ニューファンドランドメモリアル大学の

2024年度派遣中止について

 表題の件、2024年度のニューファンドランドメモリアル大学(以下、MUN)への学費非免除プログラムでの派遣は中止といたします。

 本プログラムは2022年度より派遣を開始いたしましたが、グレンフェルキャンパスへの団体移動手段が保証できないことにより、大学の制度としてのプログラム遂行が極めて困難となったため、誠に残念ですが中止することとなりました。

 ご参加を考えていた皆さまには誠に申し訳ありませんが、なにとぞご理解いただけますと幸いです。


①前提

 MUNへの留学は、大きく分けると正規課程と語学コースの選択が可能です。語学コースの場合にはグレンフェルキャンパスのみ、正規課程の場合にはセントジョンズ、グレンフェルの選択が可能です。

 本プログラム参加者の9割は語学コース履修者でありグレンフェルキャンパスのみとなります。正規課程はIELTSで6.5以上が必要なため、限られた方のみがセントジョンズを選択できる状況にあります。本学からの参加者のほとんどは、日本からグレンフェルキャンパスのあるディアレイク空港へ移動することになりますが、ディアレイク空港は小さな空港で、国際線が就航していないため、カナダ国内の大きな国際空港(例えばトロントやモントリオール)を経由し、現地のエアラインを利用した移動以外に選択肢がありません。

 現在、ディアレイクに就航している航空会社は限られており、日本からの団体渡航ではAir Canadaのみが選択肢となります。


②派遣者決定時期と渡航費用の支払い時期

 エアカナダを利用しないと団体渡航ができない状況にありますが、2023年10月以降、エアカナダの団体旅行規約に変更があり、出発の180日前までに本予約を完了させ、フライト費用の払い込みが必要となりました。このスケジュールに当てはめますと9月1日頃に渡航する本プログラムは、2024年3月1日頃には搭乗者登録と支払い完了が必要となります。立教大学では、本プログラムの最終的な参加者確定時期は3月1日頃を見込んでおり、決定直後に搭乗者登録とフライト費用を支払っていただくことになりますが、このスケジュールは現実的ではありません。搭乗者登録が完了すると、それ以後にキャンセルや渡航日変更が生じた場合には多額のキャンセル費用や変更手数料が発生します。

 2023年度派遣の団体渡航は、12月ごろには20席程度座席をおさえ、人数確定後に不足分は追加、過剰予約分は解除し、4月から5月にかけてパスポートネームや生年月日を登録し、6月ごろに支払いを完了させましたが、上記の理由によりエアカナダは3月1日以降の仮予約ができない仕組みになってしまいました。


③航空会社の対応に対する不信任

 対応策として団体旅行ではなく個人手配の可能性も検討しましたが、立教大学内での派遣が確定し、皆さんの支払い準備が整うであろう4月上旬にフライトの個人手配を行いますと、ディアレイク便の座席数が少ないため20名前後のフライトが確保できる保証がない事、反対に予約数が少ないためフライトがなくなるとなることがある事があり、グレンフェルキャンパスに団体を送るための手段が保証できない状況に陥っています。

 実際、2023年度派遣では、ディアレイク便の利用者が少なかったため、モントリオールからディアレイクへのフライトが減便となり時間変更が生じた結果、同日中の乗り継ぎができなくなりました。そのため急遽モントリオールにて宿泊し、翌日のフライトでディアレイクへ渡航することとなりました。通常、このような航空会社の都合の場合には、航空会社からが宿泊費の補填を行っていただくことが多いのですが、エアカナダはこれを拒否したため、利用者(学生)が負担しなければならない事態となりました。

 航空会社に選択の余地があれば良いのですが、同プログラムを実施するにあたってはエアカナダしか選べない状況にあり、このような対応を行う航空会社を利用することは、どのようなトラブルが今後発生するのかわからないため、大学のプログラムとして継続して利用することは難しいと判断いたしました。


 以上から、2024年度のニューファンドランドメモリアル大学への学費非免除プログラムでの派遣を中止することを決定いたしました。

国際センター 派遣担当