人文領域

文学プログラム

教育目的

 文学は、人間がことばをもつようになった頃から作られ楽しまれてきたものであり、人類の叡智の結集といっても過言ではありません。文学を読むことで、作者の想像力の豊かさに触れて心が満たされるだけでなく、人生の困難にぶつかったときには慰めや、それを乗り越えるヒントを得ることもできます。文学は、自己や社会の問題を考え、文化の多様性を知り、言語の面白さや奥深さを理解するといった、様々な機会を私たちに与えてくれるのです。

 活字文化の衰退が叫ばれる現代であっても、文学の重要性がいささかも減じられていないということは、文学のモチーフと技法が映画やマンガ、アニメ、ゲームにも継承されて、むしろより広く受け入れられていることからもわかります。

 本プログラムでは、様々な国や地域の文学に触れて多様な文化や価値観を知ることにより、他者を尊重しながら自身の判断で行動できる、自立した国際人を養成することを目的としています。文学は、実に多岐にわたる問題を扱っているので、他のプログラムと合わせて学べば、その学びを深めるためにも必ず役に立つものとなるでしょう。

カリキュラムの特徴

 従来の大学の文学専攻プログラムでは、一つのプログラムで学べるのは一つの国の文学に限られていることがほとんどですが、本プログラムの大きな特徴は、様々な国や地域の文学が幅広く学べる点です。長年にわたり桜美林の教育理念を支えてきた英米文学、中国文学、日本文学の3文学を中心にしてはいるものの、それ以外にも世界の諸地域の文学を扱う「現代作品研究」や「世界文学特論」、国や地域をまたいだ文学交渉を扱う「広域文学交流史」といった科目があります。また「比較文学」で複数の国の文学を比較し、それぞれの文学の特色や相互の影響関係を知ることもできます。さらに、「創作研究」、「編集研究」、「翻訳論」などでは、文学テクストの外側に位置するものがいかにテクストに影響を与えているかを学べるでしょう。

 学修の進め方としては、まず<共通科目>カテゴリーの科目を履修して文学についての基礎知識を固め、その後または同時に、3文学を扱う<各国文学>カテゴリーの科目を履修します。各国文学では、一つの文学を重点的に学修してもいいですし、複数の文学の科目を履修していってもかまいません。ここでは文学史をはじめ詩・劇・小説などが専門的に学べます。自分の興味に従い、自由に組み合わせて学んでください。

 また、文学の醍醐味を知るには、その文学が書かれた言語に精通することが重要だと言われます。もちろん、いくつもの国の言語に精通することは現実的に難しいでしょうが、中心的に学びたい文学がある人は、より深い理解を得るためにその言語の勉強を同時に進めることを推奨します。

修了要件

必修または選択必修を含め;

メジャー:合計32単位

マイナー:合計16単位

【Ⅰ 人文領域】1.文学プログラム.pdf