日時:2021年5月21日(金)(大会第3日)9:30~12:30(開場:9:00)
場所:オンライン開催(URL等については大会プログラム(参加者限定)をご覧ください)
司会:植田宏昭(筑波大学 生命環境系)
趣旨:日本気象学会は気象学・気候学,これに関連する幅広い学問分野の研究者,国・自治体・民間企業等の気象技術者,大学・学校等の教育関係者,気象愛好家などの会員から構成されています.2013年,日本気象学会は公益社団法人となり,防災・減災,気候・環境問題などを通じ,社会貢献への期待が高まっています.他方,1990年代には大学院重点化が始まり,2000年代には国立大学および研究機関が法人化されました.教育研究システムが大きく改変されただけでなく,国立大学の運営費交付金の減少に代表される基礎研究を支える研究基盤の維持が困難になりつつあります.
数値予報の進歩に見られるように,気象学・気候学は,様々な分野の基礎研究や応用研究さらには気象業務がお互いに連携しながら,観測と理論を両輪として発展してきました.このことは,気象防災・減災さらには温暖化をはじめとする人為的な地球環境問題に対しても言えるのではないでしょうか.広義の社会貢献という意味では,グローバルな気象・気候監視や観測システムの構築を進める上で,国際連携も日本気象学会が積極的に取り組むべき課題です.
そして何よりも大事なのは,科学研究の推進や社会実装に欠かせない人材の育成です.気象学を志す若手の複数のキャリアパスを構築するためには,日本気象学会だけでなく日本気象予報士会など,様々な団体との連携強化が必要です.2011年に公益社団法人化された地球惑星科学連合では,関連学会とその事業の再編が進んでいます.日本気象学会を取り巻く環境が劇的に変化する中で,関連する学会・団体からの論客をお招きし,将来展望について議論を進めたいと思います.
プログラム:
9:30- 9:40 シンポジウム趣旨説明 植田宏昭(筑波大学 生命環境系)
9:40-10:10 「海洋学会との連携について」 谷本陽一(北海道大学 大学院地球環境科学研究院教授)
10:10-10:40 「気象予報士会と気象学会の連携について」 岩田 修(日本気象予報士会 副会長)
10:40-11:10 「社会における学会(学術コミュニティ)のあり方について」 安成哲三(総合地球環境学研究所長)
休憩
11:20-11:50 「地球惑星科学連合との連携について」 田近英一(東京大学 大学院理学系研究科教授)
11:50-12:10 「気象学会の将来展望」 日本気象学会理事長 佐藤 薫(東京大学 大学院理学系研究科教授)
12:10-12:30 総合討論
※講演タイトル及び講師は変更となる場合があります.
問い合わせ先:
シンポジウムの内容等について:植田宏昭(筑波大学 生命環境系)
E-mail:ueda.hiroaki.gm[at]u.tsukuba.ac.jp
手続や予稿集等について:菅田誠治(国立環境研究所)
E-mail:sugatas[at]nies.go.jp