長期使用していない部屋に入るときは、十分な換気を行った上で、異臭に注意してください。室内に有害物がある場合で異臭がある場合は、十分な換気に加え、適切な保護具を用いて入室してください。 異臭がなくても、ドアの開放、可能なら窓の開放などを行ってください。外気温が高く、換気によって熱中症発症の恐れがある場合は、断続的な換気、扇風機やサーキュレーターを利用した換気等に留意してください。
長期の在宅勤務により、冷蔵庫等に保管されている食品、飲料の賞味期限、消費期限が切れている場合がありますので、確認し、期限切れのものは処分してください。 水回りはカビ等の発生の恐れがありますので、流しや水回りの掃除を行ってください。 水道は、配管内の水を排出してから、飲用に使ってください。
長期の在宅勤務により、掃除等が行き届かない状況がありましたので、食品などがなくても、害虫、害獣が発生している恐れがあります。水回り、ゴミ箱周辺の掃除、可能な範囲内で棚などの裏などの掃除を行うことで害虫等の対策を講じてください。実験で動物、昆虫などを飼育している研究室が近くにある場合で殺虫剤等を使用することを考える場合は、事前に部局等に相談してください。
液体窒素やヘリウム等の酸素欠乏リスクが高い寒剤等を保管または使用している室内に入る際には、必ず室内の酸素濃度を確認してから入室してください。なお研究室再開時など研究室内にしばらく立ち入りをしていない場合、実験室内に置かれたままの酸素濃度計は、電池切れなどの理由から低酸素状態でもアラームが鳴動していない場合があります。室内の酸素濃度計が正しく機能していることを確認し、確認できない場合は校正済みの正しく稼働する酸素濃度計を別途用意し、入室前に入口近傍の酸素濃度を視認してから入ってください。酸素濃度計が用意できない場合等は部局の環境安全管理室等にご相談ください。なお入室の際は、室内を十分に換気をしたうえで入室をしてください。
試薬の保管状態を確認し以下の場合は研究室の担当者および各部局の環境安全管理室を介して部局長および環境安全本部へ報告してください。
*化学物質の盗難または紛失が明らかになった時
*化学物質の飛散若しくは漏えい等により環境安全管理上の問題若しくは健康障害が生じ、又は生ずるおそれがあるとき
なお漏洩した化学物質による環境汚染や健康障害の恐れがある場合等は、曝露防止のための適切な機器や保護具等を使用し、廃棄方法のルールに則って漏洩化学物質を回収してください。
電気機器を使用・通電する前に、配線及びコンセントの確認をしましょう。しばらく使用していない室内や機器の配線は、断線やコードの破損、雨漏りや他の機器等からの漏水による水への曝露などの未知の要因に晒されていることがあり、通電再開時に破損の原因となることがあります。また、閉鎖中の業務の挽回を図ることなどの理由から閉鎖前よりの多くの機器や機材を使用する場合、蛸足配線や、乱雑な室内で追跡が出来ないコードが多数あると、定格電気容量以上の電力負荷がコードやコンセントタップに掛かることでの火災の恐れがありますので、適切な電気配線となっていることを改めて確認してください。
長期間の実験休止後の実験再稼働時には思わぬ機器の不具合や手順間違いにより漏水事故リスクが上昇します。実験装置に供給していた水道水の配管やホースの継手が緩んだり外れたりして漏水し、自研究室だけでなく階下まで影響を受ける事故が多発しています。実験装置再起動の際には、配管やホースの接続部の点検、手順の確認などを行うようにしましょう。
長期間の実験休止後の実験再稼働時には思わぬ機器の不具合や手順間違いにより高圧ガス漏洩の事故リスクが上昇します。高圧ガス取り扱い時の基本的な安全対策の再確認(特に学生に対して)、充分な使用前点検(高圧ガスの機器への配管やレギュレーターの緩みがないか、漏洩時のガス検知器は正常に作動しているか、漏洩時の対策や連絡体制の再確認、等)を行ってから実験再開してください。