基調講演

テーマ「地域社会に貢献する大学スポーツ

演者 林 恒宏 先生(岡山理科大学)

プロフィール

 静岡大学卒業後、(財)静岡県サッカー協会、NPO法人ピュアスポーツクラブ、早稲田大学スポーツビジネス研究所、浦和レッズ、札幌国際大学、大阪成蹊大学、大正大学に勤務。2022年に大阪市立大学大学院創造都市研究科で博士(創造都市)の学位を取得。2022年度より岡山理科大学経営学部准教授。

ご講演内容

 本講演では、大学スポーツを正課、課外活動、教職員活動の三つの側面から捉え、これらが地域社会にもたらす多面的な利益に焦点を当てる。地域社会との関係性は、住民、自治体、企業、団体、学内コミュニティという多様なステークホルダーを含む。大学の役割は、課題解決、価値創造、人材育成、ブランディング、シティプロモーション、オープンイノベーション促進、生きがいづくりなど、地域社会への広範な貢献に及ぶ。

 岡山理科大学は地域社会における影響力を強化している。地域への貢献は、ナレッジの提供、組織ブランディング、事業の質保証、資源とプロモーション機会の提供などがある。大学にとっては、学びの機会拡大、プロモーション、研究機会、パートナーシップの確立、自治体からの信頼獲得という経営面での利点がある。

 具体的なアクションとして、岡山FAとの連携協定、SFTC加盟、百貨店との提携、瀬戸内アドベンチャーツーリズムへの取り組みが挙げられる。さらに、課外活動として岡山市活動助成事業、セミナー、オープンキャンパス、審判活動なども積極的に行っている。これらの活動は、大学と地域社会との連携を強化し、相互の発展に寄与している。

 本講演では、大学スポーツが地域社会に与える影響と大学にとっての意義を探求し、今後の方向性について議論を深める。地域社会と大学が共に成長し、互いに貢献し合う方法を理解するための重要な機会となることを期待する。