令和7年度は宮城県で第58回東北地区高等学校演劇発表会が行われました。宮城県大会を抜けた3校の大会出場だけではなく、運営準備から本番全般に渡り、すべて県内の演劇部員と顧問が総動員で作り上げた大会となりました。皆さん、お疲れさまでした。
東北大会が行われていた三日間は、一瞬で過ぎ去ったように感じられます。尚絅学院高校演劇部は、一人一人の個性が強い団体で、一見するとみんなバラバラでまとまりがないように感じられるかもしれません。しかしそんな私たちは、東北大会を通して個性を生かしながら一つになれた気がしています。登場人物の心情の変化、だんだんと熱くなっていく議論、銀河鉄道の美しく幻想的な場面、表現したいことがたくさんありました。最初は自分のことだけで精一杯になり、台本に書いてあることをそのままやっただけのようになってしまっていました。しかし、演出を中心に練習を重ねていくにつれて、役への理解、脚本への理解が深まり、一緒に演じている他の役者、舞台上で何が起こっているかに意識を向けられるようになっていきました。地区大会が終わり、ブラッシュアップして県中央大会へ、そして東北大会へ出場させていただきました。劇中の高校生たちのように、だんだんと部員一人一人の心が熱く、一つになっていくような感じがしました。ついに本番、客電がついたときは感動しました。舞台だけでなく、会場にいるお客様とも一つになれた気がしたからです。きっとあの時、舞台上から見た景色は一生覚えていると思います。この大会に出場できたことに感謝して、今後もより良い舞台を創り上げていきたいと思います。
東北大会において、私たち仙台高校演劇部は優良賞をいただくことができました。部員一人ひとりが自分の持つ力を最大限に発揮し、作り上げた舞台だったと思います。
今回上演した『Face-stranger-』は、東日本大震災を題材にした作品です。当時の記憶がほとんどない私たちにとって、遺族の方や被災された方々の気持ちを理解し、表現することは決して簡単なことではありませんでした。石巻や気仙沼にある震災遺構を訪れるなど、部員全員で真剣に台本と向き合う中で、少しずつその思いに寄り添えるようになっていきました。
また、他校の公演を観劇することで、私たちには思いつかないような演技表現や機材の使い方を学ぶことができ、演劇の魅力を改めて実感しました。
東北大会への出場は、私たちの力だけで成し遂げられたものではなく、先輩方や顧問の先生、保護者、そして春の単独公演を見に来てくださった方々、被災者の方々の協力があってこその貴重な経験でした。そのことへの感謝の気持ちを忘れず、今回の大会で学んだことを今後の部活動に生かしていきたいと思います。
「東北大会を終えて」
北海道芸術高等学校 仙台サテライトキャンパス 3年 武田寛人
まず初めに、東北大会という光栄な舞台に立たせてもらったことへの感謝を申し上げます。
私が東北大会を終えて一番に感じたことは「演劇」というものの楽しさです。
大勢の人の前で自分が今できる渾身の演技を行う。どうすれば観ている人により良いものを伝えられるか考え続ける。その過程や努力が苦しくも楽しいものであり、そこに真剣に向き合えたことで、「演劇」の楽しさの片鱗を知ることができたのだと思います。
観客として観ていて思ったことは、どの学校もそれぞれに特色があり、それが宙に舞うことなくしっかりと観ている人に届いていたということです。それは、役者だけでなく、音響や照明、舞台装置などのあらゆる点で伝え方を模索し工夫を施してきたからなのだと思います。
賞や順位に関係なく、純粋に演技と向き合い表現を楽しむ。演者も観客も含め、東北大会はそういう場所であったと私は感じました。
私自身、これからも演技の道に進んでいく決断をしました。これまで得たものを絶やすことなく、確かなものとしてこれからに繋いでいきます。
同時にこの東北大会に至るまで切磋琢磨してきた仲間、他校の方々、一人一人の人生にこの演劇大会が大きな意味のあるものであって欲しいと願っています。
改めて、これまで支えてくれた、共に戦ってきた皆様に敬意と感謝を表したいと思います。
本当にありがとうございました。