本校は、今年度で創立79年目を迎えた群馬県みどり市にある公立中学校です。一地方公立学校として、以下の学校教育目標の下、社会の一員としての基礎力を育めるよう、日々の教育活動を行っております。
<学校教育目標>
「社会を生き抜く力」を身に付けた生徒の育成
〈学校教育目標の趣旨〉
義務教育は、社会の一員として生きていくための基礎を身に付けるための期間であり、その間に多様な学びを獲得する必要があります。多様な学びとは「学力」「豊かな人間性」「健康な心身」「自他を尊重し共生する力」「自らの力でキャリアを構築していく力」「課題解決力」「コミュニケーション力」など、文字どおり多種多様な視点から考えることが必要です。
そして、社会は急速に変化し、時代や地域によって求められる力も変遷していきます。これからの時代は「予測困難な時代」と言われ、「決して甘くはない現実社会」が待っています。そんな世の中を、たくましく、そしてしなやかに生き抜くためには、社会の仕組みを理解した上で、自らの意思で自らをコントロールし、自他を尊重しながら努力を積み重ねることで、社会全体や自分自身のよりよい未来につなげていくという考え方が重要だと考えます。
国際化・情報化・多様化・複雑化した社会の中で、どのような人材として生徒を育てていけばいいのか。中学校時代にどのような力を高めれば、よりよく社会を生き抜いていく力の基礎を固めることができるのか。そのことを常に念頭に置きながら、様々な教育活動をバランスよく、計画的に行うことで「社会に有為な人材となる種」を蒔きたいと思います。そして、そのことが「自分とみんなのウェルビーイング(自他の幸せ)」の実現につながることを願います。
以上の考えに基づき、学校教育目標を「『社会を生き抜く力』を身に付けた生徒の育成」と定めます。
また、その力を高めるための視点として、特に重視したい三つの柱を掲げます。
< 自 律 >
「納得解」という言葉があるように、最後は自分が決めることが大切です。しかし、その「納得解」を決める前提として、自分は「どういう人になりたいのか」、また、「どういう人で在りたいのか」という理想像や価値観をもっているかが重要です。かつ、その目指す先がより普遍的・汎用的に有用とされる側面に基づいている必要があると考えます。
どのような価値を大切にしたいのかを自ら明確にし、そこに向かって自らを調整していく力が重要であり、目指すところに向かって「自分の頭で考え、判断し、実行する」「自分で自分をよりよい方向に導く」といった力を高めることが「社会を生き抜く力」のベースになると考えます。
「自分の命令者は自分」。成長し、自立していくためには、自律が必要です。
だから、柱の一つとして「自律」という言葉を掲げます。
< 尊 重 >
人は社会的な生き物であり、共に支え合い、助け合うことなしに生きていくことはできません。だからこそ、互いが互いを尊重し、補完的に、そして社会や組織の中での役割分担意識をもちながら、共に高め合っていく風土・雰囲気が醸成されることが重要だと考えます。
「誰ひとり取り残さない」という崇高な理念を具現化するには、とても困難な道のりが待っていますが、自らの幸せを追求するだけではなく、利他的な行動が社会全体の豊かさを創ります。自他の幸せの実現には、自他の尊重が必要です。人は一人ではできないことを、力を合わせることで達成してきました。
誰かの力があってこそ享受できる幸せがあることを忘れてはならないと思います。
だから、柱の一つとして「尊重」という言葉を掲げます。
< 希 望 >
いつの世も社会には課題や困難と言われることがあり、人はみな改善を望みながら生活しています。そのような状況に置かれている私たちにはどんな心の在り方が必要なのか。「『闘争』か『逃走』か」という言葉は、困難な状況でも改善に向けて努力を続けるのか、逃げるのか、という「選択」を意味する言葉です。逃げることは簡単だけれど、そこからは新たな価値の創造や幸せの実現につながる可能性は低くなるのかもしれません。
「決して甘くはない現実社会」「先行き不透明であるが故の不安」「思い通りにならないこと」に対して無力感を覚えるのではなく「それでもなお、頑張ればきっと明るい未来が待っている」「頑張ること自体に価値がある」という気持ちを抱けるかどうか。人は理屈ではなく、感情によって突き動かされることも多くあります。
明るい未来が待ち受けていると思うか思わないかは人それぞれですが、可能性に満ちた中学生の心の奥底にはいつも「希望」があり続けてほしいと願います。そして、希望を抱いていることが人を動かす原動力になります。
だから、柱の一つとして「希望」という言葉を掲げます。
令和7年4月 校長 関 郁宏