〇研究テーマ
「いのち・こころ・からだを大切にする児童の育成」
〇研究の経緯
本校は、6年前に旧北淡町の7校の小学校が統合した学校である。当初は、各学年2クラス編成であったが、児童数の減少により、今年度は4つの学年が単学級となり、3年後(令和9年度)には単学級のみの学校となる。多様な価値観に触れることのできる機会を多く設定することで、互いを認め合い、自他を大切にできる児童の育成、誰もが安心して登校できる学校づくりを進めてきた。
昨年度は、「うちの人のしごとの聞きとり」や地場産業に従事する人からのお話、障がい者施設との交流等、地域の人々とのふれあいを軸にさまざまな取組を各学年層で行った。この取組を通し、子どもたちは地域に住む人々の温かさに触れ、今まで以上に地域を身近に感じるとともに地域の一員としての自覚と誇りをもつことができた。また、人権集会では「安心できる学校にするために」をテーマとし、それぞれが日頃の言動、特に言葉遣いについてふり返りを行った。
今年度は、昨年の取組を踏まえ、再度、身近なコミュニティである学級の課題に目を向けることで、一人一人が他者を思いやる言動の大切さを自覚し、多様な価値観に触れることができる取組を中心に進めてきた。また、縦割り活動を主眼とした特別活動の取組、体験的な学習を軸に、仲間や地域とのつながりを大切にしながら互いの人権を尊重できる児童の育成、安心して自分の思いを伝えることのできる仲間づくりを目標とした取組を行ってきた。さらには、阪神・淡路大震災から30年の節目として、身の周りの大人から震災についての聞き取りを行い、聞き取ったことをもとに、「やさしい学校、やさしい人になるためにできること」を一人一人が考え、クラスや学年で発表し、人権集会ではその思いを全校生で共有することができた。
こうした各教科、特別の教科「道徳」、総合的な学習の時間、特別活動、すべての領域における様々な人権教育の取組を通し、「いのち・こころ・からだ を大切にする児童の育成」に努めていきたい。