日本図学会では、分野協働のための図学研究と題して、アート、科学、工学、数学といった諸分野の協働の橋渡しの役としての図学の可能性を探っています。今回は、アーティストの荒牧悠氏とアクティブマター研究者の西口大貴氏に講演をいただき、討議を通して様々な領域のつながりを探っていきます。講演後にパネル討議のほか、登壇者、日本図学会員、そして飛び入りの参加者が、各自の研究や制作にかかわる、図形や立体形状の性質に基づいた作品・構造・おもちゃ等を持ち寄って、お互いに見たり触ったりして交流するセッション「わしゃわしゃ」を開催します。
講演会「分野協働のための図学2025」
日時:2025年6月21日(土) 14:00~18:00
場所:東京大学駒場Iキャンパス、18号館ホール
参加無料・要申し込み
主催:日本図学会
登壇者:荒牧悠(多摩美術大学)、西口大貴(東京科学大学)
モデレータ:片桐悠自(日本図学会/東京都市大学 建築学科)、舘知宏 (日本図学会/東京大学 芸術創造連携研究機構)
本イベントは、JST創発的研究支援事業 「つながるかたち:アート・自然の次元横断原理を計算可能とする」の支援を受けています。
14:00 - 14:10 開会ご挨拶
14:10 - 14:50 荒牧悠氏講演「現れるかたちを眺める」
14:50 - 15:30 西口大貴氏講演「バクテリアの“星月夜”を制御する 」
15:50 - 16:30 質疑応答およびパネル討議 (荒牧悠×西口大貴×片桐悠自×舘 知宏)
16:40 - 17:40 「図学わしゃわしゃ」
慶應義塾大学政策メディア研究科修了。多摩美術大学美術学部統合デザイン学科講師。
構造や仕組み、人の認知に注目した作品を制作している。作るオブジェは動いたり動かなかったり、扱う材料は様々。
主な参加展覧会に企画展「未来のかけら: 科学とデザインの実験室」(2024,21_21designsight)、個展「荒牧 悠 "こう (する+なる)” ― phenomenal # 02」(2022,nomena gallery Asakusa)など。
東京科学大学理学院物理学系 准教授
1989年生。2017年東京大学大学院理学系研究科物理学専攻博士課程修了。博士(理学)。東京大学在学中にサイエンスコミュニケーションサークルCASTと「10分で伝えます!東大研究最前線」のアウトリーチ団体を立ち上げ、その後、パリ・パスツール研究所のポスドク、東大理学系研究科物理学専攻助教を経て、現職。群れの普遍法則を見出すアクティブマター物理学を主に実験で追究している。
東京都市大学 建築都市デザイン学部建築学科 講師
1989年生。2017年東京大学大学院工学系研究科建築学専攻博士課程修了。博士(工学)。東大LEGO部部長、パリ・ラヴィレット建築大学留学、東京理科大学理工学部建築学科助教を経て現職。ブロック玩具を活用した研究グループ「組積研」として、分野横断的な建築理論を研究している。単著に『アルド・ロッシ 記憶の幾何学』鹿島出版会(2024)
東京大学 大学院総合文化研究科 教授
2010年東京大学大学院工学系研究科建築学専攻修了。博士(工学)。2002年から折紙のデザインを始め、計算による立体形状や動きを探求している。"Rigid Origami Simulator", "Origamizer", "Freeform Origami" などの折紙ソフトウェアツールを開発。東京大学教養学部でのSTEAM教育(文理融合ゼミナール)に携わる。