教室案内
直通電話 03-3870-4423
ご相談は随時受け付けております。
お子様の「ことば」や「きこえ」についてご心配やご相談のある方は、お気軽にご連絡ください。
千寿小本町小学校の「きこえとことばの教室」の歴史は古く、昭和37年本校の前身である千寿第一小学校に遡ります。
当時2学級の難聴教室「耳の相談室」としてスタートしました。昭和41年に「きこえとことばの教室」となり現在に至る、とても歴史のある教室です。
「ことば」の問題がある
発音の誤りがある
・ある音が他の音に置き換わる。サ行がタ行に
[例] さかな → たかな おすし → おつち
・ある音の子音部分の省略がある。
[例] おかし → おあし りんご → いんご
とけい → とえい テレビ → テエビ
ことばが出にくい、流暢さに欠ける
・音やことばを繰り返す。
[例] ぼ・ぼ・ぼくね、きょう公園で、あ・あそんだよ。
・ことばの始めの部分を引き伸ばす。
[例] あーのね、ぼーくね、学校に行ったよ。
・ことばがなかなか出ない。
[例] ンンン 赤いぼうしが ンンほしいな。
上記の症状は、歌っている時には出ません。
また、独り言を言っている時も出ないことが多いようです。
スラスラ話せる時と、そうでない時があります。
ことばの発達の遅れ
・ことばがつながらない。
[例] パパ、カイシャ (パパは会社に行ったよ。)
・言いたいことを、適切な文やことばを使って表現できない。
[例] くるまね、ビュー(車がものすごい速さで走っているよ)
・指示がよく伝わらない。相手の言ったことがよく理解できていない。
[例] 見当違いの行動をしたり、返事をしたりすることが多い。
(問) どこへ行って食べたの?
(答) ごはん食べた。≪ 質問の 「食べたの」 に反応 ≫語いが少ない。
「きこえ」の問題がある
・きこえにくさがある
・後ろから呼んでも振り返らない。
・音がした方向をつきとめることができない。
・テレビのボリュームを大きくしないと聞き取れない。
・会話のときに、大きな声で話さないと伝わらない。
・聞き返しが多い。
・会話のときや授業中など、片方の耳をつき出して聞いていることが多い。(片方の耳だけ聴力が落ちている。)
・話し声のコントロールが十分にできない。大きすぎたり、小さすぎたりする。
・質問をしたり、話しかけたりしたとき、見当違いの答えをすることが多い。
・指示をよく聞き間違える。
・発音に誤りが見られる。
・ことばの発達が遅れている。
通級制とは
ふだんは地域の学校でみんなと一緒に学校生活をおくり、決められた時間だけ「きこえことばの教室」に通います。指導時間は週 1~2回で、1回が2校時分(約90分)です。
個別指導です
1対1の個別指導を基本とし、児童の実態に合ったきめ細かい指導をしています。必要に応じて、少人数のグループ指導も行います。
保護者の付き添いをお願いします
原則として、通級の際には保護者の方の付き添いをお願いしています。移動中の児童の安全確保のため、また、指導内容について保護者の方と連絡を密にすることで、指導の効果を上げるためです。
欠席にはなりません
「ことばときこえの教室」での通級指導は、通常学級の授業に代わるものです。つまり、授業を欠席したことにはならず、出席扱いとなります。
担任の先生と連絡を取り合います
子どもがよりよく在籍学級に適応できるよう、連絡帳や連絡会などで、在籍学級担任の先生方と連絡を密に取りあっています。
発語器官(口・舌など)の動きを高めます
正しい発音で話したり、明瞭な話し方ができるようにするために、口唇や舌などの発語器官の動きをよくする練習をします。
発音改善のための練習をします
正しい発音の仕方を練習します。音を聞き分ける練習から始め、一音での正しい発音、単語での発音、文の音読、会話… というように、順を追って練習していきます。
ことばの力を伸ばします
子供一人一人の発達段階に合わせ、「聞く」「話す」「読む」「書く」の力を伸ばす指導をします。
聴く力を伸ばします(聴力訓練・弁別訓練)
正しい発音の仕方を練習します。音を聞き分ける練習から始め、一音での正しい発音、単語での発音、文の音読、会話… というように、順を追って練習していきます。
補聴器の装用指導をします
補聴器を使いこなせるように、装用練習をします。
聴力の管理をします
難聴がある児童については、定期的に聴力検査を行い、聴力に変動があるか確かめます。
変動がみられた場合は耳鼻科医への紹介状を用意します。
人と話すことが好きな子供にします
人と楽しくやりとりすることは、ことばやきこえの発達にとって大切なことです。子供の気持ちに寄り添って話を聞き、話す楽しさを知らせていきます。その中でコミュニケーションマナーも養います。
保護者と話しあう時間を取ります(保護者面談)
お子さんの様子をお知らせし、ことばときこえの教室で指導していることを理解してもらうためにお話をします。また、家庭での望ましい接し方についても具体的に話し合います。
学習交流会
本校体育館にて、ゲームやドッジボール大会を開催します。毎年多くの児童と保護者が参加し、和気あいあいと楽しく、ときには熱気あふれる活動を行っています。通級児、保護者、教師の三者が教師睦を深める場ともなっています。
学習発表会
通級で身に付いたこと、できるようになったこと、得意なこと、・・・を発表します。一人で発表したり、グループで発表したりと、一人ひとりのよさと個性を発揮し、自信を育てる活動です。
グループ活動
障がいごとに通級児が集まり、ゲームをしたり、自由に意見交換をしたり、共同で何かを作ったりしています。子供同士の活動や交流を通して自立心を育てます。その他、毎回の通級時間帯が同じ子供同士でも時間を決めて活動することがあります。
保護者会
全体で行ったり、障がい別に行ったり、専門家を招いて講演をしていただいたり、保護者同士で情報交換をしたりと、さまざまなスタイルで毎年工夫して行っています。
STEP1 申込み
保護者の方が、在籍する学校へ申し込んでください。校内委員会を経て、学校から区の「こども支援センターげんき」に申し込みます。
こども支援センターげんき
電話番号:03-3952-2875(特別支援教育推進担当)
STEP2 相談
「こども支援センターげんき」で、お子さんの検査や行動観察、保護者面接等を行います。 その後、「きこえとことばの教室」でも面接・行動観察を行います。
STEP3 結果
「きこえとのことば教室」 での指導がお子さんにとって効果的かどうか判断し、こども支援センターげんきから、後日お電話にて結果をお知らせします。
※通級が必要かどうかについて迷っている場合は、事前に当教室で相談を受けることができます。
その場合は教室に直接お電話ください。
来年度入学予定のお子さんは、足立区こども支援センターげんきにご連絡ください。
全体的な配慮
通級児童の課題について、学級の子どもたちが理解できるようお話しください。本人が恥ずかしい思いをしたり、からかわれたりすることのないようご配慮をよろしくお願いします。
通級に伴う授業抜けや、教室の出入りについては、本人の負担にならないよう学級全体の子どもたちへのご配慮をお願いします。「いってらっしゃい」「おかえりなさい」等のことばかけが、学級全体で気持ちよくできるようにお願いします。
発音に誤りのある子への配慮
言い直しはさせず、正しいお手本を示してください。
例えば「サ行音」が「チャ行音」になってしまう子は、本人は一生懸命「サ・シ・ス・セ・ソ」と言おうとしても、「チャ・チ・チュ・チェ・チョ」になってしまいます。その段階では、 いくら正しく言おうとがんばっても、間違った発音しかできません。そのような時は、言い直しをさせるのではなく、正しい発音でことばを返し、正しい音のイメージを育てるようにしましょう。
正しい発音ができるようになるためには、順を追った指導が必要となります
発音の改善までには、概ね次のようなステップが必要となります。最終的な発音の改善まで、気長に見守ってください。
① 正しい音と間違っている音を、聞き分けることができること。
② 正しい音を作るために必要な、口や舌等の細かな動きも十分にできること。
③ まず一音で正しく発音できること。
④ 単語の中でも正しく発音できること。(語頭・語尾・語中)
⑤ 文の音読の中でも正しく発音できること。
⑥ 話しことばの中でも正しく発音できること。
たくさんおしゃべりがしたくなるように、話をよく聞いてください
発音の誤りなど気にせず、気軽に話せる雰囲気作りをお願いします。間違った発音で話しかけてきても、発音に注意を向けるのではなく、その話の中身や、 言いたい気持ちをくみ取るようにしてください。発音を気にして話すことを避けてしまわないように、本人には自信をつけ、話すことの楽しさを味わわせるようにしてください。そのためには、周りの子どもたちが、からかったり、ひやかしたり、まねしたりしないようにご配慮をお願いします。
授業中の指名等は、飛ばしたりせず、他の子と同じように行ってください。たとえ間違った発音をしていても、大きな声で元気よくたくさんおしゃべりすることは、口や舌の動きを高め、発音を改善するための近道になります。発音がよくなったり、わかりやすくなったりした時には、ぜひほめてください。
ことばの発達に遅れのある子への配慮
子どもの話に耳を傾けてください
本人がうまく話せないときでも、話は最後までしっかり聞いてください。そして、話したい気持ちを受け止めてください。
うまく話が伝わらないときには、「こう思ったのかな?」等、先生がその子の気持ちを代弁したり、正しく言い直したりする等、ことばのお手本を示してください。
先生の方からも、なるべく話しかけを多くしてください
毎日の学校生活の中で、その子とおしゃべりする機会をできるだけ多く設けるよう心がけてください。行事等のいろいろな経験は、子どものことばを豊かにします。機会を逃さず、たくさん話しかけてください。
その子に合わせたことばで話しかけてください。ゆっくりと、その子に応じたわかりやすいことばで、文は短めに話してください。
良いところを認め、自信をもてるようにしてください
その子の良いところをたくさん見つけてください。学級全体の前でも認められるような長所については、ぜひ、積極的にほめてください。
「クラス全体の中で認められる場面」「その子ならではの力を発揮できる場面」等をなるべく多く作るようにしてください。
クラスの中での存在感(その子の居場所)が、その子なりにもてるようにし、自信をもって取り組めるように、ご配慮をお願いします。
友だち関係がスムーズにいくようにご配慮をお願いします
友だちとうまく遊べなかったり、すぐにトラブルを起こしてしまったり、子どもたち同士でうまく気持ちが伝わらないような時には、その子の気持ちを代弁する等、その時々に必要な援助をお願いします。
グループでの学習や、班活動、係活動の際には、その子が、グループの中にうまくとけこめるような声かけ等のご配慮をお願いします。
吃音のある子への配慮
話をよく聞いてください
吃音を気にせず、気軽に話せる雰囲気作りをお願いします。そのためには、吃音をからかったり、ひやかしたり、まねしたりすることのないように、ご指導をお願いします。担任の先生が、その子にとって、話しやすい人になってください。
ことば自体への注意はせず、気持ちを受け止めてください
つかえながら話しているときは、あいづちをいれながら、最後までしっかり話を聞いてください。そして、その時の気持ちを受け止めてください。「ゆっくり話してごらん」「もう一度、落ち着いて話しなさい」等のことばかけは、なるべく避けてください。自分のことばに必要以上に関心を向ける結果となり、吃音が悪化することがあります。
吃音といっても、いろいろなタイプがあります
一般的には、Aのタイプが症状としては最も軽く、Dのタイプのように身体の動きを伴うものが重いとされています。
A:「ぼ・ぼ・ぼ・ぼくがね」と音を繰り返すタイプ
B:「ぼ------くがね」と音を引きのばすタイプ
C:「・・・・・ ぼくがね」と音がでるまでに時間がかかったり、つまったりするタイプ
D:上記の症状に、膝をたたく、顔をしかめる、首を振る、等の身体の動きを伴うタイプ
音読は、こんな条件のとき楽に読めるようです
・ 二人以上の人数で一緒に読むとき
・ そばで小声で一緒に読んでくれる人がいるとき
・ 読みなれた文章を読むとき
音読でつかえてしまって読めなくなったようなときは、先生が隣で小声で一緒に読んでみたり、隣の席の子と同時に読ませたり等、工夫してみてください。どのようにすると読みやすくなるかは、その子によって違います。どうすれば気楽に読めるかを、その子と話し合ってみてください。
指名等、発言を求めてもよいのでしょうか?
指名のされ方や発言に関しての思いは、その子によって様々です。
・ 音読が苦手な子、得意な子
・ 自分の意見を言うのが得意な子、苦手な子
・ 急に指名された方がよい子
・ 順番に指されて、自分の番が予測できる方が安心できる子
・ みんなの前では絶対に話したくない子
・ つっかえても、何でも、いっぱい話したい子
など。したがって、どのような状態だと安心して音読したり、発言したりしやすくなるのかを、日頃からその子とよく話し合ってください。
発言の途中でつかえてしまったようなときは、どうすればいいでしょうか?
この場合も、上記の指名・発言と同じように、どうしてほしいかは、その子によって違います。したがって、そんな時はどうしてほしいかについて、日頃から話し合っておくとよいでしょう。
どの場合も、つかえてしまったり、音をくり返してしまったりしたとき、周りが「早く言えよ」「いやになっちゃうよ」「どうしたの?変だぞ」というようなことばかけをして、その子を不安な気持ちにさせるようなことがないようにご指導をお願いします。
難聴の子への配慮
口をはっきり開けて話してください
難聴児は声だけでなく、唇の動きを補助として話を理解します。(これを読話と言います)口元を見せ、口をはっきりと開け、こころもちゆっくりめに話してください。声を大きくしすぎたり、一音一音を区切って話すと、かえって意味がとりにくくなります。文は短めに、その子に応じたわかりやすいことばで話しかけてください。
話が通じにくい時は、表現を変えたり、筆談するのも一つの方法です。伝わらないからとあきらめずに、最後までしっかりと伝えてください。大事なことは、復唱させて確認してください。
何度でもわかるまで聞いてあげてください
聞こえにくい分、発音も不明瞭になります。たとえわかりにくい発音でも、最後までしっかり聞いてください。通じないとあきらめずに、何度でも聞き返し、必要なら書かせてください。
授業でのご配慮をお願いします
大事なポイント、新しいことば、わかりにくいことば等は、板書してください。
話すときは、口元が見えるようにしてください。板書しながら(背を向けて)の話しかけや、机間指導しながらの話しかけは避けてください。
座席位置は、他の子の様子を見ることも必要なので、1番前よりは、前から2~3番目の中央付近が、より良い位置となります。
補聴器を装用しても、明瞭に聞こえるわけではありません
補聴器を装用しても、他の子どもたちと全く同じように聞こえるわけではありません。補聴器は、聞こえない音を電気の力で大きくして聞こえるようにする機械です。したがって補聴器は、先生や友達の声ばかりでなく、周囲の騒音も大きくしてしまいます。その中から、必要な音だけを聞き分けることは、とても難しいことなのです。
補聴器を装用しても、どうしても聞こえにくい音があったり、音が全体的にひずんで 聞こえたりします。そのため、話の中で聞き落としや聞き違いをすることもあります。補聴器のそばで、わざと大きな声を出す、補聴器にボールがぶつかる等のないように、ご注意をお願いします。
友だち関係でも、ご配慮をお願いします
何気ないやりとりやつぶやきが聞こえにくいため、他の子は当然のこととしてわかっていることがわかっていなかったり、勘違いしていることがよくあります。そのため、ルールを無視するわがままな子とか、自分勝手に動いてしまう子と受け取られてしまうことがあります。 また、トラブルを避けるために、逆に自分の意見をなかなか言わない消極的な子になってしまうこともあります。
どちらの場合も、周りのちょっとした配慮で改善できますので、きちんと伝わっているかどうかの確認をよろしくお願いします。グループでの話し合いも、他の子たちの話がきちんと聞こえていないことが多いので、その子にわかるように話し合いを進めるよう、声かけをお願いします。
教室玄関
<外観>
教室専用の玄関です。
教室玄関
<内観>
他校から通級して来られる児童と保護者のための下駄箱です。
待合室
児童や保護者向けの本を備えています。掲示板で情報提供もしています。 待っている時間も飽きません。
検査室1
聴力検査をするための本格的な防音室です。
検査室2
聴力検査をする機器オージオメータ です。
プレイルーム
身体全体の機能を高めるために運動したり、感覚統合の視点からも体幹を鍛えたりできる広い空間です。グループ活動のときにも使います。 教具類が充実しています。
個別指導の部屋1
<観察室>
個別指導の部屋2
<指導室1>
個別指導の部屋3
<指導室2>
個別指導の部屋4
<面接室>
個別指導の部屋5
<訓練室>
本校側からの入口
本校の通級児童の出入りに使います。