人文領域

言語学プログラム

教育目的

 言語学とは、人が日常的に使用する「ことば」を科学的に研究する学問分野です。ことばとはどのようなものか、人はなぜことばを用いるのか、人はどのようにことばを使えるようになるのかなどという疑問に対する答を探し求める学問分野です。

 私たちは普段、無意識にことばを使っていますが、母語の場合は特に、その仕組みや構造に気づきません。これは歩く時にどのように筋肉を使っているのかを知らないのと同じです。このような人の本質に関わることばについて深く知ることは、他者とのコミュニケーションのとり方や外国語習得に必要な知識を学ぶことにつながります。したがって、隣接する学問領域も、言語教育・文学・心理学・コミュニケーション学・社会学・情報科学・国際協力・多文化共生など多数あります。

 本プログラムでは、言語学の全体像に加え、特に英語、中国語、日本語に焦点を当てて、各言語の音声、文法、意味など言語学の下位分野を詳しく学ぶことができます。言語学という基礎となる学問分野の知識をもとに、個別言語の仕組みや歴史的変化、それらの分析方法を学ぶことを通して、ことばが関わる様々な事象を批判的に考察する力を身につけます。

カリキュラムの特徴

 本プログラムの中には、大きく分けて4つの科目群が存在します。まず、言語学という大きなくくりに関する<共通科目>カテゴリー、それに加えて<英語>、<中国語>、<日本語>に関する言語学のカテゴリーがあります。<共通科目>から一定の単位数を取得して、あとは自由に選択できますので、<共通科目>の科目に加えて、<英語><中国語><日本語>の中から 1つの言語の科目のみを履修することもできますし、<共通科目>と3言語から少しずつ科目を履修することもできます。それぞれの関心に応じて様々な組み合わせが可能です。言い換えると,自分の将来のためにはどのような選択をするべきなのかを視野に入れた上での履修が必要になります。

 <共通科目>をいくつか紹介します。「談話分析」では、実際の話し言葉や書き言葉の使用をもとに文法機能や談話の構造を考察します。「社会言語学」では、ことばと社会(ジェンダー、地域、世代等)との関わりを学びます。「言語データ分析」では、コーパスという膨大な言語データを用いて、ことばの仕組みを分析します。このように、本プログラムでは、ことばを客観的に分析する科目での学びを通して、批判的・論理的思考力を養っていきます。

修了要件

必修または選択必修を含め;

メジャー:合計32単位

マイナー:合計16単位

【Ⅰ 人文領域】2.言語学プログラム.pdf