「福山市グローカル人材育成事業」は,2017年から行っている福山中・高等学校4年生(高校1年生)による地元探究活動です。地元企業や団体のSDGsにつながる取組を研究し,頂いた課題の解決を探る「探究的な学び」の活動です。この活動を通して備後地域の魅力と課題を発見し,地元の持続的発展に関わっていけたらと願っています。ここでは,その探究の様子を発信させていただきます。
★2023年サイト https://sites.google.com/manabi.city.fukuyama.hiroshima.jp/glocal2023/%E3%83%9B%E3%83%BC%E3%83%A0
★2022年サイト
https://sites.google.com/manabi.city.fukuyama.hiroshima.jp/glocal/%E3%83%9B%E3%83%BC%E3%83%A0
2023年度探究冊子HiHiふくやま
2024年度の年度当初探究先です。今年度は,探究目的がわかりやすいように,グループ名を名づけ,関連企業・団体と協働していきます。「持続可能な地域づくり」をコンセプトに,生徒が地域を歩いてフィールドワークをしながら様々な発見をし,提案を考え,活動につなげていきます。テーマは,食,歴史文化,人,観光,地場産業など様々ですが,相互に関連しながらつながっていきます。お忙しい中,快く探究先を引き受けてくださった企業・団体の皆さま,ありがとうございます。
探究先のうち,次の企業や団体は,その商品や活動が福山ブランドとして認定されています。
・マルコ水産 ・御領の古代ロマンを蘇らせる会 ・キャステム ・篠原テキスタイル ・ダイエットクックサプライ ・山野峡大田ワイナリー・Wakai.Farm.my
例年の探究先のスタンプラリーを始めます。ポイント制です。探究先や,関連する場所を訪れて,写真やレシート,サインなど,行った証明を集めてください。訪れた先で,インタビューをするなど濃い探究をした人には,ポイントアップします。
福山本通商店街は,築城当時から「とおり町」の名で親しまれてきました。2016年にアーケードが撤去され,街路樹の美しい公園のような商店街となりました。ここに元傘屋さんのumbrellaというカフェがあります。本通の情報が集まるumbrellaをベースに,本通の魅力と課題を探究し,高校生ならではの活動をしていきます。
6月に土曜夜店が始まり,フィールドワークを兼ねてお手伝いします
商店街の方からレクチャー
輪投げゲーム
サイコロゲームは人気
七夕まつりに吹奏楽部が参加
オープニングを飾りました
音楽に合わせて傘が揺れているようです
アートプロジェクトにボランティア参加
商店街を描くプロジェクトの受付を担当します
本校書道部作品も展示
習田先生の作品も展示
今町の入り口にも受付
昨年、本通に関わった5年生の活動が紹介されました。
エフピコRIM1Fに新しく生まれた「屋根のある公園」,iti SETOUCHI。この「小さなまち」で,一昨年度から4年生がグローカルフェスを行っています。これを引き継ぎ,iti SETOUCHIを含めた福山駅から西部地域周辺の賑わいづくりを考え,提案し,実行していきます。
8月、現地調査で、店舗の方へインタビュー
イベント出展者とも交流
精密鋳造部品を主軸とするグローバルなオンリーワン・ナンバーワン企業です。ニッチな遊び心のある製品も発信し,常に話題を提供しています。ここの技術を使って,昨年のユニークな先輩方の発想を越えるような,ストーリー性のある商品を考え,提案します。商品は,天満屋5FのFUKUYAMA MONO SHOPなどで見ることができます。
昨年の提案ベスト1
キャステムの技術で考えた製品をプレゼン
リモートで、企業の方に見ていただき、高評価
担当の先生も熱くプレゼン
業務用のサラダ・総菜類、マヨネーズ、ドレッシングなどの製造・販売を行なっている「ケンコーマヨネーズ」のグループ会社です。地域密着をモットーに、地元で生産される食材を生かした商品の開発を行い、地産地消に努めています(HPより)。その商品のひとつが,「福山工場長」です。生産現場に足を運びながら,フードロス対策としての6次産業を考えていきます。
文化祭に,福山工場長のキッチンカーが出現,立て看板を作成してサポート
長蛇の列で完売,箕島の完熟トマトも販売しました。
初対面のラーニングカフェでは,福山工場長というブランドに関わる多くの方々にご来校いただきました。彦田社長をはじめ,株式会社ダイエットクックサプライの方々,デザイナーの滝川様,カフェボヌーの鈴木様と,商品が考案されて生産,販売されるところに関わる様々な方々と交流することができました。
規格外トマトと正規品との比較
グループワークにて
ロゴをデザインされた滝川様と
お客さんに商品を提供する段階としてのカフェボヌー・鈴木様と
8月5日,フィールドワークへ
若井農場で,規格外野菜の実態について
ダイエットクックサプライの工場へ
厳しい衛生管理の下での商品づくりを見学
会社のめざす社会貢献について学習
ミルクセーキやピザの実食も
2月8日、iti SETOYCHIでのフェスにて、当日限定のカリツォーネを販売
ポスターも生徒作
商品化までお世話になりました
「草刈りをしていたら古墳が見つかった!」,「土器の破片を見つけた!」,前方後円墳を含め,見つかった古墳は,240基以上。まだまだ大きな発見があるかも。そんな可能性を秘める福山市北東部の「御領古墳群」。この西日本最大級の古墳群で、維持・広報活動を行っている「御領の古代ロマンを蘇らせる会」のサポートをいただき,古代との繋がりをイメージできるようなワクワクする探究を行っていきます。新たな歴史の発見者になりましょう!
GWの真っ只中,会の端本様にご案内いただき,御領古墳群と奈良原古墳群を訪れました。
みんな入れた横穴式石室
麓にあった集落を想像
古墳の丘にて
推しの古墳を見つけて
迷子になって八丈岩
砂留で有名な堂々公園で昼食
文化祭では,段ボールで古墳を作成。来校者に,古墳への想いを書いて頂き,貼り付けました。
10月下旬,草刈りを兼ねて古墳探し
端本様より説明
山の中に入って行きました
活動が、山陽新聞で紹介されました。
1月末、神辺町下竹田にある江草古墳を訪ねました。
2019年に発見され、県内最古の前方後円墳という説もありますが、まだ整備が進んでいません。
この古墳の下にどのような世界が広がっていたのでしょうか?端本代表が熱く語ってくださいました。
フェスでは、わらじづくりや
ビデオを作成して上映
アイロンプリントや勾玉づくり
シールも作成
古墳クッキー販売
リーフレット配布
作成したビデオ
3月5日、最終プレゼンを行い、1年間の充実した活動を振り返りました。
篠原テキスタイルは,1907年,地元特産の絣製造業として創業しましたが,現在は,デニム生地製造が主流で,世界へ福山デニムを提供しています。製造過程で発生する糸や布をアップサイクルし,SHINOTEXというブランドも発信しています。デニムの魅力や備後地域との関係を探り,昨年に続き,デニム生地を使った商品を提案,製作して販売を目指します。
夏休み前に工場訪問
自動織機
製品の点検
職人技も必要です。
触感を確かめます。
今後の探究の方向性を相談
まずは,デニム製品を試作してみます。
昨年から製品化をめざしていた福山デニム製文庫カバーが商品化されました。市内啓文社4店舗に置かれています。
神辺店・緑町店・ポートプラザ店・福山西店,それぞれの店員さんが置き方を工夫されています。見に行ってみてください。
自分たちでデニム製品を考案
試作していきます
フェスでの販売も予定
フェスにて販売
バス交通は,「今,正念場」です。しかし,自家用車に頼らない移動手段として,また温暖化防止のためにも必要な公共交通です。卒業式シーズンの「送る言葉ッス」など,ユニークなバスで魅力発信をしている中国バス。バス交通の実態を探究し,ワクワクするようなバスやバス停を提案していきます。
7/17に中国バスを訪問
ここのバス停をデザインします
CMに使われたバスも見学
運転手さんにインタビュー
運賃無料ウィークを利用して訪問
経営陣を前にプレゼン
ありがたい御指摘を頂きました
鞆の浦まで無料バスの旅
2025年に世界バラ会議を控えた福山。協会の主催する観光イベントに様々な形で参加するなかで,福山の魅力と楽しみ方を高校生の目線で発見し,提案して行きます。観光というテーマで他の地元探究グループとのつなぎ役になることも期待されます。
GW,鞆の浦で400年前から行われている漁法の鯛網をサポート
お客さんの呼込み
英文ちらしも準備
受付で観光客を案内
仙酔島から観覧船へ
船上から声援
観覧船から漁船へ
無形民俗文化財を体験
バラ祭りのボランティアに参加
パレードの沿道に立って
警備の補助員として
7月13日,本通の七夕まつりに参加
傘とランタンで多くの人が集まりました
幼児を連れた家族連れに喜ばれました
8月、福山駅の観光案内所で観光案内
ブースの中に入りました
訪れた方々の質問に応えます
改札口からの動線を確認
案内所のパンフは,多言語
8月末の平日午後
アルゼンチンからの方も来所
鞆の浦に来た豪華客船から上陸
5年生がおもてなし隊に
焼き板の壁について説明したり
保命酒の魅力を英語で説明
探究活動を観光という視点で案内したリーフレットを作成しました。
フェスにて配布、折バラとともに
同じ市立の学校として最高学府にあたる福山市立大学。新たな学部(情報工学部)の新設も発表されていますが,開学当時から,持続可能なまちづくりを考える「都市経営学部」があります。高校生が考えている以上に,その研究は,幅広いものがあります。高大連携しながら,その研究に触れ,大学での探究の面白さを発見していきます。
ラーニングカフェにて,渡邉学部長より学部の魅力を紹介
それぞれの考えているテーマについてご相談
どんなテーマにもお応え頂ける幅広さ
今後の探究が見えてきた?
7月20日と21日,オープンキャンパスがあり,各自で参加
オープンキャンパスでは,景色の美しい図書室も開放
7月20日,本通商店街の実態を夜店で体験(事前レクチャー)
人の流れを集めることの難しさを実感
12月末、福山駅前でまちづくりについてのアンケート調査実施
渡邉学部長へのプレゼン
街頭アンケート結果を報告
みなさんの探究は大学でも深められる
5年生での探究でもよろしくお願いします
瀬戸内の豊かな海に面した内海町の田島で,海苔や牡蛎の養殖をしています。海苔の佃煮は,福山ブランドにも認定されました。牡蛎殻は,山野ワインの肥料となり,山と海のつながりにも出会えます。水産業の現場や内海町の魅力を知るとともに,SDGsに向けた海の環境問題も広く考えていきます。
文化祭では,探究コーナーにマルコ水産ブース(右側)を設置。「海苔師の海苔」各種や佃煮の「極」を並べ,宣伝販売しました。お客さんに想いを届けるための学習と愛着の必要性を実感しました。
8月7日,マルコ水産訪問
お店の中には,有名人の色紙がいっぱい
定置網の修繕現場で,クラゲや河口堰の問題をレクチャー
海苔工場,とにかく食べて,違いを知ってください
阿伏兎観音を背に,養殖現場へ
広島とは違う養殖方法へのこだわりと苦労
オーナー制度で持続的なファンを増やす
「対処療法の罠」とは?
食害と温暖化とのつながりについて教えて頂きました
フェスでは、新海苔販売
マスコットキャラクターを考えてシールに
ワイナリーをベースに,四季折々のブドウ栽培を体験しつつ,豊かな自然を楽しみながら活動,交流していきます。ワイナリーのことだけでなく,山野町という里山の魅力と課題解決策も考え,持続可能な地域作りに向けて、関係人口を増やすためのACTIONを起こしていきます。
また,高大連携として,福山市立大学・岡辺研究室の古民家周辺活動ともコラボしていきます。
GWに3名が山野にご挨拶
ワインになるブドウ畑を一望
市立大岡辺教授よりレクチャー
大田さんからブドウの芽のお話
オーナーの大田さんから山野案内
パワースポットへも訪問
8月末,台風前の収穫に参加
山野の自然を感じながら
葡萄は,G7で出された北天の雫
合間の休憩で参加者と交流
みんなで900kgを収穫
新鮮な絞り汁を試飲山野
河原に出て小石拾い
この日は静かな小田川
12月末、9名のメンバーが訪問
焚火を囲みながら大田さんへプレゼン
山野好きを増やしていきます
フェスでは、雪道を山野野菜も出荷
ワイングラスのワークショップ
お世話になりました
山野野菜に貼るシールも考案 AI作
生徒作ver.1
イノシシ入りver,2
箕島の干拓地にとてもおもしろい農園があります。若井さんとインドネシア人(ロンボク島)のファーミーさん夫婦(奥さんは,日本人)が経営され,特産の野菜に加えて,アジア人向けの多種多様な野菜を栽培して日本中に出荷しています。ここは,多様性あふれる国際交流の場でもあり,週末になれば,近隣や,広島大学などから実習生や留学生も集まってきます。農業体験や交流をしながら,農業のことや多文化共生のことなど,楽しく考え,一緒に新たな農園を創造していきます。
アジア野菜を通じた インドネシア・日本両地域の 農業の発展と多文化共生活動 - 福山ブランド|福山市都市ブランド戦略
6月,農園を初訪問
売店など農園内見学
サツマイモの茎切り
切り取った茎を植付,秋の収穫が楽しみ
6月9日,白トウモロコシの売り上げでインドネシアの高校生を援助するプロジェクトの収穫祭
福山市内や広大から多くのインドネシア人が集まり,収穫やイベントを楽しみました
福山市には,800人以上のインドネシア人が生活しています。市民としての交流がよりできれば・・・
ドローンからのwakai.farm.my
文化祭では,ネパール料理店とコラボして野菜販売
隊員は,野菜を宣伝販売
ファーミーさんと交流
ネパール文化も体験
放課後,急遽の出荷お手伝いに
とうがらしやキャッサバ畑の成長を願って
インドネシア大使館への出荷お手伝い
10月,農園を訪問して収穫体験
とうがらしなどの袋詰め
空心菜の選別でフードロス実感
全国へ出荷されます
福山に来ている留学生の実態についてアンケートをお願いすべく,穴吹国際みらい専門学校を訪れました。上の国旗が留学生の母国です。
所長さんにアンケートをお渡ししました。集計結果をまたお伝えします。
アンケート結果を見ていただけるように、チラシにしてフェスで配布します。
フェスでは、人参とほうれん草を販売
人参詰め放題は人気
3月5日、最終プレゼン
アンケート調査やインタビューによる質的調査が充実してました
これからもよろしくお願いします!
文化祭明けの6月19日からラーニングカフェが始まりました。探究先の方とのほぼ初顔合わせです。探究先の方から,活動の紹介や課題にこめたメッセージをいただき,質疑応答や意見交換で,探究が一歩前に進んで行きました。
福山工場長チームで,それぞれの想いを添えた自己紹介
umbrella・桑田代表からメッセージ
キャステム・内海様へ質問
御領の古代ロマンを蘇らせる会・端本代表よりレクチャー
山野峡大田ワイナリー・峯松様よりワイン造りへの想い
篠原テキスタイル・篠原社長からレクチャー
iti SETOUCHI・西谷様,自己紹介から
ワカイファーミー,先家様より多様性についての問いかけ
中国バス・石川取締役と新井様へプレゼン
福山市立大学都市経営学部の可能性について渡邉学部長から紹介
水産業を巡る問題と取組みについてマルコ水産兼田様
福山の観光事情について福山観光コンベンション協会安原様,高橋様
10月16日,これまでの成果をポスターで掲示するギャラリーウォークを行いました
みんなで気づきを入れていきます
ビデオでの紹介も
11月20日、学年全体での発表会を行いました。
講師として、びんご産業支援コーディナーターの渡辺幸三様、地元ブランド「福山工場長」をプロデュースしておられる彦田英靖様(ダイエットクックサプライ社長)と瀧川陽介様(瀧川デザイン事務所所長)をお招きしました。
各チーム、工夫をこらしたプレゼンを用意しました。まだ、探究の余地はありますが、レベルが上がっているとのコメントも頂きました。
2月8日(土)に第三回グローカルフェスを行いました。厳寒のなかですが、生徒たちは、館内や駅前に出て呼び込みをしたり、お客さんや探究先に元気を届け、頑張ってくれました。ご協力いただいた方々、ありがとうございました。
受付では、折ばらを準備
古墳チームは長い期間をかけて準備
ワークショップも多彩
わらじづくりは根気必要
福山工場長とコラボした新カリツォーネ販売
デザインも生徒作
雪の山野から野菜
営業努力で完売
ワカイファーミーさんの野菜は、詰め放題
内海町の新海苔販売
デニムの試作品
5年生も古本市
当日、配布されたリーフレット