簡単解説!Q&A
Q. 放射能汚染土の再利用とは?
A:政府と東京電力が起こした福島第一原発事故の除染ではぎ取った汚染土を中間貯蔵施設へ運んで埋めたり保管したりしています。それをまた持ち出して道路の盛土などとして使う計画です。
Q. なぜ集めた汚染土を全国へばらまくの?
政府は2045年3月までに汚染土や高濃度廃棄物を福島県外で最終処分すると決定。その前にかさの大きい汚染土を減らすためとしています。試算では8千億円超かけゼネコンなどが潤います。
Q. どんな危険が考えられる?
放射能はどんなに微量でも有害で、特に子どもや胎児への影響が大きくなります。再利用の過程でも災害が起きても拡散します。吸い込んだ微粒子は体内に長くとどまり、被曝し続けます。
汚染土に関して、もっと詳しく知りたい (あなたにも考えて欲しい―放射能汚染土の再利用)
Q1 放射能汚染土の再利用って何ですか?
A1 福島第一原発事故により、2011 年3月 11 日以降に放出されたセシウム などの放射性物質に汚染された土をはぎ取り、福島第一原発に隣接する「中間 貯蔵施設」に運び込みました。この放射能汚染土のうち 8,000Bq/kg 以下の ものをわざわざ運び出して、道路の盛土などとして全国で使おうという計画 が、汚染土再利用です。環境省は「除去土壌の再生利用」と呼んでいます。
Q2 せっかく一か所に集めた放射能汚染土をなぜ全国に移動させるの ですか?
A2 政府は「中間貯蔵施設」にある汚染土を 2045 年 3 月までに福島県外で 最終処分すると決めたため、その前に汚染土の量を少しでも減らしたいとして います。最終処分だけで 4~6千億円もの費用がかかると試算されています (再利用の費用は未公開)。除染で大儲けしたゼネコンがまた儲かります。
Q3 なぜ「8,000Bq/kg 以下」なのでしょうか?
A3 放射性セシウムの濃度 100Bq/kg(10μSv/年)以下が放射性物質とし て扱う必要がない基準です。一方、8,000 Bq/kg は福島原発事故で発生した 汚染物の緊急時の特例措置として新たに設定されたものです。100 と 8,000、 まさにダブルスタンダード(二重基準)です。一日も早く元の 100Bq/kg に 戻す必要があります。
Q4 具体的にどのように使おうとしているのですか?
A4 道路や防潮堤などの土木工事の盛土、廃棄物処分場の覆土、植栽等に使 用するとしていますが、さらに農地にも使う方針を出し、放射能バラマキの範 囲を広げようとしています。いったん自然界に流出・拡散させれば回収は困難です。
Q5 放射能汚染土の再利用にはどのような危険が考えられますか?
A5 放射性物質は微量でも有害で、人や生きもの、環境全体に大きな影響を 与えます。特に子どもや胎児は影響が大きくなります。知らずに吸い込んだ放射性の微粒子(セシウム・ストロンチウム・プルトニウム等)が長期間体内 にとどまり、深刻な影響を及ぼす可能性があります。体内にとりこまなくて も放射性物質の近くにいるだけで被ばくし続けます。
Q6 8,000Bq/kgの放射能が100Bq/kgまで減衰するのにはどの くらいの時間がかかりますか?
A6 放射性セシウム 137 の場合 190 年かかります。環境省は汚染土の 「利用先を管理主体や責任体制が明確となっている公共事業等に限定する」 としていますが 190 年もの間、「適切に管理」し続けるというのは非現実的 です。盛り土等の耐用年数は 70 年とされています。
Q7 大きな災害が起きた時にはどう対応するのでしょうか?
A7 能登半島地震でも明らかなように自然災害では想定外の事態がおきま す。汚染土を再利用した場所が被害を受け汚染土が露出・拡散したような場合、その場所を管理する各自治体や農地の所有者に責任転嫁される可能性が 高いです。一番被害を受けるのは住民です。
Q8 県外での実証実験はどうなっていますか?
A8 福島県内では中間貯蔵施設内や飯舘村長泥地区等で実施しています。 その他、県内では二本松市、県外では所沢市、新宿区で住民の強い反対を受 け実現していません。所沢市予定地の近隣自治会では反対の決議をしまし た。これを受け所沢市議会は「住民合意のない実証事業は認めない」と全会 一致で決議。新宿区では住民への説明会が不十分であるとの抗議に対して環 境省はいまだ対応ができていません。
Q9 では、どうしたらいいのでしょう?
A9 放射性物質は拡散させず、集中管理するのが原則です。一カ所に集め た汚染土をどう処分するのが一番安全なのか真摯に議論することが必要で す。環境省が決めた結論を一方的に押しつけるのではなく開かれた場で、 様々な意見を聞くべきです。その際、住民に対して正確で十分な情報が開示 されることが前提です。