日本心臓血管外科学会・日本胸部外科学会・日本血管外科学会・日本循環器学会共催の心臓血管外科サマースクール2025のご案内を差し上げます。
今年は8月9日(土)、10日(日)にアクセス良好な羽田で予定しております。
心臓血管外科サマースクールは、次世代心臓血管外科医の確保と育成を目的とし、3学会共催で実施されてきた企画で今回は第14回目になります。本年度より日本循環器学会のご厚意により共催していただけることになり、4学会で循環器の面白みを伝えることができるようになりました。 超一流の教育熱心な講師の先生方、若手心臓血管外科医師集団U-40、血管外科医師集団(JAST)の先生方に直接技術指導をしてもらい、将来の疑問点も忌憚なく相談できる貴重な体験です。
初日は座学、翌日は実技指導を予定しており、内容は心臓・大血管・末梢血管すべての領域を体験できるようにように工夫いたしますので乞うご期待です。特別講演では参加者の皆さんを元気づけるため領域はことなるものの膵頭移植の世界的第一人者である松本慎一先生に「志と情熱からの膵頭移植最前線」というタイトルで熱弁をふるっていただきます。全員懇親会も予定しており、世代を超えた交流、同世代の交流が深まり大いに盛り上がります。明るい将来について大いに語り合いましょう。
心臓血管外科は命に係わる重要な職種でありやりがいのある領域です。サマースクールに参加し心臓血管外科の実情を知り興味をもっていただきたいと思います。我々と有意義な夏の思い出をつくりましょう。
2025年4月吉日
心臓血管外科サマースクールへようこそ!
このサマースクールは2011年に始まりましたが、次世代の心臓血管外科をリードする気概に溢れた皆さんが集い合い、基本となる技術をブラッシュアップするまたとないチャンスです。日本の名だたる心臓血管外科の先輩方が数多く指導に参加してくれ、外科医の心得、解剖の解説、縫合や運針のコツ、手術の楽しさなどをじっくりと解説してくれます。将来のキャリアデザインを描くお手伝いもしてくれます。一流の心臓血管外科医ならではのエピソードを聞けることも得難い経験になると思います。
日本全国から心を同じくした同年代の仲間が集まってくるので、大学や病院を超えた貴重な交流の時間を手にすることができるのも大きな財産となるでしょう。一生に残る楽しく、充実した2日間のスクールとなることは間違いなしです。
心臓血管外科サマースクール2025を今年も開催できることを楽しみにしています。
心臓血管外科サマースクールは、日本胸部外科学会、日本心臓血管外科学会、日本血管外科学会の共催で毎年開催しているものです。日本胸部外科学会は、心臓・血管外科、呼吸器外科、食道外科という3領域を統括する学会であり、若いみなさんの力を必要としています。
外科手術は患者の病状を改善する目的で行われ、患者に幸福をもたらすものであります。やりがいのある仕事である一方、当然ながら、安全の確保と優れた技術が要求されるものであります。是非、サマースクールで心臓血管外科の楽しさに触れ、心臓血管外科を進路に決めていただければと思います。「自分の手で目の前の患者を救う」、「自分のアイデアで多くの患者を救う」、君たちの前には無限の可能性が開かれています。手を動かし頭を使う外科の醍醐味にひれていただければと思います。
昨今、外科医のなり手不足も叫ばれていますが、将来、今回参加される若い先生方と、手術室という戦場で相見えることができる日がくることを心より願っています。
日本血管外科学会は、動脈系および静脈系疾患の診断、治療、予防、啓発などを行っている会員数約3,900名の学会です。National Clinical Databaseによると、血管外科医が扱う4大手術として動脈瘤、末梢動脈閉塞症、下肢静脈瘤、透析用バスキュラーアクセス関連手術が挙げられ、人口動態の変化とともに症例数は増え続けています。これらの疾患ではいずれもopen surgeryと血管内治療の二本柱が治療手段として重要となっており、その両者を巧みに操ることができる血管外科医の役割は増しています。前者では、直接、血管や臓器を扱う醍醐味と匠の技を培うことができ、後者では画像の世界でカテーテルスキルを磨くことができる外科系では珍しい診療分野です。また、外科医でありながら、自分たちで診断から治療方針決定、治療実践、そしてfollow-upまで徹底して患者に寄り添えるのも血管外科の大きな魅力ですよ。サマースクールでは、血管外科医のアイデンティティの象徴でもあるdistal bypass surgeryのブースも設けておりますので、是非、血管外科の魅力についても体験いただければ幸いです。
循環器医療は待ったなしです。急激に病状が悪くなることがある一方で、適切に治療すれば病状はてきめんに回復します。適切な治療により、患者・家族より感謝されることも多く、非常にやりがいがあります。
日本循環器学会は、循環器内科、心臓血管外科、小児循環器領域の医師ならびにメディカルスタッフで構成されています。心臓血管外科領域の手術のみならず、循環器内科、小児循環器領域のカテーテル治療など、内科、小児科領域であっても、ダイナミックな手技も多く、医師として患者の命を救っていることを実感できます。サマースクールで循環器領域の魅力を感じ取っていただき、将来循環器領域を専門とする医師になっていただけることを願っています。