剣道のススメ
4つの誤解 5つのメリット
―保護者のための剣道のススメ―
皆さんの考える剣道少年少女のイメージはどんなものでしょう。「礼儀正しい」「くじけないまっすぐな心」「頭がよさそう」……。
いずれも日々の稽古の中で培われるものです。そういうお子さんに育てませんか。
もちろん子どもの「やりたい」という意思が一番ですが、始めるきっかけは「かっこいいから」というちょっとしたものが多く、大人が少し背中を押してあげれば喜んで始めるに違いありません。
ご両親と一緒に始めるケースも多いです。おじいさんおばあさんなどの経験者はもちろん、まったくの初心者でも問題ありません。お子さんとの会話も増えます。剣道は年齢に関係なく続け楽しめる武道です。まさに一生ものですので、子どもたちは始めたことを「よかったなあ」と感謝するに違いありません。
では皆さんが不安に思う「誤解」はどんなものがあるでしょう
★ お金がかかりそう
柔道やスイミングに比べると確かに初期費用は掛かりそうですが、フルセットでも数万円です、それに会費も小池自治会からの助成があり、保険含め月2000円程度。他のスポーツクラブに比べれば格安です。剣道具は夏を過ぎて、続けられそうとなってから購入してもらいます。また、部からの貸し出し用もあります。
★ 危険じゃないの
竹刀でたたき合うので心配でしょうが、そのための剣道具ですし、道着も痛さを和らげるために厚手の生地です。また竹刀のチェックは随時し、危険防止に努めています。他の武道、スポーツよりもはるかに危険は少ないのです。
★ 武道だから休んだらダメ?
怠けるのは困りますが、週二回(水、土)の稽古のうち都合のよい方だけでも熱心にできれば構いません。水泳や野球、サッカーなどと掛け持ちの子もいますが、相乗効果で、どちらも上達している子もいます。
★ 運動神経悪いんだけど
老若男女だれでも無理なく上達できるスポーツです。非力な少女剣士もたくさんいます。また、級や段を目ざすのも一つの道です。剣道はけっして勝ち負けだけのスポーツではありません。
剣道のメリットは……
★ 礼儀正しくなる
「礼に始まり 礼に終わる」という言葉を聞いたことはありませんか。剣道では道場(体育館)に入る時に、道場を使わせてもらうことに感謝し、道場の掃除は欠かしませんし、剣道具や竹刀を大切に扱います。指導者、稽古相手の友だち、送り迎えの保護者などに感謝の気持ちを持たせます。ややもすれば忘れがちな周囲への感謝や礼儀、規律を促します。
一つの例ですが、稽古時間に小池小学校の玄関をのぞいてください。きちんと靴をそろえているのにびっくりされると思います。
★ くじけない真っ直ぐな心
剣道は基本を徹底的に教え込みます。つまらなさに耐えて稽古に励むことは、自分に勝ち、くじけない心を鍛えます。夏の暑さ、冬の床の冷たさは、過保護と言われる現代っ子たちにとっては厳しいけれど、乗り越えやすい試練。その経験は必ず役立つはずです。
剣道の試合では、相手をやじることや、必要以上に勝利を喜ぶガッツポーズは「相手への配慮が足りない」として禁じられています。あくまで真っ直ぐな心を育てるように取り組みます。乱暴者は育てません。
★ 大きな声を出せる
「うちの子は気が弱くて大きな声が出せない」という悩みをお持ちの保護者の方も多いと思います。そんな子どもこそ剣道です。剣道は技の練習よりも、まず大きな声です。大きな声を出すということは勇気がいることです。剣道は、その「勇気」を育て、いざというときに大きな声を出せるようになります。大きな声は内臓を鍛え、素足の効果もあって剣道は健やかな体を作ります。
★ 俊敏さが身に着く
剣道の勝負はスピードによるものが大。日々の稽古でも俊敏さや動体視力を養うことに重点を置いています。また、相手を恐れない勇気を育みます。
★ 頭が良くなる
「剣道は頭が良くなる」という書が何度も出版されています。稽古で培った集中力、そして相手の動きを読む洞察力などが勉強に役立つのでしょう。現代っ子は集中が苦手ですが、「気を抜いたら打たれる」真剣さが役立ちます。面接で「剣道をやっていた」というのが進学や就職に有利に働くかもしれません。