本書は三章構成。古代は明日香村(大化の改新)、近世は吉原(蔦屋重三郎)、近代は湘南(芥川龍之介)と、それぞれの時代・歴史・人物に関する書籍を読み込み、日本近代文学研究者である著者がゆかりのある街並みや歴史遺構を巡ります。
歴史・文学・散歩を愛するすべての人に贈る、新感覚の街歩きガイドです。
会員の影山亮さんが、ご単著『「桃太郎侍」を書いた男 山手樹一郎と同時代メディア』を刊行されました。
埼玉新聞社 定価3300円(税込) ISBN 978-4878895586
【内容】
テレビ時代劇「桃太郎侍」の原作者であり、時代小説家として一世を風靡した山手樹一郎の作品と生涯を研究者の視点から考察した一冊。
本会にご報告いただいた研究活動を紹介します。
会員の福﨑春雄さんより、論文「『顕輔集』伝本の再検討」をご寄贈いただきました。