ガは嫌いだと言う人は多いですよね。
でも、あまり嫌わないでやってください。チョウもガも同じ仲間なんですから。
花に集まるガもいれば、チョウと間違えられるほど綺麗なガもいます。
イカリモンガは山で出会う可愛いガで、チョウと間違える人も多いですよ。
山でイカリモンガを初めて見た人は、「何てチョウなんだろう?」って、きっと図鑑を探すんじゃないかなって思います。私も最初はそうでした。
以外と人懐っこいので、知らぬ間に背中や肩に止まっていることもあるので、そう思っちゃいますよね。
お尻にご注目ください。たまたまイカリモンガのヘアペンシルを撮影できました。
アサギマダラのヘアペンシルは見たことがありましたが、イカリモンガで気が付いたのは初めてです。オスが葉っぱに
マーキングしているのかしらね?下の写真を拡大すれば、ヘアペンシルを見ることができます。
実は、これ以前のイカリモンガの写真を見直してみましたら、ヘアペンシルを出していたのはこの時だけではありませんでした。これもそうです。
ヘアペンシルを出すイカリモンガ:長野県北アルプス山麓白馬村 2012年6月12撮影
「イカリモンガ」の名前ですが、翅にあるオレンジ色の紋が船の「いかり」に見えるので、そういう名前がついたんですって。下の写真を見れば、赤いイカリの形が見えますね。
それにしても、生き物の世界には厳しいこともあります。
花に吸蜜に来たイカリモンガを待ち受けていたのは、別の生き物でした。クモでしょうか?
翅の表を撮れたのはこの時のものだけでした。
イカリモンガの受難:長野県北アルプス山麓松川村 2011年10月16日
そんなこともありますが、イカリモンガの楽しいひと時は、花での吸蜜かもしれません。
季節によっていろいろな花で吸蜜していました。
キクザキイチゲで吸蜜するイカリモンガ:長野県北アルプス山麓大町市 2009年5月1日撮影
上の個体は春の個体です。春の儚い命「スプリング・エフェメラル」と言われるキクザキイチゲでお食事を楽しんでします。
夏の山ではクガイソウやヨツバヒヨドリで吸蜜していました。
隣の花にいるのはミツバチかしらね?ちゃんと蜜を分け合っているのですね。
クガイソウで吸蜜するイカリモンガ:長野県北アルプス山麓大町市 2009年7月22日撮影
ヨツバヒヨドリで吸蜜するイカリモンガ:長野県北アルプス山麓安曇野市2009年8月4日
そして秋には山裾の民家にも舞ってきました。キクの花で、蜜をお腹いっぱい吸えたかしらね?
この時には友人の背中にしきりに止まっていました。
温もりを感じたのかも知れません。
このように、チョウのようにかわいいガもいます。
山で会ったら、観察するのも楽しいですよ。
イカリモンガ Pterodecta felderi
チョウ目 イカリモンガ科