日本で最も大型の種であるオオシロアリ(Hodotermopsis)
<写真>上段:位相差顕微鏡画像、下段:蛍光観察像。緑に光っているのは細胞内共生細菌。黄色く光っているのは原生生物の細胞に取り込まれた木質。
Devescovina属原生生物の細胞の先端にらせん状の細菌(スピロヘータ:緑)が付着している様子
シロアリの腸内の原生生物は、非常に多種類の原核生物(細菌・古細菌)と細胞内・細胞外で共生をしています。これら微生物間の複雑な相互作用により共生系が維持されていると予想されます。どのような種類の微生物間で共生しているのか、どのような相互作用が成り立っているのかを明らかにすることを目指しています。
乳酸菌は古くから発酵食品の製造に利用されています。生きて腸に届く細菌は乳酸などの有機酸を産生し、それらは腸管の運動や消化・吸収促進作用、有害細菌の増殖抑制効果を持つことから、ヒトの健康に対する機能が期待されています。昆虫の腸内にも、乳酸菌が生息していますが、その機能はほとんどわかっていません。
私たちは、昆虫腸内から新規乳酸菌を単離し、分類学的検討と機能解析を行っています。