データモデルの表記方法はいくつかあります。主だったものは次の6種類です。
IE記法とは、リレーションが鳥の足のような形をしていることから、別名「鳥の足記法」とも呼ばれています。IDEF1X記法に比べて、リレーションが直感的に理解しやすいという特徴を持っています。
IDEF1X記法とは、アメリカの国立標準技術研究所(NIST)で作られたER図の記法の1つです。IE記法と並び世界中で使われるポピュラーなER図の記法です。IE記法と異なり、リレーションを「●」などで表現することが特徴です。
ER図を提唱したピーター・チェン氏による表記法。教科書には書かれていますが、実務で見たことは一度もありません。他の記法は「関連(R:Relationship)」は単なる線ですが、チェンの記法では関連をひし形で表しているのが特徴です。
日本を代表するデータモデル記法と呼んでも良いでしょう。上記ピーター・チェン氏がER図を発表したのと奇しくも同じ学会で椿正明氏が発表されました。会社全体のモデルを書けるように工夫されています。KEY、参照KEY、加工データなど属性をもれなく書いて、処理をデータモデル上でトレース出来るようにします。レイアウトルールも細かく決まってますので、誰が書いてもほぼ同じものが出来るようになります。
日本にRDBが入ってきたときからコンサルティングを行っていた佐藤正美氏が編み出した設計手法とその表記法です。表記はほぼ通常のIEと同じです。今ではT字形が進化してTMになったという事ですが、私にはその違いはわかりません。
今回のモデルで採用されている表記法です。直接的にはIE表記法を洗練させたものです。線の書き方はほぼ同じですが、属性項目を縦でなく横に羅列することで、項目の実際の値を書けるようにしたことが工夫です。