◇組織診断
〇検体受付
病棟、外来の患者さんから採取された検体
や、手術で取り出された臓器がホルマリン固定されて届きます。
〇切り出し
病理部に提出された検体は、病理医のもと
臨床診断を加味し、診断に必要な部分を切り出します。
〇包埋
切り出しされた検体は、脱水、パラフィン(ロウ)を組織に浸透させ、
組織全体を薄く切れるようにパラフィンで固めます。
〇薄切
ミクロトームという機械を使用し、薄く(3~5μm)切ります。
その後、顕微鏡で観察できるように、ガラスに乗せ貼り付けます。
〇染色
薄切された切片がガラスに貼り付けられるとまず、HE染色をします。
その後、診断に必要であれば追加で特殊染色、免疫染色をします。
〇術中迅速診断
手術中に悪性細胞がどこまで来ているか肉眼的に判断が困難な場合や、
術前に組織型の診断がついていないもの、術中に転移が疑われる部位が
見つかった場合に行います。
検体が届けられ、標本作成から病理医の診断がなされ、連絡されるまでに
15分程度のスピードが求められるセクションです。
◇細胞診断
組織検体同様、病理部に届きます。検体ごとに、塗沫方法を変えたり、特殊染色
を追加して、細胞検査士が診断を行います。
診断で、悪性または、悪性が疑われる場合には、細胞診専門医とのディスカッション
を経て、診断・報告します。
◇病理解剖
病理解剖は臨床科の依頼により行います。臨床的観点と病理学的観点の双方の見解から死因解明を行います。
病理解剖は、病理医2名、技師1名が担当します。その他、研修医、医学生などが勉強の為に同伴します。