氷をステンレス容器の中に入れて真空排気し、外側からお湯で加熱して氷を融かすことで、アイスコア中の含有空気を抽出します。抽出した空気は、10ケルビン(-263˚C)に冷やしたステンレス製チューブに回収し、質量分析計でδ15Ν, δ18O, δ40Ar, δO2/N2, δArN2,の測定を、ガスクロマトグラフでCH4, CO2, N2O濃度の測定を行います。
この他、希ガス(Ar, Kr, Xe, Ne)の同位体比、元素比の分析も行っています。詳細はOyabu et al. (2020) Atmos. Meas. Tech.をご覧ください。
氷をヒータの上で融かしながら、連続的に測器に融解水や抽出した空気を導入して測定する手法です。ガス分析側ではキャビティリングダウン分光法(Picarro)を用い、CH4の測定を実施しています。化学分析側では、融解水を各種分析装置に導入し、水安定同位体比、ブラックカーボン、固体微粒子、金属濃度などを測定しています。
氷を物理的に破砕して空気を抽出する方法です。主にCO2の分析のために用いられます(氷を解かす際に、氷中の炭酸塩や有機物と酸が反応してCO2が生成されるため)。ここでは、ニードル法と浮動型回転刄法の装置を開発中です。
低温室
-30˚C、 -50˚Cの貯蔵庫
-20˚Cの雪氷コア解析室(バンドソー、大型ミクロトームなど)
実験室
真空ライン
空気抽出ライン(融解法、N2, O2, Ar, GHGs用)
空気抽出・希ガス前処理ライン(融解法、希ガス用)
分割ライン
空気抽出ライン(ニードル法)
空気抽出ライン(浮動型回転刄法、製作中)
質量分析計
Delta V (δ15Ν, δ18Ο, δ40Ar, Ο2/Ν2, Αr/Ν2)
MAT253 (40/38Ar, 40/36Ar, 38/36Ar, 86/84Kr, 86/...)
ガスクロマトグラフ(大気圧〜負圧測定可能)
Agilent 7890A(CH4, CO2, N2O)
Aglient 7890A(CO2, N2O)(2023年度末に導入)
連続融解システム(Continuous Flow Analysis)
Picarro for CH4
ProCeas (AP2社)(2023年度末に導入)
空隙率測定装置(ピクノメーター)
-50度と-30度の低温貯蔵庫、-20度の雪氷コア解析室を有しています。
雪氷コア実験室(写真に写っているのは気体分析装置)
融解抽出装置
融解抽出装置と真空引きライン
質量分析計(MAT253)
切削抽出装置
連続融解分析装置(CFA)写っているのはグリーンランドのアイスコア
希ガス用抽出装置
温室効果気体分析装置1(ガスクロマトグラフ Agilent7890A)
温室効果気体分析装置2(ガスクロマトグラフ Agilent7890A)
切削抽出装置のニードル部分
ピクノメーター
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