倉敷古城池高校 生徒の声 キャリア
倉敷古城池高校 生徒の声 キャリア
「PBLは真の学習スタイル」
高校生になり、自分の進路を真剣に考えなければならなくなりました。しかし、私には夢もなく、自分が何が好きで何に興味があるのかさえも分からなかったため、高校1年生が終わる頃も進路が確定しませんでした。しかしPBLに出会い、やりたいことを見つけ、自分の進むべき方向も定めることができました。PBLでは自分で実際に地域に出て、地域の方々と交流し、地域を知ることで、地域の課題が浮き彫りになっていき、それを解決していくというものだと学びました。PBLを通して、PBLの楽しさは、解決するまでの道しるべも、その先に待つ正解もないからこそ、自分の自由な発想で物事を考えたり捉えたりすることができることだと思いました。
私は2年間、地域にある「こども食堂」のボランティア活動を行いました。そこで浮き彫りになった課題を解決するために仲間と共に政策を打ち出したり、企画を立てて実行したりしました。これを各コンテストに応募し、たくさんの賞を受賞することができました。中でも「ボランティア・スピリット・アワード」では「米国ボランティア親善大使」として「米国授賞式」に出席することができました。各国の親善大使の方のボランティアを聴いて、ボランティアのスケールの大きさに刺激を受けました。コンテスト以外にもラジオ放送やテレビに出演する機会をいただけたり、NPO法人の方、市議会議員の方とお話しする機会をいただけたりし、普通に学校生活を送っているだけでは、巡り合えないことをたくさん経験することができました。
私は勉強が苦手でした。勉強することの必要性を理解できなかったからです。しかし、PBLは勉強といっても一味違います。地域に出て勉強の真の意味を知ることができます。実際に私は地域に出たことで、勉強の必要性を実感することができました。学校で習うことには全て正解がありますが、地域の課題に直面しても正解を教えてくれる人はいません。「地域(社会)に出ると先生はいないんだ」、「自分で考えなければいけないんだ」、それを教えてくれたのがPBLです。その後は、社会に出て先生がいなくなっても自立できるよう、どんどんPBLを自分の学習スタイルとして積極的に取り入れるようになりました。その結果、私は何事も鵜呑みにせず、まず自分の頭で考えられるようになり、自分の考えを常に持つことができるようになりました。また、自分の考えを相手によりわかりやすく伝えるプレゼン力も身に付けることができるようになりました。
「なぜ勉強をするのか」、「勉強は何の役に立つのか」いつも机に向かって勉強をするとき、授業を聞いているときに私が考えることでした。
答えはPBLにある。
岡山県立倉敷古城池高等学校 3年次生 𠮷田由良
慶應義塾大学総合政策学部に進学予定
(所属は令和5年1月現在)
<活動紹介>
こども食堂の利用者の方からの悲痛な声から学校全体で取り組み始めた活動が、「フードバンク+雑貨バンク=ソーシャルバンク」です。生徒から寄付してもらった物資をこども食堂にお届けしています。
地域のリサイクル会社さんから布を寄付していただいて雑巾と布巾を制作し、こども食堂にお届けしました。