連続講演会

ユニバーサル・コミュニケーション・デザイン

情報化社会の発展に伴い、わかりやすいコミュニケーションの重要性がさらに増していますが、昨今のインフォグラフィックスやビジュアルシンキングの普及を考えると、コミュニケーションを狭義の「ことば」の問題に限定せずに、広く捉えて議論する必要があるでしょう。

一方、ユニバーサルデザイン(UD)コミュニケーション向上に反映させた「ユニバーサル・コミュニケーション・デザイン(UCD)」という考えがありますが、本学・国際基督教大学(ICU)のような多文化・多言語環境におけるコミュニケーションの在り方をUCDと絡めて推進することはまだ十分に検討されていないように思います。

ICUにおける「わかりやすいコミュニケーション」をデザインするには、「ことば」の側面だけでなく、ビジュアルシンキングやウェブデザイン、あるいはUDやUCDそのものについても理解を深める必要があると考えましたが、残念ながらこれらを組み合わせて学んだり議論したりする機会はあまりありません。

そこで、この連続講演会を企画しましたところ、ICUグローバル言語教育研究センター主催・同教育研究所共催のイベントという形で大学から助成を得ることができました。

講演会には、ICU内部の学生・教職員だけでなく、学外の方にもご参加いただくことができますので、関心を同じくする多くの方々と共にこの問題を考え、議論できましたら幸いです。

なお、本連続企画は、多言語多文化環境における「ユニバーサル・コミュニケーション・デザイン(UCD)」を考えるために、関連する諸分野をまず学ぼうという趣旨で、専門家の方をお招きしてご講演をいただきます。連続企画終了時に参加者が多言語多文化環境におけるUCDをいかに構築していけるかを議論する基盤を構築する形を考えておりますので、各講師の先生方に直接的に多言語多文化環境におけるUCDについてご講演いただくことはお願いしておりません。その点は予めご了承ください。

2021年4月29日 企画者 小澤伊久美ICU 日本語教育課程