EVENT
デザイン科学基礎講座(特別企画)「タイムアクシスデザイン(TaD)の新時代」
趣 旨
本講座では,「タイムアクシスデザイン(以下,TaD)」を,事例をまじえて紹介します.TaDは,文字通り,時間軸をデザイン(設計)することであり,持続的社会や日本再生に向けた新たなモノ・コトづくりのパラダイムです.TaDは,様々な効果をもたらします.まず,従来3次元空間で考えてきたデザイン(設計)を4次元の時空間で考えるため,解(アイデア)の可能性が大きく拡大します.
また,時間軸を操作することで,個別ユーザ,多様な使用環境,時間軸の価値変動などへの対応も可能です.さらに,製品の長期間使用により,使い捨て社会から製品を大切に使う新たな精神価値社会の醸成にもつながり,その結果,環境負荷の低減,資源エネルギー問題へも自然と貢献することも期待されています.
講 座 内 容
以下のトピックを通じて,TaDの理論・方法論と実践事例をわかりやすく紹介していきます.
(1)TaDにおける7つの原則(発想の視点)
(2)使うにつれ,価値が成長していくデザイン
(3)感動を生む,最新の「感動理論」を応用するデザイン
(4)個別のユーザに対応する「カスタマイズドデザイン」
(5)愛着深化のメカニズム
(6)エクスペリエンスデザインへの応用
(7)長期使用による環境負荷低減につながるデザイン
(8)ユニバーサルデザイン×TaDによる多様性への対応
(9)SDGsに活かすTaD
(10)モノづくり(製造業)×モノづかい(サービス業)による新ビジネスモデルの展開
(11)「適切技術」「中間技術」の再考
(12)AI,ロボットを用いたデザイン
(13)「マルチタイムスケール」(多層時間)のデザイン
(14)「状態」を操作するデザインと技術継承
(15)「グレーボックスモデル」(データドリブンとモデルドリブンの統合)の時間軸変化を応用するデザイン
実施方法・日時・参加費
Zoomによるオンラインで行います.
以下の中から,どちらかをお選びください.
第1回:2022年2月19日(土)9時-12時
第2回:2022年2月21日(月)17時-20時
※どちらも,内容は同じです.
学会員15,000 円,非会員 20,000 円,学生会員・学生非会員8,000 円
※テキスト2冊分を含みます
講師・テキスト
講師:松岡由幸
慶應義塾大学名誉教授/早稲田大学客員教授
デザイン塾主宰
テキスト:書籍『タイムアクシスデザインの時代~世界一やさしい国のモノ・コトづくり』
『デザインサイエンス~未来創造の6つの視点』
※参加者全員に,ご指定の住所に送付いたします.
申し込み先
下記formsより,お願いします.
https://forms.gle/EC8fwRbm3Jcp3QAx9
過去のイベント
JSSD秋期企画大会 Open SIG. 2021
「あなたの考えるタイムアクシスデザイン」
日時:11月6日(土) 開催 形式:オンライン(Zoom)
趣 旨
TaDトピックの例:
・社会的価値のTaD ・心の豊かさとTaD ・ソーシャルメディアのTaD ・オンライン・DX時代のTaD
・映像・音楽配信のTaD ・xRのTaD ・ペットのTaD
参加方法・スケジュール
本企画は,ワークショップ形式で開催予定です。参加者は事前に申し込み,個人もしくはグループで「あなたの考えるTaD」を考えてもらい企画当日にプレゼンしていただくことを考えています.相互のプレゼンを総括後,有用な視点や考え方の発掘,既存のTaD枠組みとの比較を行うたいと思います.形式ばらず、ざっくばらんにTaDについて議論ができればと思っていますので、興味がある方は奮ってご参加ください。
TaD部会企画への参加登録はこちら
9月21日 募集開始(10月6日まで)
10月8日 グループ決定(主査と幹事で決定)
10月9日~11月5日 各グループ内ディスカッション期間
11月6日 趣旨・企画説明(5分)
プレゼン参加者自己紹介(5分)
各グループプレゼン(15分×3)
ディスカッション(30分)
まとめ(5分)
日々の生活においてはもちろんであるが,モノ・コトづくり(デザイン)において「時間軸」は切っても切り離せない重要な存在です.この時間軸の存在により,人は物理的・精神的成長や成熟といった恩恵に与るとともに衰退や劣化といった弊害をもたられています.このような事象をデザインに応用して時間軸の効果を最大限に活用するためには,時間軸の存在により発生する物理的変化(成長や劣化など)や精神的変化(価値観の変容と多様化)を体系的に捉える必要があります.しかしながら,科学技術の急速な進展による社会の変化や多様化に対して、現状のタイムアクシスデザイン(TaD)に関わる理論や視点が十分であるかどうかは不明であり,未来社会に向けた新しい視点や視座からの議論が求められています.
そこで,デザインに関わる人々が考える・想う時間軸のデザイン(TaD)を募集いたします.対象となるTaDは過去・現在・未来を問いません.それらのTaD事例を総括し,既存のTaD理論や枠組みとの比較や新たな視点や考え方を見出すことを本企画の目的とします.