導入と基本操作

ソフトのダウンロード

※ バージョンやディレクトリ構成などが変更になる可能性があります.

データフォルダの設定

ウインドウズ版では、パソコンのディレクトリ構造が下図左のようになっているとき,TopSpinでは右のように見える. インストールすると見本のデータが c:\Bruker\TopSpin[数字]\examdataにある.exam_CMCse_1が測定したときのファイル名(name)で、その下の1, 2....が実験番号(exp.no),その下のpdataの下の数字が処理番号(proc.no)である.このように、測定時のnameがフォルダ名となるため、nameにはフォルダ名に使えない文字は使わないようにし、紛らわしい記号も避けるようにする.『,』、『¥』、『.』、『-』、『空白』は避け、『_』にする.

測定したデータはexamdataの中に保存するか,別なフォルダを用意してもよい.次の例では、c:\nmrdataを用意して、その中に、測定時のnameが20an001などを保存している.この下層に1, 2....という実験番号(exp.no)のフォルダがすぐある.

TopSpinでDataが並んでいるフレームで右クリック→Add New Data Dirでデータを保存しているフォルダを指定すると認識される.

ソフトウエアは、階層構造と中にあるファイルでNMRデータを認識している.フォルダの中をフォルダに入れて整理するなどして階層の深さがまちまちになったり、必要なファイルを消したりすると、うまく認識できなくなる.いっぽう上記例のPDFファイルのように、あとからファイルを入れることはできる.

生データの構造

TopSpinソフトウエアは、階層構造と中にあるファイルでNMRデータを認識している. 下図は、測定時のnameがexam_CMCse_1である一連のデータで、その下のフォルダ1, 2....が実験番号(exp.no),その下のpdataの下の数字が処理番号(proc.no)である.

実験番号(exp.no)1はプロトンの一次元測定であり、...\exam_CMCse_1\1 の中には、

pdata   というフォルダ

fid   というファイル...これがNMRの生データFIDである.

その他ファイルがあるが変更を加えないこと.

が入っている.二次元の場合は、fid ではなく ser というファイルがある.

TopSpinの基本操作

TopSpinの画面

ウインドウの一番上がメニューバーで、メニューを選ぶとその下にメニューバーの階層が変化する.メニューバーの階層の▼がある部分をクリックすると、種々の操作が表示され、さらに階層になっているものもある.ウインドウの3段目には操作アイコンが並んでいて、ここはカスタマイズすることができる.アイコンは をクリックすると増やしたり減らしたりできる. 操作ボタンアイコンの意味は、マウスカーソルを載せると表示される.

ファイルを開くと、ファイル表示領域がタブ形式となる.

メニューバーの右の?がマニュアルへのリンクである.

※TopSpin3まであったメニューバーのPublishはなくなり、書き出しはPlotタブを開いて行うようになった.

ファイルメニュー

メニューバーの一番左

データを開く、複数のデータを開いて切り替える

下図のようなフレーム表示になっていないときは,ウインドウ右端の二行目のアイコン(a)をクリックする. Dataの並んだフレームで+をクリックしてデータを探し、ProcNo上で右クリック→DisplayまたはDisplay in new windowとするとデータが開く.DataのフレームからドラッグするとDisplayと同じ動作になる.Display in new windowで複数のデータを開いたときはTopSpin右上の数字のあるアイコン(b)をクリックしてデータを切り替える(サムネイル表示がおかしいことがある).複数のデータを並べて表示したいときは、複数表示アイコン(c)cをクリックして並べて表示する方法を選ぶことができる.

初期設定

アイコンや文字が小さくて見づらい場合,メニューバー右の歯車アイコン(上図d) をクリックして,All in One Fonts and Icon Sizeを設定する.

スペクトルタブでの基本操作

スペクトル表示領域で右クリック→Spectra Display Preferenceで表示する項目,色などを設定できる.データ処理の際、カール位置を常に表示にしておくと化学シフトが読みやすい.

メニューから階層を表示させた際に[.pp]などのように対応するコマンドが示されているものもある.ピークピックや積分モードなどのモードに入るコマンドはドットから始まる.コマンドはウインドウ下部左のコマンド入力領域に入力し,ENTERする. 

拡大・縮小・移動

スペクトルの縦拡大・縮小・上下をフィット.

このアイコン上でドラッグすると連続的に縦方向に拡大・縮小する.または,スペクトルの上でマウスのホイールを回しても同じ.

拡大範囲を数値で入力するウインドウが開く.

このアイコン上でドラッグすると連続的に横方向に拡大・縮小する.

またはマウスで見たい範囲をドラッグする.

横および縦方向の移動とリセット.

直前の表示に戻る.

全範囲に戻る.

複数データを並べて表示している際に最後に表示範囲を変えたものに他のデータの範囲を合わせる.

フーリエ変換

フーリエ変換されていないとき,またはやり直したい場合,一次元の場合,コマンド入力ウインドウでef [ENTER]続いて apk[Enter]する.二次元は、xfb[ENTER]する.HMBCはさらにxf2m[ENTER]する.ウインドウ関数などは測定時に標準的なものが読み込まれているが,必要ならProcParsタブで設定する.

タイトル

タイトルはTITLEタブに入力し、フロッピーアイコンで保存する.TopSpin4から保存が必要になった.

測定パラメータを見る

TopSpinでAcquParsタブを開くと、測定する際に設定したパラメータを見ることができる.右側に簡単な説明文が載っている.詳細は、TopSpinのメニューバーの?アイコン(ヘルプ)の中のManuals(doc)の、Acquisition Commands and Parametersに書かれている.

この表示画面では測定後に何か変更を加えたらその変更された値になっている.また、途中で止めた場合にどこまで測定したかなどはわからない.Sのアイコン(上図a)をクリックすると測定に使われたパラメータの表示になる.この元となっているのが、生データフォルダの...\name\ExpNoの中にある、acqu と acqus のファイルである.二次元の場合は、acqu2 と acqu2sも参照される.

分光器につながったPCで矩形波のアイコン(上図b)をクリックするか、コマンド入力でased[ENTER]すると、測定に使う項目だけを表示することができる.[A]のアイコンで元の表示に戻る.

自動測定のあと、または一度plotタブを開いたのちは、\name\ExpNo\pdata\ProcNoのフォルダの中に、param.txtというファイルが生成する.これは、パラメータ付きのレイアウトで書き出したときの、パラメータ部分の中身である.分光器に繋がっていないPCで測定に使ったパラメータだけを見たいときはこのファイルを生成させて見ると簡便である.