伊藤 智ゆき 准教授
伊藤 智ゆき 准教授
韓国朝鮮語の音韻論・音声学・歴史言語学を専門とし、特に韓国朝鮮語の歴史的発展と類推変化、音素配列、借用語適応、音響音声学的分析に関心を持っている。具体的には、ハングル創制後の中期朝鮮語(15-16世紀)~現代韓国朝鮮語諸方言における弁別的ピッチアクセントの変化、中期朝鮮語の語幹構造に基づく朝鮮語祖語再構、複合語濃音化と共起制限、英語・日本語・中国語からの借用語に見られる適応パターン分析、朝鮮漢字音研究、現代韓国朝鮮語方言(特に中国吉林省延辺朝鮮語)の喉頭素性三項対立に関する音響音声学的研究などを行っている。過去の音韻論的・音声学的特徴がどのように変遷し、その変化の結果としての共時的バリエーションを示すか、また逆に、現在確認できるさまざまな言語資料から、過去の韓国朝鮮語について推測できることは何か、という問いについて、個々の言語事象を詳細に検討することで、実証的に明らかにすることを目標としている。
画像写真は東京大学文学部小倉文庫所蔵文献『禪宗永嘉集(諺解)』『大佛頂如來密因修證了義諸菩薩萬行首楞嚴經(諺解)』『靑丘永言 2』『藥性歌』