水産学部特有の教育の象徴となる練習船おしょろ丸・うしお丸への運航経費支援(令和6~8年度重点支援)
北海道大学水産学部附属練習船おしょろ丸・うしお丸は、日本で唯一の北極や亜寒帯での教育・研究ができる大学練習船であり、北大を象徴する施設のひとつです。100年以上にわたり、水産科学に関連する分野で活躍する人材を、多数輩出してきました。
◇練習船おしょろ丸
◇練習船うしお丸
しかしその運航・維持には現在、水産学部の全支出の4割を超える年間約2億円の経費がかかっています。また学部全体の予算が年々削減され、燃油価格も高騰しており、北極等の遠方への航海の回数が減少しています。このような状況を改善するために、練習船は自助努力として、学生の実習教育が最優先ではありますが、実習航海の合間を縫って、サンマやスケトウダラの資源調査や、放射線量モニタリング調査等の社会的貢献が高い公的な調査に練習船を提供し、外部資金を獲得しています。しかし練習船はあくまでも学生の実習航海が目的です。もうこれ以上は、外部資金航海は実施できない状況です。
そこで皆様方からのご支援をいただき、一人でも多くの水産学部生や大学院生が、一生に一度の貴重な航海を体験し、高度なスペシャリストや広い視野を持つジェネラリストの養成にご支援いただきたく、お願いする次第です。
◇学生による練習船の甲板掃除
◇練習船航海の安全を祈る学生
・教育研究の質を将来にわたって落とすことなく、おしょろ丸・うしお丸の安心安全な運航が維持できます。
・北極海などの,おしょろ丸でしか研究出来ない遠洋での教育・研究が毎年のように実施できるようになります。
・小型練習船であるうしお丸は、ホタテガイ施設や定置網の隙間など、もっとも漁業活動が活発な沿岸域に分け入り、高度な観測機器類を駆使した最新の実習と調査を行い、漁業と環境保全に役立つ卒業研究や修士・博士論文を増やすことができます。なお、練習船うしお丸は令和4年11月に新造船が就航しました。