「7・17放射線照射食品反対集会」の声明と活動報告
7.17照射食品反対集会による声明
「照射キャットフード事件は人類への警告である」
照射食品反対連絡会
代表世話人 和 田 正 江(主婦連合会)
同 飛 田 恵理子(東京都地域婦人団体連盟)
同 富 山 洋 子(日本消費者連盟)
同 里 見 宏 (食品照射ネットワ-ク)
私たちは、オーストラリアで飼い猫が放射線照射されたキャットフードを食べて、脳神経障害を起こしたことから、同国で照射ペットフードに反対して運動を進めてきたタニヤ・カミングさんを招いて「放射線照射食品反対集会」を開きました。
オーストラリアでは、海外からの新しい菌の侵入を防ぐため、政府は輸入ペットフードへの照射を義務付けてきました。しかし、照射キャットフードを食べた猫が致命的な神経障害を引き起こす事件が2008年から報告されてきました。そのため、豪州政府は2009年6月に、輸入キャットフードへの放射線照射をやめるよう命じました。
この事件はまさに、日本で水俣病の水銀被害をこうむったネコが最初に死んでいった事件を彷彿させます。そして、もし照射食品が許可され広く消費されるようになったとき、人類へ及ぼす危険性を予見しています。
すでに、食品に放射線が照射されたときにできる2-アルキルシクロブタノン類には強い発がん増強作用がわかっていますが、今だに慢性・発がん性実験もされていません。これらの事実は生命の維持に欠かせない食物に放射線を照射することが誤りであることを明白にしています。
私たちは、原子力委員会が食品に放射線を照射する活動をやめるよう求めます。また、多額の税金を使いズサンな報告書を作成させ、厚生労働省に無駄な委託調査費を使わせた原子力委員会に対して、その責任を厳しく追及します。本日の集会にあたり、私たちは全国の消費者の皆様に、照射食品に反対する運動を粘り強く続けていくことを呼びかけます。
照射食品反対連絡会
連絡先
〒106-0032 東京都港区六本木6-8-15 第2五月ビル2階
照射食品反対連絡会事務局(大地を守る会内) 電話03-3402-8841
http://sites.google.com/site/noshousha メール sshrk09@gmail.com
2010・7.17照射食品反対集会の報告
オーストラリアで、2008年から09年にかけて、放射線照射により殺菌されたキャットフードを食べて半年の間に95匹の猫が神経症状を起こし、37匹が死亡するという事件が起きました。つまづいたり、ふらふらする、猫特有の身軽な飛び降りや高いところに飛び上がることができなくなり、重くなると立ち上がることもできなくなるという症状です。
当初は原因不明の病気でしたが、そうした症状を起こした猫はいずれも同じキャットフード「オリジン」(商品名)を食べていたことが判明。そしてそれは、オーストラリア政府(検疫・防疫局)の義務付けにより、放射線照射されたえさであったことがわかりました。
私たちは今年7月、オーストラリア・シドニーから被害に遭った女性を招き、「7・17照射食品反対集会」(東京、於主婦連合会会議室)をはじめ、関西(兵庫)などでも照射食品反対キャンペーンを行いました。
来日したタニア・カミングさんは、オーストラリア政府が検疫・防疫のために非加熱飼料(ペットフード含む)に放射線照射による殺菌を義務付けていたために、これにより照射殺菌処理されたペットフード(猫専用のキャットフード)を知らずに飼い猫に食べさせ、重篤な神経疾患に罹るという被害を受けました。オーストラリアでは2008年から09年にかけて半年の間に95匹の猫が神経症状を起こし、37匹が死亡しました。昨年5月、オーストラリア政府は猫の疾患と放射線照射との関連を認め、キャットフードへの放射線照射義務付けを中止しましたが、犬用フードなどへの照射は推奨されたままです。タニアさんは、「猫の死や病気は、放射線照射への警告」であると訴えています。