校務×DX

詳細については「研修×DX」のページをご参照ください。

教師の情報活用能力向上

 教師がクラウドを活用して授業を行うにあたり,情報活用能力の向上は必要不可欠です。自身で1から学ぶことも良いですが,校務の中でクラウドコンテンツを活用するようになれば,日々の業務が習熟につながります。学校DX化の基盤として,『校務におけるクラウド活用』が非常に有効だと考えます。

岩沼小学校における校務DX化

本校を支えるDX三本柱

本校校務は「統合型校務支援システム」「オリジナルクラウドコンテンツ」「GoogleChat」の3つがそれを支えています。

 岩沼市では,令和3年から統合型校務支援システムを市内の小中学校に導入し,出欠や成績,健康診断表などの児童情報データの一元管理が可能となりました。

 また,Googleアプリケーションを活用したオリジナルコンテンツは,本校の実態に沿って設計されており,より実用的な校務サポートを担っています。

 GoogleChatでは,テキストベースによるメッセージ発信により,情報の即時共有ができます。写真やPDFデータの添付,データ履歴が削除されないなど優れた面が多くあります。

   校務DXの主軸を担う3要素

岩沼小学校オリジナルクラウドコンテンツ紹介

校務ポータルサイト「岩小ポータル」

 GoogleクラウドアプリケーションGoogleサイト」は簡単にwebサイトを作成することができるアプリケーションです。本校では出欠フォームの回答や特別教室の予約表,デジタル行事黒板など,校務に関するクラウドコンテンツを集約したポータルサイト「岩小ポータル」を作成しました。職員は朝,岩小ポータルを閲覧してから業務をスタートすることがルーティン化しており,タブレット活用の習慣が身に付きました。また,職員からポータルに入れてほしいというアイデアが出てくるようになり,職員の意見からポータルの充実化が図られるという好循環が生まれました。

電子化行事黒板(Googleスライド)

教務や主幹が黒板に日報を書く手間の削減。職員室の大型液晶に投影する+岩小ポータルに組み込むことで手元で見ると,どこにいても日報を確認することができるようになりました。また,学校日誌に転記する場面において,日直の職員は「Googleスライド」を使用するようになり,クラウドコンテンツの習熟にもつながっています。

GoogleChat

 「GoogleChat」テキスト,写真,PDFファイル,Webサイトのリンクなどを添付することのできる掲示板アプリケーションです。テキストベースのため口頭伝達に比べ,的確かつ迅速な情報伝達が可能です。時間が経過しても送信内容が削除されないというのも,このアプリケーションの強みです。グループ選択機能により学校全体に関することの他に,学年や部会による限定的な情報の共通理解も可能となります。

欠席フォーム+不在連絡シート

 Googleフォーム」を活用し,保護者からの児童の欠席連絡をクラウドで行うようにしました。導入前は朝の電話対応に追われる状況でしたが,それが無くなり担任は授業準備や朝学習に落ち着いて取り組めるようになりました。また,不在確認のシートを「スプレッドシート」で作成し,所在が分からない児童を書き込むことで,職員室の職員が対応し担任に結果を伝えることができるようになりました。担任は教室に居ながら,不在児童の出欠を確認できます。

 また,この2つのコンテンツは「岩小ポータル」に組み込まれているため,ポータルを閲覧することでどちらの情報も確認することができます。

特別教室の予約表

 特別教室の使用割り当てには,フリー枠があります。しかし,これまではその枠利用が重なることがあり,授業の計画を変更せざるを得ない状況になることがありました。しかし,この「スプレッドシートによる共同編集」で,事前にどのクラスが使用するのかを把握することができるようになりました。このスプレッドシートは職員のアイデアから生み出されたものです。

災害時避難状況確認表

 災害時は放送関係機器に不具合が出たり,検索係が遠くから職員室に駆けつけて報告したりと情報の共有に時間がかかる場合があります。この「スプレッドシートはプルダウン式」になっており,各階の様子を共同編集で即時情報共有することができます。地震発生時に活用した実績があり,テキストによる早く正確な情報共有ができました。