人文領域

哲学プログラム

教育目的

 本プログラムの目的は、哲学・倫理学の基本的問題や応用的課題の学修を通じて、多様で複雑な価値観がぶつかり合う現代社会において、より善い選択をし、より善く生きることができる人間を育成することです。人間には善く生き、善く行動したい、そうした自分を取り巻く世界について知りたいという、自然な欲求が備わっています。哲学の語源である「ピロソピアー」とは元来、これらの欲求にもとづいた知の探究の活動を意味します。

 哲学が扱う課題は、真、善、美、存在、政治、正義、自由、幸福、芸術など、伝統的なものから、環境、生命、人権、科学・技術、ジェンダー、ポップカルチャー、人工知能など、現代社会特有の問題にいたるまで、多岐にわたります。哲学では、これらの課題について、相互の関係やその背景に踏み込みながら探究を行っていきます。

 哲学の学修においては、文献を精確に読解する力、複雑な議論を解きほぐして比較・評価する力、多様な人々とフェアに対話をする態度など、いかなる時代・場所でも重要な能力を身につけることができます。本プログラムは、こうした能力を発揮しながら社会で活躍し、生涯にわたって善く生きようとする学修者を育てます。

カリキュラムの特徴

 本プログラムの科目は<哲学・思想史>、<基礎・方法>、<応用・実践>、<発展・探究>の4つの部門に分類されます。<哲学・思想史>では、哲学・思想の形成と展開を歴史的・社会的変遷の中に位置づけて分析し、哲学・思想領域の包括的な基礎知見を修得します。<基礎・方法>では、哲学・倫理学の基礎にある原理や理論、研究の方法論を学び、これらを深く理解・修得します。また<応用・実践>では、これまで学んだ種々の原理や理論を現代の身近で重要なトピックスに応用し、これらを論理的に批判・分析します。<発展・探究>では、研究者としての教員がとりくむ専門分野に関する高度で最先端の理論とその展開から学びながら、学修者がより高度で深いテーマの探究へと歩めるよう指導していきます。

 多くの科目がディスカッションやプレゼンテーション、さらには大学外での活動を学修の中に積極的に採り入れています。これは他の大学の哲学科にはない、本プログラムの学びの特徴です。

修了要件

必修または選択必修を含め;

メジャー:合計32単位

マイナー:合計16単位

【Ⅰ 人文領域】3.哲学プログラム.pdf