タイムスケジュール(確定版)
※今年度は、2日間とも軽食提供(ランチ会)を行います。ポスター会場にて提供する予定ですので、食事を食べながら、懇親を深めたり、ポスターを見たりといった時間に充ててください。
※ポスターは発表日の間、一日を通して掲載していただけます。責任在席時間に加えて、オープンタイムの間はぜひポスター掲示をしていただければと思います。(オープンタイムでは在席していただく必要はありません。)
研究発表プログラム(確定版)※発表の詳細についてはプログラム内をご覧ください。
口頭発表(各発表15分:発表12分 + 質疑応答3分)
ポスター発表(A0サイズ(縦置き)でご準備ください)
シンポジウム詳細
1. マテリアマインド:物心共創人類史学の構築に向けた心理学の挑戦 ※一般公開シンポジウム
企画者
齋木 潤(京都大学)・川畑 秀明(慶應義塾大学)
登壇予定者
松本直子(岡山大学)・山本真也(京都大学)・石井敬子(名古屋大学)・川畑秀明(慶應義塾大学)・齋木潤(京都大学)
概要
2024年度から学術変革領域研究A「マテリアマインド:物心共創人類史学の構築」が開始された。このプロジェクトは、ヒトによる環境構築と、ヒトの認知・身体・行動の変化との絡み合いについて、文理の枠を超えた超領域的共同研究によってそのメカニズムを明らかにし、人類の来し方行く末を統合的に理解する新モデルの提示を目指している。本プロジェクトにおける超領域的共同研究は人文学に理系の技術や手法を持ち込み「科学化」する月並みなものではなく、理系分野に人文学的概念や論理を持ち込むことで、学知の構造の根本的変革を企図している。心理学はこの試みの中で文理を繋ぐ扇の要として重要な役割を果しうる。本シンポジウムでは、「マテリアマインド」の構想を紹介するとともに、プロジェクトに参画する心理学者(霊長類学、社会心理学、認知神経科学、認知心理学)の話題提供を通じて、物心共創人類史学の中で心理学が果たすべき役割を議論したい。
2. 『自己』の多面性に対する脳研究からのアプローチ(神経心理部会共同企画)
企画者
月浦 崇(京都大学)
司会
松井三枝(金沢大学)・永井知代子(帝京平成大学)
登壇予定者
梅田聡(慶應義塾大学)・北田亮(神戸大学) ・杉浦元亮(東北大学) ・月浦崇(京都大学)
概要
我々は、過去から現在まで一貫した「自己」(アイデンティティ)を有しており、周囲の大きな変化によっても「自己」を失うことなく日々の生活を送ることができる。その一方で、就職や結婚などのさまざまなライフステージの変化では、環境に応じて「自己」を変容させることで、新たな環境においても適応的に「自己」を位置づけることができる。本シンポジウムでは、このような適応的な「自己」の基盤となる神経メカニズムについて、身体、記憶、感情、社会的認知の多様な側面の脳研究からのアプローチを紹介ことで、適応的な「自己」の多面性の基盤となる脳メカニズムについて議論する。
3. 認知心理学の概念を問う
企画者
齊藤 智(京都大学)・井関 龍太(大正大学)
司会
井関 龍太 (大正大学)
話題提供者
西山 慧 (京都大学)・齊藤 智 (京都大学)・大平 英樹 (名古屋大学)・小塩 真司 (早稲田大学)
指定討論者
佐伯恵里奈 (神戸女子大学)・熊田 孝恒 (京都大学)
概要
心理学の扱う概念は、過去のどこかの時点で誰かが作り出したものか、あるいは、日常言語に存在する素朴概念から派生したものであることが多い。心のあり様は直接的に観察できないため、そうした概念(例えば、記憶、感情、能力など)を用いることで心理学の研究は展開してきた。心理学が生み出した概念はさらに神経科学やロボテクスなどの分野においても用いられ、周辺領域の進展にも貢献している。一方で、心理学概念の曖昧さや変動性、社会構成性など、その性質や特徴が吟味され議論されることも多くなってきており、概念の危機(conceptual crisis)が指摘されることもある。本シンポジウムでは、特に認知心理学に関わる概念をターゲットとして、それらの概念の有用性や問題点について複合的な視点から議論する。そのことであらたな研究の方向性が示されることを期待する。
4. 認知心理学は企業活動の役に立つ! ※一般公開シンポジウム
企画者
吉岡 俊彦(京都大学)・水野 啓子(京都大学)・熊田 孝恒(京都大学)
登壇予定者
北原 栄一(日産自動車)・野地 小百合(関西電力)・小川 立夫(パナソニックホールディングス)
概要
認知心理学と社会との接点を議論する機会は、過去にも何度かあったが、まだまだ企業における経営の考え方や研究開発の実態を、認知心理学者の大半は知らないと言わざるを得ない。企業では他社との競争などの厳しい条件のもとで各種商品・サービスの提供を行うために経営戦略をたて、研究開発を行っている。業種によっては一次顧客が消費者とは限らないが、最終的に価値を享受するのは人間であり、それゆえに認知心理学の知見は企業活動においても非常に重要だと考えられる。加えて、研究の現場から巣立つ専門的人材が活躍できる可能性にも注目しておくべきである。そこでこのシンポジウムでは個別の研究事例紹介だけではなく、少しマクロな視点からの話題提供を踏まえ、心理学と企業活動との接点への理解を深めていただくことを企画した。具体的には、さまざまな業界を代表する企業で研究開発を企画・統括する立場にある方々にご登壇いただき、実例を交えて、話題提供をしていただく。認知心理学に何が求められるのか、企業が求める認知心理学人材とはどのようなものなのかなどを考えるヒントとしたい。
総会
大会2日目、6月1日(日)の13時からを予定しています。
昨年の優秀発表賞および優秀論文賞の授賞式も行われます。
ベーシック&フロンティアセミナー
日本認知心理学会大会前日イベントとして、ベーシック&フロンティアセミナーを開催致します。
参加費不要で会員以外の方もご参加いただけます。皆様のご参加をお待ちしています。
【参加申し込み方法】
オンライン参加ご希望の方は、以下の登録フォームから、メールアドレス、ご氏名、ご所属(会社名・学校名または業種)をご登録下さい。
オンサイトで参加希望の方は、当日会場にて受付をお願いいたします。
ご入力いただいた情報は、当セミナーの運営管理の目的にのみ使用させていただきます。
お申込みいただいた後に表示される画面、および自動返信されるメールにて本セミナー参加用のZoomミーティングIDとパスワードをお知らせします。
【第23回大会 ベーシック&フロンティアセミナー】
タイトル:「文化比較研究の最前線」
日時:2025年5月30日(金)17:00~18:30
開催形態:対面とオンラインのハイブリッド開催
場所:京都大学稲盛財団記念館 3F大会議室
アクセス: https://ifohs.kyoto-u.ac.jp/access
オンライン参加用登録フォーム:
https://us06web.zoom.us/webinar/register/WN_BPNcf72cRiayMQOldyo61A
●プログラム
17:00~17:05 企画趣旨説明: 米田英嗣(青山学院大学)
講演(17:05~18:25、各講演 20分:15分の発表+5分の質疑応答)
17:05~17:25 顔・声・身体表現の感覚間統合における文化間比較
田中章浩先生 (東京女子大学 現代教養学部 心理学科)
17:25~17:45 脳イメージングで探る文化差
間野陽子先生(一橋大学 社会科学高等研究院 脳科学研究センター)
17:45~18:05 埋め込まれた意味を解読する:言語モデルで文化を理解する方法
中山真孝先生(京都大学 人と社会の未来研究院)
18:05~18:25 「はかなさ」と美的感情
宮本百合先生(一橋大学大学院 社会学研究科)
18:25~18:30 全体質疑
企画・進行:米田英嗣(青山学院大学)・ 上田祥行(京都大学)
後援:京都大学人と社会の未来研究院