商学研究科
商業学系
商業学系
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商学研究科 商学専攻 教授
最終学歴・学位・取得大学:博士(経済学)(京都大学)
【専門分野】
マーケティング論、消費者行動論
【研究キーワード】
製品、ブランド、消費行動、ウェルビーイング
【研究内容】
生活者の価値観・ライフスタイルと製品・ブランドの消費行動を中心としたマーケティングの研究をしています。
【主な論文・著書】
●“Exploring Subjective Happiness, Life Satisfaction, and Sustainable Luxury Consumption in China and Japan Amidst the COVID-19 Pandemic.” Administrative Sciences, Vol.13,No.7 (July 2023).
●“How Are Material Values and Voluntary Simplicity Lifestyle Related to Attitudes and Intentions toward Commercial Sharing during the COVID-19 Pandemic? Evidence from Japan,” Sustainability, Vol.14, No.13 (June 2022).
●「ボランタリーシンプリシティがカーシェアリングサービスの利用意図に及ぼす影響~知覚便益の媒介機能を考慮して~」『流通』第49号、2021年。
●「コスモポリタニズムがバラエティシーキングとノベルティシーキングに及ぼす影響~最適刺激水準理論に基づく経験的研究~」『国際ビジネス研究』第12巻第2号、2020年(共著)。
●「ラグジュアリー消費における知覚価値と倹約志向の相互作用~ラグジュアリー・ブランド品を所有する日本人を対象に~」『多国籍企業研究』第11号、2018年。
【メッセージ】
研究はディスカッションを重ねるほど発展します。教員や他の院生と積極的に議論する姿勢を心がけてください。
【担当科目】
演習Ⅰ(製品開発論)、演習Ⅱ(製品開発論)、製品開発論Ⅰ、特殊研究Ⅰ(製品・ブランド戦略)、特殊研究Ⅱ(製品・ブランド戦略)、特殊研究Ⅲ(製品・ブランド戦略)
【問い合わせ先】
Klee097●g.chuo-u.ac.jp
【リンク】
研究者情報データベース
商学研究科 商学専攻 教授
最終学歴・学位・取得大学:明治大学大学院経営学研究科経営学専攻博士後期課程修了 【博士(経営学)】
【専門分野】
グローバル・マーケティング論
【研究キーワード】
多国籍企業におけるグローバル・ブランドの展開と強化
中小企業におけるローカル・ブランドのリージョナル化
【研究内容】
多国籍企業と呼ばれる巨大企業は、保有する膨大な数の製品ブランドのうちごく少数の「グローバル・ブランド」を非常に重視しています。多国籍企業では、「ローカル・ブランド(ある1ヵ国のみで市場導入)」や「リージョナル・ブランド(地理的に隣接する複数の国・地域で市場導入)」の方がグローバル・ブランドよりも圧倒的に数が多いにもかかわらず、世界連結売上高への貢献ではグローバル・ブランドの方がはるかに高いのが実態です。このため、グローバル・ブランドへの注目は実務においても研究においてもますます高まっています。
一方、各国・地域市場での競争においてグローバル・ブランドが競合他社のローカル/リージョナル・ブランドに凌駕される事例も蓄積されつつあります。将来的にグローバル・ブランドへと成長する可能性があるローカル・ブランドやリージョナル・ブランドに目を向けることもまた重要であると考えられますので、私はグローバル・ブランドとローカル/リージョナル・ブランドの双方から、そのマネジメントにおける諸問題を研究しています。
【主な論文・著書】
●井上真里・山本篤民「日本の伝統的工芸品中小企業における越境ECの課題」日本大学商学研究所『商学研究』第38号、2022年3月
●「グローバルなブランド・マネジメント研究のフロンティア」明治大学経営学研究所『経営論集』 第69巻、第4号、2022年3月
●西村順二・陶山計介・田中洋・山口夕妃子編著『地域創生マーケティング』中央経済社、2021年11月刊
●井上真里編著『グラフィック グローバル・ビジネス』新世社、2020年6月
●井上善美・井上真里「韓国における越境ECの動向」淑徳大学『教育学部・経営学部研究年報』第2号、2019年3月
●「国境を越えたブランド・アイデンティティの共有と発展 ―千代むすび酒造の親会社―現地子会社関係を中心に―」日本流通学会『流通』No.43、2018年12月
●大石芳裕編著『グローバル・マーケティング零』白桃書房、2017年6月
【メッセージ】
企業の国籍や業種を問わず、国外で商品を生産・販売することはもはや一般的です。製造企業(メーカー)をはじめとする個別主体が商品の販売実現のために行う対市場活動を一般にマーケティングと呼びますが、当該企業が国外で生産や販売、R&D(研究開発)などを行うようになると国内中心のマーケティング理論では十分に説明できない問題が生じ得ます。それを説明するための独自領域こそがグローバル・マーケティングです。
グローバル・マーケティングを学習・研究する際には、マーケティングのみならず産業組織論や多国籍企業論、国際経営論などさまざまな視点をある程度理解した上で臨む必要があります。初学者にはなかなかとっつきにくい領域であるといわざるを得ませんが、知っておくと将来役に立つはずですから皆さんの受講をお待ちしています。
【担当科目】
グローバル・マーケティング論Ⅰ、グローバル・マーケティング論Ⅱ、演習Ⅰ(グローバル・マーケティング論)、演習Ⅱ(グローバル・マーケティング論)、基礎セミナー(商業学)、特殊研究Ⅰ(グローバル・マーケティング)、特殊研究Ⅱ(グローバル・マーケティング)、特殊研究Ⅲ(グローバル・マーケティング)
【問い合わせ先】
imasato001●g.chuo-u.ac.jp
【リンク】
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商学研究科 商学専攻 准教授
最終学歴・学位・取得大学:経営学博士(埼玉大学大学院人文社会科学研究科)
【専門分野】
国際貿易とグローバル経営、製造企業のサービス化、企業と経済システムのIoT化
【研究キーワード】
製造企業のサービス化、ユーザ・イノベーション、IoT、グローバル経営
【研究内容】
1990~2019年に通商産業省・経済産業省において行政官として産業政策・通商政策に従事し、日本経済・企業に関わる問題について広く関与してきましたが、現在、経済・社会を一変しようとしているIoT革命にも2015年以降取り組みました。IoTが産業・ビジネスに与える影響は未知の部分が少なくないのですが、製造部門では、IoTは製品とサービスを組み合わせて新たなビジネスを産み出す「起爆剤」の役割が期待され、私は製造IoT化をServitization(製造企業のサービス化)とユーザ・イノベーションの観点から分析、モデル化しようとしています。博士論文では、企業ITシステムによる生産ライン最適制御とカイゼンの自動化を目指す”Smart Factory”をテーマとして、工作機械メーカーが製造IoT化を契機として如何に工作機械ビジネスを革新し、新たな事業領域とビジネス・モデルを創造しつつあるかを分析しましたが、今後、工作機械部門に限らず、IoTが製造ビジネスを如何に革新していくのかを研究する予定です。
また、1990年以降の世界経済はグローバル化とデジタル化を原動力として変革・発展してきましたが、先進国・新興国のグローバル企業が如何にグローバル化とデジタル化に対応し企業成長に成功(失敗)してきたかについて経営戦略、ビジネス・モデル等の観点から研究し、1990年以降の世界では成功者とは評しがたい我が国企業の取るべき道について考えています。日本のモノづくり企業はインターネット・エコノミーでは敗れましたが、インターネットとモノの一体化により新たなビジネス・事業を産み出そうというIoT化ではチャンスがあるかもしれません(チャンスは汗をかいた者のみがモノにできます)。さらに、グローバル企業のサプライ・チェーン・マネジメントが国際貿易に与える影響についても研究し、今後のグローバル資本主義の修正(国境のない単一世界市場の理想は日米欧と中ロの対立・分断で修正が不可避)に対して我が国がどのように対処すべきかを考えようとしています。
【主な論文・著書】
●博士論文「製造企業のサービス成長と脱コモディティ化 ~工作機械ビジネス革新を通じた市場誘導型イノベーションのモデル化~」埼玉大学大学院、2022年9月
●「転換期にある”製造企業のサービス成長”研究」『関西学院大学商学論究』第69巻1号、2021年7月
●「DENSOのモノづくり ~ "Smart Factory"はTPSに収斂するのか」『中央大学商学論纂』第61巻1・2号、2019年9月
●「中国の一帯一路構想は”相互繁栄”をもたらす新世界秩序か?」『RIETI Policy Discussion Paper』、2017年
●『2020年代の新総合商社論 ~ 日本的グローバル企業はトランスナショナル化できるか』中央経済社、2017年
●「後発工作機械メーカーの戦略的M&A~森精機の経営資源獲得とグローバル化~」『中央大学商学論纂』第57巻1・2号、2015年9月
【メッセージ】
中央大学では2013年度より講義担当してきましたが、2023年度から商学部・商学研究科の専任教員となりました。もともと行政官であったこともあり、現実の企業が如何に環境変化に対応して経営戦略、ビジネス・モデルを変革して競争優位を確立していくかに「魅せられ」ており、研究・教育において、リアル・ビジネスとのつながりを大切にしたいと考えています。研究は上記にお示したとおりですが、大学院では、貿易論担当として”specific”に国際貿易の観点から皆さんの学習・研究をサポートすることとなります。
【担当科目】
ビジネス・プラクティカル・セミナーⅠ、演習Ⅰ(貿易論)、演習Ⅱ(貿易論)、貿易論Ⅰ
【問い合わせ先】
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【リンク】
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商学研究科 商学専攻 教授
最終学歴・学位・取得大学:農学博士(農政経済学)(九州大学)
【専門分野】
流通論、食品流通論
【研究キーワード】
流通システム、サプライチェーン、提携、互酬性、生活様式
【研究内容】
今日、多くの商品カテゴリーで生産性の高まりを基礎に供給過剰の時代が到来しています。企業にとっては、生産することよりも、むしろ販売を実現することがはるかに困難な課題となっています。企業が利益を追求し、利益率を高めようとする上で、流通のもつ意味がきわめて大きいことは明らかです。
消費者にとっては、流通なくして、生活に必要な多種類の商品を入手することは不可能です。豊かな消費生活を支えているのは流通産業ということができます。とくに21世紀の成熟社会では、消費生活に必須な財の供給はもちろんのこと、多様な商品の品揃えによる幅広い選択性、さらには主に物流機能に依存する入手の利便性など、流通に求められる価値は益々、高度化し複雑化しています。流通企業には効率的で有効性の高い流通機能の実現が要請されています。
さらに、流通の役割を社会的なマクロの視点から捉えると、生産と消費の合理的接合を通して、生産者の再生産と消費者の豊かな暮らしの双方を支えてきたことは明らかです。しかし、現代における流通産業は、暮らしの場である地域の環境や景観、まちづくり、地球環境にまで大きな影響を与える巨大セクターに成長しています。流通産業がもたらすインパクトには光と影の両面があります。解決すべき影の面を挙げると、短い時間で商品が手元に届けられる短リードタイム納品は物流業者の負荷を高め、その持続可能性が問われています。また、多様な品揃えや機会ロス(欠品)を回避する行動が廃棄ロスの増加に結び付いている面もあります。
こうした現実の変化を受けて、流通研究は、学祭的な研究分野として発展しつつあります。元来、流通論の主要な源流は商業論にあり、その研究対象には商品流通や商業者が柱に据えらえていました。しかし現在では、それら本流の研究対象のみならず、物流業者はもちろんのこと、消費者の買い物行動や生活様式、地域やまちづくりと商業といった様々な問題領域が含まれるようになっています。
私は主に農産物・食品の流通を対象に、小売業、さらにはサプライチェーンの研究に携わってきました。かつては、川上の産地流通における共同販売の仕組みを研究し、その後は、中間流通に位置し集分荷機能と価格形成機能を果たす卸売市場、さらにはもっとも川下のスーパーなどの小売店、あるいは外食店などの研究を行ってきました。最近は、中食産業と食生活についての研究にも取り組んでいます。詳細は割愛しますが、その一端はここ数年の研究成果である下記の論文・著書をご参照いただければ幸いです。
流通研究を通して私が学んだこと、重視していることは、事実から学ぶことの大切さ、理論のための理論、空理・空論であってはならないということです。もちろん、蟻の目というミクロの視点とともに、鳥の目というマクロの視点の両方が必要です。益々、多様化し複雑化する流通分野の諸問題の解明に取り組む若い研究者の登場を心から歓迎します。
【主な論文・著書】
●『講座 これからの食料・農業市場学 3巻 食料・農産物の市場と流通』筑波書房、2022年7月
●『中食2030-ニューノーマル時代の新たな「食」をめざして-』ダイヤモンド社、2021年5月
●「デジタル技術による流通変容をどう捉えるか」日本流通学会『流通』No.46、2020年7月
● 『現代流通変容の諸相』中央大学出版部、2019年9月
● 『卸売市場の現在と未来を考える: 流通機能と公共性の観点から』筑波書房、2019年2月
【担当科目】
ビジネス・プラクティカル・セミナーⅠ、演習Ⅰ(流通論)、演習Ⅱ(流通論)、特殊研究Ⅰ(流通経済論)、特殊研究Ⅱ(流通経済論)、特殊研究Ⅲ(流通経済論)、流通論Ⅰ
【問い合わせ先】
manao.12y●g.chuo-u.ac.jp
【リンク】
研究者情報データベース
商学研究科 商学専攻 教授
最終学歴・学位・取得大学:商学修士(慶應義塾大学)
【専門分野】
流通、マーケティング
【研究キーワード】
マーケティング・チャネル、マーケティング戦略、流通システム、小売業態、卸売流通
【研究内容】
研究内容については、こちらをご覧ください。
【主な論文・著書】
●Yuki, Sho and Tomokazu Kubo (2023), "The Incompatibility of Proactive Market Orientation and Postponement Strategy in Product Differentiation," Journal of Business and Industrial Marketing, Vol.38, No.13, pp.92-104, https://doi.org/10.1108/JBIM-07-2022-0348.
●「マーケティング・ミックスの多様性― 4Pの組み合わせの質的比較分析 (QCA) ―」、『マーケティング・ジャーナル』、第42巻第1号、17-27頁、2022年
●「流通チャネルにおける垂直的取引関係開始の日米比較」、『企業研究』(中央大学企業研究所)、第38号、25-46頁、2021年
●「卸売業者が作り出す顧客価値とその源泉 」、『流通研究』(日本商業学会)、第23巻第2号、1-16頁、2020年
●「流通チャネルにおける取引関係の開始」、『マーケティング・ジャーナル』、第38巻第2号、6-20頁、2018年
●Ono, Akinori and Tomokazu Kubo (2018), "What Determines Firms' Intention to Postpone Product Differentiation?" Journal of Marketing Channels, Vol. 25, No. 4, pp. 198-210, DOI: 10.1080/1046669X.2019.1658012
●「小売の輪はどのように回転したのか?―小売業態イノベーションのマルチレベル分析―」、『流通研究』(日本商業学会)、第20巻第2号、65-79頁、2017年
【メッセージ】
これまで、流通・マーケティングに関するトピックスのうち、主に企業組織や戦略に関するテーマを研究してきました。この分野は新しい現象や研究手法が次々に登場していて、キャッチアップの苦労はあるものの、楽しみながら研究をしています。志の高い大学院生の皆さんとこの楽しさを共有しつつ、一緒に研究したいと思っています。
【担当科目】
演習Ⅰ(流通チャネル論)、演習Ⅱ(流通チャネル論)、特殊研究Ⅰ(流通チャネル論)、特殊研究Ⅱ(流通チャネル論)、特殊研究Ⅲ(流通チャネル論)、流通チャネル論Ⅰ、流通チャネル論Ⅱ
【問い合わせ先】
tomokazukubochuo●gmail.com
【リンク】
研究者情報データベース
個人ウェブサイト
商学研究科 商学専攻 教授
最終学歴・学位・取得大学:博士(学術)(東京工業大学)
【専門分野】
マーケティング研究、広告研究
【研究キーワード】
マーケティング・データ分析
【研究内容】
広告会社に勤務していた時から、マーケティング・データの分析に取り組んできました。具体的には、購買履歴データや広告接触データなどを観察することにより「興味深い」マーケティング現象を発見し、当該現象をマーケティング理論・消費者行動理論により理論モデル化し、統計的・確率的手法などを用いて定量モデルを構築しました。
最近の研究例として、個人のTV視聴データを用いた連続TVドラマの視聴行動の考察が挙げられます。ドラマを視聴する効用として、ドラマの視聴から得られる個人的な喜び、ドラマについて他者と会話することから得られる社会的な喜びなどがあります。そして、個人がドラマを視聴するに従いドラマ自体の効用を学習しながら(ドラマは経験財なので、視聴前にはドラマの効用を完全には把握できず、視聴により効用を学習する!)、効用の高いドラマの視聴を継続すると同時に、他者がよく視聴し社会で話題になっているドラマも視聴するようになります(たとえば、「半沢直樹」が社会で話題となるに従い、多くの個人が当該ドラマを視聴し始めました)。この現象をベイズ・モデルや構造推定モデルなどを用いて定式化し、個人の連続TVドラマの視聴行動を考察しています(たとえば、個人はどのようにドラマの効用を学習するのか、社会で話題になっているドラマの視聴が、どのように個人間で伝搬するかなどです)。
他の研究例として、満足度調査データとウェブ上に投稿された口コミ・データを用いた選択バイアスの補正が挙げられます。口コミ研究はマーケティング研究における花形のひとつです。事実、ウェブ上には、個人の経験や評価を披露する大量で多様な口コミが投稿されています(たとえば、飲食店の評価サイトなど)。ここで、当該製品やサービスを利用した全ての個人が、口コミを投稿するわけではないことに気付きます。もし、良い経験・高い評価をした個人は口コミを投稿せず、悪い経験・低い評価をした個人のみが口コミを投稿したとしたら、ウェブ上に投稿された口コミは、事実を反映していません。これは、個人の経験や評価が、当該経験・評価を投稿するか否かに影響を与える現象であり、選択バイアスとよばれます。ベイズ・モデルを用いることにより、ウェブ上に投稿された口コミにおける選択バイアスを除去し、個人の経験や評価を正しく識別する方法を検討しています。
その他、以下のような研究をしています。
- 妊活・妊娠・出産・育児に関するQ&Aサイト(「ママリ」)におけるママたちの投稿・閲覧行動(初産のママたちは、時間経過に従って様々な困難や課題に直面します。このとき、Q&Aサイトに質問を投稿し回答を得ることで学習していきます。そして、学習した知識・経験を後輩ママに伝えていきます。両面市場研究の視点から、質問者と回答者との役割の時間的変化を考察しています)、
- 価格プロモーションによる値引が事前に分かっているときの(たとえば、クリスマス・セールなど)、消費者の買い控えと購買の前倒し行動(「楽天市場」)、
- 市場において多数の容量が存在するとき(たとえば、ペットボトル入りの日本茶ドリンク市場では、125mlから2000mlまで実に42種類もの容量が存在しています!)、メーカーと小売店の売上・利益を極大化するために、どのような容量を展開すべきかなどについて考察しています。
【主な論文・著書】
●「価格プロモーションにおけるディップに注目した売上効果の測定―動的構造推定によるアプローチ―」『オペレーションズ・リサーチ』、69(2)、2024年。
●「連続TVドラマにおけるクチコミの情報価値と消費価値」『企業研究』、42、2023年。
●“Bayesian Network Analysis of Fashion Behavior,” Advanced Researches in Classification and Data Science, 2020.
●「ニューロマーケティングの現状、課題そして展望」『オペレーションズ・リサーチ』、61(7)、2016年。
【メッセージ】
ビッグ・データの時代においては、多様で大量のマーケティング・データを容易に利用可能です。さらに、科学技術の進歩を背景に、高度な分析手法が提案されています。これらを用いることにより、これまでは明らかにできなかった複雑なマーケティング現象を考察できるようになっています。一方で、私個人は、そうした高度な手法を用いれば考察できることが明らかであるにもかかわらず、高度な分析手法についていけないもどかしさも感じています。残念ながら、最新の分析手法を皆さんに教授することはできないかもしれません。ただ、そうしたことを試みたいと望む学生さんと、一緒に勉強することはできるかもしれません。
【担当科目】
マーケティング・コミュニケーション論Ⅰ、演習Ⅰ(マーケティング・コミュニケーション論)、演習Ⅱ(マーケティング・コミュニケーション論)、特殊研究Ⅰ(マーケティング・コミュニケーション論)、特殊研究Ⅱ(マーケティング・コミュニケーション論)、特殊研究Ⅲ(マーケティング・コミュニケーション論)
【問い合わせ先】
Kumakura●tamacc.chuo-u.ac.jp
【リンク】
研究者情報データベース
個人ウェブサイト
商学研究科 商学専攻 准教授
最終学歴・学位・取得大学:博士(経営学)(法政大学)
【専門分野】
サービス・マーケティング
【研究キーワード】
サービス・リレーションシップ、スイッチング・バリア、顧客満足、顧客ロイヤリティ
【研究内容】
サービス業における企業と顧客のリレーションシップの在り方や、消費者行動について研究しています。中でも、あるサービスを「利用し続ける」という心理と行動に関心を持っています。
サービス・マーケティングは1970年代以降、それまでのモノ製品を中心に体系化されたマーケティング論から、モノ製品とは異なるさまざまな特徴を持つサービス製品を対象に拡張される中で確立してきました。企業と顧客との関係性を扱うリレーションシップ研究は、そのサービス・マーケティングを源流としつつ発展しました。生産と消費が同時に行われるサービスにおいては、提供者と顧客との相互作用プロセスが生じるので、サービスそのものが顧客との関係性を内包しているからです。
さらに経済のサービス化が著しく進む中、現代のマーケティングでは、モノはサービスに包摂され、一体となって顧客に経験価値を提供し共創することが志向されるようになりました。それはすなわち、顧客とのリレーションシップを考慮することは必須である、ということでもあります。
リレーションシップ研究において、企業と顧客の間に良好なリレーションシップが構築されることで企業が得るメリットは数多く検証されてきました。一方で、リレーションシップが顧客にもたらすベネフィットに対する関心は、相対的に薄いと言わざるを得ません。そのような問題意識から、以下のような研究を行ってきました。
・顧客の得るベネフィットに基づいた、顧客視点のリレーションシップの構造を実証的に明らかにする研究
・「ステイヤー(利用し続ける人)」と「潜在的スイッチャー(利用を止めるか、止めることを考える人)」のリレーションシップの構造の違いや、「新規顧客」と「既存顧客」のスイッチに影響する要因の違いを検討する研究
・テクノロジーの進展によるサービスの低接触化を踏まえ、テクノロジーを介したサービスと、顧客と従業員の一定の接触を前提とした従来のサービスについて、顧客の得るベネフィットを比較する研究
・顧客が利用するサービスを変更しにくい(あるいは変更したくない)と感じる要因であるスイッチング・バリアに着目し、「満足―ロイヤルティ」の関係性に与えるその影響を業界横断的に比較し,顧客維持戦略における役割を考察する研究
・特性の異なる複数のサービス業種において、スイッチング・バリアをもたらす先行要因を比較・検討する研究
現在は、健康関連サービスに焦点を当てています。「健康」は人にとって終わりなき希求であり、不確実性の高い財です。それを扱うサービスについて、その消費行動はどのような特徴を持つのか、またどのような要素が継続利用を促すのか、ということを明らかにする研究に取り組んでいます。個々の企業とのリレーションシップを超えて、顧客の背景にある生活全体を踏まえて、顧客の心理と行動を捉えることを目指したいと思っています。
【主な論文・著書】
●「健康関連サービスにおける健康行動理論の応用可能性」『商学論纂』第64巻第5・6号、2023年
●「サービス・カスタマイゼーション ― ハイタッチとハイテクによる個別対応 ―」(共著)、『マーケティングジャーナル』第40巻第1号、2020年
●「サービス業におけるスイッチング・バリアの先行指標と成果指標」、『流通研究』第14巻第2・3号、2012年
●「顧客維持戦略におけるスイッチング・バリアの役割―JCSI(日本版顧客満足度指数)を用いた業界横断的検討―」、『マーケティングジャーナル』第30巻第1号、2010年
●「サービス・リレーションシップの経時的研究―リレーションシップ構築のための顧客理解の試み」、『マーケティング・サイエンス』第16巻第1・2号、2009年
【メッセージ】
研究は、誰に与えられたものでもない、皆さん自身の内側から湧き出る問題意識と向き合い、とことん考え、試し、突き詰めるという取り組みです。もちろんつらいときもありますが、とても楽しいものです。大学院で、皆さんの問題意識を学術研究という形に昇華させて、社会に還元するサポートができればと思っています。
【担当科目】
サービス・マーケティングⅠ、演習Ⅰ(サービス・マーケティング)、演習Ⅱ(サービス・マーケティング)、特殊研究Ⅰ(サービス・マーケティング)、特殊研究Ⅱ(サービス・マーケティング)、特殊研究Ⅲ(サービス・マーケティング)
【問い合わせ先】
smaiko001m●g.chuo-u.ac.jp
【リンク】
研究者情報データベース
商学研究科 商学専攻 教授
最終学歴・学位・取得大学:博士(社会学)(Harvard University)
【専門分野】
社会学
【研究キーワード】
知識社会学、IPV、DV、メンタルヘルス、組織文化、医療系社会学、認知の多様性、高等教育の文化、ナショナリズム
【研究内容】
私は社会学者で人間の個人的・文化的認知の多様性に関心を持っています。博士号を取得した Harvard大学院時代には,ナショナリズム研究の世界的権威であるLiah Greenfeldの下で知識社会学を学びました。『学問の府』の著者で科学社会学の祖と呼ばれるジョセフ・ベンダヴィドの孫弟子にも当たります。個人の研究分野としては,ナショナリズムや認知・文化の多様性といった知識社会学系の研究を続けています。商業学・経営学との関係では,研究テーマである認識の多様性は営業話法の研究や人的資源管理における性格検査の研究に,アイデンティティの形成不全の問題は組織におけるハラスメントの研究などにつながっています。最近では「親密な関係における暴力」(IPV)に関する研究や,認知様式の異なる人々の共生にかかわる研究を手がけています。
実務家時代からデータ分析を行っていたために,教育上はデータサイエンスの需要が多くなっています。最近では,RやPythonなどのプログラミング言語を使ったデータ活用法を教えることが多くなっています。一般的な統計手法,主成分分析や因子分析,重回帰分析と媒介調整分析,構造方程式モデリング,マルチレベル分析,機械学習の基礎など,量的調査を中心に院生を指導をしてきました。
私自身が小学生時代にインドに住んでいたことが,人間の多様性や社会文化の違いに関心を持った原体験となっています。そしてHarvard大学大学院の社会学で学んだマックス・ウェーバーやエミール・デュルケムの理論が,いまでも私の学問的アプローチのバックボーンになっています。理解社会学で知られるマックス・ウェーバーからは,人間の主観をデータとして重んじる方法論を受け継ぎ,人間の判断がデータのみから決まってしまうことはなく,人間はウェーバーが神々の闘争と呼んだ対立する価値の中から価値観に基づいて判断を下すため,人間の主観や認知の多様性を理解することが大切だと考えています。デュルケムからは社会の集合意識の状態,とりわけアノミーと呼ばれる近代におけるアイデンティティの形成不全に対する問題意識を研究テーマとして受け継いでいます。近代が進むにつれて増えている精神疾患や暴力への問題意識を恩師から受け継いでいます。
いじめや暴力、抑圧のない社会,情報がオープンでエビデンスと透明性が尊ばれる社会,働く者,誠実な者が報われる社会,人間が多様なあり方で心豊かに共生できる社会に一歩でも近づくことを祈っている社会学者です。
【主な論文・著書】
●「はじめてのAI・データサイエンス」培風館 in press
●「DV(ドメスティック・バイオレンス)に起因する医療コストの推計手法について」『医療経済研究』 Vol.33, No.1: 37 – 52. 2021/10
●「アクセス・プラットフォーム型シェアリング・エコノミーに期待された『約束』と課題:デリーにおけるUberとOlaの市場占有率の調査から」『企業研究』 Vol.39: 5 - 24. 2021/08
●「東京都における同行支援アドボカシーがDV被害者と同行先にもたらす効果について」 『中央大学社会科学研究所年報』 24: 26 - 39. 2020/09
●'Japanese nationalism: its historical phases and issues of modernity,' Research Handbook on Nationalism, Edward Elgar Publishing. 2020/09
●「性格タイプ尺度の開発,および営業話法との関連性の研究:意思決定における認識・判断の多様性」『企業研究』 21: 15 - 33. 2012/08
●'Centers of Learning Reconsidered in the Japanese Context,' Greenfeld, Liah, ed. The Ideals of Joseph Ben-David: The Scientist's Role and Centers of Learning Revisited, Transaction Publishers. 2012/08
●「職場環境要因と職場いじめの傾向、および組織市民行動(OCB)との関連―大学教員・職員を対象としたWHS尺度の適用―」『社会科学研究所年報』15: 65 - 79 . 2011/07
【メッセージ】
私の指導の下で学ぶということは統計の基本的な考え方やRおよびPythonプログラミングを身につけることになり,大変な面もあるかもしれませんが,世界に通用するスキルを身につけることはやり甲斐があると思います。
【担当科目】
Social ResearchⅠ、演習Ⅰ(Social Research)、演習Ⅱ(Social Research)、特殊研究Ⅰ(社会関係の調査法)、特殊研究Ⅱ(社会関係の調査法)、特殊研究Ⅲ(社会関係の調査法)
【問い合わせ先】
chikakot●tamacc.chuo-u.ac.jp
【リンク】
研究者情報データベース
商学研究科 商学専攻 教授
最終学歴・学位・取得大学:筑波大学大学院ビジネス科学研究科修了・博士(経営学)・筑波大学
【専門分野】
商学
【研究キーワード】
小売マーケティング、消費者行動
【研究内容】
「消費者がどう考え,そしてどう行動するのか?」という消費者意思決定を軸に「小売企業」「ブランド」「メディアコミュニケーション」の3つの要素との関係の研究を行っています。具体的には,「小売企業自身や売場に関する情報が、消費者の意思決定にどう影響するのか」ということをやっています。最近では,小売企業が発信する情報だけでなく,クチコミなどの消費者間のインタラクションに着目し,実際の購買やさらなる口コミ促進への影響を中心に研究をしています。
小売企業は,私達消費者にとって,「買物」という側面では身近な存在ですが,一方で,人手不足であったり,就職面で学生から人気があまりなかったりなど,「働く」という側面では他業界に比べてポジティブなイメージが低い,つまり社会的地位が他の業界に比べて必ずしも高くない状況です。そのような現状に対し,小売企業は消費者にいかに買ってもらうか,という点だけでなく,消費者の間でいかに“ネタ”として話題になるか,という点も非常に重要ではないかという問題意識を持っています。「消費者間における話題性」の向上は,小売業に対して消費者が抱くポジティブなイメージの醸成や小売業の存在感の向上につながる可能性を含んでおり,その積み重ねがこの業界の社会的地位の向上につながるかもしれないからです。このような問題意識を少しでも具現化できることを目指した研究を行っています。
【主な論文・著書】
●「パートナーシップ・ロイヤルティ・プログラムから得られるトライアル会員の行動特性」『行動計量学』vol.49no.1 2022年3月刊
●「“コスパの良い”は消費者の口コミと購買を促すのか?― 小売店舗の価格イメージが口コミ行動と購買行動に与える影響 ―」『マーケティングジャーナル』vol.40 no.2 2020年9月刊
●『スーパーマーケットのブランド論』千倉書房 2019年3月刊
●『小売視点のブランド・コミュニケーション』千倉書房 2012年10月刊(日本商業学会賞奨励賞受賞図書)
【メッセージ】
学生自身の研究を頑張るのはもちろん重要ですが,他の学生の研究に対して「鋭い質問やコメント」ができることもぜひ目指してもらいたいと思います。他者に対して建設的,発展的な助言をしようと強く意識することによって,他者の研究内容をより深く理解する力を養うことができ,その理解力の強さが自分自身の研究の精度向上にもつながるからです。
【担当科目】
演習Ⅰ(商業経営論)、演習Ⅱ(商業経営論)、商業経営論Ⅰ、特殊研究Ⅰ(消費者行動と小売戦略)、特殊研究Ⅱ(消費者行動と小売戦略)、特殊研究Ⅲ(消費者行動と小売戦略)
【問い合わせ先】
こちらのフォームよりお問い合わせください。
【リンク】
研究者情報データベース
中迫 俊逸/NAKASAKO Shun-itsu (ビジネス交渉)
商学研究科 商学専攻 教授
最終学歴・学位・取得大学:Master, Saint Michael's College
【専門分野】
ビジネス交渉、異文化コミュニケーション、ビジネスコミュニケーション
【研究キーワード】
交渉、異文化、コミュニケーション
【研究内容】
ビジネス交渉を中心に研究しています。そして、ビジネス交渉に関わる異文化関連(異文化コミュニケーション、異文化経営、ビジネスコミュニケーション等)も併せて研究しています。授業においても、普段研究していることを反映させた内容で行っています。
【主な論文・著書】
●“Emotional Aspects on Negotiation,” Shogaku Ronsan: The Journal of Commerce Vol.LVII, No.5・6, pp.581-587. Tokyo: The Society of Business and Commerce in Chuo University. (March, 2016)
● “Requirements to a Businessperson in a Global Environment,” Shogaku Ronsan: The Journal of Commerce Vol.LVII, No.3・4, pp.501-512. Tokyo: The Society of Business and Commerce in Chuo University. (March, 2018)
●“Consideration Toward People in Doing Negotiation,” Shogaku Ronsan: The Journal of Commerce Vol.LIX, No.5・6, pp.479-486. Tokyo: The Society of Business and Commerce in Chuo University. (March, 2018)
●“Communication for Negotiation,” Japan Negotiation Journal Vol.29, No.1, pp.38-46. Tokyo: Japan International Society for Negotiation. (June, 2019)
●“Perception of Time and Management,” Japan Negotiation Journal Vol.30, No.1, pp.95-100. Tokyo: Japan International Society for Negotiation. (December, 2020)
【担当科目】
ビジネス・コミュニケーション論Ⅰ、ビジネス・コミュニケーション論Ⅱ、演習Ⅰ(ビジネス・コミュニケーション論)、演習Ⅱ(ビジネス・コミュニケーション論)、特殊研究Ⅰ(ビジネス・コミュニケーション論)、特殊研究Ⅱ(ビジネス・コミュニケーション論)、特殊研究Ⅲ(ビジネス・コミュニケーション論)
【問い合わせ先】
nakasako●tamacc.chuo-u.ac.jp
【リンク】
研究者情報データベース
中野 暁/NAKANO Satoshi (マーケティング・サイエンス)
商学研究科 商学専攻 准教授
最終学歴・学位・取得大学:博士(社会工学) (筑波大学)
【専門分野】
マーケティング・サイエンス、マーケティング・リサーチ
【研究キーワード】
小売マーケティング、オムニチャネル、消費者行動モデル、行動ログデータ解析
【研究内容】
デジタル化やパンデミック・災害などの環境変化、新技術による市場の変化などに着目しながら、消費者の行動をデータに基づいて分析する研究を行っています。社会に出てから8年ほど、マーケティング・リサーチ企業に勤め、購買データやメディア接触ログデータなどの様々なデータの収集やそこに生じる対象者や測定方法のバイアスについての品質管理の仕事に携わりました。そうした中で、研究としてもマーケティング・リサーチの方法論から、種々のデータ(例えば、複数のデータが同一個人に紐づいたシングルソースデータ)を使った消費者行動の分析など、基礎研究から応用研究まで幅広く取り組んできました。
消費者行動の分析に関しては、マーケティングの4Pでいうところの、「チャネル」や「プロモーション・広告」に軸足をおいた研究を進めています。具体的には、消費者はどのように小売チャネルを使い分けるのか、オンラインと実店舗の買い物バスケットの内容にはどのような違い(例えば、特定の商品への集中度)があるのか、多くのキャッシュレス決済手段の中から状況に応じて消費者はそれらをどのように使い分けるのか、災害や急激な環境変化の直後にパニック購買してしまう消費者の行動や心理はどのようなものであるかなどのテーマをこれまで扱ってきました。
今後はマーケティング・リサーチの方法論に関する研究を増やしながら、社会やビジネスに役立つ消費者行動の分析も並行して進めていきたいと考えています。特に、後者はAIやメタバースなど、様々な新技術が登場していますので、それらが消費者行動に及ばす新しい影響に着目して研究領域を拡げていく予定です。
【主な論文・著書】
●中野暁, 勝又壮太郎, 山口真一, 一小路武安, 生稲史彦 (2024), 消費者はどのように決済手段を選択するか?状況的要因と個人要因を用いた選択行動分析. マーケティング・サイエンス, 31(1), pp.9-37.
●Satoshi Nakano (2023), Customer demand concentration in online grocery retailing: Differences between online and physical store shopping baskets. Electronic Commerce Research and Applications, 62:101336, pp.1-9.
●Satoshi Nakano, Naoki Akamatsu, Makoto Mizuno (2022), Consumer panic buying: Understanding the behavioral and psychological aspects. International Journal of Marketing and Distribution, 5(2), pp.17-35.
●一小路武安, 勝又壮太郎, 中野暁, 山口真一, 生稲史彦 (2022). 覇権・成熟・成長期におけるコミュニケーション・プラットフォームの競争戦略. 組織科学, 55(3), 34-48.
●中野暁, 近藤文代 (2018), 混合隠れマルコフモデルによるオンライン・オフラインチャネル選択行動のモデリング. オペレーションズ・リサーチ, 63(10), pp.635-646.
●Satoshi Nakano, Fumiyo Kondo (2018), Customer segmentation with purchase channels and media touchpoints using single source panel data. Journal of Retailing and Consumer Services, 41, pp.142-152.
●中野暁, 残間大地 (2017). メディア利用時間における自己申告型調査と行動ログの乖離に関する研究―個人のスマートフォン利用時間を対象とした実証分析―. 行動計量学, 44(2), 129-140.
【メッセージ】
データを使ったマーケティングの実践は、学術的にも実務的にも非常にニーズが高い分野だと感じています。新しい可能性を切り拓くために、「楽しく」かつ「没頭して」研究できる積極的な大学院生の皆さんと一緒に議論できることを期待しています。
【担当科目】
マーケティング・データ分析Ⅰ、マーケティング・データ分析Ⅱ、演習Ⅰ(マーケティング・リサーチ)、演習Ⅱ(マーケティング・リサーチ)
【問い合わせ先】
nakanosatoshi21●gmail.com
【リンク】
研究者情報データベース
商学研究科 商学専攻 教授
最終学歴・学位・取得大学:博士(商学)(一橋大学)
【専門分野】
消費者行動論、マーケティング論
【研究キーワード】
感覚マーケティング、消費者心理、マーケティング
【研究内容】
私は消費者心理を起点とするマーケティング研究を行っています。より具体的には、感覚マーケティング(Sensory Marketing)に焦点を当てた研究を進めています。感覚マーケティングとは、五感への感覚的訴求を中心とするマーケティング活動によって消費者の購買意思決定と買物行動に影響を与える手法です。
近年、学術研究と実務の双方において感覚マーケティングへの注目と関心がますます高まっています。こうした関心の高まりの背景には、企業・市場環境要因としてのコモディティ化の進展と消費者要因として経験的消費ニーズの増大の2つが大きく関連しています。まず、コモディティ化とは、製品を提供する企業は異なるものの、市場における製品の機能が似通ってしまい機能的次元では製品の差別化を図ることが困難となる状況を指します。現在、あらゆる産業でカテゴリー横断的にコモディティ化が進展しているため、心理的な製品差別化の必要性が高まっています。次に、経験的消費ニーズとは、消費者が製品の物理的便益の享受を超え、その使用から得られるユニークな体験や豊かな感情経験を求めることを指します。現代の消費者を十分に満足させるためには、機能的ニーズの充足のみならず、経験的ニーズを充足することのできる製品の開発が極めて重要となっています。感覚マーケティングはこうした製品の心理的差別化や消費者の経験的消費ニーズの充足と密接にかかわる研究分野であり、プロモーション、ブランディング、製品開発、消費者心理など多くのマーケティング研究領域に重要な理論的、実務的インプリケーションを提供します。
今まで行ってきた主な感覚マーケティング研究の概要としては、視覚については「パッケージや陳列、広告における要素の配置デザインの心理的効果」、聴覚については「ブランドネームの発音が製品評価や味覚評価に与える影響」、触覚については「重さや硬さの経験が製品評価に与える影響」や「温度が高級感知覚に与える影響」、味覚については「製品情報の提示順序が味覚評価に与える影響」などを消費者実験によって検証してきました。こうした研究に加え、最近は、新しいプロジェクトとして、昆虫食の消費者受容や健康的な食行動の促進に関するセンサリーナッジの研究もスタートさせています。
【主な論文・著書】
●「センサリーナッジ: 感覚要因が健康的な食行動に及ぼす影響の文献レビュー」『マーケティングジャーナル』 第42巻第3号、6-16、2023年。
●“Celebrity Insects: Exploring the Effect of Celebrity Endorsement on People’s Willingness to Eat Insect-Based Foods,” Food Quality and Preference, 97, 104473, 2022.
●“Turning the Other Cheek: Facial Orientation Influences Both Model Attractiveness and Product Evaluation,” Psychology & Marketing, 38(1) 7-20, 2021.
●“Shivering for Status: When Cold Temperatures Increase Product Evaluation,” Journal of Consumer Psychology, 30(2), 314-328, 2020.
●“A Packaging Visual-Gustatory Correspondence Effect: Using Visual Packaging Design to Influence Flavor Perception and Healthy Eating Decisions,” Journal of Retailing, 95(4), 204-218, 2019.
●「審美性知覚と消費者行動の接点」『マーケティングジャーナル』 第38巻第4号、20-34、2019年。
【メッセージ】
心ときめく消費者行動研究、感覚マーケティング研究を一緒に進められるみなさんをお待ちしています。
【担当科目】
演習Ⅰ(消費者行動論)、演習Ⅱ(消費者行動論)、消費者行動論Ⅰ、特殊研究Ⅰ(消費者行動論)、特殊研究Ⅱ(消費者行動論)、特殊研究Ⅲ(消費者行動論)
【問い合わせ先】
jpark001●g.chuo-u.ac.jp
【リンク】
研究者情報データベース
商学研究科 商学専攻 教授
最終学歴・学位・取得大学:一橋大学大学院商学研究科博士課程後期課程単位取得修了
【専門分野】
損害保険・リスクマネジメント
【研究キーワード】
損害保険契約・企業リスクマネジメント(ERM)・クライシスマネジメント ・クライシスコミュニケーション
クライシスネゴシエーション
【研究内容】
大学卒業後、企業分野の国際的な損害保険種目の1つである海上保険について、イギリス・ドイツ・フランスとの比較法的研究を 中心に、大学院で研究を進めてきました。海上保険のみならず、保険は人類の叡智といわれていますが、リスクがなければ保険は 存在しません。日常生活・企業活動においては、リスクは不可避で、ドイツ Beck という学者はリスク社会とも称しています。 現在では、損害保険契約につき経済的・法律的側面(特にイギリス・ドイツとの比較)から研究する一方で、リスクマネジメントやクラ イシスマネジメントについても研究を行っています。特にクライシスマネジメントに関連する、クライシスコミュニケーションやクライシス ネゴシエーション(後者はわが国での研究は皆無に等しいです)に関心をもって研究しています。 現在すすめている研究は下記のとおりです。
・COVID19 が海上保険ならびに物流に与える影響―経営中断保険(Business Interruption Insurance)に着目して
・COSO の ERM(Enterprise Risk Management)と ISO3100 におけるリスクマネジメント規格との比較― リスクマネジメントの有効活用に向けていかに企業で適用していくのか
・拡張的クライシス概念におけるクライシスネゴシエーションの活用
・イギリスにおける海上保険市場の生成の再考察
・リスクマネジメントとクライシスマネジメントの適用区分
【主な論文・著書】
●『基礎からわかる損害保険』、『はじめて学ぶ損害保険』共に有斐閣
●「リスクコミュニケーションおよびクライシスコミュニケーションの射程―2つのコミュニケーション手法の相互補完的体系化に向けて―」『企業研究』38 号、中央大学企業研究所
●「クライシス対応時のクライシス・コミュニケーション研究の潮流―特にアメリカの学説を中心として―」『企業研究』30 号など
【メッセージ】
学部時代の「勉強」とは異なり、大学院では「研究」が主体となります。「なぜ」という問題意識の下、現在の制度の問題点や課題を探求するのみでなく、それらの生成過程もしっかりと理解した上で、過去・現在・将来のビジョンを俯瞰することがきわめて重要です。日常生活や企業活動に必要不可欠なリスクマネジメントや損害保険の奥深さをぜひ探求する旅にでてみませんか。必ずや興味深い新たな発見がその先にあると確信します。
【担当科目】
演習Ⅰ(損害保険論)、演習Ⅱ(損害保険論)、損害保険論Ⅰ、損害保険論Ⅱ、特殊研究Ⅰ(損害保険論)、特殊研究Ⅱ(損害保険論)、特殊研究Ⅲ(損害保険論)
【問い合わせ先】
こちらのフォームよりお問い合わせください。
【リンク】
研究者情報データベース
商学研究科 商学専攻 教授
最終学歴・学位・取得大学:博士(商学)(慶応義塾大学)
【専門分野】
マーケティング、消費者行動
【研究キーワード】
ブランド戦略、グローバル・マーケティング、デジタル・マーケティング、消費者情報処理研究
【研究内容】
消費者行動(ニーズ、反応過程、インタラクション[相互作用])の理解をベースに、マーケティング戦略(ブランド戦略、グローバル・マーケティング、デジタル・マーケティング)を研究している。
消費者行動では、消費者行動の国際比較を、消費者行動の購買前・購買時・購買後の視点から分析し、各国文化の違いによる消費者行動への影響関係も研究している。
ブランド戦略については、地域の価値を基にした地域ブランド戦略、消費者のエピソード知識に焦点を置いたエピソード・ブランディング、地域文化と企業文化とのマッチングを基本とするカルチャー・コンピタンス・ブランディングなどを研究している。
グローバル・マーケティングについては、クールジャパンに代表される日本の新しいCOO(原産国)イメージを主導する日本マンガ・アニメの研究を、国際比較から展開している(これらの消費者行動は、一般製品のインスツルメンタル[手段的]なものでなく、コンサマトリー[自己充足的]という意味でも研究の価値が高い)。またグローバル・ブランド戦略も研究している。
デジタル・マーケティングについては、中国や東南アジアにおけるキャッシュレス化の戦略や無人店舗・省人店舗、またGAFAやSNSをはじめとするプラットフォームやクラウドサービスなどを研究している。あわせてデジタル・コンシューマーを、一般のリアル消費者との違いを明確にしながら分析している。
【主な論文・著書】
●『ジャパニーズ・ポップカルチャーのマーケティング戦略』(川又啓子・三浦俊彦・田嶋規雄編著、2022年、千倉書房)
●『マーケティング戦略[第6版]』(和田充夫・恩蔵直人・三浦俊彦共著、2022年、有斐閣。)
●『文化を競争力とするマーケティング -カルチャー・コンピタンスの戦略原理』(齊藤通貴・三浦俊彦編著、2020年、中央経済社。)
●『グローバル・マーケティング戦略』(三浦俊彦・丸谷雄一郎・犬飼知徳共著、2017年、有斐閣。)
●『日本の消費者はなぜタフなのか -日本的・現代的特性とマーケティング対応』(単著、2013年、有斐閣。)
●『地域ブランドのコンテクストデザイン』(原田保・三浦俊彦編著、2011年、同文舘出版。)
●『グローバル・マーケティング入門』(相原修・嶋正・三浦俊彦共著、2009年、日本経済新聞出版社。)
●『eマーケティングの戦略原理 -ビジネスモデルのパラダイム革命-』 (原田保・三浦俊彦編著、2002年、有斐閣。)
【メッセージ】
20世紀絵画を代表する巨匠の一人Piet Mondrianに、「Always Further!(常にもっと先へ!)」という言葉があります。大学院で皆さんが自身の研究をどんどんイノベートし、常にもっと先を目指されんことを祈ってます。
【担当科目】
マーケティング論Ⅰ、マーケティング論Ⅱ、演習Ⅰ(マーケティング論)、演習Ⅱ(マーケティング論)、国際マーケティング戦略、特殊研究Ⅰ(マーケティング論)、特殊研究Ⅱ(マーケティング論)、特殊研究Ⅲ(マーケティング論)
【問い合わせ先】
tmiura●tamacc.chuo-u.ac.jp
【リンク】
研究者情報データベース
商学研究科 商学専攻 教授
最終学歴・学位・取得大学:関西大学大学院商学研究科商学専攻博士課程後期課程
【専門分野】
商学
【研究キーワード】
国際商取引、貿易実務
【研究内容】
私は商学研究科では「国際商務論」という科目を担当しています。国際商務論とは一言でいうと、物やサービス、あるいは金を対象とする国際商取引(対外経済取引)に潜む諸課題について実務的観点から探求を深め、当該諸課題の解決策を提示することを目的とする学問です。
学生(大学院)時代はゼミの仲間達と共に、イギリスにおける国際商取引法の権威であるClieve M. Schmitthoffが著した“Export Trade”‘というタイトルの古典的文献を輪読していました。この文献は国際商務論にかかわる研究を行う者にとってのバイブルですが、この文献の中に‘Marketing Organizations Abroad’という部があり、私の研究の出発点となっています。この部には、海外市場で物を対象とするマーケティング活動を行うための多様な手段が詳述されると共に、それぞれの法的諸課題が提起されています。中でも私は特に、現地販売代理店を活用して同活動を行う際に生じ得る法的諸課題に関心を持つようになりました。すなわち本国企業がターゲット市場で自社製品のマーケティングを行うにあたって、現地市場に明るい現地企業を自社の販売代理店に起用して効果的に同活動を行うことがありますが、本国企業と現地企業は本人と代理人という、いわば「法的に不平等」の関係に立つことから、本国企業の代理人となる現地企業を保護するための各種の優遇措置が多くの国で法制度化されています。この優遇措置は各国の歴史や宗教、あるいは通商政策等に根ざしたものであり、国毎で多種多様です。そして現地企業に与えられるこれら各種の優遇措置は本国企業に対する冷遇措置となって直接跳ね返ってくるため、本国企業は様々な法的リスクにさらされることになります。このため本国企業は、現地企業を自社の販売代理店に起用したマーケティングを行うにあたっては、関連法制度の研究を通じて国毎で異なる法務対策を予め講じておく必要があります。マーケティング分野では、たとえ同じ参入形態であっても、海外市場が異なれば投入する商品やサービスのみならず、経営手法等も現地の文化や地域性等に対応させる「現地化戦略」が有名ですが、国毎で異なる法的リスクを研究した上で参入国に対応した法務対策を講じることも、いわば一種の現地化戦略といえます。この点が私の研究の基礎になっています。現在はイギリスの代理店制度にスポットを当て、本国企業が法的側面からの現地化戦略を立てられるよう、判例分析を通じて関連法制度に潜む諸問題の指摘に努めています。
近年、我が国は多くの国とEPA(経済連携協定)を締結してきており、2020年11月15日には東アジア地域包括的経済連携(RCEP)協定が署名されました。これにより、グローバルに展開される各種のビジネスにかかわるルールが一変すると思われます。今後はグローバルにビジネス活動を展開する企業の一助となるべく、代理店制度以外のグローバルビジネスに関わる様々なルールにも研究の手を広げていきたいと考えています。
【主な論文・著書】
●「英国商業代理店規則の『附則』に潜む構造的問題について―『交渉』の有無が争われたケースを手がかりとして―」、『企業研究』第38号、中央大学企業研究所、2021年2月
●「貿易コミュニケーションの側面からみたTSU/BPO取引の優位性(続)―データマッチングとデータミスマッチ諾否プロセスを中心に―」、『商学論纂』第59巻(第3・4号)、中央大学商学研究会、2018年3月
●「貿易コミュニケーションの側面からみたTSU/BPO取引の優位性―ベースラインの確定と確定済みベースラインの条件変更プロセスを中心に―」、『企業研究』第31号、中央大学企業研究所、2017年8月
●「代理店規則の適用を受ける代理権の範囲について―英国法およびアイルランド法下での「交渉」に焦点を当てて―」、『企業研究』第30号、中央大学企業研究所、2017年2月
【担当科目】
演習Ⅰ(国際商務論)、演習Ⅱ(国際商務論)、国際商務論Ⅰ、国際商務論Ⅱ、特殊研究Ⅰ(国際商務論)、特殊研究Ⅱ(国際商務論)、特殊研究Ⅲ(国際商務論)
【問い合わせ先】
huyuru●tamacc.chuo-u.ac.jp
【リンク】
研究者情報データベース