瀬戸高校 生徒の声 キャリア

探究学習が開いた夢への扉

 私は、「小学校教員になる」という夢を抱いています。児童が、授業が楽しくて、面白いと感じ、学校に行きたいと強く思うことができるような、学校づくりや学級づくりを目指しています。そのため私は、大学生活で様々なことに積極的に挑戦し、夢の達成に向けて行動し続けてきました。このように私は、夢を叶えるために歩みを進めているところですが、この夢に挑戦しようと強く思うことができたのは、高校での探究活動がきっかけでした。私は、瀬戸高校で探究学習が本格的に始まった年に入学し、瀬戸高校の探究学習の発展と共に高校生活を過ごしてきました。

 二年生では、“好きなこと”をテーマに、私が興味をもっている“教育”にスポットをあてて取り組みました。特に重視したのが、協調学習です。これは、当時、私の現代文の先生が授業で行っていた “知識構成型ジグソー法”を受けて、授業がとても充実し、こういう授業をしてみたいと思ったことがきっかけでした。それから私は、協調学習の書物を買って研究したり、山口大学に出向き、大学の先生と直接お話をしたりするなど、協調学習の研究に励みました。特に私は、スパイダー討論の研究に熱を注ぎ、先生に授業を提案し、実際に授業実践をしていただくこともできました。私は、この活動を通して、自分の好きなことを追求することは、自分自身の研究意欲を駆り立て、興味を持って意欲的に取り組むことにつながると学びました。それと同時に、自分自身がこれほどまでに教育が好きで、志高く取り組んでいることに気付きました。知らなかった素敵な自分と出会うことができるのも、探究活動の良さであると感じました。

 探究学習を通して、私は主に二つのことを学びました。一つ目は、課題に直面した時に、逃げるのではなく、自分だったらどうするか、何ができるかということを模索し、解決に向かって挑戦していく問題解決能力です。二つ目は、学ぶことの楽しさです。学ぶことは、様々なことを知る機会になり、自身の知らなかったことや、新しい出会いを生むことがあるので、生きていく上で欠かすことができないことであると感じました。これらの学びを受けて、今度は私が授業を行ったり、学びを未来の子どもたちに伝えたりしていきたいと強く思うようになりました。

 この探究学習は大学になっても続けています。子どもたちに勉強を教えるサークル活動では、私のクラスで、スパイダー討論を取り入れた授業を行ったり、知識構成型ジグソー法の視点から授業見学や授業研究を行ったりしたことがあります。また、卒業論文も、協調学習の視点を取り入れた内容にしていくなど、高校を卒業してもなお、探究学習で養った力を存分に発揮するとともに、さらなるレベルアップを目指して活動を進めています。高校の探究活動は、今でも私のキャリアを支え続けてくれています。そのため私は、これから先も、探究学習で身に付けた力を活かして、様々なことに挑戦していきます。

環太平洋大学 4回生 平田 廉(令和2年3月瀬戸高校卒業)(所属は令和5年 10月現在)