我が国の電子情報機器・情報サービスの展開を情報流通の面で支えた「パソコン雑誌」の総目次を収集し、複数雑誌間で横断的に検索可能なデータベースを構築することを最終的な目標としています。
「電子立国」と呼ばれた我が国の電子情報機器・情報サービス産業を対象とした科学技術史研究、イノベーション研究のための基盤的なサイトを目指します。
我が国の戦後高度成長期以降様々な産業分野において、自動車技術や電気電子・ソフトウェア技術など、新しい技術やそれを用いた製品・サービスが大衆社会に導入されました。その各段階では、膨大な「技術雑誌」が刊行されました。
現代の商業雑誌は一般的に、ファッション雑誌や自動車雑誌、児童向けホビー雑誌など、製造会社(メーカー)と雑誌社がタイアップを行い紙面を構成するものといわれます。しかし、技術雑誌が他の商業雑誌と違うのは、メーカーによる一方的な情報だけでなく、機器の新技術を活用した実践例・プログラミングなど、書き手や読者による新しい知識・経験の双方向な交流の場として使われてきた点にあるといえます。当該技術・サービス分野最新の情報が提供されるとともに、その分野の担い手となる人物が執筆者として登場し、新技術の実践、新技術への期待が紙面で語られました。読者はそれぞれの分野の専門技術を習得し、今度は自らが担い手となって専門技術の普及に努めるため、その結果技術者人口が拡大再生産されます。そして当該技術・サービスが普及し、担い手が増え社会生活を変革していけば、「イノベーション」と呼ばれるようになるのです。
ともすれば大量の情報の流れに流され、時には消されてしまう現代のインターネット文化において、このサイトは戦後日本の技術雑誌に注目し、技術雑誌の役割を後世に残すこと、また20世紀の科学技術史研究、イノベーション研究のための基盤的なサイトを目指します。
岡田大士(中央大学法学部教授)
このサイトは、中央大学2024年度特定課題研究費「技術雑誌『月刊アスキー』が果たした情報機器・情報技術流通過程の研究」の補助を得て作成されたものです。(2026年3月現在)