【オナガガモの交尾:長野県安曇野市】2011.2.12

信濃毎日新聞は12日、安曇野市豊科の犀川ダム湖(白鳥湖)に来ていたコハクチョウが8日頃から北帰行を始めたと報道していました。私の方も早くアップしないと、暖かくなって、カモたちも帰ってしまいそうです。

今年は2回白鳥湖に行き、白鳥とともに、いろいろなカモたちの写真を撮ってみました。その中で、2月1日に見たオナガガモの行動が、とっても興味深く、見入ってしまいました。

オナガガモの幾つもの群れが、マガモ、カルガモ、キンクロハジロなどに混じって越冬しており、10羽ほどのある1つの群れの行動を見ていて、とっても家族愛が強いと感じました。

その群れはどこからともなく飛んで来て、集団の中に一旦舞い降りましたが、ちょっとした何かを敏感に感じ取って、すぐ飛び立ちました。一羽の合図で、その家族が一斉に行動するのです。天空をしばらく旋回してから、2度、3度と着水を繰り返していました。何種類もいる群れの中に入っても、いつも家族一緒に行動していましたので、動きが他のカモと違い、よく目立ちました。

別のオナガガモは、いろんなカモが混ざり合っている群れに溶け込み、昼寝をしたり、水の中ではしゃぎまわっていました。群れに溶け込んだ、ある1羽のオスのオナガガモが、メスに近づく時の写真を見て下さい。交尾です。

奥にいるのがオスのオナガガモ、その前で横たわっているのがメスのオナガガモです。

オスは、水の中にメスを沈めてしまいました!

メスのこの行動はいったいなんなんでしょう?

この間わずか数十秒です。

この後、メスはオスを追うかのような様子を示していましたが、オスはごく自然に別のカモの群れの中に姿を消し、メスはメスで同じように、また別のカモの群れの中に入って行ってしまいました。何とも不思議な光景でした。

アルプス白鳥の会代表の会田仁さんに1月19日にお聞きしたカモの今年の飛来数は約3600羽です。会田さんは「いつもの半分ですよ。一昨年は6600羽、去年は3100羽でした」とおっしゃっていました。

その後当然変動があったと思いますが、コハクチョウの北帰行が始まったように、カモたちもそのうち徐々に減って行くのでしょう。コハクチョウもカモたちも、無事に北に帰れますように。