パデュー大学(アメリカインディアナ州西ラファイエット)のVijay Gupta先生へ2週間ほど訪問し、研究コラボレーションを行ないました。確率制御器のパーソナライゼーションに関するテーマに取り組みました。Vijay先生はMSEE棟(Material Science and Electrical Engineerin; 物性電工)にいらっしゃいました。MSEE棟はパデュー大学の敷地のほぼ真ん中にあります。
大学のある西ラファイエットはとても治安がよい場所で、安心して過ごせました。私はVijay先生のいる建物からバスで20分ほどのホテルに泊まりました。バスの交通網に恵まれており、車が無くても不便はありませんでした。
その他、Vijay先生グループのメンバーの方々とも交流しました。ラファイエットの中心街へ音楽を聴きに行ったり、食事会に招かれたりしました。
研究目的の留学というのはこれが初めてでしたが、様々な貴重な体験ができました。関係者の皆様、留学をサポートして下さいましてありがとうございました。
荷物を預けようとしたら,「ああこれは運べないかもねえ」と言われ,自分だけ変な所に通された.重さと寸法を用心深く計測され,手続きが完了した.超巨大なスーツケースに物品をパンパンに入れてきたので,重量超過を疑われたのだ.結果的には何の問題もなかったけど.JALで(厳密に言うとアメリカン航空との共同就航便)日本を出国した.JALがアメリカまで送ってくれるとか心強すぎて泣けてくる.機内食に味噌汁が出てきた.しかも赤味噌ではないか.分かっているね!赤味噌は標高が高い場所で親しまれているイメージがあるので,機内環境とも相性がいいのかもしれない.中華風味のうどんも美味しかった.ごま油小さじ1と鶏がらスープの素大さじ3の味がしたので今度真似てみる.機内食にいちいち割り箸があるのがいいね.先の国際学会で利用したエア・カナダでは割り箸が提供されず自分で持ってきたものを使わないといけなかった.
まずは国際線で大きな空港まで.飛行機から降り,到着ゲートを進むと目に入ってくる白地に赤字でのEXITの標識.ああ外国に来たんだなという気持ちになる.この非常口標識は先の出張で行ったカナダにも同じものがあった.ここから国内線で大学の近くのインディアナポリス空港へ.インディアナポリス空港は単純で美しい構造をしている.インディアナポリス空港からはバスでパデュー大学のある西ラファイエットへ.道路はまっすぐで幅が広く,とても余裕がある.周りの車は新東名にも負けないくらいのスピードで疾走している.制限速度表示がヤードポンド法だ.自宅からおよそ28時間かけてようやく宿に到着した.
広い部屋を取れた.しかし電灯が少なく,暗い印象だ.いや,日本の家屋が明るすぎるのかもしれないが.夜になるとあまりにも暗すぎて,室内にあるスタンドランプを集めてきてようやく紙に書いてあるものを読める.あとは室内に"引っ掛けられるような起伏"がとても少ないのも印象的だ.これで何が困るかというと,洗濯物を容易に干せないことである.洗濯バサミ,S字フックと防災用紐を持ってきたので,スタンドランプの柱に紐を巻きつけたり椅子にS字フックを噛ませたり色々頑張って干し物の体制を整えた.
ロケーションは良好だ.目の前にはバス停とウォルマートがある.ここに来るバスはパデュー大学の,それも私の行き先の建物の前を通ってくれるのでアクセス良好である.ウォルマートも色々と売っていて見るだけでも楽しい.
構内は思っていたよりもかなり広い.年中無休のジムやプールがあったり,華やかな空間だ.でも朝食会場に行ったら...あまり見栄えするものが無い.パンと卵,ワッフル,シスコーン,牛乳,ジャムやバター,ヨーグルト,少しの果物くらい.日本と比べて,パンの網目が租(?)なイメージだ.野菜が恋しいなあ.ただ,たまにバナナや丸齧り想定のリンゴが出てくる.でも毎日この安定した朝食を摂っていると全てが整ってくるのである.
食べ物については少し覚悟した方がいい.アメリカ経験のある研究室メンバーからそうアドバイスを頂いたので,こちらからなるべく食事を持っていくようにした.私が持ち込んだ食事は,米,ふりかけ,カレー,味噌汁,お吸い物,餅,あんこ,近所の菓子店の菓子である.1日に1食この持参食を食べられるようにした.頑張ればこんなに沢山の食を運ぶことができたという実績は,ぶっちゃけ共同研究の貢献よりも大きいかもしれない.お湯を作るのには携帯式のポットを持ってきた.実によい働きぶりであったので,今回のMVPだろう.
レストランは軒並み日本でいう"大盛り"しか用意されていない印象で,必ずガッツリ食べられる保証があることが良い.揚げ物系の出来栄えが大変良い.肉サンドは厚めの銀紙で丁寧に梱包して出してくれる店がある.ウォルマートで売っているものはハズレが無い.レストランの店員さんは皆親切で丁寧に助けてくれる.アメリカでの日常生活の当事者になってみると,アメリカ食も悪くないと思えてくる.
ただ許せない事があった.それは,水道水があまりにも不味いことである.飲んでみると,何だか不思議な「甘味」があるのである.そしてこの甘味は危険なものである,と私の本能は訴えていた.ミネラルウォーターはとんでもなく高いので,私は渋々水道水または大学のウォーターサーバーで汲んできた水を使っている.浄化器かもっと大きな水のボトルを持ってくればよかったと思っている.
ポケットWi-Fiとして"Global Wi-Fi"を使った.かなり安くてお手軽だった.空港などでは無料Wi-Fiを使う機会もあるだろうということで,セキュリティのためにVirtual Private Network (VPN)を使った.自宅のラズベリーパイにVPNサーバを立てて,ここにアクセスして使っていた.VPNはセキュリティ以外にも恩恵をもたらした.それは,海外でもAmazon Primeビデオを使えるということである.先の海外出張ではAmazon Primeビデオを使うことができず,帰りに観る分を確保できなかった.今回はVPNのおかげで帰りに観る分を確保することができた.