LA専門科目

 LA専門科目は、「専攻科目」および「課題探究・実践科目」で構成されます。専攻科目は、専門的な知識をさらに高めるために用意された科目であり、人文領域、社会領域、自然領域、統合領域の各プログラムの科目から構成されています。また「課題探究・実践科目」は、各分野に関連する課題を深く掘り下げて学ぶ専攻演習と、実践的な活動により社会課題について理解する探究サービスラーニング、そして4年間の学びのまとめとなる卒業論文、卒業研究、卒業サービスラーニングプロジェクトから構成されています。卒業要件としては、LA専門科目から56単位を修得すること、かつ、以下の2つの要件を満たすことが求められます。

  1. 人文領域、社会領域、自然領域及び統合領域の4領域の中から2つのプログラムを選び、メジャーおよびマイナー(またはダブルメジャー)として修了すること。ただし同一領域からは不可とする。メジャーは32必修、マイナーは16単位必修。

  2. 専攻演習Ⅱ、もしくは探究サービスラーニングのどちらかを修得すること。

人文領域

 人文領域は、文学、言語学、哲学、宗教学、心理学、コミュニケーション学の6プログラムからなります。人文学は、人間とは何かという問いを追究する人間研究の基礎学です。言語などの表現や、人間の心の価値意識(真善美など)を対象とし、論拠に基づく解釈や意味づけを通して真理の探究を行います。人間の文化や歴史を学ぶ中で思考や感性を深め、価値の相対性に気づき、他者との対話を通して、より普遍的な認識の枠組みを形成します。人文学はノウハウではなく、なぜ?と根底から問い直す力を養います。人文領域での専門的な学びで培われる思考力は、他の領域の学びや、社会課題解決を目指す統合領域の学びの下地を作り、深めることに役立ちます。

社会領域

 社会領域は、歴史学、文化人類学、法・政治学、経済学、社会学、教育学の6プログラムからなります。アリストテレスが「人間はポリス的動物(ゾーン・ポリティコン)である」と言ったように、人は集団を作って生きています。その集団すなわち社会には、法、政治、経済、文化、歴史、教育といった様々な位相があり、私たちの生のあり方を大きく左右します。自分の生きている世界を知り、理解することは、自然領域での学びそのものであり、人文領域での学びを通して自分の生き方を決める時に決定的な要素となり、また自らの行動によって社会に影響を及ぼすことにもなります。社会における様々な課題に取り組む統合領域の学びを支えるのに、社会科学の専門的な学びは重要な足がかりとなります。

自然領域

 自然領域は、数学、物理学、化学、生物学、情報科学の5プログラムからなります。現代社会は、科学技術が急速に発展し、自然に対しての緻密な理解が要求されています。それゆえ社会の急速な変化に対応するためには、自然科学の基礎を学ぶことで対応する力を身につける必要があります。さらに統合領域の環境学、データサイエンス、科学コミュニケーション、ビッグヒストリーなどの学びの基礎を担います。他の領域の学びとともに自然を対象に、自然環境と人間の相互作用の解明と経済、政治、社会・文化環境をも含めた人間活動のあるべき姿を考究することができます。

統合領域

 統合領域は、国際協力、アメリカ研究、アジア研究、日本研究、環境学、メディア・ジャーナリズム、博物館学、多文化共生、地域デザイン、データサイエンス、科学コミュニケーション、ビッグヒストリー、言語教育の13のプログラムからなります。人文・社会・自然の一つの領域には収まらない領域横断的な内容や、より具体的な社会課題の解決に直結する内容をもつプログラムが集まっています。一つの専門性だけにとらわれない自由な「学際的思考」、人々の相互理解を推し進める「多文化理解」、学びを社会に還元する「学問を通じた社会貢献」という、リベラルアーツ学群のディプロマポリシーをまさに体現するプログラム群を擁する領域です。人文・社会・自然領域の専門性の高い学びと組み合わせて本領域のプログラムを修めることにより、学際的・実践的なリベラルアーツ的学びを広げ、深めることができます。