当研究室では,大きく分けて下記4つのテーマを中心に,様々な研究に挑戦しています
相対論的量子力学の帰結である「スピン軌道結合」が強い場合,結晶中の電子の運動がディラック電子として記述できる場合があります.その代表物質がビスマスです.近年,その他にもディラック電子が様々な物質で見つかり,活発に研究されています.
特に,スピン軌道結合が新しいスピン輸送現象を生み出すことから,スピントロニクスの分野で高い関心が持たれています.
キーワード:
量子輸送現象,反磁性,スピン軌道結合,スピン輸送,スピントロニクス,ビスマス
久保公式,グリーン関数
磁場は身近でありながら,とても魅惑的な研究対象です.量子ホール効果や量子振動など,磁場をかけることで新奇現象が現れるだけでなく,磁場を使って物質の量子力学的な性質を調べることもできます.
量子極限とは,非常に強い磁場を加えることで,電子の量子的な性質が大きく変化するような領域を意味します.これまで量子極限は未踏の地とされてきたのですが,近年実験技術や物質開発の進展により,手の届く領域になってきました.
私たちは,そのような磁場が生む摩訶不思議な世界を“理論”という地図を片手に探検しています.
キーワード:
量子極限,量子振動,電流磁気効果,磁気抵抗,ホール効果,1000テスラ,ビスマス
久保公式,グリーン関数,ボルツマン方程式,ドルーデ理論
現代エレクトロニクスは微細加工によって支えられています.電子デバイスの多くはナノスケールの薄膜で作られています.物質をナノスケールまで小さくすると量子効果が顕著になり,新しい性質が生まれます.そればかりか,ナノスケールにすると,物質の構造まで変わってしまうことすらあるのです.
そもそも,結晶の構造はどのようにして決まっているのでしょう? 実はこの疑問,現代物理学でも意外なほどよく分かっていない観点なんです.これまで永らく置き去りにされた古くて新しい問題を,現代的なアプローチで解き明かします.
その他のキーワード:
表面状態,トポロジカル絶縁体,表面緩和,ヘテロ接合,界面状態,フォノン,ビスマス
第一原理計算,原子軌道線形結合法,分子動力学
キリンやシマウマ,熱帯魚の模様はどのようにして生まれているのか?それを解き明かしたのが高名な数学者アラン・チューリングです.今では,チューリングが見つけたメカニズムによる生物の模様を「チューリング・パターン」とよばれています.
その生物学におけるチューリング・パターンが,原子の世界でも形成されることを,私たちは世界で初めて見つけました.
パターン形成の問題は,非平衡非線形物理学と密接に関わっています.物性物理学が対象とするミクロな世界におけるパターン形成を量子世界のミクロな視点から解き明かしたい!そんな夢を抱いて研究を進めています.
その他のキーワード:
反応拡散方程式,ビスマス
分子動力学,機械学習,第一原理計算
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