旧OCN(縦書き)。

返り点に対する「括弧」の用法3(HP)。

① ( )

② 〔 〕

③ [ ]

④ { }

⑤ 〈 〉

からなる、

「括弧」を説明する前に、

快刀 乱麻=快刀を揮って乱麻を断つが如し。

刀 断 乱麻白si=快刀を揮って乱麻を断つが如し。

快刀下レ 麻.....=快刀を揮って乱麻を断つが如し。

刀断一レ 麻..............=快刀を揮って乱麻を断つが如し。

に於ける、「返り点」を説明し、

その次に、

① レ

② 一 二 三 四 五 六 七 八 九 十 ・・・・・

③ 上 中 下

④ 甲 乙 丙 丁 戊 己 庚 辛 壬 癸

⑤ 天 地 人(+ 間 界 極)

からなる、

「返り点」を、

「ソート(SORT)」といふ視点から、

説明をしたいと思ひます。

そのため、

「返り点」=「(〇一)~(九九)」

を、パスされる方は、

返り点に対する「括弧」の用法3(HP)。

へ、ジャンプして貰ひたいのですが、

その一方で、

「朝三暮四」の「返り点」、

衆狙之不二レ 於己 ×

衆狙之不一レ 於己

衆狙之{不二レ 於己 ×

衆狙之{不 馴} 於己 ×

に関心が有る方は、

(三四)~(四二)を、お読みください。

(〇一)

高校漢文について

buuh_0318さん

高校漢文について

書き下し文を参考にして

漢文に返り点をつけるのが

苦手なのですが、コツとかありますか?

質問日時:2014/4/ 7 19:05:41.

解決日時:2014/4/22 03:15:17.

閲覧数:163 回答数:2

〔ベストアンサーに選ばれた回答〕

nnqneti_lothさん

その後、何もありません。

発言がさらに「基本の誤り」として「ある」ことであるので、

気を付けて、私にそれを与えてください。

回答日時:2014/4/15 02:18:53

に対する、

〔ベストアンサー以外の回答(回答者は私)〕

回答日時:2014/4/10 23:16:05

編集日時:2014/4/14 11:34:36

を、ほぼ同じ内容で、「縦書き」で示すことにします。

(〇二)

① レ

② 一 二 三 四 五 ・・・・・

③ 上 中 下

④ 甲 乙 丙 ・・・・・

⑤ 天 地 人

という「返り点」のうち、言うまでもなく、

① レ

だけが、「異質」です。

(〇三)

① レ

を、除いた場合、

② を挟んで返る場合に、

③ を用い、

③ を挟んで返る場合に、

④ を用い、

④ を挟んで返る場合に、

⑤ を用いる。

という、「単純なルール」に、なっています。

従って、

(〇四)

例えば、

「地 乙 下 二」+「一 上 甲 天」。

「人 丙 下 二」+「一 中 上 乙 甲 地 天」。

という「形」に、すなわち、

「⑤ ④ ③ ②」+「② ③ ④ ⑤」。

「⑤ ④ ③ ②」+「② ③ ③ ④ ④ ⑤ ⑤」。

という「形」に、なります。

従って、

(〇五)

s人s 丙 下 二 一 中 上 乙 甲 地 天。

s人s 丙 下 二 一 中 上 乙 甲 地 二 一 天。

という「返り点」は、

十一 八 五 二 一 四 三 七 六 十 九。

十一 八 五 二 一 四 三 七 六 十 二 一 九。

という「一二点」と、同じことです。

従って、

(〇六)

例えば、

十一 八 五 二 一 四 三 七 六 十 二 一 九。

のままでも、「読みやすい」のであれば、

敢えて、

十一 八 五 二 一 四 三 七 六 十 二 一 九。⇒

s人s 丙 下 二 一 中 上 乙 甲 地 二 一 天。

とする必要は、無いものの、

十一 八 五 二 一 四 三 七 六 十 二 一 九。

のような場合、

② 一 二 三 四 五 六 七 八 九 十 ・・・・・

だけでは、「(乱数のようで)読みにくい」という、「欠点」があります。

ところが、

(〇七)

その一方で、

② 一 二 三 四 五 ・・・・・

③ 上 中 下

④ 甲 乙 丙 ・・・・・

⑤ 天 地 人

からなる、

s人s 丙 下 二 一 中 上 乙 甲 地 二 一 天。

に対して、

① レ

が加わり、

s人s 丙 下 二 一 中 上 乙 甲 地 二 一 天。

が、

s人s 乙 下 二 一 中 上 甲レ 地 二 一 天。

に変わったとしても、その分、

「読みやすくなる」というわけでは、ありません。

加えて、

(〇八)

快刀 乱麻=快刀を揮って乱麻を断つが如し。

に対する、

刀 断 乱麻白si=快刀を揮って乱麻を断つが如し。

快刀下レ 麻.....=快刀を揮って乱麻を断つが如し。

刀断一レ 麻..............=快刀を揮って乱麻を断つが如し。

のように、

下 二 一 中 上。

に対して、

三 レ 二 一。

下 二 一 上レ 。

二 レ 一レ 。

となるものの、特に、

下 二 一 上レ 。

二 レ 一レ 。

のような「返り点」は、「分かりやすい」とは、思えません。

そのため、

(〇九)

個人的には、

快刀 乱麻=快刀を揮って乱麻を断つが如し。

乱麻白=白刀を揮って乱麻を断つが如し。

快刀白=快刀を揮って白麻を断つが如し。

白白=白刀を揮って白麻を断つが如し。

のように、全て、

下 二 一 中 上。

であっても、かまわないと、思うのですが、

言うまでもなく、

下 二 一 中 上。は、

快刀 乱麻=快刀を揮って乱麻を断つが如し。

乱麻白=白刀を揮って乱麻を断つが如し。

快刀白=快刀を揮って白麻を断つが如し。

白白=白刀を揮って白麻を断つが如し。

のように、

五 二 一 四 三。

に、書き換えられます。

従って、

(一〇)

快刀 乱麻=快刀を揮って乱麻を断つが如し。

刀 断 乱麻白si=快刀を揮って乱麻を断つが如し。

快刀下レ 麻.....=快刀を揮って乱麻を断つが如し。

刀 断一レ 麻.............=快刀を揮って乱麻を断つが如し。

という「返り点(レ点あり)」は、

快刀 乱麻=快刀を揮って乱麻を断つが如し。

乱麻白=白刀を揮って乱麻を断つが如し。

快刀白=快刀を揮って白麻を断つが如し。

白白=白刀を揮って白麻を断つが如し。

という「返り点(レ点なし)」に、

「書き換え」られ、

さらに、

快刀 乱麻=快刀を揮って乱麻を断つが如し。

乱麻白=白刀を揮って乱麻を断つが如し。

快刀白=快刀を揮って白麻を断つが如し。

白白=白刀を揮って白麻を断つが如し。

という「返り点(一二点)」に、

「書き換え」られる。

ところが、

(一一)

『書き下し文を参考にして、返り点をつける。』

ということで言えば、

① 如 快刀=快刀を揮って麻を断つが如し。

② 如 快刀=快刀を揮って麻を断つが如し。

③ 如 快刀下レ 麻i=快刀を揮って麻を断つが如し。

に於いて、

①「一二点」iiiが、一番簡単で、

②「レ点なし」が、次に簡単で、

③「レ点あり」が、一番難しい。

そのため、

(一二)

高校漢文について

書き下し文を参考にして

漢文に返り点をつけるのが

苦手なのですが、コツとかありますか?

というのであれば、

例えば、

① 如 快刀=快刀を揮って麻を断つが如し。

② 如 快刀=快刀を揮って麻を断つが如し。

③ 如 快刀下レ 麻i=快刀を揮って麻を断つが如し。

の「順」で、「返り点」を付けて行って、

③ 如 快刀下レ 麻i=快刀を揮って麻を断つが如し。

で、止めればよい。という、ことになる。

従って、

(一三)

「返り点」が、苦手であるならば、

(1) 五 二 一 四 三。

(2) 下 二 一 中 上。

(3) 下 二 一 上レ 。

のように、

〔最初に〕

② 一 二 三 四 五 ・・・・・

だけの、「返り点」で考えて、

〔次に 〕

② 一 二 三 四 五 ・・・・・

③ 上 中 下

④ 甲 乙 丙 ・・・・・

⑤ 天 地 人

からなる、「返り点」で考えて、

〔最後に〕

① レ

を加えた、

① レ

② 一 二 三 四 五 ・・・・・

③ 上 中 下

④ 甲 乙 丙 ・・・・・

⑤ 天 地 人

からなる、「フルセットの、返り点」で考えてみたら、良いように、思えます。

加えて、

(一四)

① 揮 快刀=快刀を揮ふ

② 断 乱麻=乱麻を 断つ

に於いて、

①+②=

快刀 乱麻

快刀を 揮って乱麻を 断つ

であることも、確認すべきです。

すなわち、

(一五)

揮快刀断乱麻=

快刀を揮って乱麻を断つ。

の「返り点」は、

快刀 乱麻

であって、

快刀 乱麻

ではない。ということも、「初歩的な間違い」として、「有りがち」なので、気を付

けて、下さい。

回答日時:2014/4/10 23:16:05

編集日時:2014/4/14 11:34:36

編集日時:2014/4/26 07:19:30

ΟΝΟΜΑ M E U S

(一六)

「漢数字」の順序で読めるように、

「漢数字」に対して、「返り点」を付けよ。

① 四 三 二 # 一

② 三 # # 二 一

③ 三 # # 二 # 一

④ # 四 二 # 一 # 三

⑤ 七 四 二 一 三 # 六 五

答えは、

① 四 # 一

② 三 # # 二一レ

③ 三 # # 二 # 一

④ # 四 # 一 # 三

⑤ 七 一 三 # 六上レ

然るに、

(一七)

次の「一二点」を、

「(通常の)返り点」に改めよ。

① 非 漢文

② 為 人 之 所

③ 患 人 之 不 己 知

④ 我 欲 桜 花 而 帰

⑤ 非 而 失

答えは、

① 非 漢文

② 為 人 之 所一レ 詐。

③ 患 人 之 不 己 知

④ 我 欲 桜 花 而 帰

⑤ 非 之 言 而 失上レ 人。

従って、

(一六)(一七)により、

(一八)

① 漢文を読まざるに非ず。

② 人の欺く所と為る。

③ 人の己を知らざるを患ふ。

④ 我 桜の花を観て帰らんと欲す。

⑤ 之と言はずして人を失ふに非ず。

という「書き下し文」を参考にして、

① 非不読漢文。

② 為人之所詐。

③ 患人之不己知。

④ 我欲観桜花而帰。

⑤ 非不与之而失人。

に対して、「一二点」を付け、

その上で、「一二点」を、「返り点」に改めよ。

という「問題」は、

① 四 三 二 # 一

② 三 # # 二 一

③ 三 # # 二 # 一

④ # 四 二 # 一 # 三

⑤ 七 四 二 一 三 # 六 五

の「順序」で読めるように、「漢数字」に、「返り点」を付けよ。

という「問題」と、「同型」である。

然るに、

(一九)

① 5 4 3 1 2

② 5 1 2 4 3

③ 6 1 2 5 3 4

④ 1 7 4 2 3 5 6

⑤ 8 4 2 1 3 5 7 6

を見ても、直ちに、それらが、

① 4 3 2 # 1

② 3 # # 2 1

③ 3 # # 2 # 1

④ # 4 2 # 1 # 3

⑤ 7 4 2 1 3 # 6 5

という「形」をしている。

という風に、分るわけではない。

従って、

(二〇)

① 5 4 3 1 2

② 5 1 2 4 3

③ 6 1 2 5 3 4

④ 1 7 4 2 3 5 6

⑤ 8 4 2 1 3 5 7 6

に対して、「返り点」が付けれなくとも、

① 4 3 2 # 1

② 3 # # 2 1

③ 3 # # 2 # 1

④ # 4 2 # 1 # 3

⑤ 7 4 2 1 3 # 6 5

に対して、「返り点」が付けられるのであれば、

① 漢文を読まざるに非ず。

② 人の欺く所と為る。

③ 人の己を知らざるを患ふ。

④ 我 桜の花を観て帰らんと欲す。

⑤ 之と言はずして人を失ふに非ず。

という「書き下し文」を参考にして、

① 非不読漢文。

② 為人之所詐。

③ 患人之不己知。

④ 我欲観桜花而帰。

⑤ 非不与之而失人。

に対して、「返り点」を、付けることが、出来る。

それ故、

(二一)

「白文」に対して、「返り点」を付ける。

という、本来の「目的」からすれば、

quarrelkmtさん

レ点はなんとなく わかるのですが... 4 3 1 2 8 7 5 6 の順序になるように 返り点

をつけよ っていう問題が さっぱり わかりません...

質問日時:2011/2/10 22:27:23ケータイからの投稿.

解決日時:2011/2/11 21:06:29.

閲覧数:658回答数:3

akira1990925さん

漢文で、番号の通りになるように返り点をつけなさい、という問題が解けませ

ん。返り点の種類字体は知っているのにそれをどう配置したらいいかわからな

いのです。どのように考えればいいのでしょうか。

質問日時:2008/12/28 08:33:24.

解決日時:2009/ 1/12 03:31:44.

閲覧数:1,527 回答数:2

という風に、悩む必要は、ない。

編集日時:2014/ 5/10 09:33:00.

ΟΝΟΜΑ M E U S

(二二)

① レ

② 一 二 三 四 五 六 七 八 九 十 ・・・・・

③ 上 中 下

④ 甲 乙 丙 丁 戊 己 庚 辛 壬 癸

⑤ 天 地 人(+ 間 界 極)

をスキップして、

① ( )

② 〔 〕

③ [ ]

④ { }

⑤ 〈 〉

へ飛ぶ場合は、次をクリックして下さい。

返り点に対する「括弧」の用法3(HP)。

(二三)

① 四 三 二 一 ⇒

① 一 二 三 四

② 四 三 二 〇 一 ⇒

② 〇 一 二 三 四

③ 四 三 〇 二 〇 一 ⇒

③ 〇 〇 一 二 三 四

等を、「ソート(並び替へ)」とする。

従って、

(二四)

① 非

① 書

② 非 漢文

② 漢文

③ 非 常読 漢文

③ 常漢文

等を、「ソート(並び替へ)」とする。

従って、

(二四)により、

(二五)

① 非

① 書

② 非 漢文

② 漢文

③ 非 常読 漢文

③ 常漢文

等を、「ソート(並び替へ)」とする。

従って、

(二三)~(二五)により、

(二六)

③ 非 常読 漢文

③ 常漢文

③ 常には 漢文を 読ま 不るに 非ず

といふ「返り点」は、

「原理的」には、

③ 四 三 〇 二 〇 一 ⇒

③ 〇 〇 一 二 三 四

といふ、「ソート(並び替へ)」である。

但し、

(二七)

四 三

三 二

二 一

の間に、「一字」しか無い場合は、

を、

で、置き換へる

従って、

(二八)

① 非

① 非 . . .書=書を読まざるに非ず。

② 非 漢文

② 非 . 漢文=漢文を読まざるに非ず。

③ 非 常読 漢文

③ 非 . 常読 漢文=常には漢文を読まざるに非ず。

従って、

(二九)

① 非

① 非.

① 非

① 非 . . .

であるため、

の「位置」は、

の「位置」に、等しい。

然るに、

(三〇)

① レ レ レ

② レ レ 二 一

③ レ 三 二 一

と書く方が、

① 四 三 二 一

② 四 三 二 一

③ 四 三 二 一

と書くよりも、「簡単」である。

従って、

(二二)~(三〇)により、

(三一)

① 非 . . .

② 非 . 漢文

③ 非 . 常読 漢文

といふ「返り点」と、

① 非

② 非 漢文

③ 非 常読 漢文

といふ「返り点」は、

「同じ、返り点」であって、

「前者」は、「後者」の、「略号」である。

然るに、

(三二)

① 非 . . .

① 非.

① 非

① 非

といふ「見方」は、「斯界」には無く、それ故、

レ点は下の字の字に属して左肩につけ、その他の一二点などは字の左下につけ

sる(私の漢文講義、原田種成、1995年、四一頁)。

iといふ「説明」が、されてゐる。

従って、

(三三)

① 非

① 書=書を読ま不るに非ず。

② 非 漢文

② 漢文=漢文を読ま不るに非ず。

③ 非 常読 漢文

③ 常漢文=常には漢文を読ま不るに非ず。

といふ、

「返り点(ソート)」は、

「誤り」であって、

① 非 . . .書 =書を読まざるに非ず。

② 非 . 漢文=漢文を読まざるに非ず。

③ 非 . 常読 漢文=常には漢文を読まざるに非ず。

といふ、

「返り点(並び替へ)」が、

「正しい」。

然るに、

(三四)

④ 恐 衆狙之不 於己

の場合、

④ 不 であるため、

三 二

の間に、

が有って、

馴 は、「一字」である。

従って、

(二七)(三四)により、

(三五)

三 が、

レ に、変はり、

④ 恐 衆狙之不 於己

となるものの、

レ は、

四 や、

三 へ、

「飛ぶ」ことが、出来ない。

従って、

(三六)

④ 不 於己

④ 不 於己

といふ「返り点」は、「同じ」であるが、

④ 恐 衆狙之不 於己

④ 恐 衆狙之不 於己

といふ「返り点」は、「同じ」ではない。

従って、

(三五)(三六)により、

(三七)

④ 恐 衆狙之不 於己=衆狙の己に馴れざるを恐る。

④ 恐 衆狙之不 於己=衆狙の己に馴れざるを恐る。

④ 恐 衆狙之不 於己=衆狙の己に馴れざるを恐る。

とすることは出来ず、

それ故、

「(教科書の)返り点」としては、

④ 恐 衆狙之不一レ 於己

だけが、「正しい」。

然るに、

(三八)

④ 恐 衆狙之不一レ 於己

が、「正しい」のであれば、

④ 恐 衆狙之不一レ 於己

④ 恐 衆狙之不二レ 於己

④ 恐 衆狙之不三レ 於己

といふ三つは、同様に、「正しく」、

④ 恐 衆狙之不三レ 於己

が、「正しい」のであれば、

④ 恐 衆狙之不 於己

であっても、「正しい」。

然るに、

(三一)により、

(三九)

「レ」 は、

「四 三 二 一」等の、

「略号」であり、

「略号」の反対を、仮に、

「正式」とするならば、

「正式」に対して、

「略号」を、優先させなければならない。

といふ理屈は、無い。はずである。

従って、

(四〇)

「略号」を用ゐると、「不都合」である。ならば、

「正式」を用ゐるべきであって、この場合、

「レ」 が、「略号」であって、

「三」が、「正式」である。

従って、

(三七)~(四〇)により、

(四一)

その意味では、

④ 恐 衆狙之不一レ 於己

④ 恐 衆狙之不レ一 於己

ではなく、

④ 恐 衆狙之不 於己

と、すべきである。

(四二)

白教えて! goo

s質問者:noname#100659

s投稿日時:2005/11/20 01:10

s漢文についてお聞きします。

s漢文の教科書に次のような文章が出てきます。

s例文は有名な朝三暮四です。

s恐 衆狙之 不一レ 於己

sこれなのですが、打ち方はこれ一通りと決まっていますか?

s次のように打つと何がいけないのでしょうか?

s同じように読めてしまうような気がするのですが・・・。

s恐 衆狙之 不 於己

s右の打ち方だと何が問題でしょうか?

s同じにはなりませんでしょうか?

s〔質問者が選んだベストアンサー〕

s回答者:puni2 回答日時:2005/11/20 01:24

si不i馴

sのところが問題になります。

sレ点に従えば、

s「馴 → 不」と読むことになりますが、

s一二点に従えば、

s「馴 → 恐」とジャンプしなくてはなりません。

s返り点にカッコが使えれば、

s{不i馴}

sをひとまとめとして(一文字扱いして)、

s恐 衆狙之{不 馴} 於己

sなどと書いて、

s{不i馴}から

s「恐」に返る、

sなどと表せるのですが、

s残念ながらそういう書き方はしないんですね。

とのことですが、

衆狙之{不 馴} 於己

と書くのであれば、

衆狙之 不二レ 於己

と書いても、良いのであって、

それ故、

衆狙之{不 馴} 於己也 =

衆狙之 不二レ 於己

は、「正しい」。

(四三)

⑤ 不 A読 B文

の、「ソート(並び替へ)」は、

⑤ 不 A読 B文

⑤ A B文

従って、

(四四)

⑤ 不 訓読 漢文

を、そのまま「ソート」すると、

⑤ 不 訓読 漢文

⑤ 訓 漢文=訓にて、漢文を読まず。

従って、

(四五)

⑤ 漢文を訓読せず。

といふ風に、

読むためには、

実際には、無いものの、

ベストアンサーの方のやうに、

{訓読} を用ゐて、

⑤ 不{訓読} 漢文

⑤ 漢文 {訓読}=漢文を訓読せず。

とするか、

「- (ハイフン)」 を用ゐて、

⑤ 不読 漢文

⑤ 漢文読 不=漢文を訓読せず。

とする、必要が有る。

但し、

(四六)

「- (ハイフン)」を用ゐずに、

⑤ 不読 漢文

⑤ 漢文読 不=漢文を訓読せず。

とする、ことも有る。

白.従って、

白① 所以異禽獣者=禽獣に異なる所以の者。

白のように、「ハイフン」が有る場合に、

白白白その、「ハイフン」を無視して、

白① 所以異禽獣者=以て禽獣に異なる所の者。

白とは、読めないものの、

白② 所以異禽獣

白のように、「ハイフン」が無い場合は、

白② 所以異禽獣者=禽獣に異なる所以の者。

白③ 所以異禽獣者=以て禽獣に異なる所の者。

白の内の、「一方」だけが正しい。わけではない。

(四七)

① レ

② 一 二 三 四 五 六 七 八 九 十 ・・・・

③ 上 中 下

④ 甲 乙 丙 丁 戊 己 庚 辛 壬 癸

⑤ 天 地 人

から、

① レ

を除いた場合、

② を挟んで返る場合に、 ③ を用ゐ、

③ を挟んで返る場合に、 ④ を用ゐ、

④ を挟んで返る場合に、 ⑤ を用ゐる。

従って、

(四八)

⑥ 人 丙 下 二 一 中 上 乙 甲 二 一 地 天 。

といふ「返り点」は、

(四七)を、満たしてゐて、

⑥ 人 丙 下 二 一 中 上 乙 甲 二 一 地 天 。

の「ソート」は、

⑥ 人 丙 下 二 一 中 上 乙 甲 二 一 地 天 ⇒

⑥ 一 二 上 中 下 甲 乙 丙 一 二 天 地 人 。

然るに、

(四九)

① レ= 0

② 一= 1 、二= 2

③ 上=10 、中=11 、下=12

④ 甲=20 、乙=21 、丙=22

⑤ 天=30 、地=31 、人=33

とした上で、

数値を、「小さい順」で並べ替える。

といった、「I T 用語」としての、「ソート」であれば、

⑥ 人 丙 下 二 一 中 上 乙 甲 二 一 地 天 ⇒

⑥ 一 一 二 二 上 中 下 甲 乙 丙 天 地 人 =

⑥ 1 1i 2i 2 ・ ・ ・ ・ ・ ・。

でなければ、ならない。

然るに、

(五〇)

⑥ 人 丙 下 二 一 中 上 乙 甲 二 一 地 天 。

を、「括弧」で表すならば、

⑥ { [ 〔 ( ) ( ) 〕 ( ) ] ( ) ( ) }

従って、

(五一)

⑥ 人{丙[下〔二(一)中(上)〕乙(甲)]二(一)地(天)}⇒

⑥ {[(一)二(上)中〕下〔(甲)乙]丙(一)二(天)地}人=

⑥ 一 二 上 中 下 甲 乙 丙 一 二 天 地 人 。

となって、

⑥ 丙 下 二 一 中 上 乙 甲 =

⑥ [ 〔 ( ) ( ) 〕 ( ) ]

⑥ 二 一 =

⑥ ( )

⑥ 人 地 天 =

⑥ { ( ) }

であるため、これで良い。ことになる。

すなはち、

(五二)

⑥ 人 丙 下 二 一 中 上 乙 甲 二 一 地 天 。

といふ「返り点」は、

⑥ 丙 下 二 一 中 上 乙 甲

に対して、

⑥「二 一」

が加はり、それらが、

⑥ 人白 地 天

の、

⑥ 人白 地

の間に、

入ってゐるため、

⑥ 人 丙 下 二 一 中 上 乙 甲 「二 一」 地 天 。

であって、それ故、、

⑥ 人 丙 下 二 一 中 上 乙 甲 「二 一」 地 天 ⇒

⑥ 一 二 上 中 下 甲 乙 丙 「一 二」 天 地 人 。

といふ「ソート」は、「正しい」。

従って、

(五三)

⑥「二 一」 から、

⑥「二 一」 を除くと、

⑥ 人 丙 下 二 一 中 上 乙 甲 二 一 地 天 ⇒

⑥ 一 二 上 中 下 甲 乙 丙 一 二 天 地 人 。

といふ「ソート」は、「正しい」。

従って、

(五四)

⑥ 乙 甲レ ⇒

⑥ 丙 乙 甲

といふ風に、「書き換へる」と、

⑥ 使 籍誠不 飢寒甲レ 心有

以済 医薬

⑥ 使 籍誠不 妻子 飢寒 銭財 以済 医薬

といふ「漢文」は、

⑥ 使 籍誠不

⑥ 使 籍誠不 妻子

⑯ 使 籍誠不

⑯ 使 籍誠不 妻子

⑯ 使 籍誠不

⑯ 使 籍誠不

⑯ 使 籍誠不 妻子

⑯ 使 籍誠不 妻子 飢寒

⑯ 使 籍誠 不

⑯ 使 籍誠不 妻子 飢寒 銭財

⑯ 使 籍誠不 妻子 飢寒

⑯ 使 籍誠不 妻子 飢寒 銭財

⑯ 使 籍誠不 妻子 飢寒 銭財 以済 医薬

⑯ 使 籍誠不 妻子 飢寒 銭財 以済

⑯ 使

の「順」で、

⑯ 籍をして誠に 妻子を 畜ひ 飢寒を 憂ふる 以て 心を 乱さ

銭財 有りて 以て 医薬を 済さ 使む

といふ風に、「訓読」される。

(五五)

⑦ 為 児孫

⑦ 児孫=児孫の為に、

⑦ 買 美田

⑦ 美田=美田を買ふ。

であるため、

⑦ 為 児孫 美田

が、「正しく」、

⑦ 為 児孫 美田

⑦ 為

は、「誤り」である。

然るに、

(五六)

⑧ 不 児孫 美田

⑧ 児孫 美田

も、「正しく」はなく、

② 一 二 三 四 五 六 七 八 九 十 ・・・・

を、

③ 上 中 下

が挟んだ「形」、すなはち、

⑧ 不 児孫 美田

⑧ 児孫 美田=児孫の為に美田を買はず。

が、「正しい」。

(五七)

⑨ 漢文を読まず。

⑩ 文を訓読せず。

⑪ 漢文を訓読せず。

であれば、

⑨ 不 漢文

⑩ 不読 文

⑪ 不読 漢文

が、「正しい」。

(五八)

⑨ 不 漢文

⑩ 不読 文

⑪ 不読 漢文

で良いやうに、思へるものの、

「(現行の)返り点」に於いて、

さういふ、「決まり」になってゐる。

従って、

(五九)

⑪ 不読 漢文

⑫ 知以 治一レ 人。

ではなく、

⑪ 不読 漢文=漢文を訓読せず。

⑫ 知以 治一レ 人=人を治める所以を知る。

が「正しい」ものの、

⑫ 所以 が、

ゆゑ

⑫ 以 に変はると、

⑫ 知 人=人を治める以を知る。

のやうに、「レ点」だけで、表すことが、出来る。

従って、

(六〇)

⑫ 所-

といふ「返り点」を、認めるならば、

⑫ 知以 治一レ 人=人を治める所以を知る。

⑫ 知- 人 =人を治める所以を知る。

といふ「返り点」は、両方とも、「正しい」ものの、

⑫ 所-

といふ「返り点」は、実際には、無い。

(六一)

⑬ 二 一レ

⑬ 乙 甲レ

を、

⑬ 三 二 一

⑬ 丙 乙 甲

に変へると、

⑬ 君子不 其所以 養一レ 人 者甲レ 人 ⇒

⑬ 君子不 其 所以 養

従って、

(六二)

① レ= 0

② 一= 1 、二= 2 、三= 3

③ 上=10 、下=12

④ 甲=20 、乙=21 、丙=22

とした上で、「ソート」をすると、

⑬ 君子不 其 所以 養

⑬ 君子其 人以 者

⑬ 君子は其の人を養ふ所以の者を以て、人を害せず。

(六三)

⑭ レ 二 一

⑭ 下 中 上レ 二 一

を、

⑭ 三 二 一

⑭ 戊 丁 丙 乙 甲

に変へると、

⑭ 知 我 不 小節 而 恥 功名 不上レ 于天下 也 ⇒

⑭ 知 我 不 小節 而 恥 功名 不 于天下 也。

従って、

(六四)

① レ= 0

② 一= 1 、二= 2 、三= 3

③ 甲=10 、乙=11 、丙=12 、丁=13 、戊=14

とした上で、「ソート」をすると、

⑭ 知 我 不 小節 而 恥 功名 不 于天下 也 ⇒

⑭ 我 小節 而 功名 于天下 也=

⑭ 我の 小節を 羞ぢずして 功名の天下に顕はれざるを 恥づるを知ればなり。

従って、

(六二)(六四)により、

(六五)

⑬ 君子不 其 所以 養

に於いては、

① レ= 0

② 一= 1 、二= 2 、三= 3

③ 上=10 、下=12

④ 甲=20 、乙=21 、丙=22

であって、

⑭ 我 小節 而 功名 于天下 也。

に於いては、

① レ= 0

② 一= 1 、二= 2 、三= 3

③ 甲=10 、乙=11 、丙=12 、丁=13 、戊=14

であるため、

⑬ では、

③ 上=10 、中=11 、下=12

⑭ では、

③ 甲=10 、乙=11 、丙=12 、丁=13 、戊=14

である。ことになる。

すなはち、

(六六)

③ 上=10 、中=11 、下=12

は、「三つ」しか無いため、

③ 上=10 、中=11 、下=12 、□=14 、□=15

に於ける、

③ 上=10 、中=11 、下=12 、□=14 、□=15

が、必要な場合は、

② 一= 1 、二= 2 、三= 3

③ 上=10 、中=11 、下=12

④ 甲=20 、乙=21 、丙=22 、丁=23 、戊=24

の「順番」を変へて、

② 一= 1 、二= 2 、三= 3

③ 甲=10 、乙=11 、丙=12 、丁=13 、戊=14

④ 上=20 、中=21 、下=22

と、しなければ、ならない。

従って、

(六七)

要するに、

③ 上 中 下

④ 甲 乙 丙 丁 戊 己 庚 辛 壬 癸

に於いて、

③ 上 中 下

の三つが、「不足」することが有って、

その場合には、

③ 上 中 下

④ 甲 乙 丙 丁 戊 己 庚 辛 壬 癸

の「順序」を入れ替へて、

① レ

② 一 二 三 四 五 六 七 八 九 十 ・・・・

③ 甲 乙 丙 丁 戊 己 庚 辛 壬 癸

④ 上 中 下

⑤ 天 地 人

とするものの、実際には、

それでも尚、

⑤ 天 地 人

では、「足りない」場合が有る。

それ故、

(六八)

以下では、

① レ

② 一 二 三 四 五 六 七 八 九 十 ・・・・

③ 上 中 下

④ 甲 乙 丙 丁 戊 己 庚 辛 壬 癸

⑤ 天 地 人

といふ、学校で習ふ、

通常の「返り点」を、

① レ

② 一 二 三 四 五 六 七 八 九 十 ・・・・

③ 上 中 下 □ □ □ □ □ □ □

④ 甲 乙 丙 丁 戊 己 庚 辛 壬 癸

⑤ 天 地 人 間 界 極

といふ風に、「拡張」する。

従って、

(六九)

⑮ 何不 人謂 韓公叔 秦之敢絶 周而伐 韓者、信 東周 也、公

何不 周地 質使上レ 楚、秦必疑 楚、不 周、是韓不天レ 伐也、

又謂 秦曰 、韓彊与 周地 、将 以疑 周於秦 也、周不 敢不甲レ 受。

⑮ 何ぞ人をして韓の公叔に謂ひて「秦の敢へて周を絶つて韓を伐たんとするは

東周を信ずればなり、公何ぞ周に地を与へ、質使を発して楚に之かしめざる、

秦必ず楚を疑ひ、周を信ぜざらん、是れ韓伐たれざらん、」と曰ひ、又秦に謂ひ

て「韓彊ひて周に地を与ふるは、将に以て周を秦に疑はしめんとするなり、周敢

へて受けずんばあらず」と曰は令めざる(これならわかる返り点 ― 入門から応

用まで ― 古田島洋介、九一頁)。

といふ「漢文」は、

⑮ 何不 人謂 韓公叔 秦之敢絶 周而伐 韓者、信 東周 也、公

何不 周地 質使上レ 楚、秦必疑 楚、不 周、是韓不甲レ 伐也、

又謂 秦曰 、韓彊与 周地 、将 以疑 周於秦 也、周不 敢不天レ 受。

といふ風に、「拡張」され、

尚且つ、

① 非 . . .書 =

① 非

① 書

① 書を読まざるに非ず。

に於いて、

① 非 . . .書 =

① 非

が、さうであるやうに、

⑮ は、

⑮ 何不 人謂 韓公叔 秦之敢絶 而伐 者、信 東周也、

公何不 周地 質使 、秦必疑 、不 、是韓不

也、 又謂 、韓彊与 周地 、将 以疑 周於秦 也、周不 敢不

に、「等しい」。

然るに、

(七〇)

すべて一二点に変換すればいいのである。一二点は無限にあるから、どんな

複雑な構文が出現しても対応できる。実際、一二点しか施していないものも

過去にはあった(新稲法子)。

従って、

(六九)(七〇)により、

(七一)

⑮ 何不 人謂 韓公叔 秦之敢絶 周而伐 韓者、信 東周 也、公

何不 周地 質使上レ 楚、秦必疑 楚、不 周、是韓不甲レ 伐也、

又謂 秦曰 、韓彊与 周地 、将 以疑 周於秦 也、周不 敢不天レ 受。

といふ、

「返り点」と、

⑮ 何不 人謂 韓公叔 秦之敢絶 而伐 者、信 東周也、

公何不 周地 質使 、秦必疑 、不 、是韓不

也、 又謂 、韓彊与 周地 、将 以疑 周於秦 也、周不 敢不

といふ、

「返り点」は、

⑮ 何不三六三五 人謂 韓公叔二三 秦之敢絶 而伐 者、信 東周

也、 公 何不一五一〇 周地一二 質使一一一四一三 、秦必疑一七一六 、不二〇

一九一八 、是韓不二二二一也、 又謂二五二四三四 、韓彊与二七 周地二六 、将三〇

以疑二九 周於秦二八 也、周不三三 敢不三二三一

⑮ 何人 韓公叔 秦之敢周 而 韓 者、 東周 也、 公 何 周

一〇 質使一一一二一三一四一五 、秦必 楚一六一七 、 周一八一九二〇

是韓伐二一二二也、 曰二三 又 秦二四二五 、韓彊 周地二六二七 、将 以 周於秦二八

二九三〇 也、周 敢 受三一三二三三三四三五三六

〔注〕 将=将に+為(再読文字)。

に、「等しい」。

従って、

(七一)により、

(七二)

⑮ レ 間 二 一 乙 レ レ 二 一 下 二 一 二 一 上レ レ レ レ 甲レ

レ 人 二 一 三 二 一 地 天レ。

といふ「返り点」と、

⑮ 極 界 二 一 丙 二 一 二 一 二 一 下 二 一 二 一 中 上

二 一 三 二 一 乙 甲 二 一 間 二 一 三 二 一 人 地 天。

といふ「返り点」と、

⑮ 三六 三五 二 一 二三 四 三 六 五 八 七 一五 一〇 九 一二

一一 一四 一三 一七 一六 二〇 一九 一八 二二 二一 二五 二四

三四 二七 二 六 三〇 二九 二八 三三 三二 三一

といふ「返り点」は、

「ソート(並び替へ)」として、「等しい」。

従って、

(七二)により、

(七三)

⑮ 三六 三五 二 一 二三 四 三 六 五 八 七 一五 一〇 九 一二

一一 一四 一三 一七 一六 二〇 一九 一八 二二 二一 二五 二四

三四 二七 二 六 三〇 二九 二八 三三 三二 三一

の中にも、

「○ △ □」=

「上 中 下」

が有るものの、

⑮ 三六 三五 二 一 二三 四 三 六 五 八 七 一五 一〇 九 一二

一一 一四 一三 一七 一六 二〇 一九 一八 二二 二一 二五 二四

三四 二七 二 六 三〇 二九 二八 三三 三二 三一

の中から、

「○ △ □」=

「上 中 下」

を探すのは、

「きわめて、難しい(時間が係る)」。

従って、

(七四)

⑮ 三六 三五 二 一 二三 四 三 六 五 八 七 □ 一〇 九 一二

一一 △ ○ 一七 一六 二〇 一九 一八 二二 二一 二五 二四

三四 二七 二 六 三〇 二九 二八 三三 三二 三一

といふ「返り点」は、

「きわめて、読みにくく」、

「返り点」としては、「無理」である。

(七五)

⑮ 何不・・・・・・・ 不天レ 受。

が、

⑮ 何不□・・・・・・・ 不天レ □受。

に、変はると、

⑮ レ 間 人 地 天レ。

は、

⑮ 極 界 間 人 地 天。

に、変はる。

従って、

(七五)により、

(七六)

⑮ レ 間 二 一 乙 レ レ 二 一 下 二 一 二 一 上レ レ レ レ 甲レ

レ 人 二 一 三 二 一 地 天レ。

の場合には、

① レ

② 一 二 三 四 五 六 七 八 九 十 ・・・・

③ 上 中 下

④ 甲 乙 丙 丁 戊 己 庚 辛 壬 癸

⑤ 天 地 人 間 界 極

に於いて、

① を挟んで返る場合に、

② を用ゐて返り、

② を挟んで返る場合に、

③ を用ゐて返り、

③ を挟んで返る場合に、

④ を用ゐて返り、

④ を挟んで返る場合に、

⑤ を用ゐて返る。

といふことには、ならない

然るに、

(七七)

⑮ 極 界 二 一 丙 二 一 二 一 二 一 下 二 一 二 一 中 上

二 一 三 二 一 乙 甲 二 一 間 二 一 三 二 一 人 地 天。

の場合は、

レ 点

が、無いことにより、

① 一 二 三 四 五 六 七 八 九 十 ・・・・

② 上 中 下

③ 甲 乙 丙 丁 戊 己 庚 辛 壬 癸

④ 天 地 人 間 界 極

に於いて、

① を挟んで返る場合に、

② を用ゐて返り、

② を挟んで返る場合に、

③ を用ゐて返り、

③ を挟んで返る場合に、

④ を用ゐて返る。

といふことに、なり

「結果」として、

⑮ 何不 人謂 韓公叔 秦之敢絶 而伐 者、信 東周也、

公何不 周地 質使 、秦必疑 、不 、是韓不

也、 又謂 、韓彊与 周地 、将 以疑 周於秦 也、周不 敢不

⑮ 何人韓公 叔 秦之敢 周 而 韓 者、 東周 也、 公何周地

質 使 、秦必楚 、周、是韓 伐也曰

又秦、韓彊周地 、将以周於 秦 也、周敢受

といふに、「ソート」される。

然るに、

(七八)

① 一 二 三 四 五 六 七 八 九 十 ・・・・

② 上 中 下

③ 甲 乙 丙 丁 戊 己 庚 辛 壬 癸

④ 天 地 人 間 界 極

に於いて、

① を挟んで返る場合に、

② を用ゐて返り、

② を挟んで返る場合に、

③ を用ゐて返り、

③ を挟んで返る場合に、

④ を用ゐて返る。

といふ「ルール」は、

「きわめて、簡単」であり、

それ故、

⑮ 何不 人謂 韓公叔 秦之敢絶 而伐 者、信 東周也、

公何不 周地 質使 、秦必疑 、不 、是韓不

也、 又謂 、韓彊与 周地 、将 以疑 周於秦 也、周不 敢不

といふ「漢文」を、

⑮ 何ぞ人をして韓の公叔に謂ひて「秦の敢へて周を絶つて韓を伐たんとするは

東周を信ずればなり、公何ぞ周に地を与へ、質使を発して楚に之かしめざる、

秦必ず楚を疑ひ、周を信ぜざらん、是れ韓伐たれざらん、」と曰ひ、又秦に謂ひ

て「韓彊ひて周に地を与ふるは、将に以て周を秦に疑はしめんとするなり、周敢

へて受けずんばあらず」と曰は令めざる(これならわかる返り点 ― 入門から応

用まで ― 古田島洋介、九一頁)。

といふ「順番」で読むことは、比較的、「簡単」である。

然るに、

(七九)

⑮ 何不 人謂 韓公叔 秦之敢絶 周而伐 韓者、信 東周 也、公

何不 周地 質使上レ 楚、秦必疑 楚、不 周、是韓不甲レ 伐也、

又謂 秦曰 、韓彊与 周地 、将 以疑 周於秦 也、周不 敢不天レ 受。

といふ「漢文」を、

⑮ 何ぞ人をして韓の公叔に謂ひて「秦の敢へて周を絶つて韓を伐たんとするは

東周を信ずればなり、公何ぞ周に地を与へ、質使を発して楚に之かしめざる、

秦必ず楚を疑ひ、周を信ぜざらん、是れ韓伐たれざらん、」と曰ひ、又秦に謂ひ

て「韓彊ひて周に地を与ふるは、将に以て周を秦に疑はしめんとするなり、周敢

へて受けずんばあらず」と曰は令めざる(これならわかる返り点 ― 入門から応

用まで ― 古田島洋介、九一頁)。

といふ「順番」で読むことは、かなり、難しい。

いづれにせよ、

(八〇)

① レ

③ 上レ

④ 甲レ

⑤ 天レ

が、加はることより、

⑮ レ 間 二 一 乙 レ レ 二 一 下 二 一 二 一 上レ レ レ レ 甲レ

レ 人 二 一 三 二 一 地 天レ。

は、

⑮ 極 界 二 一 丙 二 一 二 一 二 一 下 二 一 二 一 中 上

二 一 三 二 一 乙 甲 二 一 間 二 一 三 二 一 人 地 天。

よりも、「見た目」自体が、「煩雑」である。

然るに、

(八一)

② 一 二 三 四 五 六 七 八 九 十 ・・・・

③ 上 中 下

④ 甲 乙 丙 丁 戊 己 庚 辛 壬 癸

⑤ 天 地 人 間 界 極

に於いて、

② を挟んで返る場合に、

③ を用ゐて返り、

③ を挟んで返る場合に、

④ を用ゐて返り、

④ を挟んで返る場合に、

⑤ を用ゐて返る。

といふ「ルール」に関しては、

⑮ レ 間 二 一 乙 レ レ 二 一 下 二 一 二 一 上レ レ レ レ 甲レ

レ 人 二 一 三 二 一 地 天レ。

⑮ 極 界 二 一 丙 二 一 二 一 二 一 下 二 一 二 一 中 上

二 一 三 二 一 乙 甲 二 一 間 二 一 三 二 一 人 地 天。

といふ、「二つ」に於いて、「共通」である。

然るに、

(八二)

現行の返り点法で最も厳格な性質を持つのがレ点の規定である。意識のうえで

は、ほとんど唯一の厳格な規定とまで考へておいてよいだらう。一見、レ点は印

象が軽く、最も容易な返り点に見える。しかし、学生たちの付ける誤った返り

点の大半が、このレ点に関する規定違反から生じてゐるのだ。規定それ自体は

簡素の極み、次のようなものである。

連続した二字の順序を転倒させる場合は、レ点を用ゐる。

(返り点を正しく打つために : 現行返り点法の要領、古田島洋介、CiNii 論文

PDF - オープンアクセス、明星大学研究紀要、二〇〇六年、4・5/23)。

従って、

(八三)

② 一 二 三 四 五 六 七 八 九 十 ・・・・

③ 上 中 下

④ 甲 乙 丙 丁 戊 己 庚 辛 壬 癸

⑤ 天 地 人 間 界 極

に於いて、

② を挟んで返る場合に、

③ を用ゐて返り、

③ を挟んで返る場合に、

④ を用ゐて返り、

④ を挟んで返る場合に、

⑤ を用ゐて返る。

といふ「基本」に対して、

① レ

が加はった「結果」として、

学生たちは、「誤った返り点」を、

付けてゐる。ことになる。

従って、

(八四)

最初は、例へば、

③ 不 漢文

③ 漢文を 読ま

⑦ 非

⑦ 書を 読ま 不る 非らず

⑧ 為 人所

⑧ 人の欺く 所と 為る

⑨ 君子不 其所以 養

⑨ 君子は人を 養ふ以の 者を 以て 人を 害せ

⑩ 恐 衆狙之不

⑩ 衆狙の己に 馴れ 不るを 恐る

⑪ 恐 衆狙之不 於己

⑪ 衆狙の於己に 馴れ 不るを 恐る

⑫ 悪

⑫ 悪を 称する者を 悪む

⑮ 知以 治

⑮ 人を 治める以を 知る

⑯ 使 籍誠不 妻子 飢寒 銭財 以済 医薬

⑯ 籍誠に、 妻子を 畜ひ、 飢寒を 憂ふる 以て 心を 乱さ、 銭財

有りて以て 医薬を 済さ 使む

⑰ 知 我 不 小節 而 恥 功名 不 于天下也 ⇒

⑰ 我の 小節を 羞ぢし而 功名の 于天下に 顕はれ 恥づる 知れば也。

のやうに、

② 一 二 三 四 五 六 七 八 九 十 ・・・・

③ 上 中 下

④ 甲 乙 丙 丁 戊 己 庚 辛 壬 癸

⑤ 天 地 人

を用ゐて、

「ソート」を行ひ、

それが出来たら、

次に、

① レ点

を加へて、

① レ

② 一 二 三 四 五 六 七 八 九 十 ・・・・

③ 上 中 下

④ 甲 乙 丙 丁 戊 己 庚 辛 壬 癸

⑤ 天 地 人

とした場合に、

どうすべきであるかを、

確認すれば良い。やうに、思へる。

(八五)

① レ点

が無ければ、

③ 不 漢文

③ 漢文を 読ま

である。といふことが、

分かってゐるからこそ、

「連続した二字の順序を転倒させる場合は、レ点を用ゐる。」

といふ「ルール」に従へば、

③ 不 漢文 ではなく、

③ 不. 漢文 である。

といふ、ことになる。

(八六)

① レ点

が無ければ、

⑪ 恐 衆狙之不 於己

⑪ 衆狙の己に 馴れ 不るを 恐る

である。といふことが、

分かってゐるからこそ、

「連続した二字の順序を転倒させる場合は、レ点を用ゐる。」

といふ「ルール」に従へば、

⑪ 恐 衆狙之不一レ 於己

⑪ 衆狙の己に馴れざるを恐る。

である。といふ、ことになる。

(八二)

① レ点

が無ければ、

⑨ 君子不 其所以 養

⑨ 君子は人を 養ふ以の 者を 以て 人を 害せ

であることが、

「理解」出来るからこそ、

⑨ 君子不 其所以 養一レ人 者甲レ人 =

⑨ 君子は、其の人を養ふ所以の者を以て、人を害せず。

といふ「返り点」も、

「理解」出来る。ことになる。

以上に加へて、

(八八)

「無点」といふことも、指摘したい。

次に於ける、

「太字」は、「無点」である。

我高校生也

② 読

③ 不

④ 不読 文

⑤ 不

⑦ 非 . . .

⑧ 為 一レ

君子 以 養一レ 人 者甲レ

⑩ 患 人之

⑪ 恐 衆狙之一レ

⑫ 恐 衆狙之一レ

⑬ 悪 悪者

⑭ 悪 人之

⑮ 如

⑯ 知以 治一レ

⑰ 使 籍誠 甲レ 心有

⑱ 知 s羞 功名上レ s顕 s于天

s(也)・於・而・于 は、「置き字」と言って、「音」としては、読まない。

s蓋=何+不

s未=未+不

s等の、「再読文字」に関しては、

s字」としては、「一文字」であって、「意味」としては、「二語」である。

(八九)

「ソート(並び替へ)」の「対象」になるのは、

『「返り点」が付いた「漢字」と、「返り点」』であって、

『「返り点」が付いてゐない「漢字」』は、「ソート」の「対象」にはならない。

(九〇)

我 常 漢

といふ「ソート」からすると、

⑥ 我 常

⑥ 我 常文A の下に、

⑥ 我 常 漢文

⑥ 我 常 漢文ああ が在るやうに、見えるものの、

この場合、

「太字」は、「無点」であり、

「無点」は、「ソート」の「対象」ではないため、

⑥ 我 常 漢文

⑥ 我 常文A の下に、

⑥ 我 常 漢文

⑥ 我 常 漢文ああ が在る。

従って

(九一)

我 常 漢

我 常には、文を読ま不。

といふ「ソート」の場合は、

⑥ 不

に於いて、

「ソート」が行はれ、

我 常 漢

に於いて、

「ソート」が行はれなかった「結果」として、

我 常 漢

の方が、

⑥ 我 常 漢文

よりも先に、読まれる。ことになる。

(九二)

「結論」として、

① レ

が、

連続した二字の順序を転倒させる場合に用ゐられる際の、

② 一 二 三 四 五 六 七 八 九 十 ・・・・

③ 上 中 下

④ 甲 乙 丙 丁 戊 己 庚 辛 壬 癸

⑤ 天 地 人

に対する、「略号」であるならば、

例へば、

⑨ 君子不 其所以 養一レ人 者甲レ人 =

⑨ 君子は、其の人を養ふ所以の者を以て、人を害せず。

といふ「返り点」は、

⑨ 君子不 其所以 養

⑨ 君子は人を 養ふ以の 者を 以て 人を 害せ

⑨ 丙 下 三 ニ 一 上 乙 甲 ⇒

⑨ 一 ニ 三 上 下 甲 乙 丙 。

といふ「ソート」として、「理解」出来る。

然るに、

(九三)

① レ

は、

連続した二字の順序を転倒させる場合に用ゐられる際の、

② 一 二 三 四 五 六 七 八 九 十 ・・・・

③ 上 中 下

④ 甲 乙 丙 丁 戊 己 庚 辛 壬 癸

⑤ 天 地 人

に対する、「略号」であるべきである。

とされることは、多分、ほとんど、無い。

(九四)

① レ

が、

連続した二字の順序を転倒させる場合に用ゐられる際の、

② 一 二 三 四 五 六 七 八 九 十 ・・・・

③ 上 中 下

④ 甲 乙 丙 丁 戊 己 庚 辛 壬 癸

⑤ 天 地 人

に対する、「略号」である。

とするならば、

「亜米利加合衆国」に対する、

「米国」のやうに、

「略号」の方が、

「簡単」であるべきであるが、

⑧ 為 人所一レ

⑨ 君子不 其所以 養一レ 人 者甲レ

⑪ 恐 衆狙之不一レ 於己

⑮ 知以 治一レ

⑯ 使 籍誠不 妻子 飢寒甲レ 心有 銭財 以済 医薬

⑰ 知 我 不 小節 而 恥 功名 不上レ 于天下

等は、「簡単」には、なってゐない。

(九五)

③ 不 漢文

④ 不読 文

⑤ 不読 漢文

ではなく、

③ 不 漢文

④ 不読 文

⑤ 不読 漢文

であっても、良いはずであり、

④ 不読 文

⑤ 不読 漢文

が、「誤り」である「理由」が、判らない。

平成二五年一二月二一日、毛利太。

(九六)

ブロガー(kannbnn.blogspot.com)の、

『返り点に対する「括弧」の用法』

へ飛ぶ場合は、次をクリックして下さい。

返り点に対する「括弧」の用法1(+α)

と書いたのは、

平成二五年〇七月一六日、です。が、

『ブロガー(kannbnn.blogspot.com)』では、

(01)

以〔畜(妻子)憂(飢寒)〕

五〔二(#一)四(#三)〕

(02)

以〔畜(妻子)憂(飢寒)〕乱(本心)

五〔二(#一)四(#三)〕七(#六)

(03)

不[以〔畜(妻子)憂(飢寒)〕乱(本心)]

八[五〔二(#一)四(#三)〕七(#六)]

(04)

不[以〔畜(妻子)憂(飢寒)〕乱(本心)]有(銭財)

八[五〔二(#一)四(#三)〕七(#六)]十(#九)

(05)

不[以〔畜(妻子)憂(飢寒)〕乱(本心)]有(銭財)以 済(医薬)

八[五〔二(#一)四(#三)〕七(#六)]十(#九)#十二(#十一)

(06)

s使s{籍誠不[以〔畜(妻子)憂(飢寒)〕乱(本心)]有(銭財)以 済(医薬)}

十三{##八[五〔二(#一)四(#三)〕七(#六)]十(#九)#十二(#十一)}

(07)

使{籍誠不[以〔畜(妻子)憂(飢寒)〕乱(本心)]有(銭財)以済(医薬)}

人{##丙[下〔二(#一)四(#上)〕乙(#甲)]二(#一)#地(#天)}

といふ「順」で、

① レ

② 一 二 三 四 五 ・・・・・

③ 上 中 下

④ 甲 乙 丙 丁 戊 ・・・・・

⑤ 天 地 人

に対する、

① ( )

② 〔 〕

③ [ ]

④ { }

に対する「括弧」を、説明してゐます。

然るに、

(九七)

ただ上・中・下は三つしかないので、四つ以上一・二点をはさんで、下から返読し

なければならない時には、上・中・下をはぶき、甲・乙・丙・丁・戊点を用いる。そ

れから、一・二点、上・中・下点、甲・乙・丙点を用いても、まだこれらをはさんで

下から上に返読するときには、天・地点、または天・地・人点を用いる。しかしこ

んな文章にであうことは初歩の学習にはないから、ここでは引用を省略してお

く(中西清、初歩の漢文、1960年、八頁)。

(九八)

⑭ 君子不 其所以 養一レ 人 者甲レ

から、

一レ 甲レ

を除くと、

⑭ 君子不 其所以 養

(九九)

この時、慣れてしまふと、

⑭ 君子不 其所以 養

⑭ 丙 下 三 二 一 上 乙 甲

は、

白白白白( )

白白白〔白白si〕

白白[白白白白si]

白白白白白白白白( )

白{白白白白白白白白si}

と、読めるので、

⑭ 君子不 其所以 養一レ 人 者甲レ

の「括弧」は、

⑭ 君子不{以[其所‐以〔養(人)〕者]害(人)}⇒

⑭ 君子{[其〔(人)養〕所‐以者]以(人)害}不=

⑭ 君子は其の人を養ふ所以の者を以て人を害せず。

(〇〇)

詳しくは、

返り点に対する「括弧」の用法3(HP)。

を、お読みください。

平成二六年〇四月二六日、毛利太(onomameus)。

① 最初に、戻る場合は、ここをクリック

② 結論へ、飛ぶ場合は、ここをクリック

返り点に対する「括弧」の用法3(HP)。

(〇一)

( )

〔 〕

[ ]

{ }

〈 〉

を「括弧」とし、

を「括 」とし、

を「 弧」とする。

(〇二)

A(B)0

A〔B〕0

A[B]0

A{B}0

A〈B〉0

に於いて、

Aの位置を、「括の直上」とし、

Bの位置を、「括弧の中」とし、

0の位置を、「弧の直下」する。

従って、

(〇三)

読む(漢文を)

に於いて、

「括弧の中」を、「先に読む」ことは、

(漢文を)読む

を、「上から下に読む」ことに、等しい。

従って、

(〇一)~(〇三)により、

(〇四)

漢文漢文を読む。

に対して、

読(漢文)=(漢文を)読む。

と読むことは、

「括の直上」を、「弧の直下」に置いて、

「上から下に読む」ことに、等しい。

然るに、

(〇五)

①訓読(漢文)=(漢文を)訓読す。

②我読(漢文)=我(漢文を)読む。

③常読(漢文)=常に(漢文を)読む。

に於いて、

①訓読漢文=白訓読(+漢文)=白白白動詞+目的語。

②我読漢文=我+読(+漢文)=主語+動詞+目的語。

③常読漢文=常+読(+漢文)=副詞+動詞+目的語。

従って、

(〇一)~(〇五)により、

(〇六)

「括の直上」とは、

「括の直上の一語」であって、即ち、

①訓読漢文=白訓読(+漢文)=白白白動詞+目的語。

②我読漢文=我+読(+漢文)=主語+動詞+目的語。

③常読漢文=常+読(+漢文)=副詞+動詞+目的語。

であれば、

①訓読す=「括の直上の一語」

②白読む=「括の直上の一語」

③白読む=「括の直上の一語」

といふことになる。

注:

白sたとえば「智能を啓発す」というようなとき、

白白白白白白

白「啓発 智能。」というふうにする。ハイフォンはなくてもかまわない。

白(漢文法基礎、二畳庵主人、昭和五九年、三一頁)

白s従って、

白sたとえば「漢文を訓読す」というようなとき、

白白白白白白

白「訓読 漢文。」とするが、ハイフォンは書かずに、

白白白白白白

白「訓読 漢文。」としても、かまわない。

然るに、

(〇七)

④蓋=何+不

であるため、

④蓋読漢文=何+不+読+漢文=

④何んぞ(漢文を)読ま・ざる

注:

s「ざる」=「ずの、連体形」で、「係り結び」。

s「盍=蓋」は、「再読文字」。

従って、

(〇五)(〇七)により、

(〇八)

②訓読漢文=訓読+漢文=白白白白白白白白白動詞+目的語。

④蓋読漢文=何+不+読+漢文=副詞+否定+動詞+目的語。

従って、

(〇九)

②訓読=動詞。

は、「二字」で、「一語」であるが、

④蓋読=副詞+否定+動詞。

は、「二字」で、「三語」である。

然るに、

(一〇)

④蓋白白〔読(漢文)〕=

④何+不〔読(漢文)〕=

④何んぞ漢文を読まざる。

であるため、

読(白の「読」は、「括の直上の一語」。

不〔白の「不」も、「括の直上の一語」。

従って、

(一一)

「括の直上」を、「弧の直下」に置くならば、

④蓋白〔読(漢文)〕=

④何不〔読(漢文)〕⇒

④何〔(漢文)読〕不

従って、

(一二)

④蓋白〔読(漢文)〕⇒

④何〔(漢文)読〕不=

④何ぞ〔(漢文を)読ま〕不る

従って、

(〇一)~(一二)により、

(一三)

⑤如〔揮(快刀)断(乱麻)〕⇒

⑤〔(快刀)揮(乱麻)断〕如=

⑤〔(快刀を)揮って(乱麻を)断つが〕如し

従って、

(一四)

⑤如〔揮(快刀)断(乱麻)〕=

⑤如快刀乱麻

⑤快刀を揮って乱麻を断つが如し。

然るに、

(一五)

0+1+2+3=1+2+3

1+2+3+0=1+2+3

従って、

(一六)

0は、有っても無いし、無くても有る。

従って、

(一四)(一六)により、

(一七)

⑤如快刀乱麻

⑤快刀を揮って乱麻を断つが如し。

は、

⑤如快刀乱麻

⑤快刀を揮って乱麻を断つ0が如し=

⑤快刀を揮って乱麻を断つが如し=

⑤快刀を揮って乱麻を断つが如し。

とすることが、出来る。

従って、

(一四)(一七)により、

(一八)

⑤如快刀乱麻

⑤如快刀乱麻一上

⑤如〔揮(快刀)断(乱麻)〕=

⑤快刀を揮って乱麻を断つが如し。

然るに、

(一九)

五=下白 四=中白 三=上

とすると、

⑤如快刀乱麻

⑤如快刀乱麻

⑤快刀を揮って乱麻を断つが如し。

従って、

(一八)(一九)により、

(二〇)

⑤如快刀乱麻

⑤如快刀乱麻

⑤如快刀乱麻一上

⑤如〔揮(快刀)断(乱麻)〕=

⑤快刀を揮って乱麻を断つが如し。

然るに、

(二一)

⑤如快断乱麻

⑤如快断乱麻

⑤如[揮(快断〔刀)乱麻〕]⇒

⑤[(快〔刀)揮乱麻〕断]如

の場合も、「返り点」と、「括弧」に従ふ限り、

⑤快刀を揮って乱麻を断つが如し。

といふ風に、読まざるを、得ない。

然るに、

(二二)

(3)上中下点(上・下、上・中・下)

レ点・一二点だけで示しきれない場合。必ず一二点をまたいで返る場合に用い

(数学の式における(白)が一二点で、{白}が上中下点に相当するものと考え

ると分かりやすい)。(原田種成、私の漢文講義、一九九五年、四三頁)

従って、

(二三)

中を、二・一で、またいでゐるため、

⑤如快断乱麻

⑤如快断乱麻

⑤快刀を揮って乱麻を断つが如し。

という「返り点」は、有り得ないし、

( 〔 )のやうに、

(白白)の中に、〔 が有るため、

⑤如[揮(快断〔刀)乱麻〕]⇒

⑤[(快〔刀)揮乱麻〕断]如=

⑤快刀を揮って乱麻を断つが如し。

という「括弧」も、有り得ない。

従って、

(二四)

実際には、

⑤如快断乱麻

⑤如快断乱麻

⑤如[揮(快断〔刀)乱麻〕]⇒

⑤[(快〔刀)揮乱麻〕断]如

といふ

⑤「番号」と、

⑤「返点」と、

⑤「括弧」は、有り得ない。

従って、

(二〇)(二四)により、

(二五)

⑤如快刀乱麻

⑤如快刀乱麻

⑤如快刀乱麻一上

⑤如〔揮(快刀)断(乱麻)〕=

⑤快刀を揮って乱麻を断つが如し。

に対して、

⑤如快断乱麻

⑤如快断乱麻

⑤如[揮(快断〔刀)乱麻〕]⇒

⑤[(快〔刀)揮乱麻〕断]如=

⑤快刀を揮って乱麻を断つが如し。

は、有り得ないし、固より、

快断刀=快刀

と、読める、はずが無い。

従って、

(二五)により、

(二六)

「返り点」と「括弧」は、

五白二白一白四白三

といふ「順番」を、

一白二白三白四白五

といふ「順番」に、「変換」出来る一方で、

五白二白四白一白三

といふ「順番」は、

一白二白三白四白五

といふ「順番」に、「変換」出来ない。といふことになる。

然るに、

(二七)

「注目」して欲しい「番号」を、「算用数字」にすると、

5白二白一白4白三

五白2白四白1白三

然るに、

(二八)

⑤如快断乱麻

⑤如[揮(快断〔刀)乱麻〕]⇒

⑤[(快〔刀)揮乱麻〕断]如=

⑤快刀を揮って乱麻を断つが如し。

に対して、

例へば、

⑫WHOAREYOU

⑫WHO(ARE〔YOU)〕⇒

⑫(〔YOU)WHO〕ARE=

⑫(〔あなたは)誰〕です・か。

という「英語(WH移動)」も、

「返り点」と「括弧」で、表はすことは、出来ない。

すなはち、

2白三白1

といふ「返り点」も、

(白〔白)〕

といふ「括弧」も、有り得ない。

従って、

(二七)(二八)により、

(二九)

2白四白1

と、

2白三白1

といふ「番号」は、

「返り点」と「括弧」で、表はすことは、出来ない。

然るに、

(三〇)

( M=2 )&( N=1 )⇒{ M=N+1 }

に於いて、

2 は、

1 よりも、「大きい」。

従って、

(三一)

2白四白1

と、

2白三白1

といふ「番号」は、

「返り点」と、「括弧」では、表すことが出来ない。

といふことは、

{ M=N+1 }&( N=1 )

である際に、

M白と白N白の間に、白Mよりも、「大きい番号(三、四)」が有る。

ならば、その場合の「語順」は、

「返り点」と「括弧」で、表はすことは、出来ない。

といふことを、意味してゐる 。

従って、

(三二)

( M=2 )&( N=1 )

以外の場合も、さうであるならば、

{ M=N+1 }である際に、

M白と白N白の間に、白Mよりも、「大きい番号」が有る

ならば、その場合の「語順」は、

「返り点」と「括弧」で、表はすことは、出来ない

といふことを、意味してゐる。

従って、

(三三)

「返り点」と「括弧」で表はすことが、出来る

のであれば、

M白と白N白の間に、白Mよりも、「大きい番号」は無い

といふことになる。

然るに、

(三四)

⑥不馴=

⑥不

⑥不一上

⑥不〔恐(馴)〕=

⑥馴るるを恐れず。

⑦恐衆狙之不一レ 馴=

⑦恐衆狙之不 二白

⑦恐衆狙之不 二白一上

⑦恐〔衆狙之之不(馴)〕=

⑦衆狙の馴れざるを恐る。

⑧恐衆狙之不一レ於己

⑧恐衆狙之不 三白於己

⑧恐衆狙之不 下白於己一上甲

⑧恐[衆狙之之不〔馴(於己)〕]=

⑧衆狙の己に馴れざるを恐る。

⑨思往従隣借

⑨思往従

⑨思往従

⑨思〔往従(隣)借〕=

⑨往きて隣従り借ら(他ラ四・未然)むと思ふ。

⑤如快刀乱麻

⑤如快刀乱麻

⑤如快刀乱麻一上

⑤如〔揮(快刀)断(乱麻)〕=

⑤快刀を揮って乱麻を断つが如し。

等の場合は、確かに、

M=N+1

である際に、

M白と白N白の間に、

M白よりも、「大きな番号」は、無い。

加へて、

(三五)

⑩未嘗有

⑩未嘗有iiii耳=

⑩未嘗有耳=

⑩未嘗有上甲天宇耳=

⑩未〈嘗有{ 不[可〔対(人)言〕] 者}〉耳=

⑩未だ嘗て人に対して言ふ可から不る者有ら不るのみ。

注:「未=未+不」とする。

の場合、

「宇・宙」などといふ、「返り点」は、実際には、無いものの、

⑩八白七白五白四白二白一白三白六

に於いて、

M=八白と白N=七白の間には、

「番号」は無い。

M=七白と白N=六白の間には、

五白四白二白一白三

が在って、これらは全て、

M=七白よりも、小さい。

M=五白と白N=四白の間には、

「番号」は無い。

M=四白と白N=三白の間には、

二白と白一

が在って、これらは全て、

M=四白よりも、小さい。

M=二白と白N=一白の間には、

「番号」は無い。

加へて、

(三六)

⑪使一三籍誠不妻子飢寒一〇銭財以済一二医薬一一

⑪使籍誠不妻子飢寒甲レ銭財以済 s 医薬

⑪使籍誠不妻子飢寒銭財以済 医薬

⑪使籍誠不妻子飢寒一上一甲銭財以済医薬一天

⑪使{籍誠不[以〔 畜(妻子)憂(飢寒)〕 乱(心)]有 (銭財)以済(医薬)}=

⑪籍をして誠に妻子を畜ひ飢寒を憂ふるを以て心を乱さ不銭財有りて以て

医薬を済さ使む。

の場合も、

人={ =一三

と、

地=( }=一二

の間に在るのは、上から順に、

八白 五白 二白 一白 四白 三白 七白 六白 一〇白 九白

であって、これらは、全て、

一三白よりも、小さい。

一二白と白一一白の間に在るのは、「漢字」だけで、「番号」は無い。

一〇白と白九白白の間に在るのは、「漢字」だけで、「番号」は無い。

八白と白七白の間に在るのは、上から順に、

五白 二白 一白 四白 三白

であって、これらは、全て、

八白よりも、小さい。

七白と白六白の間に在るのは、「漢字」だけで、「番号」は無い。

五白と白四白の間に在るのは、上から順に、

二白 一白

であって、これらは、全て、

五白よりも、小さい。

四白と白三白の間に在るのは、「漢字」だけで、「番号」は無い。

二白と白一白の間に在るのは、「漢字」だけで、「番号」は無い。

従って、

(三七)

M=N+1

である際に、

M白と白N白の間に、

M白よりも、「大きな番号」は、無い。

といふ「条件」を、

『条件(三三)』と呼ぶならば、

⑤如快刀乱麻

⑤如快刀乱麻

⑤如〔揮(快刀)断(乱麻)〕

⑥不

⑥不

⑥不〔恐(馴)〕

⑦恐衆狙之不 二白

⑦恐衆狙之不一レ

⑦恐〔衆狙之之不(馴)〕

⑧恐衆狙之不 三白於己

⑧恐衆狙之不一レ於己

⑧恐[衆狙之之不〔馴(於己)〕]

⑨思往従

⑨思往従隣借

⑨思〔往従(隣)借〕

⑩未嘗有

⑩未嘗有iiii

⑩未〈嘗有{ 不[可〔対(人)言〕] 者}〉耳

⑪使一三籍誠不妻子飢寒一〇銭財以済一二医薬一一

⑪使籍誠不妻子飢寒甲レ銭財以済 s 医薬

⑪使{籍誠不[以〔 畜(妻子)憂(飢寒)〕 乱(心)]有 (銭財)以済(医薬)}

に於ける、

⑤ 五 二 一 四 三

⑤ 五 二 一

⑥ 三 二 一

⑦ 三 二 一

⑧ 四 三 二 一

⑨ 四 二 一 三

⑨ 四 二 一

⑩ 八 七 五 四 二 一 三 六

⑩ 八 七 五 四 二 一 三

⑩ 八 七 五 四 二 一

⑪ 一三 八 五 二 一 四 三 七 六 一〇 九 一二 一一

⑪ 一三 八 五 二 一 四 三 七 六 一〇 九

⑪ 一三 八 五 二 一 四 三

⑪ 一三 八 五 二 一

等は、全て、『条件(三三)』を、満たしてゐる。

然るに、

(三八)

s①レ(レ点・カリガネ点)・・・・・一字から一字に返る符号。

s②一・二・三・・・

s③上・中・下

s④甲・乙・丙・・・

s⑤天・地・人

②のついた語句をなかに挟んで返る場合に、

③を用い、

②・③のついた語句をなかに挟んで返る場合に、

④を用い、

②・③・④のついた語句をなかに挟んで返る場合に、

⑤を用いる。

(中村幸弘・杉本完治、漢文文型訓読の語法、二〇一二年、二五・六頁)。

然るに、

(三九)

⑥不

⑦恐衆狙之不一レ

⑧恐衆狙之不一レ於己

⑨思往従隣借

⑩未嘗有iiii

⑪使籍誠不妻子飢寒甲レ心有銭財以済医薬

に関しては、

⑥不

⑦恐衆狙之不 二白

⑧恐衆狙之不 三白於己

⑨思往従

⑩未嘗有

⑪使籍誠不妻子飢寒銭財以済医薬

であるため、

「レ点」を、

「レ点以外」に、

「置き換へ」へても、

⑥ 三 二 一

⑦ 三 二 一

⑧ 四 三 二 一

⑨ 四 二 一 三

⑨ 四 二 一

⑩ 八 七 五 四 二 一 三 六

⑩ 八 七 五 四 二 一 三

⑩ 八 七 五 四 二 一

⑪ 一三 八 五 二 一 四 三 七 六 一〇 九 一二 一一

⑪ 一三 八 五 二 一 四 三 七 六 一〇 九

⑪ 一三 八 五 二 一 四 三

⑪ 一三 八 五 二 一

といふ「語順」自体は、「不変」である。

従って、

(三八)(三九)により、

(四〇)

「返り点」に於ける、

『条件(三三)』の「成否」を、確認する際には、

siレ(レ点・カリガネ点)・・・・・一字から一字に返る符号。

sを、除いて、

s①一・二・三・・・

s②上・中・下

s③甲・乙・丙・・・

s④天・地・人

①のついた語句をなかに挟んで返る場合に、

②を用い、

①・②のついた語句をなかに挟んで返る場合に、

③を用い、

①・②・③のついた語句をなかに挟んで返る場合に、

④を用いる。

といふ「規則」を、確認すればよい。ことになる。

然るに、

(四一)

①のついた語句をなかに挟んで返る場合に、

②を用いる。が故に、

例へば、

二 レ レ 一⇒

下 二 一 二 一 上=

六 二 一 四 三 五

の場合であれば、

六 二 一 四 三 五

六 二 一 四 三

であるため、

『条件(三三)』を、満たしてゐる。

(四二)

同様に、

①のついた語句をなかに挟んで返る場合に、

②を用いる。が故に、

例へば、

下 三 二 一 中 上=

七 三 二 一 六 五

であって、それ故、

七 三 二 一 六 五

七 三 二 一 六 五

に於いても、

『条件(三三)』を、満たしてゐる。

(四三)

①・②のついた語句をなかに挟んで返る場合に、

③を用いる。が故に、

例へば、

丙 下 二 一 中 上 乙 二 一 甲=

十 五 二 一 四 三 九 七 六 八

であって、それ故、

十 五 二 一 四 三 九 七 六 八

十 五 二 一 四 三 九 七 六

十 五 二 一

に於いても、

『条件(三三)』を、満たしてゐる。

(四四)

①・②のついた語句をなかに挟んで返る場合に、

③を用い、

①・②・③のついた語句をなかに挟んで返る場合に、

④を用いる。以上、

例へば、

地白 丙 下 二 一 中 上ii 乙 二 一 甲ss 三 ss二ssi 一ss 天=

一五 一〇 五 二 一 四 三 九 七 六 八 一三 一二 一一 一四

であって、それ故、

一五 一〇 五 二 一 四 三 九 七 六 八 一三 一二 一一 一四

一五 一〇 五 二 一 四 三 九 七 六 八 一三 一二 一一 一四

一五 一〇 五 二 一 四 三 九 七 六

一五 一〇 五 二 一

に於いても、

『条件(三三)』を、満たしてゐる。

従って、

(三四)~(四四)により、

(四五)

「結論」として、

s①一・二・三・・・

s②上・中・下

s③甲・乙・丙・・・

s④天・地・人

①のついた語句をなかに挟んで返る場合に、

②を用い、

①・②のついた語句をなかに挟んで返る場合に、

③を用い、

①・②・③のついた語句をなかに挟んで返る場合に、

④を用いる。

といふ、

『規則』は、

「偶然」ではなく、

「仕組み」として、

『条件(三三)』を、満たしてゐる。

従って、

(四六)

s①レ(レ点・カリガネ点)は、無数。

s②一・二・三・・・は、無数。

s④甲・乙・丙・・・は、十個。

sはともかく、

s③上・中・下

s⑤天・地・人

では、「返り点」が、足りない。

といふ場合を、除く限り、

「返り点」が付かない。

にも拘わらず、

『条件(三三)』を、満たしてゐる。

といふことは、有り得ない。

然るに、

(四七)

s①(白)

s②〔白〕

s③[白]

s④{白}

s⑤〈白〉

といふ「順番」で、「括弧」が、用ゐられ、尚且つ、

⑤の中には、一つ以上の、④が入ってゐて、

④の中には、一つ以上の、③が入ってゐて、

③の中には、一つ以上の、②が入ってゐて、

②の中には、一つ以上の、①が入ってゐて、

①は、②③④⑤の中に、入ることが出来、

②は、②③④⑤の中に、入ることが出来、

③は、②③④⑤の中に、入ることが出来、

④は、②③④⑤の中に、入ることが出来る。

といふ「条件」を

『条件(四七)』とするならば、

次の「括弧」は、

『条件(四七)』を満たしてゐて、尚且つ、

『条件(三三)』を満たしてゐる。

① □10〈□8{□6[□4〔□2(□1)

② □10〈□8{□6[□4〔□2(□1)□3〕

③ □10〈□8{□6[□4〔□2(□1)□3〕□5]

④ □10〈□8{□6[□4〔□2(□1)□3〕□5]□7}

⑤ □10〈□8{□6[□4〔□2(□1)□3〕□5]□7}□9〉⇒

⑤ □〈□{□[□〔□(□1)2□3〕4□5]6□7}8□9〉10

加へて、

(四八)

① □10〈□8{□6[□4〔□2(□1)

② □10〈□8{□6[□3〔□2(□1)〕

③ □10〈□8{□4[□3〔□2(□1)〕 ]

④ □10〈□5{□4[□3〔□2(□1)〕 ] }

⑤ □6〈□5{□4[□3〔□2(□1)〕 ] }〉⇒

⑤ □〈□{□[□〔□(□1)2〕3 ] 4}5〉6

の場合も、

『条件(四七)』を満たしてゐて、尚且つ、

(三三)

M=N+1 と、

N の間に、

M よりも、「大きい番号」は無い

といふ、

『条件(三三)』を満たしてゐる。

然るに、

(四九)

例へば、

③ D O E S S H E L I V E I N T O K Y O? ⇒

③ D O E S[ S H E L I V E〔 I N( T O K Y O)〕]? ⇒

③ [ S H E 〔 ( T O K Y O)I N〕L I V E]D O E S? =

③[彼女は〔(東京)に〕]住んでいる]か。

の場合が、

③ [ 〔 ( )〕]

であるのに、対して、

② W H E R E D O E S S H E L I V E? ⇒

② W H E R E( D O E S〔 S H E) L I VE 〕? ⇒

② (〔 S H E)W H E R E L I V E〕D O E S? =

② (〔 彼女は)何処に 住んでいる〕か。

のやうな、「WH移動」の場合は、

② ( 〔 ) 〕

二 下 一 上

であるため、

『条件(三三)』と、

『条件(四七)』とを、満たしてゐない。

すなはち、

(五〇)

② 2(□1)3

に於いて、

□=□ ならば、

② 2(□1)3 ⇒

② (□1)23 =

② □ 1 2 3

であるのに対して、

② 2(□1)3

の □に、

のi 4を、代入すると、

② 2(□1)3 =

② 2(4〔1)3〕 ⇒

② (〔1)2i3〕4=

② 1 2 3 4

のやうに、なるため、

『条件(三三)』と、

『条件(四七)』とを、満たしてゐない。ものの、

かうした「事態」を、『不都合(四九)』と、呼ぶことにする。

然るに、

(五一)

① □10〈□8{□6[□4〔□2(□1)

② □10〈□8{□6[□4〔□2(□1)□3〕

③ □10〈□8{□6[□4〔□2(□1)□3〕□5]

④ □10〈□8{□6[□4〔□2(□1)□3〕□5]□7}

⑤ □10〈□8{□6[□4〔□2(□1)□3〕□5]□7}□9〉⇒

⑤ □〈□{□[□〔□(□1)2□3〕4□5]6□7}8□9〉10

に於ける、

② □10〈□8{□6[□4〔□2(□1)□3〕

で見た場合、

② □10〈□8{□6[□5[□2(3〔1)〕□4]

② □10〈□8{□6[□4〔5[2(□1)□3〕]

② □10〈□8{□6[□4〔□2(5[1)□3〕]

② □10〈□8{□6[□4〔□2(□1)5[3〕]

のやうな、

『不都合(四九)』を避けるためには、

② □10〈□8{□6[□4〔□2(□1)□3〕

のやうに、

② □10〈□8{□6[□4〔□2(□1)□3

② □10〈□8{□6[□4〔□2(□1

といふ「順番」で、

『条件(三三)』を満たす必要が有り、

② □10〈□8{□6[□4〔□2(□1)□3

② □10〈□8{□6[□4〔□2(□1

といふ「順番」で、

『条件(三三)』を満たすならば、

その時に限って、

② □10〈□8{□6[□4〔□2(□1)□3〕

のやうに、

② □10〈□8{□6[□4〔□2(□1)□3〕

といふ「括弧」で、

『条件(四七)』を満たしてゐる。

然るに、

(五二)

このことは、

② □10〈□8{□6[□4〔□2(□1)□3〕

② □10〈□8{□6[□5[□2(3〔1)〕□4]

② □10〈□8{□6[□4〔5[2(□1)□3〕]

② □10〈□8{□6[□4〔□2(5[1)□3〕]

② □10〈□8{□6[□4〔□2(□1)5[3〕]

といふ「集合」に於いて、

『条件(三三)』を満たすならば、

『条件(四七)』を満たしてゐて、

『条件(三三)』を満たしてゐないならば、

『条件(四七)』を満たしてゐない。

といふことを、意味してゐる。

然るに、

(五三)

このことは、

s①(白)=二白一

s②〔白〕=下白上

に於いて、

『条件(三三)』を満たすならば、

『条件(四七)』を満たしてゐて、

『条件(四七)』を満たすならば、

『条件(三三)』を満たしてゐる。

といふことを、意味してゐる。

白A ならば B であり、B ならば A である。⇔

白A ならば B であり、A でないならば B でない。⇔

白A と B は、等しい。⇔

白B と A は、等しい。⇔

白『A と B の、どちらか一方だけが「真である」』といふことは、無い。⇔

白『二つとも「真である」か、二つとも「偽である」かの、いづれかである。』

然るに、

(五四)

このことは、一々、確認しないものの、

s①(白)=二白一

s②〔白〕=下白上

s③[白]=乙白甲

s④{白}=地白天

s⑤〈白〉=宙白宇

に於いても、さうである。

従って、

(五五)

例へば、

③ □12[□6〔□2(□1)□4(□3)5〕10〔□8(□7)□9〕□11] ⇒

③ □[□〔□(□1)2□(□3)45〕6〔□(□7)8□9〕10□11]12=

③ □ □ □ □ 1 2 □ □ 3 4 5 6 □ □ 7 8 □ 9 10 □ 11 12

⑤ □14〈□12{□2(□1)10[□8〔□4(□3)□6(□5)7〕9]□11}□13〉⇒

⑤ □〈□{□(□1)2[□〔□(□3)4□(□5)67〕89]10□11}12□13〉14=

⑤ □ □ □ □ 1 2 □ □ □ 3 4 □ □ 5 6 7 8 9 10 □ 11 12 □ 13 14

であるが故に、

③ [ 〔 ( ) ( ) 〕 〔 ( ) 〕 ]

⑤ 〈 { ( ) [ 〔 ( ) ( ) 〕 ] } 〉

といふ「括弧」は、

『条件(四七)』を満たしてゐて、

一二 六 二 一 四 三 五 一〇 八 七 九 一一

一一 六 二 一 四 三 五 一〇 八 七

一一 六 二 一 四 三

のやうに、

『条件(三三)』を満たしてゐる。

従って、

(五六)

例へば、

③ □11[□6〔□2(□1)□4(□3)5〕10〔□8(□7)□9〕] ⇒

③ □[□〔□(□1)2□(□3)45〕6〔□(□7)8□9〕10]11=

③ □ □ □ □ 1 2 □ □ 3 4 5 6 □ □ 7 8 □ 9 10 11

に於いて、

③ [ 〔 ( ) ( ) 〕 〔 ( ) 〕]

といふ「括弧」も、

『条件(四七)』を満たしてゐて、

一一 六 二 一 四 三 五 一〇 八 七 九

一一 六 二 一 四 三 五 一〇 八 七

一一 六 二 一 四 三

のやうに、

『条件(三三)』を満たしてゐる。

従って、

(五七)

③ □12[□6〔□2(□1)□4(□3)5〕10〔□8(□7)□9〕□11] ⇒

③ [ 〔 ( ) ( ) 〕 〔 ( ) 〕 ]=

③ 乙 下 二 一 二 一 上 下 二 一 上 甲

に対して、

③ □11[□6〔□2(□1)□4(□3)5〕10〔□8(□7)□9〕] ⇒

③ [ 〔 ( ) ( ) 〕 〔 ( ) 〕]=

③ 丙 下 二 一 二 一 上 乙 二 一 甲

であるものの、

すなはち、

乙 甲

ではなく、

丙 乙 甲

であるものの、

③ [ 〔 ( ) ( ) 〕 〔 ( ) 〕]=

③ 丙 下 二 一 二 一 上 乙 二 一 甲

の場合は、

③ [ 〔 ( ) ( ) 〕 〔 ( ) 〕0]=

③ 乙 下 二 一 二 一 上 下 二 一 上 甲

といふ風に、見做すことが、出来、

③ [ 〔 ( ) ( )〕 〔 ( ) 〕 ]=

③ 乙 下 二 一 中 上 下 二 一 上 甲

の場合は、

③ [ 〔 ( ) ( )0〕 〔 ( ) 〕 ]=

③ 乙 下 二 一 二 一 上 下 二 一 上 甲

といふ風に、見做すことが、出来る。

(五八)

例へば、

一五 一〇 五 二 一 四 三 九 七 六 八 一三 一二 一一 一四

一五 一〇 五 二 一 四 三 九 七 六 八 一三 一二 一一 一四

一五 一〇 五 二 一 四 三 九 七 六

一五 一〇 五 二 一

といふ「順番」は、

『条件(三三)』を、満たしてゐる。が故に、

一五□一〇□五□二□一□四□三□九□七□六□八□

一三□一二□一一□一四

に対して、

一五□一〇□五□二□一□四□三□九□七□六□八

一三□一二□一一□一四

s□□□□一□□三□□□六□八一〇s□□

s□一一一二一三□一四一五

s□ □ □ □ 一 二 □ □ 三 四 五 □ □ □ 六 七 □ 八 九 一〇 □ □

s□ 一一 一二 一三 □ 一四 一五

のやうに、

地 一〇 五 二 一 四 三 九 七 六 八 一三 一二 一一 天

一五 丙 五 二 一 四 三s 乙 七 六 甲 三 二 一 一四

一五 一〇 下 二 一 中 上 九 二 一

一五 一〇 五 二 一

といふ「返り点」を、付けることが出来、

尚且つ、

一五{□一〇[□五〔□二(□一)□四(□三)〕□九〔□七(□六)□八〕]□

一三〔□一二(□一一)〕□一四}⇒

{□[□〔□(□一)二□(□三)四〕五□〔□(□六)七□八〕九]一〇□〔□

(□一一)一二〕一三□一四}一五=

s□ □ □ □ 一 二 □ □ 三 四 五 □ □ □ 六 七 □ 八 九 一〇 □ □

s□ 一一 一二 一三 □ 一四 一五

のやうに、

{ [ 〔 ( ) ( )〕 〔 ( ) 〕] 〔 ( )〕 }

といふ「括弧」を、付けることが出来る。

然るに、

(五九)

s①レ(レ点・カリガネ点)・・・・・一字から一字に返る符号。

であるため、

一五□一〇□五□二□一□四□三□九□七□六□八

一三□一二□一一□一四

に対して、

例へば、

一五□一〇□五□二一□四上レ 三□九□七 六□八

一三□一二一レ一一□一四

となるものの、

「返り点」が、

地 丙 下 二 一 中 上 乙 二 一 甲 三 二 一 天

から、

地 丙 下 レ 上レ 乙 レ 甲 二 一レ 天

に変はっても、

一五 一〇 五 二 一 四 三 九 七 六 八 一三 一二 一一 一四

一五 一〇 五 二 一 四 三 九 七 六 八 一三 一二 一一 一四

一五 一〇 五 二 一 四 三 九 七 六

一五 一〇 五 二 一

といふ「返る・順番」には、変はりが無いため、

F{A[5〔2(1)4(3)〕9〔7(6)8〕]D〔C(B)〕E}⇒

{[〔(1)2(3)4〕5〔(6)78〕9]A〔(B)C〕DE}F=

1 2 3 4 5 6 7 8 9 A B C D E F

に於いて、

{ [ 〔 ( ) ( )〕 〔 ( ) 〕] 〔 ( )〕 }

は、変はらない。

従って、

以上により、

(六〇)

与へられた、

□ □ □ □ ・ ・ ・ ・ ・ ・

に対して、

「返り点」を、加へることが、出来るのであれば、

「括弧」白を、加へることが出来、

「括弧」白を、加へることが出来のであれば、

「返り点」を、加へることが、出来る。

従って、

(六一)

例へば、

□ □ □ □

といふ、

「四つの漢字(W o r d s)」は、

2=1+1 と、

1 の間に、

2 よりも、「大きい番号」は無い

といふ、

『条件(三三)』を満たしてゐる。か、

3=2+1 と、

2 の間に、

3 よりも、「大きい番号」は無い

といふ、

『条件(三三)』を満たしてゐる。

ならば、

「返り点」と、

「括弧」白により、

「訓読の語順」に、

「変換」することが、可能になる。

従って、

(六二)

例えば、

R O S A O R N A T I U L I A M E N S A M

R O S A( O R N A T〔 I U L I A M E N S A M)〕

ユーリアは 机を ばらで 飾る。

(ラテン語四週間、一七頁)

R O S A O R N A T I U L I A M E N S A M

R O S A( O R N A T〔 I U L I A) M E N S A M〕

ユーリアは 薔薇で 机を 飾る。

のやうな「語順」は、

二=一+一 と、

一 の間に、

二 よりも、大きい、

3=三

4=下

有る。が故に、

「返り点」や、

「括弧」白では、

「返読」出来ない。

然るに、

(六三)

その一方で、

O R N A T R O S A I U L I A M E N S A M

O R N A T〔 R O S A(I U L I A M E N S A M)〕⇒

〔 (I U L I A M E N S A M)R O S A〕O R N A T.

ユーリアは 机を 薔薇で 飾る

O R N A T R O S A I U L I A M E N S A M

O R N A T〔 R O S A( I U L I A) M E N S A M〕⇒

〔 (I U L I A)R O S A M E N S A M〕O R N A T.

ユーリアは 薔薇で 机を 飾る

の場合は、

三 二 一

下 二 一 上=

四 二 一 三

であるため、

『条件(三三)』を満たしてゐる。

が故に、

「返り点」と、

「括弧」白で、

「返読」出来る。

従って、

(六四)

ラテン語の場合も、

「語順」が、

「その語」の、

「文の中での役割(格)」を決める。のであれば、

例へば、

② O R N A T R O S A I U L I A M E N S A M

② ユーリアは 薔薇で 机を 飾る

といふ、

「ラテン語」と、

「日本語」に於いて、

一は、「主格(主語)」。

二は、「奪格(補語)」。

三は、「対格(目的語)」。

といふ「決まり」が、「確定」し、

それ故、

日本語白= S C O V

英語白白= S V〔O(C)〕⇒

英語白白= S 〔(C)O〕V= S C O V

ラテン語 = V 〔C(S)O〕⇒

ラテン語= 〔(S)C O〕V = S C O V

となるものの、

s構文は一般的に S V O 型 であるが、詩歌においてはこれ以外の語順も普通

sに見られる(ウィキペディア、ラテン語の文法)。守るべき厳格な語順の規則が

s無く、しかも明確に文法的意味関係を示し得るのですから、何と便利な、優

sれた言語ではありませんか!(大西英文、はじめてのラテン語、五五頁、1197

s年)

とあるやうに、

ラテン語には、

『文法的意味関係を示し得る「語順」』が無い。

従って、

(六五)

「返り点」による、

「漢文・訓読」が、可能であるからと言って、

「返り点」による、

「ラテン語・訓読」は、可能ではなく、

加へて、

s① S O V 型 - 日本語、琉球語、アイヌ語、

s② S V O 型 - 英語、フランス語、中国語、

s③ V S O 型 - 古典アラビア語、ヘブライ語、アラム語、

s④ V O S 型 - フィジー語など。

s⑤ O V S 型 - ヒシカリヤナ語など。

s⑥ O S V 型 - シャバンテ語など。

の内、

⑤ O V S 型 - ヒシカリヤナ語など。

の場合は、

⑤ O

⑤ S

⑤ O(V〔S)〕⇒

⑤ (〔S)O〕V=S O V

であるが故に、

「返り点」による、

「ヒシカリヤナ語・訓読」も、可能ではない。

然るに、

(六七)

s① S O V 型 - 日本語(訓読)、

s② S V O 型 - 中国語(漢文)、英語、

といふことから、

我 読 漢文

我 読 漢文

我 漢文を読む。=

S+V+O=漢文第三文型。

といふ風に、書くことが出来る。

然るに、

(六八)

例へば、

常読漢文 =常には漢文を読ま不。

常読漢文一上=常には漢文を読ま不。

不〔常読(i漢文)〕=常には漢文を読ま不。

に於いて、

〔白(白)〕

は、「番号(順序)」ではない。

□〔□(□)〕

が、「漢文のシンタックス」であり、

〔□(□)〕

が、「漢文のシンタックスの一部」であるならば、特に、

〔□(□)〕

は、「順序(番号)」ではない。

従って、

(六七)(六八)により、

(六九)

我 読( 漢文)=

我 読 漢文

我 読 漢文

我 漢文を読む。=

S+V+O=漢文第三文型。

は、単なる、「順序(番号)」では、ない。

― (三四)~(六九)、平成二五年〇九月一六日。 ―

(七〇)

⑤如快刀乱麻

ではないのだから、

⑤如快刀乱麻

⑤如快刀乱麻

⑤如快刀乱麻一上

⑤如快刀乱麻三五

は、「誤り」であって、

⑤如快刀乱麻

⑤如快刀乱麻

が、「正しい」と、されるであらう。

といふことから思ひ付いたのが、

「0は、有っても無いし、無くても有る。」

といふ「言ひ訳」であるものの、

「括弧」であれば、

⑤如〔揮(快刀)断(乱麻)〕⇒

⑤〔(快刀)揮(乱麻)断〕如=

⑤〔(快刀を)揮って(乱麻を)断つが〕如し

⑩未〈嘗有{ 不[可〔対(人)言〕] 者}〉耳⇒

⑩未〈嘗{ [〔(人)対言〕可]不 者}有〉不耳=

⑩未だ〈嘗て{ [〔(人に)対して言ふ〕可から]不る 者}有ら〉不るのみ

等に於いて、初めから、「不都合」は、無い。

従って、

(七一)

⑩未嘗有耳=

⑩未嘗有耳=

⑩未嘗有耳=

⑩未嘗有上甲天宇耳=

⑩未〈嘗有{ 不[可〔対(人)言〕] 者}〉耳

に於いて、

⑩未嘗有三五七九耳=

⑩未嘗有上甲天宇耳=

⑩未〈嘗有{ 不[可〔対(人)言〕] 者}〉耳

は、「全く同じもの」である。とは、言へない。

従って、

(七二)

①二白一=(白)

②中白上=〔白〕

③乙白甲=[白]

④地白天={白}

⑤宙白宇=〈白〉

は、「完全にイコール」である、わけではない。

然るに、

(七三)

いづれにせよ、

⑧恐衆狙之不一レ於己

⑧恐衆狙之不 三白於己

⑧恐衆狙之不於己一上甲

⑧恐[衆狙之不〔馴(於己)〕]⇒

⑧[衆狙之〔(於己)馴〕不]恐=

⑧衆狙の己に馴れざるを恐る。

⑩未嘗有 人 言耳=

⑩未嘗有耳=

⑩未嘗有上甲天宇耳=

⑩未〈嘗有{ 不[可〔対(人)言〕] 者}〉耳⇒

⑩未〈嘗{ [〔(人)対言〕可]不 者}有〉不耳=

⑩未だ嘗て人に対して言ふ可から不る者有ら不るのみ。

⑪使籍誠不妻子飢寒甲レ白s銭財以済s医薬

⑪使籍誠不妻子飢寒銭財以済s医薬

⑪使籍誠不妻子飢寒一上一甲銭財以済医薬一天

⑪使{籍誠不[以〔 畜(妻子)憂(飢寒)〕乱(心)]有 (銭財)以済(医薬)}⇒

⑪{籍誠[〔 (妻子)畜(飢寒)憂〕以(心)乱]不 (銭財)有以(医薬)済}使=

⑪籍をして誠に妻子を畜ひ飢寒を憂ふるを以て心を乱さ不、銭財有りて以て

医薬を済さ使む。

であるが故に、

⑧、⑩、⑪により、

①レ

②一・二・三・四

③上・中・下

④甲・乙・丙

⑤天・地・人

は、

①二白一=(白)

②下白上=〔白〕

③乙白甲=[白]

④地白天={白}

⑤宙白宇=〈白〉

に置き換へることが出来るし、逆も、正しい。

従って、

(七四)

「括弧」を、「標準」とした場合、

①レ

②一・二・三・四

③上・中・下

④甲・乙・丙

⑤天・地・人

に於ける、

①レ

②三・四

③中

④丙

⑤人

は、「不要」であり、その一方で、「括弧」は、極めて、稀に、

⑥宇・宙

を、必要とする。

従って、

(七五)

例へば、

⑧恐衆狙之不一レ於己

⑧恐衆狙之不 三白於己

⑧恐衆狙之不於己一上甲

⑧恐[衆狙之不〔馴(於己)〕]=

⑧衆狙の己に馴れざるを恐る。

に関して言へば、

⑧恐衆狙之不一レ於己

⑧恐衆狙之不 三白於己

に於いて、

不要な、

①レ

が除かれ、

⑧恐衆狙之不 三白於己

⑧恐衆狙之不 下白於己一上甲

に於いて、

②四・三・二・一

が、

⑧乙白下白二白一上甲=

⑧[白s〔白s(白s)s〕s]

に置き換はり、その「結果」として、

⑧恐衆狙之不一レ於己

⑧恐[衆狙之不〔馴(於己)〕]=

⑧衆狙の己に馴れざるを恐る。

といふ「等式」が、成立する。

従って、

(七六)

⑧恐衆狙之不馴於己

に対して、

⑧恐衆狙之不一レ於己

⑧恐衆狙之不 三白於己

⑧恐衆狙之不 下白於己一上甲

⑧衆狙の己に馴れざるを恐る。

といふ、「三通りの返り点」が有って、尚且つ、

⑧恐衆狙之不於己一上甲

⑧恐[衆狙之不〔馴(於己)〕]

であるが故に、

「語順」に於いて、

⑧恐衆狙之不一レ於己

⑧恐[衆狙之不〔馴(於己)〕]=

⑧衆狙の己に馴れざるを恐る。

といふ「等式」が、成立する。

(A=B=C)&(C=D) ⇒ A=D

従って、

(七七)

⑩未嘗有 人 言耳=

⑩未嘗有耳=

⑩未嘗有上甲天宇耳=

⑩未〈嘗有{ 不[可〔対(人)言〕] 者}〉耳=

⑩未だ嘗て人に対して言ふ可から不る者有ら不るのみ。

⑪使籍誠不妻子飢寒甲レ銭財以済 医薬

⑪使籍誠不妻子飢寒銭財以済s医薬

⑪使籍誠不妻子飢寒一上一甲銭財以済医薬一天

⑪使{籍誠不[以〔 畜(妻子)憂(飢寒)〕乱(心)]有 (銭財)以済(医薬)}=

⑪籍をして誠に妻子を畜ひ飢寒を憂ふるを以て心を乱さ不、銭財有りて以て

医薬を済さ使む。

の場合も、

⑩であれば、

⑩レ白が、

⑩二白一=(白)sに変はり、

⑩下白中白上白が、

⑩乙白下白上甲=[白〔白〕 ]sに変はり、

⑩丙白乙白甲白が、

⑩宙白地白天宇=〈白{白} 〉sに、変はり、

⑪であれば、

⑪下白中白上白が、

⑪下白二白一上=〔白(白)〕sに、変はり、

⑪乙白甲レ白が、

⑪乙白二白一甲= [白(白)]sに、変はり、

⑪人白地白天白が、

⑪地白二白一天={白(白)}sに、変はる。

従って、

(七六)(七七)により、

(七八)

s①レ(レ点・カリガネ点)・・・・・一字から一字に返る符号。

s②一・二・三・・・

s③上・中・下

s④甲・乙・丙・・・

s⑤天・地・人

に対して、

⑩①白レ白=二白一=(白)

⑤①白レ白レ白レ白レ=地白s乙白下白二白一上甲天={白[白〔白(白)〕]}

⑧②四白三白二白一=乙白下白二白一上甲=[白〔白(白)〕]

⑩③下白中白上=乙白下白上甲=[白〔白〕]

⑪③下白中白上=下白二白一上=〔白(白)〕

⑪④乙白甲レ 白=乙白二白一甲=[白(白)]

⑪④丙白乙白甲=乙白二白一甲=[白(白)]

⑩④丙白乙白甲= 宙白地白天宇=〈白{白}〉

⑪⑤人白地白天= 地白二白一天={白(白)}

といふ「等式(?)」が、成立する。

従って、

(七八)により、

(七九)

①(白)

②〔白〕

③[白]

④{白}

⑤〈白〉

は、

①レ(レ点・カリガネ点)・・・・・一字から一字に返る符号。

②一・二・三・・・

③上・中・下

④甲・乙・丙・・・

⑤天・地・人

を、カバーし、その「意味」で、

「括弧」と、「返り点」は、等しい。

注:

白⑩③下白中白上=乙白下白上甲=[白〔白〕]

白⑪③下白中白上=下白二白一上=〔白(白)〕

白の「違ひ」は、

白⑩③下白中白2白1白上=[白〔白(白)白〕]

白⑪③下白2白1白中白上=〔白(白)白(白)〕

白の「違ひ」、すなはち、

白⑪③白 中白2白1白上

白⑪③下白2白1白中

白の「違ひ」に因り、その「違ひ」が、

白⑩④丙白乙白甲= 宙白地白天宇=〈白{白}〉

白⑪④丙白乙白甲=乙白二白一甲=[白(白)]

白といふ「違ひ」の、一因に、なってゐる。

従って、

(八〇)

⑨思往従隣借

⑨思往従

⑨思往従

⑨思〔往従(隣)借〕=

⑨往きて隣りより借ら(他ラ四・未然)むと思ふ。

の場合も、

⑨思往従隣借

といふ「白文」に対して、

⑨思往従隣借

⑨思往従

⑨思往従

⑨往きて隣りより借らむと思ふ。

といふ、「三通り」が有って、尚且つ、

⑨思往従

⑨思〔往従(隣)借〕

であるが故に、

「語順」に於いて、

⑨思往従隣借

⑨思〔往従(隣)借〕=

⑨往きて隣りより借らむと思ふ。

といふ「等式」が、成立する。

(A=B=C)&(C=D) ⇒ A=D

白s従って、

白①思往従隣借

白②思往従

白③思往従

白④思〔往従(隣)借〕⇒

白⑤〔往(隣)従借〕思=

白白白白白白白i

白⑥往きて隣り従り借らむと思ふ。

白を、思い出すことが出来れば、

白返り点に対する「括弧」の用法。

白の、「仕組み」を、思い出すことが出来る。

然るに、

(八一)

「学校」で習ひ、「試験」の際に、正しい。

とされるのは、もちろん、

⑨思往従隣借

⑧恐衆狙之不一レ於己

であって、

⑨思往従

⑧恐衆狙之不於己

は、正しくは、ない。

然るに、

(八二)

⑧恐衆狙之不一レ於己

の場合は、

⑧恐衆狙之不一レ

を、

⑧恐衆狙之不三レ

に換へて、

⑧恐衆狙之不三レ於己

としても、「訓読」は、両方とも、

⑧衆狙の己に馴れざるを恐る。

であるだけでなく、

⑧恐衆狙之不三レ於己

から、「レ点」を除いて、

⑧恐衆狙之不於己

としても、

⑧衆狙の己に馴れざるを恐る。

といふことで、「語順」は、変はらない。

従って、

(八三)

⑧恐衆狙之不一レ於己

⑧恐衆狙之不三レ於己

⑧恐衆狙之不 s馴於己

であるため、

⑧不一レ= 不

であって、それ故、

⑧不

とすることは、出来ない。

従って、

(八四)

⑧不一レ= 不

である以上、

⑧恐衆狙之不一レ於己

⑧衆狙の己に馴れざるを恐る。

は、分かりやすいやうに、

⑧恐衆狙之不於己

⑧衆狙の己に馴れざるを恐る。

とすべきであるやうに、思へるものの、その返の「事情」は、

「平成二四年〇四月の記事」=

「この漢文の返り点の打ち方がよくわからない。― Goo知恵袋

に、書いた通りです。

(八五)

図書館のPCでは、「⇒」が、「下向き」ではなく、「右向き」になってゐたの

ですが、もちろん、「⇒」は、「下向き」です。

平成二四年一二月〇六日、毛利太。

「ホームページ」へ戻る場合は、次をクリック。

sites.google.com/site/kaeriten

平成二七年〇二月〇一日、毛利太。

(八六)

①「如揮快刀断乱麻」

に対して、

②「如揮快断刀乱麻」

③「如断揮快刀乱麻」

④「断如揮快刀乱麻」

といふ、「漢文」は、固より、三つとも、存在しない。

然るに、

(八七)

②「如揮快断刀乱麻」

③「如断揮快刀乱麻」

④「断如揮快刀乱麻」

といふ、三つの内、

③「如断揮快刀乱麻」

に関しては、

『条件(三三)』を、

満たしてゐるため、

③如快刀乱麻

③如快刀乱麻

③如快刀乱麻上甲

③如[断〔揮(快刀)乱麻〕]⇒

③[〔(快刀)揮乱麻〕断]如=

③快刀を揮って乱麻を断つが如し。

のやうに、「訓読」が、可能である。

従って、

(八六)(八七)により、

(八八)

③如 快刀 乱麻

③快刀を揮って乱麻を断つが如し。

に関しては、

「漢文」白としては、

「誤り」白であるにも拘らず、

「返り点」としては、「正しい」。

従って、

(八九)

「訓読」として、「正しい」からと言って、

「漢文」としても「正しい」とは、限らない。

平成二五年〇二月二四日、毛利太。

(九〇)

『返り点に対する「括弧」の用法』の、

『最も簡単な例文』は、次の通りです。

①思往従隣借

②思〔往従(隣)借〕⇒

③〔往(隣)従借〕思=

s白白白白白白白i

④〔往きて(隣り)従り借らむと〕思ふ。

⑤往きて隣り従り借らむと思ふ。

(九一)

次の「例文」は、

学校で習ふ所の、

「通常の、返り点」です。

① 読 漢文

② 不 漢文

③ 不読 文

④ 不読 漢文

⑤ 我 不 常 読 漢文

⑥ 非 . . .

⑦ 為 人所一レ

⑧ 君子不 其所以 養一レ 人 者甲レ

⑨ 恐 衆狙之不一レ

⑩ 恐 衆狙之不一レ 於己

⑪ 悪 悪者

⑫ 悪 人之悪

⑬ 如 快刀 乱麻

⑭ 知以 治一レ

⑮ 使 籍誠不 妻子 飢寒甲レ 心 有 銭財 以済 医薬

⑯ 知 我 不 小節 而 恥 功名 不上レ 于天下

⑰ 何不 人謂 韓公叔 秦之敢絶 周而伐 韓者、信 東周 也、公

何不 周地 質使上レ 楚、秦必疑 楚、不 周、是韓不天レ 伐也、

又謂 秦曰 、韓彊与 周地 、将 以疑 周於秦 也、周不 敢不甲レ

右のやうな「返り点」を、

①「現行の返り点」

と呼ぶことにします。

(九二)

この場合、

① ~ ⑯ に対しては、

i① 一 二 三 四 五 六 七 八 九 十 ・ ・ ・

i② 上 中 下

i③ 甲 乙 丙 丁 戊 己 庚 辛 壬 癸

i④ 天 地 人

といふ「順番」であるのに対して、

⑰ 何不 人謂 韓公叔 秦之敢絶 周而伐 韓者、信 東周 也、公

何不 周地 質使上レ 楚、秦必疑 楚、不 周、是韓不天レ 伐也、

又謂 秦曰 、韓彊与 周地 、将 以疑 周於秦 也、周不 敢不甲レ

に関しては、

iiii① 一 二 三 四 五 六 七 八 九 十 ・ ・ ・

iii② 上 中 下

ii③ 天 地 人

i④ 甲 乙 丙 丁 戊 己 庚 辛 壬 癸

といふ「昇べき順」であるため、注意して下さい。

白白天地人天と甲乙点の逆転

s通常の包含関係に従って甲乙点を打った後、その外側で四つの返り点が必要に

なったらどうするのでしょうか。 その場合もやはり甲乙点と天地人を逆転させ

るしかないのです。そのような例を一つ示しましょう。根気のよい方は訓読に従

って字を逐ってみてください。あまりの複雑ゆえに嫌気がさす方は、読み飛ばし

ても結構です。

何不 人謂 韓公叔 秦之敢絶 周而伐 韓者、信 東周 也、公何

周地 質使上レ 楚、秦必疑 楚、不 周、是韓不天レ 伐也、

又謂 秦曰 、韓彊与 周地 、将 以疑 周於秦 也、周不 敢不甲レ

何ぞ人をして韓の公叔に謂ひて「秦の敢へて周を絶つて韓を伐たんとするは、東

周を信ずればなり、公何ぞ周に地を与へ、質使を発して楚に之かしめざる、秦

必ず楚を疑ひ、周を信ぜざらん、是れ韓伐たれざらん、」と曰ひ、又秦に謂ひて

「韓彊ひて周に地を与ふるは、将に以て周を秦に疑はしめんとするなり、周敢へ

て受けずんばあらず」と曰は令めざる。

(これならわかる返り点 ― 入門から応用まで ― 古田島洋介、九一頁)

然るに、

(九三)

①「現行の返り点」の、

「レ点」を、

「レ点以外」に、

「置き換へ」ると、

次のやうに、なります。

① 読 漢文

② 不 漢文

③ 不読 文

④ 不読 漢文

⑤ 我 不 常 読 漢文

⑥ 非

⑦ 為 人所

⑧ 君子不 其所以 養

⑨ 恐 衆狙之不

⑩ 恐 衆狙之不 於己

⑪ 悪

⑫ 悪 人之悪

⑬ 如 快刀 乱麻

⑭ 知以 治

⑮ 使 籍誠不 妻子 飢寒 銭財 以済 医薬

⑯ 知 我 不 小節 而 恥 功名 不 于天下

⑰ 何不 人謂 韓公叔 秦之敢絶 而伐者、信 東周 也、

公何不 周地 質使、 秦必疑、 不、 是韓不

伐也、 又謂 、韓彊与 周地 、将 以疑 周於秦 也、周不

右のやうな「返り点」を、

②「変則の返り点」

と呼ぶことにします。

加へて、

(九四)

②「変則の返り点」

は、次のやうに、

「書き換へ」られます。

① 読 漢文

② 不 漢文一上

③ 不 訓‐読一上

④ 不 訓‐読 漢文一上

⑤ 我不 常読 漢文一上

⑥ 非一上甲

⑦ 為 人所一上

⑧ 君子不 其所‐以一上一天

⑨ 恐 衆狙之不一上甲

⑩ 恐 衆狙之不 於己一上甲

⑪ 悪

⑫ 悪 人之悪

⑬ 如 快刀 乱麻一上

⑭ 知 所‐以一上甲

⑮ 使 籍誠不 妻子 飢寒一上一甲 銭財 以済 医薬一天

⑯ 知 我不 小節一上 而恥 功名不 于天下一上甲天

⑰ 何不 人謂 韓公叔 秦之敢絶 而伐 者、信 東周

也、公何不 周地 質使一上 、秦必疑 、不一上

、是韓不 、又謂、 曰 韓彊与 周地 、将 以疑 周於秦一上

也、周不 敢不一上甲天宇

右のやうな「返り点」を、

③「括弧の返り点」

と呼ぶことにします。

(九五)

この場合、何故、

③「括弧の返り点」

と呼ぶのか、といふと、

例へば、

① 読漢文

① 読(i漢文)

⑤ 我不常読漢文一上

⑤ 我不〔i常読(漢文i)〕

⑫ 悪人之悪

⑫ 悪〔i称(人之悪)i者〕

⑬ 如 快刀 乱麻一上

⑬ 如〔i揮(iii快刀)iiii乱麻)〕

⑯ 知我不小節一上而恥功名不于天下一上甲天i

⑯ 知{我不i〔羞(小節i)〕而恥[功名不i〔顕(于天下)iii}也

⑱ 非我不小節一上而恥功名不于天下一上甲天宇i

⑱ 非〈i知{我不i〔羞(小節i)〕而恥[功名不i〔顕(于天下)iiii〉也

のやうに、

① 二 一 =( )

② 下 上 =〔 〕

③ 乙 甲 =[ ]

④ 地 天 ={ }

⑤ 宙 宇 =〈 〉

といふ形で、

「返り点」と、

「括弧」点が、

重なる。からである。

然るに、

(九六)

③「括弧の返り点」=

③ 何不 人謂 韓公叔 秦之敢絶 而伐 者、信 東周

也、公何不 周地 質使 、秦必疑 、不一上

、是韓不 、又謂、 曰 韓彊与 周地 、将 以疑 周於秦一上

也、周不 敢不一上甲天宇

④ 何不〈 令{ 人謂( 韓公叔) 曰 [ 秦之敢絶 (周) 而伐 (韓) 者、信 (東周)

也、公何不〔 与( 周地) 発( 質使) 之 ( 楚) 〕、秦必疑 ( 楚) 、不〔 信( 周 )〕

、是韓不( 伐) 也]、 又謂( 秦) 曰、[ 韓彊与 (周地) 、将〔 以疑( 周於秦)〕

也、周不〔 敢不( 受)〕]}〉

に於いて、

「返り点」が付いてゐない、

「何 人 韓公 」等を、

[□ □ □□ 」に、

「置き換へ」ると、

③ 何不 人謂 韓公叔 秦之敢絶 而伐 者、信 東周

也、公何不 周地 質使 、秦必疑 、不一上

、是韓不 、又謂、 曰 韓彊与 周地 、将 以疑 周於秦一上

也、周不 敢不一上甲天宇

③ □不 □謂 □□叔 □□□絶 □伐 □、信 □周

□、□□不 □地 □使 、□□疑 、不一上

、□□不 、□謂、 曰 □□与 □地 、将 □疑 □□秦一上

□、□不 □不一上甲天宇

従って、

(九七)

□を消去すると、

③ □不 □謂 □□叔 □□□絶 □伐 □、信 □周

□、□□不 □地 □使 、□□疑 、不一上

、□□不 、□謂、 曰 □□与 □地 、将 □疑 □□秦一上

□、□不 □不一上甲天宇

(九八)

i⑤ 宙 宇

ii④ 地 天

iii③ 乙 甲

iiii② 下 上

iiiii① 二 一

といふ、「降べき順」を、

iiiii① 一 二

iiii② 上 下

iii③ 甲 乙

ii④ 天 地

i⑤ 宇 宙

といふ、「昇べき順」に、

「並び替へる」と、

③ □□□□叔 □□□周 □韓 □、 □周 □、□□□地

□使 、□□楚、 周二上 、□□伐

、 □ 秦、□□□地 、将□□□秦二上 □、□□ 受二上

下甲乙天地宇

従って、

(九九)

iiii「何人韓公 」等を、元に戻すと、

③ 何 人 韓公叔 秦之敢 周 而 韓 者、 東周 也、公何 周地

質使 、秦必 楚、 周二上 、是韓 伐

、又 秦、 韓彊 周地 、将 以 周於秦二上 也、周 敢 受二上

下甲乙天地宇

③ 何ぞ 人をして 韓の公叔に 謂ひて 秦之敢へて 周を 絶つ 而 韓を 伐たん

とする 者、 東周を 信ずれば 也、公何ぞ 周に地を 与へ 質使を 発して

楚に 之かしめ 不る 、秦必ず 楚を 疑ひ、 周を 信ぜ二上 不らん 、是れ

韓 伐たれ 不らん也と 曰ひ 、又 秦に 謂ひて、 韓彊ひて 周に地を 与ふ

るは将に 以て 周を於秦に 疑はしめんと する 也、周 敢へて 受け 不ん

ばあら二上 不と下甲 曰は乙天 令め地宇 不る

といふ、「書き下し」の「順番」を、得ることが、出来る。

然るに、

(〇〇)

③ □不 □謂 □□叔 □□□絶 □伐 □、信 □周

□、□□不 □地 □使 、□□疑 、不一上

、□□不 、□謂、 曰 □□与 □地 、将 □疑 □□秦一上

□、□不 □不一上甲天宇

の、「スペース」を詰めて書くと、

③ 不 、信

、不 使 、疑 、不一上

、不一甲 、謂、 曰 、将一上

、不一上甲天宇

従って、

(〇一)

i① 一 二

i② 上 下

i③ 甲 乙

i④ 天 地

i⑤ 宇 宙

といふ「昇べき順」による「変換」は、

③ 不 、信

、不 使 、疑 、不一上

、不一甲 、謂、 曰 、将一上

、不一上甲天宇

③ 叔 、周 、地

使 、楚、 周二上 、伐

、秦、 地 、将秦二上 、 受二上

下甲乙天地宇

然るに、

(〇二)

i① 二 一=( )

i② 下 上=〔 〕

i③ 乙 甲=[ ]

i④ 地 天={ }

i⑤ 宙 宇=〈 〉

といふ、「等式」に従って、

iia.「漢字」が付いた「括弧」を、

ib.「昇べき順」に、

iic.「変換(並び替へ)」る。

ならば、

④ 不〈令{謂(叔)曰[絶(周)伐(韓)、信(周)

、不〔与(地)発(使)之(楚)〕、疑(楚)、不〔信(周)〕

、不(伐)、]謂(秦)曰、[与(地)、将〔疑(秦)〕

、不〔不(受)〕]}〉⇒

④ 叔)謂(周)絶(韓)伐(、周)信(、地)与(

使)発(楚)之(〕不〔、楚)疑(、周)信(〕不〔、伐)不(

]曰[、 秦)謂(、地)与(、将秦)疑(〕〔、受)不(〕

不〔]曰[}命{〉不〈

然るに、

(〇三)

④ 叔)謂(周)絶(韓)伐(、周)信(、地)与(

使)発(楚)之(〕不〔、楚)疑(、周)信(〕不〔、伐)不(

]曰[、 秦)謂(、地)与(、将秦)疑(〕〔、受)不(〕

不〔]曰[}命{〉不〈

から「漢字」を除くと、更に、明らかなやうに、

④ 叔)謂(周)絶(韓)伐(、周)信(、地)与 (

使)発(楚)之(〕不〔、楚)疑(、周)信(〕不〔、伐)不(

]曰[、 秦)謂(、地)与(、将秦)疑(〕〔、受)不(〕

不〔]曰[}命{〉不〈

といふ風に、「デタラメ」になる。

然るに、

(〇四)

③ 叔 、周 、地

使 、楚、 周二上 、伐

、秦、 地 、将秦二上 、 受

下甲乙天地宇

から「漢字」を除いても、

二上

二上

下甲 乙天 地宇

といふ風になり、

すなはち、

後ろから十個を、書き出すと、

一二、 上下、 甲乙、 天地、 宇宙。

といふ「順」に並び、

すなはち、

iiiii① 一 二

iiii② 上 下

iii③ 甲 乙

ii④ 天 地

i⑤ 宇 宙

といふ、「昇べき順」に並び、

「デタラメ」には、ならない。

(〇五)

何故さうなのかと、言ふと、

「括弧」の場合は、

① 一 の次は 二

② 上 の次は 下

③ 甲 の次は 乙

④ 天 の次は 地

⑤ 宇 の次は 宙

のやうな「順序」が無いため、

① ( )=二 一

② 〔 〕=下 上

③ [ ]=乙 甲

④ { }=地 天

⑤ 〈 〉=宙 宇

といふ「括弧」を、

① ) ( = 一 二

② 〕 〔 = 上 下

③ ] [ = 甲 乙

④ } { = 天 地

⑤ 〉 〈 = 宇 宙

としても、「意味」が無い。

だけでなく、

① ) (

② 〕 〔

③ } {

④ ] [

⑤ 〉 〈

の場合は、「括弧」に、ならない。からである。

従って、

(〇六)

④「括弧」の、

④「変換」は、

④ 何不〈令{人謂(韓公叔)曰[秦之敢絶(周)而伐(韓)者、信(東周)也、公何不

〔与(周地)発(質使)之(楚)〕、秦必疑(楚)、不〔信(周)〕、是韓不(伐)也]、又謂

(秦)曰、[韓彊与(周地)、将〔以疑(周於秦)〕也、周不〔敢不(受)〕]}〉⇒

④ 何〈{人(韓公叔)謂[秦之敢(周)絶而(韓)伐者、(東周)信也、公何〔(周地)与

(質使)発(楚)之〕不、秦必(楚)疑、〔(周)信〕不、是韓(伐)不也]曰、又(秦)謂

、[韓彊(周地)与、将〔以(周於秦)疑〕也、周〔敢(受)不〕不]曰}令〉不=

④ 何ぞ〈{人をして(韓の公叔に)謂ひて[秦之敢へて(周を)絶つ而(韓を)伐んと

する者、(東周を)信ずれば也、公何ぞ〔(周に地を)与へ(質使を)発して(楚に)

之かしめ〕不る、秦必ず(楚を)疑ひ、〔(周を)信ぜ〕不らん、是れ韓(伐たれ)不

らん也と]曰ひ、又(秦に)謂ひて、[韓彊ひて(周に地を)与ふるは、将に〔以て(

周を於秦に)疑はしめんとする〕也、周〔敢へて(受け)不んば〕不ずと]曰は}令め

〉不る。

のやうに、

「移動する」のは、

「漢字」であって、

④ 何不〈令{人謂(韓公叔)曰[秦之敢絶(周)而伐(韓)者、信(東周)也、公何不

〔与(周地)発(質使)之(楚)〕、秦必疑(楚)、不〔信(周)〕、是韓不(伐)也]、又謂

(秦)曰、[韓彊与(周地)、将〔以疑(周於秦)〕也、周不〔敢不(受)〕]}〉

自体は、「移動しない」。

si① 読漢文

si① 漢文

si① 漢文を読む

siに対して、

si④ 読(漢文)⇒

si④ (漢文)読=

si④ (漢文を)読む。

siに於いて、

si「移動する」のは、

si「読(漢字)」であって、

si④ 読( 漢文)

自体は、「移動しない」。

従って、

(〇七)

iia.「漢字」が付いた「返り点」の、

ib.「昇べき順」の、

iic.「変換(並び替へ)」である

i所の、

③「括弧の返り点」

に対して、

④「括弧」は、

ib.「昇べき順」

といふことが、成り立たず、その点が、

③「返り点の括弧」 とは、同じではない。

加へて、

(〇八)

(七〇)でも述べた通り、

③ 何不 周地 質使

の場合であれば、

③ 何不 周地 質使

とした上で、

「0は、有っても無いし、無くても有る。」

といふ「言ひ訳」をもとに、

③ 何不 周地 質使

③ 何不 周地 質使

③ 何不 周地 質使

とする必要が有る一方で、

④ 何不〔与(周地)発(質使)之(楚)〕

の場合は、そのやうな「言ひ訳」を、必要としない。

従って、

(〇七)(〇八)により、

(〇九)

① 何不〔与(周地)発(質使)之(楚)〕=

② 何不iii与ii周地iii発ii質使iii之ii楚iiii〕

③ 何不 周地 質使

④ 何周地 質使

⑤ 何〔ぞ(周に地を)与へ(質使を)発して(楚に)之かしめ〕不る。

⑥ 何ぞ周に地を与へ質使を発して楚に之かしめ不る。

に於いて、

④ 〔与 (周i) 発 (質i) 之 (楚i) 楚〕

は、「同じ語順」を表してゐる。

といふ点では、同じであるものの、

「思想」としては、同じではない。

然るに、

(一〇)

上レ

といふ、「現行の返り点」と、

といふ、「括弧の返り点」の場合も、

「I D E A」としては、異なるものの、

「同じ語順」を表してゐる。

従って、

(〇九)(一〇)により、

(一一)

上レ

④ 〔与 (周i) 発 (質i) 之 (楚i) 楚〕

に於いて、

これらの三つは、

「思想」としては、異なるものの、

「同じ語順」を、表してゐる。

(一二)

① 知我不小節而恥功名 不上レ于天下

② 知我 不小節而恥功名不 于天下

③ 知我不小節一上而恥功名不于天下一上甲天i

④ 知{我不i〔羞(小節i)〕而恥[功名不i〔顕(于天下)iii}也

⑤ 我の小節を羞ぢ不し而、功名の天下に顕はれ不るを恥づるを知れば也。

右から順に、

①「現行の返り点」

は、

②「変則の返り点」

③「括弧の返り点」

④「括弧」 に、「置き換へ」られ、

これらの「返り点」と「括弧」は、

⑤ 我の小節を羞ぢ不し而、功名の天下に顕はれ不るを恥づるを知れば也。

といふ風に、「訓読」される。

(一三)

① 知我不小節而恥功名 不上レ于天下

② 知我 不小節而恥功名不 于天下

③ 知我不小節一上而恥功名不于天下一上甲天i

にあって、

②「変則の返り点」

③「括弧の返り点」

については、

① 一 二 三 ・ ・ ・

② 上 中 下

③ 甲 乙 丙 ・ ・ ・

④ 天 地 人

といふ、「昇べき順」に従って、

② 我 小節 而 功名 于天下

③ 我 小節 而 功名 于天下 i

といふ風に、「変換」出来る。

その一方で、

(一四)

①「現行の返り点」

である所の、

① 知 我不 小節 而恥 功名 不上レ 于天下

の場合は、

① レ点

が有ることによって、

「昇べき順」に「並べ替へ」ることが、出来ない。

すなはち、

(一五)

② 我 小節

③ 我 小節

に於いて、

② 一 二 三

③ 一 二 上 下

は、「昇べき順」であるが、

① 我 小節

に於いて、

① 一 二 レ

は、「昇べき順」では、ない。

(一六)

① 一 二 レ

が、「昇べき順」であるためには、

① 一 二 レ=三

である必要が有る一方で、

例へば、

① 非 . . .書 =

② 非

① 不. ・ ・ ・ 不甲レ 受=

② 不 ・ ・ ・ 不

であるため、

① 一 二 レ=三

では、ない。

ただし、

(一七)

「レ点」が、「一二点」他の、「略号」であるならば、

① 一 二 レ=三

であるため、

① 一 二 レ

は、「昇べき順」である。と、することが、出来る。

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返り点に対する「括弧」の用法3(HP)

平成二五年〇八月〇八日、毛利太。

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平成二七年〇二月〇一日、毛利太。

(一八)

①「現行の返り点」

②「変則の返り点」

③「合成の返り点」

の、「最も簡単な例文」は、

① 不. 読。

② 不

に対する、

③ 二. 一。

であって、

③ 二. 一。 により、

① □.(現行の返り点)。

② □(変則の返り点)。

の「語順」が等しい。

といふことが、判ります。

(一九)

① 二 □一

② 三 □一

③ 三二 一

④ 三二 □一

⑤ □ 三 □ 二 □一

⑥ 四 . . .

⑦ 三 □二一レ

⑧ □□丙 □三三 二一レ 一 上甲レ

⑨ 四 □□□三一レ

⑩ 四 □□□三一レ □一

⑪ 下 一上

⑫ 下 □□一

⑬ 下 □一 □上

⑭ 三二 一一レ

⑮ 人 □□丙 □一 □上甲レ 甲 二 □一 □地 □天

⑯ 戊 □ 三 □一 □ 丁 □□ 丙上レ □甲

⑰ □己 □二 □□一 □□□二 一□二 一□、二 □一 □、□

□下 □一 □一上レ 上、□□二 一、三 一、□□地天レ 天□、

□二 一 丁 、□□二 □一 、三 □二 □□一 □、□丙 □乙甲レ 甲。

(二〇)

⑰「現行の返り点」

⑰「合成の返り点」

すなはち、

⑰ 何不 人謂 韓公叔 秦之敢絶 周而伐 韓者、信 東周 也、公

何不 周地 質使上レ 楚、秦必疑 楚、不 信 周、是韓不天レ 伐也、

又謂 秦 曰 、韓彊与 周地 、将 以疑 周於秦 也、周不 敢不甲レ 受。

⑰ □己 □二 □□一 □□□二 一□二 一□、二 □一 □、□

□下 □一 □一上レ 上、□□二 一、三 一、□□地天レ 天□、

□二 一 丁 、□□二 □一 、三 □二 □□一 □、□丙 □乙甲レ 甲。

を比較した際に、

⑰ 何不 人謂 韓公叔

⑰ □己 □二 □□一

のやうに、

「返り点」に関しては、

「共通」であることを、確認して下さい。

(二一)

⑰「合成の返り点」

⑰「変則の返り点」

すなはち、

⑰ □己 □二 □□一 □□□二 一□二 一□、二 □一 □、□

□下 □一 □一上レ 上、□□二 一、三 一、□□地天レ 天□、

□二 一 丁 、□□二 □一 、三 □二 □□一 □、□丙 □乙甲レ 甲。

⑰ 何不 人謂 韓公叔 秦之絶 而伐者、 信 東周 也、

公何不 周地 質使、 秦必疑、 不、 是韓不

也、 又謂 、韓彊与 周地 、将 以疑 周於秦 也、周不

を比較した際に、

⑰ □己 □二

⑰ 何不 人謂

のやうに、

己=不

戊=令

であることを、確認して下さい。

従って、

(二二)

⑰ 何 不 ・ ・ ・ ・ ・。

⑰ □ 己 ・ ・ ・ ・ ・。

であれば、

不 といふ、「同一の漢字」に、

レ(現行の返り点)

己(変則の返り点)

といふ、「二つの返り点」が付く。

ことになる。

従って、

(二三)

⑰「現行の返り点」

⑰「変則の返り点」

による、

「二つの返り点」の「合成」が、

⑰「合成の返り点」=

⑰ □己 □二 □□一 □□□二 一□二 一□、二 □一 □、□

□下 □一 □一上レ 上、□□二 一、三 一、□□地天レ 天□、

□二 一 丁 、□□二 □一 、三 □二 □□一 □、□丙 □乙甲レ 甲。

であると、見做すことが、出来る。

然るに、

(二四)

⑰「現行の返り点」

の「順番」に従ふと、

⑰「合成の返り点」=

⑰ □己 □二 □□一 □□□二 一□二 一□、二 □一 □、□

□下 □一 □一上レ 上、□□二 一、三 一、□□地天レ 天□、

□二 一 丁 、□□二 □一 、三 □二 □□一 □、□丙 □乙甲レ 甲 ⇒

⑰ □□□□一二□□□一二□一二□、□一二□、

□□□一二□一二上中下、□□一二、一二三、□□天

地人□、□一二、□□□一二、□□□□一二三□、□□

甲乙丙丁戊己。

然るに、

(二五)

⑰「合成の返り点」=

⑰ □己 □二 □□一 □□□二 一□二 一□、二 □一 □、□

□下 □一 □一上レ 上、□□二 一、三 一、□□地天レ 天□、

□二 一 丁 、□□二 □一 、三 □二 □□一 □、□丙 □乙甲レ 甲。

から、

「返り点」を除くと、

⑰「合成の返り点」=

⑰ □己 戊 □二 □□一 人 □□□二 一□二 一□、二 □一 □、□

□下 二 □一 二 □一 中 上、□□二 一、三 二 一、□□地 天□、

□二 一 丁 、□□二 □一 、三 □二 □□一 □、□丙 □乙 甲。

(二六)

iiii① 一 二 三 ・ ・ ・

iii② 上 中 下

ii③ 天 地 人

i④ 甲 乙 丙 ・ ・ ・

といふ、「昇べき順」に従って、

⑰「合成の返り点」=

⑰ □己 戊 □二 □□一 人 □□□二 一□二 一□、二 □一 □、□

□下 二 □一 二 □一 中 上、□□二 一、三 二 一、□□地 天□、

□二 一 丁 、□□二 □一 、三 □二 □□一 □、□丙 □乙 甲。

を「並び替へ」ると、

⑰「合成の返り点」⇒

⑰ □□□□一二□□□一二□一二□、□一二□、□

□□一二□一二上中下、□□一二、 一二三、□□天地人□、

□二一、□□二□一、三□二□□一□、□□甲乙丙丁戊己。

然るに、

(二一)により、

(二七)

⑰ □□□□一 二=

⑰ 何 人 韓公叔

であるため、

⑰ □□□□一二□□□一二□一二□、□一二□、

□□□一二□一二上中下、□□一二、一二三、□□天

地人□、□一二、□□□一二、□□□□一二三□、□□

甲乙丙丁戊己=

⑰ 何 人 韓公叔 秦之 周 而 韓 者、 東周 也、

公何 周地 質使、 秦必 楚、 周、 是韓 伐

也、 又 秦 、韓彊 周地 、将 以 周於秦 也、周 敢

従って、

(二五)(二七)により、

(二八)

⑰「現行の返り点」

の「順番」に従ふ際の、

⑰「合成の返り点」=

⑰ □己 □二 □□一 □□□二 一□二 一□、二 □一 □、□

□下 □一 □一上レ 上、□□二 一、三 一、□□地天レ 天□、

□二 一 丁 、□□二 □一 、三 □二 □□一 □、□丙 □乙甲レ 甲 ⇒

⑰ 何 人 韓公叔 秦之 周 而 韓 者、 東周 也、

公何 周地 質使、 秦必 楚、 周、 是韓 伐

也、 又 秦 、韓彊 周地 、将 以 周於秦 也、周 敢

然るに、

(二九)

⑰「変則の返り点」=

⑰ 何不 人謂 韓公叔 秦之絶 而伐者、 信 東周 也、

公何不 周地 質使、 秦必疑、 不、 是韓不

也、 又謂 、韓彊与 周地 、将 以疑 周於秦 也、周不

⑰ 何 人 韓公叔 秦之 周 而 韓 者、 東周 也、

公何 周地 質使、 秦必 楚、 周、 是韓 伐

也、 又 秦 、韓彊 周地 、将 以 周於秦 也、周 敢

従って、

(二八)(二九)により、

(三〇)

⑰「現行の返り点」

⑰「変則の返り点」

に於いて、

⑰「両者が表す語順」=

⑰ 何 人 韓公叔 秦之 周 而 韓 者、 東周 也、

公何 周地 質使、 秦必 楚、 周、 是韓 伐

也、 又 秦 、韓彊 周地 、将 以 周於秦 也、周 敢

は、等しい。

然るに、

(三一)

⑰「現行の返り点」

⑰「変則の返り点」

に於いて、

⑰「両者が表す語順」

は、等しい。

といふことは、

⑰「合成の返り点」=

⑰ □己 □二 □□一 □□□二 一□二 一□、二 □一 □、□

□下 □一 □一上レ 上、□□二 一、三 一、□□地天レ 天□、

□二 一 丁 、□□二 □一 、三 □二 □□一 □、□丙 □乙甲レ 甲。

を見れば、固より、「その通り」である。

然るに、

(三二)

⑰ 何不 人謂 韓公叔 秦之敢絶 周而伐 韓者、信 東周 也、公

何不 周地 質使上レ 楚、秦必疑 楚、不 信 周、是韓不天レ 伐也、

又謂 秦 曰 、韓彊与 周地 、将 以疑 周於秦 也、周不 敢不甲レ 受。

のやうな、「複雑な漢文」に対して、

⑩ 恐 衆狙之 不 馴 於己

のやうな、「簡単な漢文」は、

「返り点」など無くとも、

⑩ 恐 衆狙之 不 馴 於己=

⑩ 衆狙の己に馴れ不るを恐る。

であることは、固より、「明らか」である。

従って、

(三三)

⑩ 恐 衆狙之不一レ 於己

といふ「漢文」が有った際に、

⑩ 恐 衆狙之 不 馴 於己=

⑩ 衆狙の己に馴れ不るを恐る。

といふ「語順」を表してゐるのは、

⑩ 恐 衆狙之不一レ 於己

といふ「返り点」だけではなく、

固より、

⑩ 恐 衆狙之 不 馴 於己

といふ「白文」自体が、

⑩ 恐 衆狙之 不 馴 於己=

⑩ 衆狙の己に馴れ不るを恐る。

といふ「語順」を表してゐる。

といふことに、なる。

もちろん、

(三四)

⑩ □ □□□□一レ □□

に対して、その、

□の中に、「番号」を入れる練習だけを行ってゐれば、

⑩ 恐 衆狙之不一レ 於己

といふ「返り点」だけに頼って、

⑩ 恐 衆狙之不一レ 於己

⑩ 衆狙の己に馴れ不るを恐る。

と、読むことになるのは、「当然」である。

然るに、

(三五)

読みの学習は、どこまでも文章の中において文字を読んで行うべきである。

□□で練習したのでは、動詞だからヲニト遇ったら返れの通り下から返って読

む、使役・否定詞だから後から読む、というようなことを少しも覚えられない

から漢文教育にはならない(原田種成、私の漢文講義、四六頁)。

といふことから、

旧制中学でもやったように、毎時間の初めの十分か十五分をかけて、黒板に前

回学習した中から単文を十問白文で書き、十人の生徒を前に出して返り点と

送り仮名をつけさせ、よくまちがえるところはを全員によくわからせる

(原田種成、私の漢文講義、四六頁)。

といふ指導を受けた、

中学生であれば、

⑩ 恐 衆狙之 不 馴 於己=

⑩ 動詞 主語 否定詞 動詞 目的語

であるが故に、

⑩ 恐 衆狙之不 於己

⑩ 恐 衆狙之不 於己

である。といふことを、分かった上で、

⑩ 恐 衆狙之不一レ 於己

といふ風に、「返り点」を打ってゐる。ことになる。

従って、

(三六)

そのやうな場合の、

⑩ 恐 衆狙之不一レ 於己

といふ「漢文」は、

⑩ 四 □□□三一レ □一

⑩ 恐 衆狙之不一レ 於己

⑩ 衆狙の己に馴れ不るを恐る。

といふ「形」で、「訓読」されてゐる、「可能性」が、有る。

はずである。

平成二五年〇八月一二日、毛利太。

(三七)

「返読文字」や、

「ヲニト返る」等の、

「漢文訓読の知識」をベースにして、

① 汝をして妻子を蓄へ飢寒を憂ふるを以て心を乱さ不銭財有て以医薬を済

白せ使めん。

に対して、

② {汝をして[〔(妻子を)蓄へ(飢寒を)憂ふるを〕以て(心を)乱さ]不(銭財)有

白て以て(医薬を)済せ}使めん。

のやうに、

「括弧」を、加へることが、出来る。

② から、「ひらがな」を除く。と、

③ {汝[〔(妻子)蓄(飢寒)憂〕以(心)乱]不(銭財)有以(医薬)済}使

然るに、

③ {汝[〔(妻子)蓄(飢寒)憂〕以(心)乱]不(銭財)有以(医薬)済}使=

④ {□[ 〔 (□ A ) B ( □ C ) D 〕 E ( F ) G ] H ( □ I ) J □ ( □ K ) L } M

に於いて、

=A

=B

=C

=D

=E

=F

=G

=H

=I

=J

=K

=L

=M

により、

⑤ □□□ □□ □□ □□□

⑤ 汝妻子 飢寒 銭財 以 医薬 使

を、得ることが、出来る。

然るに、

⑥ {[〔(1)2(3)4〕5(6)7]8(9)A(B)C}D ⇒

⑥ D{8[5〔2(1)4(3)〕7(6)]A(9)C(B)}

は、十六進数。

従って、

⑤、⑥ により、

⑤ □□□ □□ □□ □□□

⑦ □ □□ □□ □□ □□ □□ □□

⑦ 使 汝 不 妻 子 飢 寒 銭 財 以 済 医 薬

従って、

□が、パソコンのメモリーで、

~□ が、「配列」であって、

~□ の「値」が、「文字コード」である時、

「配列の添え字()」を、

「返り点(一・二点)」と、見なすことが、出来る。

然るに、

⑧「一二点を挟んで返る ⇒ 上下点を用ゐる。」

⑨「上下点を挟んで返る ⇒ 甲乙点を用ゐる。」

⑩「甲乙点を挟んで返る ⇒ 天地点を用ゐる。」

⑪「□」⇒ 「□甲レ□」

⑫「有銭財」 ⇒ 「有銭財

⑫「有銭財」 ⇒ 「有銭財

白sである理由は、

白s□□□□□ であって、

白s□□□□□ ではない理由と、同じ。

従って、

⑦ 使 汝 不 妻 子 飢 寒 銭 財 以 済 医 薬

⑧ 使 汝 不 妻 子 飢 寒 銭 財 以 済 医 薬

⑨ 使 汝 不 妻 子 飢 寒 銭 財 以 済 医 薬

⑩ 使 汝 不 妻 子 飢 寒 銭 財 以 済医 薬

⑪ 使 汝 不 妻 子 飢 寒甲レ 心 有 銭 財 以 済 医 薬

⑫ 使 汝 不 妻 子 飢 寒甲レ 心 有 銭 財 以 済 医 薬

従って、

① 汝をして妻子を蓄へ飢寒を憂ふるを以て心を乱さ不銭財有て以医薬を済

白せ使めん。

といふ「訓読」から、

⑫ 使 汝 不 妻 子 飢 寒甲レ 心 有 銭 財 以 済 医 薬

といふ「漢文」を、得る。ことになる。

従って、

① 汝をして妻子を蓄へ飢寒を憂ふるを以て心を乱さ不銭財有て以医薬を済

白せ使めん。

といふ「書き下し文」を入力して、

⑫ 使 汝 不 妻 子 飢 寒甲レ 心 有 銭 財 以 済 医 薬

といふ「漢文」を、出力する「プログラム」を、書くことが、出来る。

平成二五年〇四月一一日、毛利太。

(三八)

①一・二・三

は、「番号」であるが、

「順番」を表す。といふ「意味」で、

②上・中・下

③甲・乙・丙

④天・地・人

も、それぞれ、「番号」である。

従って、

①一・二・三 は 「番号」である。

②上・中・下 は 「番号」である。

③甲・乙・丙 は 「番号」である。

④天・地・人 は 「番号」である。

然るに、

①・②・③・④

は、「番号」である。

従って、

①一・二・三・・・・

②上・中・下・・・・

③甲・乙・丙・・・・

④天・地・人・・・・

⑤ ・・・・・・

の場合は、「番号」の中に、「番号」が有る。

例へば、

上 一 二 中 下 ⇒

一 二 上 中 下

であれば、

「①・・・・」が、「②・・・・」の中に有って、尚且つ、

『①・・・・②・・・・』も、「番号(順番)」である。

然るに、

こういうロシアの入れ子人形のような性質を、コンピューター科学や言語学の、

心理学、哲学などではリカージョンとよぶ(ダニエル・L・エヴェレット、ピダハン、

2012年、317頁)。

従って、

「返り点」は、リカージョンである?

平成二五年〇三月〇八日、毛利太。

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平成二七年〇二月〇一日、毛利太。