応募期日|2026年8月31日
寄稿期日|2026年11月30日
青春を語ろう。
夕立のあと、校庭の水たまりに光が射したあのとき。
女の子は靴先でその輪を崩して、光が波を打って跳ねた。
駅のホーム、終電前の電光掲示板は淡く灯っていた。
男の子はなぜか同じ位置に立ち続けた。彼の視線の先で、照明はにじんでいた。
交差点、青に変わる信号。
女の子は渡って、振り返らない。男の子は渡らず、そこにとどまる。
たまゆらに過ぎ去るものと、永遠であろうとするもの。
同じ時間の中で、向きだけが異なる。
過ぎていくものを見つめながら、どこかにとどまることを望んでいる。
時を経て気づけば、何を置いて、何を残しているのかもわからなくなる。
それでも、あのとき見た光だけが記憶に残っている。
だから、青春を語る。