光は人類がもっとも刺激を受ける物理エネルギーでありながら、制御が難しいことに特徴があります。本来は電磁波の一形態に過ぎませんが、非常に高い周波数と短い波長により、空間・時間的な分解能が高いため、高エネルギー・ナノテクノロジーなど技術開発において重要なファクターとなっています。光は伝搬媒質も多様で、これによって遠い天体の環境を知ったり、地球の裏側から光ファイバーで信号を伝えたりすることができることはご存じの通りです。光を自由に作ることが難しいことは、青色LEDを作ったことで初めて数々の照明がLEDになったこと、有機ELのディスプレイが技術的に高い合成化学と製造技術に支えられていること、などから推し量ることができるでしょう。
光を学ぶことは、「空気がなぜ透明か」という簡単な問いに始まり、「COVID-19の検出をどのように行うか」という社会問題解決にもつながりますので、多くの人にとって深遠な科学的思考や、将来の目標を掘り起こす大いなる助けになるでしょう。
研究室はIT化が進んでおり、多くのミーティングはリモートで行われています。(先生が得意)そのため、教授・准教授の先生とはかなり密に会うことができ、指導を受ける機会が多い研究室です。Slack/Zoom/Teamsを活用して情報共有したり、実験に3Dプリンターや3D切削機器を活用したり(研究室の学生は全員できるようになる)、Mathematicaでデータ分析を行いながら数学的アプローチを持って研究のやり方を学んだりしますので、デジタルリテラシーを高める機会も持つことができます。
私たちの研究室はレーザーの研究を中心に行っています。レーザーを使うことは光の研究を行っている研究室はよくありますが、私たちの研究室では「レーザーを作る」こともおこなっています。大きな部分にはコンピューターによるデジタルな物作り、小さな部分には高分子(いわゆるプラスチック素材)の特性を生かした印刷・描画できるデバイスをつくり、光を用いたIoTや生化学センサなどに貢献できる研究を行っています。
自己形成型レーザー光共振器の構築
レーザーによるプロセスと計測
有機光学材料レーザーの光学応用
デジタルもの作りによる光学システム 構築
研究室の博士課程卒業生 Abdul Nasirさんが移動で研究室を去り、新天地へ。(詳しくは以降)
米国光学会(OSA, Optical Society of America)のOptical Materials Express誌にて発表された、プリンタブル微小光共振の研究成果(印刷できる抗原抗体検査のための光センサー)の論文がOSAウェブサイトのトップページを飾りました。そのニュースリリース記事はこちら。(2021/02/03)
米国光学会(OSA, Optical Society of America)のOptical Materials Express誌にて発表された、プリンタブル光学デバイスの研究成果(非研磨に散乱面と反射面を切り替え可能なミラー )の論文がOSAウェブサイトのトップページを飾りました。そのニュースリリース記事はこちら 。(2021/06/14)