こんにちは。北大OLC3年目、競技責任者の木村野乃子です。
大学では森林科学科に所属しており、部活でも授業でも、森づくしの日々を送っています。
(また、BLOG第二弾でも登場した齋藤も、同学科に所属しております!)
突然ですがみなさま、これまで何回、北海道テレインを体感されましたか?
遠征が大好きなティアの方々は、過去の北大大会や、道内唯一のクラブチーム、札幌OLC主催の札幌OLC大会に参加されていたかもしれませんし、今回が初めてという方もいらっしゃるかと思います。
また、今は本州で暮らしている、どさんこティアの方もきっといらっしゃいますよね。
大自然・北海道のテレインは、激斜がほとんどなく、本州とは一味異なった樹種・下層植生が特徴です。広大な土地で生き生きと育った緑豊かな北海道の森を、当日ぜひお楽しみいただければと思います。
さて、私が思う北海道テレインの面白さは、競技中にいろいろな動物に会える(?)ことです。
1年目のときはみんな嬉々として出会った動物について話すものの、年目が上がれば何も語らなくなってしまいます。(慣れって怖い)
ということで今回のBLOGは、2日目・ロングのテレインとなる厚真の調査で観測された動物たちを紹介します! 大会当日も、もしかしたら会えるチャンスがあるかも?
それでは早速参りましょう!!!
1.エゾシカ
トップバッターは、テレインだろうが道路だろうが、どこにでも現れるエゾシカさんです。
シカ、と聞くと鹿せんべいをもぐもぐしているようなかわいい動物をイメージするかもしれませんが、エゾシカはどちらかというとマッチョ系です。
ただ、山にいるエゾシカは基本的に警戒心が強いので、人がいる気配を感じると逃げていきます。競技中に正面衝突する可能性はほぼないので、ご安心ください
2.キタキツネ
お次は、北海道どこにでもいる動物No.1のキタキツネさんです。札幌市内の公園などでも見かけます。
キタキツネは寒冷地の動物らしく、長くてふわふわの尻尾が特徴で、冬にはこれをマフラー代わりにして寝るそうです。とてもかわいいですね。
しかし、そんなふわふわな見た目に騙されて、犬のように撫でてしまうのは絶対にNGです!
エキノコックス病という感染症の終宿主であるため、遠目で見守るくらいにとどめておきましょう
雪の中で眠るキタキツネ
3.ウサギ
筆者は見たことがないですが、目撃情報が上がったのがウサギさんです。おそらくエゾユキウサギという種だと思われます。顔だけみるとちゃんとウサギなのですが、足が長いのでなんだか猫みたいですね。換毛期になると「雪」を冠した名前の通り、真っ白な冬毛になるそうです。
テレイン内でぴょこぴょこと逃げる白いウサギをうっかりパックしてしまうと、不思議の国に連れて行かれてしまうかもしれない(訳:現ロス)ので、みなさまお気をつけてくださいね
雑コラですみません
4.タヌキ
続いて、もふもふ動物代表、タヌキさんです。これまでの流れから、「エゾタヌキ」「キタタヌキ」という名前があるのかと思って調べてみたのですが、タヌキは寒さに弱いらしく、北海道固有の種は存在しないらしいようです。そのふわふわの毛皮は飾りなのか!
実は、筆者は野生のタヌキに出会ったことがあります。新千歳空港がある千歳市にサイクリングに行っていたときに見たのですが、お互いに気づいてから数秒見つめ合ったのち、ゆっくり森の方へ帰って行きました。大変肝が据わっているたぬきだったみたいです。
筆者撮影
5.キツツキ
最後は唯一の鳥部門、キツツキです。調査中も、木に穴を開けるカンカンという音が響いていました。キツツキは巣作りの名人で、家族が巣立って空き家になると、その良質な家には瞬く間に他の鳥が住みつくそうです。
日本最大の大きさのキツツキ クマゲラ
実は、今回の公式キャラクターは1匹だけではないことをご存知でしょうか?はすまるの圧倒的なかわいさの陰に隠れてしまっていますが、もう1匹の公式キャラクター「アツツキ」は、このキツツキがモチーフとなっています。部員の中には、アツツキ強火担もいます🔥
アツツキ
☆番外編☆
番外編ということで、最後はとある動物を紹介します。
ある日のことでした。いつものように調査を進めていると、グループLINEに突然こんな連絡が。
「オープンに馬いるんですけど、立ち禁ですか?」
馬、??たしかに、牧場は近いけど、、、(?)
意味がよくわかっていなかった部員がほとんどの中、馬に出会った部員からは、次々とこんなメッセージが。
「追いかけてきます」
「みんな逃げたほうがいい」
「死ぬかと思った」
かなり焦っていた様子だったので、目撃情報のあった付近の調査は中断しました。
この馬たちはいったいどこから来たのでしょうか?
森林所有者の方に確認したところ、伐採木を馬で運ぶ馬搬(ばはん)業を営む西埜馬搬さんがこの日に馬を放していたようでした。
よかったよかった、いくら北海道でも野生の馬はいないよね〜と笑い話になったのですが、現場にいた人にしかわからない怖さはあったようです。
馬に追いかけられた部員のうち1名は、この週だけは、熱中していた競馬に手がつかなかったとかなんとか、、、
木材を運ぶカップくん(8)
ここまで読んでくださった動物好きのみなさま、ありがとうございます。きっと彼らのうち一匹は、あなたの元に姿を現してくれることでしょう。
ぜひテレインの動物でも、北海道を感じ、楽しんでいただければ幸いです。
…これで締めでも良いのですが、時間に余裕のある方はもう少しだけお付き合いください。
実は、番外編を作ってもなお、まだ紹介していない動物がいます。
ヒグマです。
近頃の北海道では、人に対する警戒心が弱まった熊が増えていると言われています。つい先日も、世界遺産にも登録されている知床・羅臼岳で登山中の男性が熊に襲われるという、痛ましい事件もありました。
まだ記憶に新しいですが、昨年の北大大会は前日にテレイン内でヒグマの出没を確認したため、予定していたものとは違う形での開催となりました。
主催の代である一つ上の先輩方が準備にかけた時間と労力、そして熱意を最も間近で見てきた我々としては、「熊がなるべく出ない」ことを新規テレインの必須条件とし、北大大会の翌日から動き出しました。
そのような経緯もあり、今回のテレインとなる厚真町は、ヒグマの目撃情報が比較的少なかったことも決め手の一つでした。しかし、いないとは決して言い切れませんし、森を舞台とするオリエンテーリングの特性上、避けられないリスクでもあります。できる限りのクマ対策は行う予定ではありますが、参加するみなさまにおかれましても、ヒグマに対する恐れは、常に持っていただけたらと思います。
これからアップロード予定のプログラムにも詳述いたしますので、ぜひご一読願います。
大変長くなってしまいましたが、改めまして、北大大会へのご参加本当にありがとうございます。
スプリントは162名、ロングはなんと221名の方のエントリーをいただき、運営者一同、身の引き締まる思いで最終調整を進めております。
北大OLCは部員数がここ3年ほどで一気に増えており、今後もさらに発展していくクラブであると自負しています。本大会は、そんな北大OLCの飛躍を予感させるようなものであることをお約束します。
それでは、みなさまと当日お会いできことを心待ちにしております。