運営委員が増えました.
加藤 譲(FUN* 複雑系コース)
香取 勇一(FUN 複雑系コース)
加納 剛史(FUN 知能コース)
栗川 知己(FUN 複雑系コース)
佐藤 直行 (FUN 複雑系コース)
島内 宏和(FUN 複雑系コース)
高木 清二 (FUN 知能コース)
竹之 内 高志(政策研究大学院大学)
田中 吉太郎(FUN 複雑系コース)
山田 恭史(FUN 複雑系コース)
由良 文孝(武蔵野大学 工学部 数理工学科)
義永那津人(FUN 複雑系コース)
*FUN:公立はこだて未来大学 システム情報科学部 複雑系知能学科の略称
第20回複雑系知能セミナー
開催日時:2026年 2/18(水) 13:10 – 14:40
ハイブリッド形式(対面・オンライン併用)で開催します.zoomURLの案内が届くオンライン参加登録はこちらから。
場所: 公立はこだて未来大学 研究棟 R791教室
13:10 – 13:55
講演者:八幡晃一郎 (東京科学大学 博士課程(3年・社会人))
講演題目: 位相オートエンコーダによるリズム現象の解析と制御
概要:心拍や神経活動、歩行運動、反応拡散系など、実世界には多様なリズム現象が存在し、これらはリミットサイクル振動子として統一的に理解できる。従来の位相縮約理論は有力な解析手法である一方、数理モデル既知であることを前提としており、現実のデータ解析への適用には限界があった。本講演では、位相構造そのものを機械学習モデルの潜在空間に組み込む位相オートエンコーダ[1]を紹介する。本手法により、時系列データのみから位相や位相感受関数を高精度に抽出でき、さらにデータ駆動的な同期制御へと自然に拡張可能であることを示す。加えて、発表者の最近公開した論文[2]に関して、位相オートエンコーダを起点に紹介する。
[1] Yawata, Fukami, Taira and Nakao . Phase autoencoder for limit-cycle oscillators (Chaos 2024)
[2] Yawata and Nakao. Global Phase Synchronization Decoupled from Amplitude Dynamics (arXiv 2026)
13:55-14:40
講演者:深見 開(東北大学 准教授)
講演題目: Taming unsteady aerodynamic flows with nonlinear machine learning: phase and causal perspectives
概要:本講演では、非線形機械学習を用いた非定常航空流体系の解析について議論する。航空機周りでは時々刻々と流れの状態が変化し、それらは膨大なパラメータ数により支配されるので、その取り得る渦パターンは無数となる。さらにはその時空間自由度は膨大であり、ナイーブな数値的・実験的解析のみではリアルタイムに現象を追うのが難しい。そこで本講演では、まずそれらのデータを非線形的に圧縮し、そのエッセンスを低次元的に抽出した後に、位相振幅縮約理論や情報理論を組み合わせた機械学習を考慮することで、オンタイムなデータ再構築やダイナミカルモデリング、また流動制御が可能になることを紹介する。
開催日時:2025年 12/15(月) 16:30 - 18:00
ハイブリッド形式(対面・オンライン併用)で開催します.zoomURLの案内が届くオンライン参加登録はこちらから。
場所: 公立はこだて未来大学 研究棟 R791教室
講演者:栗川 知己 (公立はこだて未来大学・准教授)
講演題目: Fluctuation Learning Relationship in neural networks*
概要:学習速度は、タスク構造と学習前の神経活動の性質の両方に依存するが、これらを結びつける理論はこれまで知られていない。本研究では学習前の神経活動ゆらぎと学習速度を結びつける関係を導出した。まず、学習の初期での学習速度は、学習前の自発的な活動の自発活動の共分散と、ネットワークの入力によって誘発される応答に比例し、これは学習ルールによらないことをしめした。次に、ヘブ型学習の場合、初期速度は、ターゲット方向と入力方向に沿った自発活動の分散に比例して変化する。これらの結果は、入出力マッピングや時系列生成など、様々なタスクで成立する。多様なモデルを用いた数値シミュレーションにおいて、これらの関係の妥当性を検証した。この結果は、学習前のダイナミクスとタスクの方向との幾何学的関係が、タスクの詳細とは独立して、いかに学習速度を決めるかを明らかにしている。
*本講演は2025年11月に採択された以下の論文を中心にご講演頂く予定です。
Kurikawa, Tomoki, and Kunihiko Kaneko. "Fluctuation-learning relationship in recurrent neural networks." Nature Communications 16.1 (2025): 9663.
https://www.nature.com/articles/s41467-025-64976-w.pdf
開催日時:2025年 6/24(火) 16:30 - 17:30
対面で開催します.
場所: 公立はこだて未来大学 研究棟 R791教室
講演者: 野村 怜佳氏(東北大学災害科学国際研究所・助教)
講演題目: 数値シミュレーションとデータサイエンスの融合による津波リスク評価技術の開発
概要:南海トラフ巨大地震・津波などで予想されるような陸域への浸水・遡上が非常に早い津波災害の場合、即時的かつ信頼性の高いリアルタイムリスク予測が重要となる。地震発生直後の不確実な断層情報に基づいたリアルタイムリスク予測は、特にその信頼性を確保するため数値シミュレーション以外の様々な技術を分野横断的に採用することが有効である。本講演では、津波シミュレーション、固有値直交分解を用いた教師なし学習、ベイズ推論に基づく最尤シナリオ推定などを統合した、新たなリアルタイム津波評価手法を紹介する。