旧OCN(縦書き)。
返り点に対する「括弧」の用法3(HP)。
① ( )
② 〔 〕
③ [ ]
④ { }
⑤ 〈 〉
からなる、
「括弧」を説明する前に、
如下 揮二 快刀一 断中 乱麻上=快刀を揮って乱麻を断つが如し。
如三 揮レ 刀 断二 乱麻一白si=快刀を揮って乱麻を断つが如し。
如下 揮二 快刀一 断下レ 麻.....=快刀を揮って乱麻を断つが如し。
如二 揮レ 刀断一レ 麻..............=快刀を揮って乱麻を断つが如し。
に於ける、「返り点」を説明し、
その次に、
① レ
② 一 二 三 四 五 六 七 八 九 十 ・・・・・
③ 上 中 下
④ 甲 乙 丙 丁 戊 己 庚 辛 壬 癸
⑤ 天 地 人(+ 間 界 極)
からなる、
「返り点」を、
「ソート(SORT)」といふ視点から、
説明をしたいと思ひます。
そのため、
「返り点」=「(〇一)~(九九)」
を、パスされる方は、
返り点に対する「括弧」の用法3(HP)。
へ、ジャンプして貰ひたいのですが、
その一方で、
「朝三暮四」の「返り点」、
恐三 衆狙之不二レ 馴二 於己一 ×
恐二 衆狙之不一レ 馴二 於己一 ○
恐三 衆狙之{不二レ 馴二 於己一 ×
恐三 衆狙之{不レ 馴}二 於己一 ×
に関心が有る方は、
(三四)~(四二)を、お読みください。
(〇一)
高校漢文について
buuh_0318さん
高校漢文について
書き下し文を参考にして
漢文に返り点をつけるのが
苦手なのですが、コツとかありますか?
質問日時:2014/4/ 7 19:05:41.
解決日時:2014/4/22 03:15:17.
閲覧数:163 回答数:2
〔ベストアンサーに選ばれた回答〕
nnqneti_lothさん
その後、何もありません。
発言がさらに「基本の誤り」として「ある」ことであるので、
気を付けて、私にそれを与えてください。
回答日時:2014/4/15 02:18:53
に対する、
〔ベストアンサー以外の回答(回答者は私)〕
回答日時:2014/4/10 23:16:05
編集日時:2014/4/14 11:34:36
を、ほぼ同じ内容で、「縦書き」で示すことにします。
(〇二)
① レ
② 一 二 三 四 五 ・・・・・
③ 上 中 下
④ 甲 乙 丙 ・・・・・
⑤ 天 地 人
という「返り点」のうち、言うまでもなく、
① レ
だけが、「異質」です。
(〇三)
① レ
を、除いた場合、
② を挟んで返る場合に、
③ を用い、
③ を挟んで返る場合に、
④ を用い、
④ を挟んで返る場合に、
⑤ を用いる。
という、「単純なルール」に、なっています。
従って、
(〇四)
例えば、
「地 乙 下 二」+「一 上 甲 天」。
「人 丙 下 二」+「一 中 上 乙 甲 地 天」。
という「形」に、すなわち、
「⑤ ④ ③ ②」+「② ③ ④ ⑤」。
「⑤ ④ ③ ②」+「② ③ ③ ④ ④ ⑤ ⑤」。
という「形」に、なります。
従って、
(〇五)
s人s 丙 下 二 一 中 上 乙 甲 地 天。
s人s 丙 下 二 一 中 上 乙 甲 地 二 一 天。
という「返り点」は、
十一 八 五 二 一 四 三 七 六 十 九。
十一 八 五 二 一 四 三 七 六 十 二 一 九。
という「一二点」と、同じことです。
従って、
(〇六)
例えば、
十一 八 五 二 一 四 三 七 六 十 二 一 九。
のままでも、「読みやすい」のであれば、
敢えて、
十一 八 五 二 一 四 三 七 六 十 二 一 九。⇒
s人s 丙 下 二 一 中 上 乙 甲 地 二 一 天。
とする必要は、無いものの、
十一 八 五 二 一 四 三 七 六 十 二 一 九。
のような場合、
② 一 二 三 四 五 六 七 八 九 十 ・・・・・
だけでは、「(乱数のようで)読みにくい」という、「欠点」があります。
ところが、
(〇七)
その一方で、
② 一 二 三 四 五 ・・・・・
③ 上 中 下
④ 甲 乙 丙 ・・・・・
⑤ 天 地 人
からなる、
s人s 丙 下 二 一 中 上 乙 甲 地 二 一 天。
に対して、
① レ
が加わり、
s人s 丙 下 二 一 中 上 乙 甲 地 二 一 天。
が、
s人s 乙 下 二 一 中 上 甲レ 地 二 一 天。
に変わったとしても、その分、
「読みやすくなる」というわけでは、ありません。
加えて、
(〇八)
如下 揮二 快刀一 断中 乱麻上=快刀を揮って乱麻を断つが如し。
に対する、
如三 揮レ 刀 断二 乱麻一白si=快刀を揮って乱麻を断つが如し。
如下 揮二 快刀一 断下レ 麻.....=快刀を揮って乱麻を断つが如し。
如二 揮レ 刀断一レ 麻..............=快刀を揮って乱麻を断つが如し。
のように、
下 二 一 中 上。
に対して、
三 レ 二 一。
下 二 一 上レ 。
二 レ 一レ 。
となるものの、特に、
下 二 一 上レ 。
二 レ 一レ 。
のような「返り点」は、「分かりやすい」とは、思えません。
そのため、
(〇九)
個人的には、
如下 揮二 快刀一 断中 乱麻上=快刀を揮って乱麻を断つが如し。
如下 揮二 刀一 断中 乱麻上白=白刀を揮って乱麻を断つが如し。
如下 揮二 快刀一 断中 麻上白=快刀を揮って白麻を断つが如し。
如下 揮二 刀一 断中 麻上白白=白刀を揮って白麻を断つが如し。
のように、全て、
下 二 一 中 上。
であっても、かまわないと、思うのですが、
言うまでもなく、
下 二 一 中 上。は、
如五 揮二 快刀一 断四 乱麻三=快刀を揮って乱麻を断つが如し。
如五 揮二 刀一 断四 乱麻三白=白刀を揮って乱麻を断つが如し。
如五 揮二 快刀一 断四 麻三白=快刀を揮って白麻を断つが如し。
如五 揮二 刀一 断四 麻三白白=白刀を揮って白麻を断つが如し。
のように、
五 二 一 四 三。
に、書き換えられます。
従って、
(一〇)
如下 揮二 快刀一 断中 乱麻上=快刀を揮って乱麻を断つが如し。
如三 揮レ 刀 断二 乱麻一白si=快刀を揮って乱麻を断つが如し。
如下 揮二 快刀一 断下レ 麻.....=快刀を揮って乱麻を断つが如し。
如二 揮レ 刀 断一レ 麻.............=快刀を揮って乱麻を断つが如し。
という「返り点(レ点あり)」は、
如下 揮二 快刀一 断中 乱麻上=快刀を揮って乱麻を断つが如し。
如下 揮二 刀一 断中 乱麻上白=白刀を揮って乱麻を断つが如し。
如下 揮二 快刀一 断中 麻上白=快刀を揮って白麻を断つが如し。
如下 揮二 刀一 断中 麻上白白=白刀を揮って白麻を断つが如し。
という「返り点(レ点なし)」に、
「書き換え」られ、
さらに、
如五 揮二 快刀一 断四 乱麻三=快刀を揮って乱麻を断つが如し。
如五 揮二 刀一 断四 乱麻三白=白刀を揮って乱麻を断つが如し。
如五 揮二 快刀一 断四 麻三白=快刀を揮って白麻を断つが如し。
如五 揮二 刀一 断四 麻三白白=白刀を揮って白麻を断つが如し。
という「返り点(一二点)」に、
「書き換え」られる。
ところが、
(一一)
『書き下し文を参考にして、返り点をつける。』
ということで言えば、
① 如五 揮二 快刀一 断四 麻三=快刀を揮って麻を断つが如し。
② 如下 揮二 快刀一 断中 麻上=快刀を揮って麻を断つが如し。
③ 如下 揮二 快刀一 断下レ 麻i=快刀を揮って麻を断つが如し。
に於いて、
①「一二点」iiiが、一番簡単で、
②「レ点なし」が、次に簡単で、
③「レ点あり」が、一番難しい。
そのため、
(一二)
高校漢文について
書き下し文を参考にして
漢文に返り点をつけるのが
苦手なのですが、コツとかありますか?
というのであれば、
例えば、
① 如五 揮二 快刀一 断四 麻三=快刀を揮って麻を断つが如し。
② 如下 揮二 快刀一 断中 麻上=快刀を揮って麻を断つが如し。
③ 如下 揮二 快刀一 断下レ 麻i=快刀を揮って麻を断つが如し。
の「順」で、「返り点」を付けて行って、
③ 如下 揮二 快刀一 断下レ 麻i=快刀を揮って麻を断つが如し。
で、止めればよい。という、ことになる。
従って、
(一三)
「返り点」が、苦手であるならば、
(1) 五 二 一 四 三。
(2) 下 二 一 中 上。
(3) 下 二 一 上レ 。
のように、
〔最初に〕
② 一 二 三 四 五 ・・・・・
だけの、「返り点」で考えて、
〔次に 〕
② 一 二 三 四 五 ・・・・・
③ 上 中 下
④ 甲 乙 丙 ・・・・・
⑤ 天 地 人
からなる、「返り点」で考えて、
〔最後に〕
① レ
を加えた、
① レ
② 一 二 三 四 五 ・・・・・
③ 上 中 下
④ 甲 乙 丙 ・・・・・
⑤ 天 地 人
からなる、「フルセットの、返り点」で考えてみたら、良いように、思えます。
加えて、
(一四)
① 揮二 快刀一=快刀を一揮ふ二。
② 断二 乱麻一=乱麻を一 断つ二。
に於いて、
①+②=
揮二 快刀一 断二 乱麻一=
快刀を一 揮って二乱麻を一 断つ二。
であることも、確認すべきです。
すなわち、
(一五)
揮快刀断乱麻=
快刀を揮って乱麻を断つ。
の「返り点」は、
揮二 快刀一 断二 乱麻一。
であって、
揮二 快刀一 断四 乱麻三。
ではない。ということも、「初歩的な間違い」として、「有りがち」なので、気を付
けて、下さい。
回答日時:2014/4/10 23:16:05
編集日時:2014/4/14 11:34:36
編集日時:2014/4/26 07:19:30
ΟΝΟΜΑ M E U S
(一六)
「漢数字」の順序で読めるように、
「漢数字」に対して、「返り点」を付けよ。
① 四 三 二 # 一
② 三 # # 二 一
③ 三 # # 二 # 一
④ # 四 二 # 一 # 三
⑤ 七 四 二 一 三 # 六 五
答えは、
① 四レ 三レ 二二 # 一一
② 三二 # # 二一レ 一
③ 三三 # # 二二 # 一一
④ # 四下 二二 # 一一 # 三上
⑤ 七下 四二 二レ 一 三一 # 六上レ 五
然るに、
(一七)
次の「一二点」を、
「(通常の)返り点」に改めよ。
① 非四 不三 読二 漢文一。
② 為三 人 之 所二 詐一。
③ 患三 人 之 不二 己 知一。
④ 我 欲四 観二 桜 花一 而 帰三。
⑤ 非七 不四 与二 之一 言三 而 失六 人五。
答えは、
① 非レ 不レ 読二 漢文一。
② 為二 人 之 所一レ 詐。
③ 患三 人 之 不二 己 知一。
④ 我 欲下 観二 桜 花一 而 帰上。
⑤ 非下 不二 与レ 之 言一 而 失上レ 人。
従って、
(一六)(一七)により、
(一八)
① 漢文を読まざるに非ず。
② 人の欺く所と為る。
③ 人の己を知らざるを患ふ。
④ 我 桜の花を観て帰らんと欲す。
⑤ 之と言はずして人を失ふに非ず。
という「書き下し文」を参考にして、
① 非不読漢文。
② 為人之所詐。
③ 患人之不己知。
④ 我欲観桜花而帰。
⑤ 非不与之而失人。
に対して、「一二点」を付け、
その上で、「一二点」を、「返り点」に改めよ。
という「問題」は、
① 四 三 二 # 一
② 三 # # 二 一
③ 三 # # 二 # 一
④ # 四 二 # 一 # 三
⑤ 七 四 二 一 三 # 六 五
の「順序」で読めるように、「漢数字」に、「返り点」を付けよ。
という「問題」と、「同型」である。
然るに、
(一九)
① 5 4 3 1 2
② 5 1 2 4 3
③ 6 1 2 5 3 4
④ 1 7 4 2 3 5 6
⑤ 8 4 2 1 3 5 7 6
を見ても、直ちに、それらが、
① 4 3 2 # 1
② 3 # # 2 1
③ 3 # # 2 # 1
④ # 4 2 # 1 # 3
⑤ 7 4 2 1 3 # 6 5
という「形」をしている。
という風に、分るわけではない。
従って、
(二〇)
① 5 4 3 1 2
② 5 1 2 4 3
③ 6 1 2 5 3 4
④ 1 7 4 2 3 5 6
⑤ 8 4 2 1 3 5 7 6
に対して、「返り点」が付けれなくとも、
① 4 3 2 # 1
② 3 # # 2 1
③ 3 # # 2 # 1
④ # 4 2 # 1 # 3
⑤ 7 4 2 1 3 # 6 5
に対して、「返り点」が付けられるのであれば、
① 漢文を読まざるに非ず。
② 人の欺く所と為る。
③ 人の己を知らざるを患ふ。
④ 我 桜の花を観て帰らんと欲す。
⑤ 之と言はずして人を失ふに非ず。
という「書き下し文」を参考にして、
① 非不読漢文。
② 為人之所詐。
③ 患人之不己知。
④ 我欲観桜花而帰。
⑤ 非不与之而失人。
に対して、「返り点」を、付けることが、出来る。
それ故、
(二一)
「白文」に対して、「返り点」を付ける。
という、本来の「目的」からすれば、
quarrelkmtさん
レ点はなんとなく わかるのですが... 4 3 1 2 8 7 5 6 の順序になるように 返り点
をつけよ っていう問題が さっぱり わかりません...
質問日時:2011/2/10 22:27:23ケータイからの投稿.
解決日時:2011/2/11 21:06:29.
閲覧数:658回答数:3
akira1990925さん
漢文で、番号の通りになるように返り点をつけなさい、という問題が解けませ
ん。返り点の種類字体は知っているのにそれをどう配置したらいいかわからな
いのです。どのように考えればいいのでしょうか。
質問日時:2008/12/28 08:33:24.
解決日時:2009/ 1/12 03:31:44.
閲覧数:1,527 回答数:2
という風に、悩む必要は、ない。
編集日時:2014/ 5/10 09:33:00.
ΟΝΟΜΑ M E U S
(二二)
① レ
② 一 二 三 四 五 六 七 八 九 十 ・・・・・
③ 上 中 下
④ 甲 乙 丙 丁 戊 己 庚 辛 壬 癸
⑤ 天 地 人(+ 間 界 極)
をスキップして、
① ( )
② 〔 〕
③ [ ]
④ { }
⑤ 〈 〉
へ飛ぶ場合は、次をクリックして下さい。
(二三)
① 四 三 二 一 ⇒
① 一 二 三 四
② 四 三 二 〇 一 ⇒
② 〇 一 二 三 四
③ 四 三 〇 二 〇 一 ⇒
③ 〇 〇 一 二 三 四
等を、「ソート(並び替へ)」とする。
従って、
(二四)
① 非四 不三 読二 書一⇒
① 書一 読二 不三 非四。
② 非四 不三 読二 漢文一⇒
② 漢文一 読二 不三 非四。
③ 非四 不三 常読二 漢文一⇒
③ 常漢文一 読二 不三 非四。
等を、「ソート(並び替へ)」とする。
従って、
(二四)により、
(二五)
① 非四 不三 読二 書一⇒
① 書一 読二 不三 非四。
② 非四 不三 読二 漢文一⇒
② 漢文一 読二 不三 非四。
③ 非四 不三 常読二 漢文一⇒
③ 常漢文一 読二 不三 非四。
等を、「ソート(並び替へ)」とする。
従って、
(二三)~(二五)により、
(二六)
③ 非四 不三 常読二 漢文一⇒
③ 常漢文一 読二 不三 非四=
③ 常には 漢文を一 読ま二 不るに三 非ず四。
といふ「返り点」は、
「原理的」には、
③ 四 三 〇 二 〇 一 ⇒
③ 〇 〇 一 二 三 四
といふ、「ソート(並び替へ)」である。
但し、
(二七)
四 三
三 二
二 一
の間に、「一字」しか無い場合は、
四
三
二
を、
レ
レ
レ
で、置き換へる。
従って、
(二八)
① 非四 不三 読二 書一⇒
① 非レ .不レ .読レ .書=書を読まざるに非ず。
② 非四 不三 読二 漢文一⇒
② 非レ .不レ 読二 漢文一=漢文を読まざるに非ず。
③ 非四 不三 常読二 漢文一⇒
③ 非レ .不三 常読二 漢文一=常には漢文を読まざるに非ず。
従って、
(二九)
① 非四 不三 読二 書一
① 非三 不二 読一 書〇.
① 非三 不二 読一 書
① 非レ .不レ .読レ .書
であるため、
レ
レ
レ
の「位置」は、
四
三
二
の「位置」に、等しい。
然るに、
(三〇)
① レ レ レ
② レ レ 二 一
③ レ 三 二 一
と書く方が、
① 四 三 二 一
② 四 三 二 一
③ 四 三 二 一
と書くよりも、「簡単」である。
従って、
(二二)~(三〇)により、
(三一)
① 非レ .不レ .読レ .書
② 非レ .不レ 読二 漢文一
③ 非レ .不三 常読二 漢文一
といふ「返り点」と、
① 非四 不三 読二 書一
② 非四 不三 読二 漢文一
③ 非四 不三 常読二 漢文一
といふ「返り点」は、
「同じ、返り点」であって、
「前者」は、「後者」の、「略号」である。
然るに、
(三二)
① 非レ .不レ .読レ .書
① 非三 不二 読一 書.一
① 非三 不二 読一 書〇
① 非四 不三 読二 書一
といふ「見方」は、「斯界」には無く、それ故、
白レ点は下の字の字に属して左肩につけ、その他の一二点などは字の左下につけ
sる(私の漢文講義、原田種成、1995年、四一頁)。
iといふ「説明」が、されてゐる。
従って、
(三三)
① 非四 不三 読二 書一⇒
① 書一 読二 不三 非四=書を読ま不るに非ず。
② 非四 不三 読二 漢文一⇒
② 漢文一 読二 不三 非四=漢文を読ま不るに非ず。
③ 非四 不三 常読二 漢文一⇒
③ 常漢文一 読二 不三 非四=常には漢文を読ま不るに非ず。
といふ、
「返り点(ソート)」は、
「誤り」であって、
① 非レ .不レ .読レ .書 =書を読まざるに非ず。
② 非レ .不レ 読二 漢文一=漢文を読まざるに非ず。
③ 非レ .不三 常読二 漢文一=常には漢文を読まざるに非ず。
といふ、
「返り点(並び替へ)」が、
「正しい」。
然るに、
(三四)
④ 恐四 衆狙之不三 馴二 於己一
の場合、
④ 不三 馴二 であるため、
三 二
の間に、
馴
が有って、
馴 は、「一字」である。
従って、
(二七)(三四)により、
(三五)
三 が、
レ に、変はり、
④ 恐四 衆狙之不レ 馴二 於己一
となるものの、
レ は、
四 や、
三 へ、
「飛ぶ」ことが、出来ない。
従って、
(三六)
④ 不レ 馴二 於己一
④ 不三 馴二 於己一
といふ「返り点」は、「同じ」であるが、
④ 恐四 衆狙之不レ 馴二 於己一
④ 恐四 衆狙之不三 馴二 於己一
といふ「返り点」は、「同じ」ではない。
従って、
(三五)(三六)により、
(三七)
④ 恐四 衆狙之不三 馴二 於己一=衆狙の己に馴れざるを恐る。
④ 恐四 衆狙之不レ 馴二 於己一=衆狙の己に馴れざるを恐る。
④ 恐三 衆狙之不レ 馴二 於己一=衆狙の己に馴れざるを恐る。
とすることは出来ず、
それ故、
「(教科書の)返り点」としては、
④ 恐二 衆狙之不一レ 馴二 於己一
だけが、「正しい」。
然るに、
(三八)
④ 恐二 衆狙之不一レ 馴二 於己一
が、「正しい」のであれば、
④ 恐二 衆狙之不一レ 馴二 於己一
④ 恐三 衆狙之不二レ 馴二 於己一
④ 恐四 衆狙之不三レ 馴二 於己一
といふ三つは、同様に、「正しく」、
④ 恐四 衆狙之不三レ 馴二 於己一
が、「正しい」のであれば、
④ 恐四 衆狙之不三 馴二 於己一
であっても、「正しい」。
然るに、
(三一)により、
(三九)
「レ」 は、
「四 三 二 一」等の、
「略号」であり、
「略号」の反対を、仮に、
「正式」とするならば、
「正式」に対して、
「略号」を、優先させなければならない。
といふ理屈は、無い。はずである。
従って、
(四〇)
「略号」を用ゐると、「不都合」である。ならば、
「正式」を用ゐるべきであって、この場合、
「レ」 が、「略号」であって、
「三」が、「正式」である。
従って、
(三七)~(四〇)により、
(四一)
その意味では、
④ 恐二 衆狙之不一レ 馴二 於己一
④ 恐二 衆狙之不レ一 馴二 於己一
ではなく、
④ 恐四 衆狙之不三 馴二 於己一
と、すべきである。
(四二)
白教えて! goo
s質問者:noname#100659
s投稿日時:2005/11/20 01:10
s漢文についてお聞きします。
s漢文の教科書に次のような文章が出てきます。
s例文は有名な朝三暮四です。
s恐二 衆狙之 不一レ 馴二 於己一也
sこれなのですが、打ち方はこれ一通りと決まっていますか?
s次のように打つと何がいけないのでしょうか?
s同じように読めてしまうような気がするのですが・・・。
s恐三 衆狙之 不レ 馴二 於己一也
s右の打ち方だと何が問題でしょうか?
s同じにはなりませんでしょうか?
s〔質問者が選んだベストアンサー〕
s回答者:puni2 回答日時:2005/11/20 01:24
si不レi馴二
sのところが問題になります。
sレ点に従えば、
s「馴 → 不」と読むことになりますが、
s一二点に従えば、
s「馴 → 恐」とジャンプしなくてはなりません。
s返り点にカッコが使えれば、
s{不レi馴}
sをひとまとめとして(一文字扱いして)、
s恐三 衆狙之{不レ 馴}二 於己一也
sなどと書いて、
s{不i馴}から
s「恐」に返る、
sなどと表せるのですが、
s残念ながらそういう書き方はしないんですね。
とのことですが、
恐三 衆狙之{不レ 馴}二 於己一也
と書くのであれば、
恐三 衆狙之 不二レ 馴二 於己一也
と書いても、良いのであって、
それ故、
恐三 衆狙之{不レ 馴}二 於己一也 =
恐三 衆狙之 不二レ 馴二 於己一也
は、「正しい」。
(四三)
⑤ 不三 A読二 B文一。
の、「ソート(並び替へ)」は、
⑤ 不三 A読二 B文一⇒
⑤ A B文一 読二 不三。
従って、
(四四)
⑤ 不三 訓読二 漢文一
を、そのまま「ソート」すると、
⑤ 不三 訓読二 漢文一⇒
⑤ 訓 漢文一 読二 不三=訓にて、漢文を読まず。
従って、
(四五)
⑤ 漢文を訓読せず。
といふ風に、
読むためには、
実際には、無いものの、
ベストアンサーの方のやうに、
{訓読}二 を用ゐて、
⑤ 不三{訓読}二 漢文一⇒
⑤ 漢文一 {訓読}二 不三=漢文を訓読せず。
とするか、
「- (ハイフン)」 を用ゐて、
⑤ 不三 訓二読 漢文一⇒
⑤ 漢文一 訓二読 不三=漢文を訓読せず。
とする、必要が有る。
但し、
(四六)
「- (ハイフン)」を用ゐずに、
⑤ 不三 訓二読 漢文一⇒
⑤ 漢文一 訓二読 不三=漢文を訓読せず。
とする、ことも有る。
白.従って、
白① 所三以異二禽獣一者=禽獣に異なる所以の者。
白のように、「ハイフン」が有る場合に、
白白白その、「ハイフン」を無視して、
白① 所三以異二禽獣一者=以て禽獣に異なる所の者。
白とは、読めないものの、
白② 所三以異二禽獣一者
白のように、「ハイフン」が無い場合は、
白② 所三以異二禽獣一者=禽獣に異なる所以の者。
白③ 所三以異二禽獣一者=以て禽獣に異なる所の者。
白の内の、「一方」だけが正しい。わけではない。
(四七)
① レ
② 一 二 三 四 五 六 七 八 九 十 ・・・・
③ 上 中 下
④ 甲 乙 丙 丁 戊 己 庚 辛 壬 癸
⑤ 天 地 人
から、
① レ
を除いた場合、
② を挟んで返る場合に、 ③ を用ゐ、
③ を挟んで返る場合に、 ④ を用ゐ、
④ を挟んで返る場合に、 ⑤ を用ゐる。
従って、
(四八)
⑥ 人 丙 下 二 一 中 上 乙 甲 二 一 地 天 。
といふ「返り点」は、
(四七)を、満たしてゐて、
⑥ 人 丙 下 二 一 中 上 乙 甲 二 一 地 天 。
の「ソート」は、
⑥ 人 丙 下 二 一 中 上 乙 甲 二 一 地 天 ⇒
⑥ 一 二 上 中 下 甲 乙 丙 一 二 天 地 人 。
然るに、
(四九)
① レ= 0
② 一= 1 、二= 2
③ 上=10 、中=11 、下=12
④ 甲=20 、乙=21 、丙=22
⑤ 天=30 、地=31 、人=33
とした上で、
数値を、「小さい順」で並べ替える。
といった、「I T 用語」としての、「ソート」であれば、
⑥ 人 丙 下 二 一 中 上 乙 甲 二 一 地 天 ⇒
⑥ 一 一 二 二 上 中 下 甲 乙 丙 天 地 人 =
⑥ 1 1i 2i 2 ・ ・ ・ ・ ・ ・。
でなければ、ならない。
然るに、
(五〇)
⑥ 人 丙 下 二 一 中 上 乙 甲 二 一 地 天 。
を、「括弧」で表すならば、
⑥ { [ 〔 ( ) ( ) 〕 ( ) ] ( ) ( ) }
従って、
(五一)
⑥ 人{丙[下〔二(一)中(上)〕乙(甲)]二(一)地(天)}⇒
⑥ {[(一)二(上)中〕下〔(甲)乙]丙(一)二(天)地}人=
⑥ 一 二 上 中 下 甲 乙 丙 一 二 天 地 人 。
となって、
⑥ 丙 下 二 一 中 上 乙 甲 =
⑥ [ 〔 ( ) ( ) 〕 ( ) ]
⑥ 二 一 =
⑥ ( )
⑥ 人 地 天 =
⑥ { ( ) }
であるため、これで良い。ことになる。
すなはち、
(五二)
⑥ 人 丙 下 二 一 中 上 乙 甲 二 一 地 天 。
といふ「返り点」は、
⑥ 丙 下 二 一 中 上 乙 甲
に対して、
⑥「二 一」
が加はり、それらが、
⑥ 人白 地 天
の、
⑥ 人白 地
の間に、
入ってゐるため、
⑥ 人 丙 下 二 一 中 上 乙 甲 「二 一」 地 天 。
であって、それ故、、
⑥ 人 丙 下 二 一 中 上 乙 甲 「二 一」 地 天 ⇒
⑥ 一 二 上 中 下 甲 乙 丙 「一 二」 天 地 人 。
といふ「ソート」は、「正しい」。
従って、
(五三)
⑥「二 一」 から、
⑥「二 一」 を除くと、
⑥ 人 丙 下 二 一 中 上 乙 甲 二 一 地 天 ⇒
⑥ 一 二 上 中 下 甲 乙 丙 一 二 天 地 人 。
といふ「ソート」は、「正しい」。
従って、
(五四)
⑥ 乙 甲レ ⇒
⑥ 丙 乙 甲
といふ風に、「書き換へる」と、
⑥ 使人 籍誠不乙 以下 畜二 妻一 憂中 飢寒上 乱甲レ 心有二 銭一
以済地 医薬天 =
⑥ 使人 籍誠不丙 以下 畜二 妻子一 憂中 飢寒上 乱乙 心甲 有二 銭財一 以済地 医薬天
といふ「漢文」は、
⑥ 使人 籍誠不乙 以下 畜二 妻
⑥ 使人 籍誠不乙 以下 畜二 妻子一
⑯ 使人 籍誠不丙 以下 畜二
⑯ 使人 籍誠不丙 以下 畜二 妻子一 憂中 飢上
⑯ 使人 籍誠不丙 以下 畜二 子一 憂中
⑯ 使人 籍誠不丙 以下
⑯ 使人 籍誠不丙 以下 畜二 妻子一 憂中 飢上 乱乙 心甲
⑯ 使人 籍誠不丙 以下 畜二 妻子一 憂中 飢寒上 乱乙
⑯ 使人 籍誠 不丙
⑯ 使人 籍誠不丙 以下 畜二 妻子一 憂中 飢寒上 乱乙 心甲 有二 銭財一
⑯ 使人 籍誠不丙 以下 畜二 妻子一 憂中 飢寒上 乱乙 心甲 有二
⑯ 使人 籍誠不丙 以下 畜二 妻子一 憂中 飢寒上 乱乙 心甲 有二 銭財一 以
⑯ 使人 籍誠不丙 以下 畜二 妻子一 憂中 飢寒上 乱乙 心甲 有二 銭財一 以済地 医薬天
⑯ 使人 籍誠不丙 以下 畜二 妻子一 憂中 飢寒上 乱乙 心甲 有二 銭財一 以済地
⑯ 使人
の「順」で、
⑯ 籍をして誠に 妻子を一 畜ひ二 飢寒を上 憂ふる中 以て下 心を甲 乱さ乙 不丙
銭財一 有りて二 以て 医薬を天 済さ地 使む人。
といふ風に、「訓読」される。
(五五)
⑦ 為二 児孫一⇒
⑦ 児孫一 為二=児孫の為に、
⑦ 買二 美田一⇒
⑦ 美田一 買二=美田を買ふ。
であるため、
⑦ 為二 児孫一 買二 美田一。
が、「正しく」、
⑦ 為二 児孫一 買四 美田三。
⑦ 為三 児一 孫二 買六 美四 田五。
は、「誤り」である。
然るに、
(五六)
⑧ 不五 為二 児孫一 買四 美田三 ⇒
⑧ 児孫一 為二 美田三 買四 不五。
も、「正しく」はなく、
② 一 二 三 四 五 六 七 八 九 十 ・・・・
を、
③ 上 中 下
が挟んだ「形」、すなはち、
⑧ 不下 為二 児孫一 買中 美田上 ⇒
⑧ 児孫一 為二 美田上 買中 不下=児孫の為に美田を買はず。
が、「正しい」。
(五七)
⑨ 漢文を読まず。
⑩ 文を訓読せず。
⑪ 漢文を訓読せず。
であれば、
⑨ 不レ 読二 漢文一。
⑩ 不三 訓二読 文一。
⑪ 不三 訓二読 漢文一。
が、「正しい」。
(五八)
⑨ 不レ 読二 漢文一。
⑩ 不レ 訓二読 文一。
⑪ 不レ 訓二読 漢文一。
で良いやうに、思へるものの、
「(現行の)返り点」に於いて、
さういふ、「決まり」になってゐる。
従って、
(五九)
⑪ 不レ 訓二読 漢文一。
⑫ 知レ 所二以 治一レ 人。
ではなく、
⑪ 不三 訓二読 漢文一=漢文を訓読せず。
⑫ 知三 所二以 治一レ 人=人を治める所以を知る。
が「正しい」ものの、
⑫ 所二以 が、
① ゆゑ
⑫ 以 に変はると、
⑫ 知レ 以レ 治レ 人=人を治める以を知る。
のやうに、「レ点」だけで、表すことが、出来る。
従って、
(六〇)
⑫ 所-以レ
といふ「返り点」を、認めるならば、
⑫ 知三 所二以 治一レ 人=人を治める所以を知る。
⑫ 知レ 所-以レ 治レ 人 =人を治める所以を知る。
といふ「返り点」は、両方とも、「正しい」ものの、
⑫ 所-以レ
といふ「返り点」は、実際には、無い。
(六一)
⑬ 二 一レ
⑬ 乙 甲レ
を、
⑬ 三 二 一
⑬ 丙 乙 甲
に変へると、
⑬ 君子不乙以下 其所二以 養一レ 人 者上 害甲レ 人 ⇒
⑬ 君子不丙 以下 其 所三以 養二 人一 者上 害乙 人甲。
従って、
(六二)
① レ= 0
② 一= 1 、二= 2 、三= 3
③ 上=10 、下=12
④ 甲=20 、乙=21 、丙=22
とした上で、「ソート」をすると、
⑬ 君子不丙 以下 其 所三以 養二 人一 者上 害乙 人甲⇒
⑬ 君子其 人一 養二 所三以 者上 以下 人甲 害乙 不丙=
⑬ 君子は其の人を養ふ所以の者を以て、人を害せず。
(六三)
⑭ レ 二 一
⑭ 下 中 上レ 二 一
を、
⑭ 三 二 一
⑭ 戊 丁 丙 乙 甲
に変へると、
⑭ 知下 我 不レ 羞二 小節一 而 恥中 功名 不上レ 顕二 于天下一 也 ⇒
⑭ 知戊 我 不三 羞二 小節一 而 恥丁 功名 不丙 顕乙 于天下甲 也。
従って、
(六四)
① レ= 0
② 一= 1 、二= 2 、三= 3
③ 甲=10 、乙=11 、丙=12 、丁=13 、戊=14
とした上で、「ソート」をすると、
⑭ 知戊 我 不三 羞二 小節一 而 恥丁 功名 不丙 顕乙 于天下甲 也 ⇒
⑭ 我 小節一 羞二 不三 而 功名 于天下甲 顕乙 不丙 恥丁 知戊 也=
⑭ 我の 小節を 羞ぢずして 功名の天下に顕はれざるを 恥づるを知ればなり。
従って、
(六二)(六四)により、
(六五)
⑬ 君子不丙 以下 其 所三以 養二 人一 者上 害乙 人甲。
に於いては、
① レ= 0
② 一= 1 、二= 2 、三= 3
③ 上=10 、下=12
④ 甲=20 、乙=21 、丙=22
であって、
⑭ 我 小節一 羞二 不三 而 功名 于天下甲 顕乙 不丙 恥丁 知戊 也。
に於いては、
① レ= 0
② 一= 1 、二= 2 、三= 3
③ 甲=10 、乙=11 、丙=12 、丁=13 、戊=14
であるため、
⑬ では、
③ 上=10 、中=11 、下=12
⑭ では、
③ 甲=10 、乙=11 、丙=12 、丁=13 、戊=14
である。ことになる。
すなはち、
(六六)
③ 上=10 、中=11 、下=12
は、「三つ」しか無いため、
③ 上=10 、中=11 、下=12 、□=14 、□=15
に於ける、
③ 上=10 、中=11 、下=12 、□=14 、□=15
が、必要な場合は、
② 一= 1 、二= 2 、三= 3
③ 上=10 、中=11 、下=12
④ 甲=20 、乙=21 、丙=22 、丁=23 、戊=24
の「順番」を変へて、
② 一= 1 、二= 2 、三= 3
③ 甲=10 、乙=11 、丙=12 、丁=13 、戊=14
④ 上=20 、中=21 、下=22
と、しなければ、ならない。
従って、
(六七)
要するに、
③ 上 中 下
④ 甲 乙 丙 丁 戊 己 庚 辛 壬 癸
に於いて、
③ 上 中 下
の三つが、「不足」することが有って、
その場合には、
③ 上 中 下
④ 甲 乙 丙 丁 戊 己 庚 辛 壬 癸
の「順序」を入れ替へて、
① レ
② 一 二 三 四 五 六 七 八 九 十 ・・・・
③ 甲 乙 丙 丁 戊 己 庚 辛 壬 癸
④ 上 中 下
⑤ 天 地 人
とするものの、実際には、
それでも尚、
⑤ 天 地 人
では、「足りない」場合が有る。
それ故、
(六八)
以下では、
① レ
② 一 二 三 四 五 六 七 八 九 十 ・・・・
③ 上 中 下
④ 甲 乙 丙 丁 戊 己 庚 辛 壬 癸
⑤ 天 地 人
といふ、学校で習ふ、
通常の「返り点」を、
① レ
② 一 二 三 四 五 六 七 八 九 十 ・・・・
③ 上 中 下 □ □ □ □ □ □ □
④ 甲 乙 丙 丁 戊 己 庚 辛 壬 癸
⑤ 天 地 人 間 界 極
といふ風に、「拡張」する。
従って、
(六九)
⑮ 何不レ 令丁 人謂二 韓公叔一 曰地 秦之敢絶レ 周而伐レ 韓者、信二 東周一 也、公
何不下 与二 周地一 発二 質使一 之上レ 楚、秦必疑レ 楚、不レ 信レ 周、是韓不天レ 伐也、
又謂レ 秦曰丙 、韓彊与二 周地一 、将三 以疑二 周於秦一 也、周不乙 敢不甲レ 受。
⑮ 何ぞ人をして韓の公叔に謂ひて「秦の敢へて周を絶つて韓を伐たんとするは
東周を信ずればなり、公何ぞ周に地を与へ、質使を発して楚に之かしめざる、
秦必ず楚を疑ひ、周を信ぜざらん、是れ韓伐たれざらん、」と曰ひ、又秦に謂ひ
て「韓彊ひて周に地を与ふるは、将に以て周を秦に疑はしめんとするなり、周敢
へて受けずんばあらず」と曰は令めざる(これならわかる返り点 ― 入門から応
用まで ― 古田島洋介、九一頁)。
といふ「漢文」は、
⑮ 何不レ 令間 人謂二 韓公叔一 曰乙 秦之敢絶レ 周而伐レ 韓者、信二 東周一 也、公
何不下 与二 周地一 発二 質使一 之上レ 楚、秦必疑レ 楚、不レ 信レ 周、是韓不甲レ 伐也、
又謂レ 秦曰人 、韓彊与二 周地一 、将三 以疑二 周於秦一 也、周不地 敢不天レ 受。
といふ風に、「拡張」され、
尚且つ、
① 非レ .不レ .読レ .書 =
① 非四 不三 読二 書一⇒
① 書一 読二 不三 非四=
① 書を読まざるに非ず。
に於いて、
① 非レ .不レ .読レ .書 =
① 非四 不三 読二 書一。
が、さうであるやうに、
⑮ は、
⑮ 何不極 令界 人謂二 韓公叔一 曰丙 秦之敢絶二 周一 而伐二 韓一 者、信二 東周一也、
公何不下 与二 周地一 発二 質使一 之中 楚上 、秦必疑二 楚一 、不三 信二 周一 、是韓不乙
伐甲也、 又謂二 秦一 曰間 、韓彊与二 周地一 、将三 以疑二 周於秦一 也、周不人 敢不地
受天。
に、「等しい」。
然るに、
(七〇)
すべて一二点に変換すればいいのである。一二点は無限にあるから、どんな
複雑な構文が出現しても対応できる。実際、一二点しか施していないものも
過去にはあった(新稲法子)。
従って、
(六九)(七〇)により、
(七一)
⑮ 何不レ 令間 人謂二 韓公叔一 曰乙 秦之敢絶レ 周而伐レ 韓者、信二 東周一 也、公
何不下 与二 周地一 発二 質使一 之上レ 楚、秦必疑レ 楚、不レ 信レ 周、是韓不甲レ 伐也、
又謂レ 秦曰人 、韓彊与二 周地一 、将三 以疑二 周於秦一 也、周不地 敢不天レ 受。
といふ、
「返り点」と、
⑮ 何不極 令界 人謂二 韓公叔一 曰丙 秦之敢絶二 周一 而伐二 韓一 者、信二 東周一也、
公何不下 与二 周地一 発二 質使一 之中 楚上 、秦必疑二 楚一 、不三 信二 周一 、是韓不乙
伐甲也、 又謂二 秦一 曰間 、韓彊与二 周地一 、将三 以疑二 周於秦一 也、周不人 敢不地
受天。
といふ、
「返り点」は、
⑮ 何不三六 令三五 人謂二 韓公叔一 曰二三 秦之敢絶四 周三 而伐六 韓五 者、信八 東周七
也、 公 何不一五 与一〇 周地九 発一二 質使一一 之一四 楚一三 、秦必疑一七 楚一六 、不二〇
信一九 周一八 、是韓不二二 伐二一也、 又謂二五 秦二四 曰三四 、韓彊与二七 周地二六 、将三〇
以疑二九 周於秦二八 也、周不三三 敢不三二 受三一 ⇒
⑮ 何人 韓公叔一 謂二 秦之敢周三 絶四 而 韓五 伐六 者、 東周七 信八 也、 公 何 周
地九 与一〇 質使一一 発一二 楚一三 之一四 不一五 、秦必 楚一六 疑一七 、 周一八 信一九 不二〇 、
是韓伐二一 不二二也、 曰二三 又 秦二四 謂二五 、韓彊 周地二六 与二七 、将 以 周於秦二八
疑二九 為三〇 也、周 敢 受三一 不三二 不三三 曰三四 令三五 不三六。
〔注〕 将=将に+為(再読文字)。
に、「等しい」。
従って、
(七一)により、
(七二)
⑮ レ 間 二 一 乙 レ レ 二 一 下 二 一 二 一 上レ レ レ レ 甲レ
レ 人 二 一 三 二 一 地 天レ。
といふ「返り点」と、
⑮ 極 界 二 一 丙 二 一 二 一 二 一 下 二 一 二 一 中 上
二 一 三 二 一 乙 甲 二 一 間 二 一 三 二 一 人 地 天。
といふ「返り点」と、
⑮ 三六 三五 二 一 二三 四 三 六 五 八 七 一五 一〇 九 一二
一一 一四 一三 一七 一六 二〇 一九 一八 二二 二一 二五 二四
三四 二七 二 六 三〇 二九 二八 三三 三二 三一
といふ「返り点」は、
「ソート(並び替へ)」として、「等しい」。
従って、
(七二)により、
(七三)
⑮ 三六 三五 二 一 二三 四 三 六 五 八 七 一五 一〇 九 一二
一一 一四 一三 一七 一六 二〇 一九 一八 二二 二一 二五 二四
三四 二七 二 六 三〇 二九 二八 三三 三二 三一
の中にも、
「○ △ □」=
「上 中 下」
が有るものの、
⑮ 三六 三五 二 一 二三 四 三 六 五 八 七 一五 一〇 九 一二
一一 一四 一三 一七 一六 二〇 一九 一八 二二 二一 二五 二四
三四 二七 二 六 三〇 二九 二八 三三 三二 三一
の中から、
「○ △ □」=
「上 中 下」
を探すのは、
「きわめて、難しい(時間が係る)」。
従って、
(七四)
⑮ 三六 三五 二 一 二三 四 三 六 五 八 七 □ 一〇 九 一二
一一 △ ○ 一七 一六 二〇 一九 一八 二二 二一 二五 二四
三四 二七 二 六 三〇 二九 二八 三三 三二 三一
といふ「返り点」は、
「きわめて、読みにくく」、
「返り点」としては、「無理」である。
(七五)
⑮ 何不レ 令間 ・・・・・・・ 不天レ 受。
が、
⑮ 何不□レ 令間 ・・・・・・・ 不天レ □受。
に、変はると、
⑮ レ 間 人 地 天レ。
は、
⑮ 極 界 間 人 地 天。
に、変はる。
従って、
(七五)により、
(七六)
⑮ レ 間 二 一 乙 レ レ 二 一 下 二 一 二 一 上レ レ レ レ 甲レ
レ 人 二 一 三 二 一 地 天レ。
の場合には、
① レ
② 一 二 三 四 五 六 七 八 九 十 ・・・・
③ 上 中 下
④ 甲 乙 丙 丁 戊 己 庚 辛 壬 癸
⑤ 天 地 人 間 界 極
に於いて、
① を挟んで返る場合に、
② を用ゐて返り、
② を挟んで返る場合に、
③ を用ゐて返り、
③ を挟んで返る場合に、
④ を用ゐて返り、
④ を挟んで返る場合に、
⑤ を用ゐて返る。
といふことには、ならない。
然るに、
(七七)
⑮ 極 界 二 一 丙 二 一 二 一 二 一 下 二 一 二 一 中 上
二 一 三 二 一 乙 甲 二 一 間 二 一 三 二 一 人 地 天。
の場合は、
レ 点
が、無いことにより、
① 一 二 三 四 五 六 七 八 九 十 ・・・・
② 上 中 下
③ 甲 乙 丙 丁 戊 己 庚 辛 壬 癸
④ 天 地 人 間 界 極
に於いて、
① を挟んで返る場合に、
② を用ゐて返り、
② を挟んで返る場合に、
③ を用ゐて返り、
③ を挟んで返る場合に、
④ を用ゐて返る。
といふことに、なり、
「結果」として、
⑮ 何不極 令界 人謂二 韓公叔一 曰丙 秦之敢絶二 周一 而伐二 韓一 者、信二 東周一也、
公何不下 与二 周地一 発二 質使一 之中 楚上 、秦必疑二 楚一 、不三 信二 周一 、是韓不乙
伐甲也、 又謂二 秦一 曰間 、韓彊与二 周地一 、将三 以疑二 周於秦一 也、周不人 敢不地
受天 ⇒
⑮ 何人韓公 叔一 謂二 秦之敢 周一 絶二 而 韓一 伐二 者、 東周一 信二 也、 公何周地一
与二 質 使一 発二 楚上 之中 不下 、秦必楚一 疑二 、周一 信二 不三、是韓 伐甲 不乙也曰丙、
又秦一 謂二、韓彊周地一 与二 、将以周於 秦一 疑二 為三 也、周敢受天 不地 不人 曰間
令界 不 極。
といふに、「ソート」される。
然るに、
(七八)
① 一 二 三 四 五 六 七 八 九 十 ・・・・
② 上 中 下
③ 甲 乙 丙 丁 戊 己 庚 辛 壬 癸
④ 天 地 人 間 界 極
に於いて、
① を挟んで返る場合に、
② を用ゐて返り、
② を挟んで返る場合に、
③ を用ゐて返り、
③ を挟んで返る場合に、
④ を用ゐて返る。
といふ「ルール」は、
「きわめて、簡単」であり、
それ故、
⑮ 何不極 令界 人謂二 韓公叔一 曰丙 秦之敢絶二 周一 而伐二 韓一 者、信二 東周一也、
公何不下 与二 周地一 発二 質使一 之中 楚上 、秦必疑二 楚一 、不三 信二 周一 、是韓不乙
伐甲也、 又謂二 秦一 曰間 、韓彊与二 周地一 、将三 以疑二 周於秦一 也、周不人 敢不地
受天。
といふ「漢文」を、
⑮ 何ぞ人をして韓の公叔に謂ひて「秦の敢へて周を絶つて韓を伐たんとするは
東周を信ずればなり、公何ぞ周に地を与へ、質使を発して楚に之かしめざる、
秦必ず楚を疑ひ、周を信ぜざらん、是れ韓伐たれざらん、」と曰ひ、又秦に謂ひ
て「韓彊ひて周に地を与ふるは、将に以て周を秦に疑はしめんとするなり、周敢
へて受けずんばあらず」と曰は令めざる(これならわかる返り点 ― 入門から応
用まで ― 古田島洋介、九一頁)。
といふ「順番」で読むことは、比較的、「簡単」である。
然るに、
(七九)
⑮ 何不レ 令間 人謂二 韓公叔一 曰乙 秦之敢絶レ 周而伐レ 韓者、信二 東周一 也、公
何不下 与二 周地一 発二 質使一 之上レ 楚、秦必疑レ 楚、不レ 信レ 周、是韓不甲レ 伐也、
又謂レ 秦曰人 、韓彊与二 周地一 、将三 以疑二 周於秦一 也、周不地 敢不天レ 受。
といふ「漢文」を、
⑮ 何ぞ人をして韓の公叔に謂ひて「秦の敢へて周を絶つて韓を伐たんとするは
東周を信ずればなり、公何ぞ周に地を与へ、質使を発して楚に之かしめざる、
秦必ず楚を疑ひ、周を信ぜざらん、是れ韓伐たれざらん、」と曰ひ、又秦に謂ひ
て「韓彊ひて周に地を与ふるは、将に以て周を秦に疑はしめんとするなり、周敢
へて受けずんばあらず」と曰は令めざる(これならわかる返り点 ― 入門から応
用まで ― 古田島洋介、九一頁)。
といふ「順番」で読むことは、かなり、難しい。
いづれにせよ、
(八〇)
① レ
③ 上レ
④ 甲レ
⑤ 天レ
が、加はることより、
⑮ レ 間 二 一 乙 レ レ 二 一 下 二 一 二 一 上レ レ レ レ 甲レ
レ 人 二 一 三 二 一 地 天レ。
は、
⑮ 極 界 二 一 丙 二 一 二 一 二 一 下 二 一 二 一 中 上
二 一 三 二 一 乙 甲 二 一 間 二 一 三 二 一 人 地 天。
よりも、「見た目」自体が、「煩雑」である。
然るに、
(八一)
② 一 二 三 四 五 六 七 八 九 十 ・・・・
③ 上 中 下
④ 甲 乙 丙 丁 戊 己 庚 辛 壬 癸
⑤ 天 地 人 間 界 極
に於いて、
② を挟んで返る場合に、
③ を用ゐて返り、
③ を挟んで返る場合に、
④ を用ゐて返り、
④ を挟んで返る場合に、
⑤ を用ゐて返る。
といふ「ルール」に関しては、
⑮ レ 間 二 一 乙 レ レ 二 一 下 二 一 二 一 上レ レ レ レ 甲レ
レ 人 二 一 三 二 一 地 天レ。
⑮ 極 界 二 一 丙 二 一 二 一 二 一 下 二 一 二 一 中 上
二 一 三 二 一 乙 甲 二 一 間 二 一 三 二 一 人 地 天。
といふ、「二つ」に於いて、「共通」である。
然るに、
(八二)
現行の返り点法で最も厳格な性質を持つのがレ点の規定である。意識のうえで
は、ほとんど唯一の厳格な規定とまで考へておいてよいだらう。一見、レ点は印
象が軽く、最も容易な返り点に見える。しかし、学生たちの付ける誤った返り
点の大半が、このレ点に関する規定違反から生じてゐるのだ。規定それ自体は
簡素の極み、次のようなものである。
連続した二字の順序を転倒させる場合は、レ点を用ゐる。
(返り点を正しく打つために : 現行返り点法の要領、古田島洋介、CiNii 論文
PDF - オープンアクセス、明星大学研究紀要、二〇〇六年、4・5/23)。
従って、
(八三)
② 一 二 三 四 五 六 七 八 九 十 ・・・・
③ 上 中 下
④ 甲 乙 丙 丁 戊 己 庚 辛 壬 癸
⑤ 天 地 人 間 界 極
に於いて、
② を挟んで返る場合に、
③ を用ゐて返り、
③ を挟んで返る場合に、
④ を用ゐて返り、
④ を挟んで返る場合に、
⑤ を用ゐて返る。
といふ「基本」に対して、
① レ
が加はった「結果」として、
学生たちは、「誤った返り点」を、
付けてゐる。ことになる。
従って、
(八四)
最初は、例へば、
③ 不三 読二 漢文一 ⇒
③ 漢文を一 読ま二 不三。
⑦ 非四 不三 読二 書一 ⇒
⑦ 書を一 読ま二 不る三 非らず四。
⑧ 為三 人所二 欺一 ⇒
⑧ 人の欺く一 所と二 為る三。
⑨ 君子不丙 以下 其所三以 養二 人一 者上 害乙 人甲 ⇒
⑨ 君子は人を一 養ふ二 所三以の 者を上 以て下 人を甲 害せ乙 不丙。
⑩ 恐四 衆狙之不三 馴二 己一 ⇒
⑩ 衆狙の己に一 馴れ二 不るを三 恐る四。
⑪ 恐四 衆狙之不三 馴二 於己一 ⇒
⑪ 衆狙の於己に一 馴れ二 不るを三 恐る四。
⑫ 悪下 称二 悪一 者上 ⇒
⑫ 悪を一 称する二者を上 悪む下。
⑮ 知四 所三以 治二 人一 ⇒
⑮ 人を一 治める二所三以を 知る四。
⑯ 使人 籍誠不丙 以下 畜二 妻子一 憂中 飢寒上 乱乙 心甲 有二 銭財一 以済地 医薬天 ⇒
⑯ 籍誠に、 妻子を一 畜ひ二、 飢寒を上 憂ふる中 以て下 心を甲 乱さ乙 不丙、 銭財一
有り二て以て 医薬を天 済さ地 使む人。
⑰ 知戊 我 不三 羞二 小節一 而 恥丁 功名 不丙 顕乙 于天下甲也 ⇒
⑰ 我の 小節を一 羞ぢ二 不三し而 功名の 于天下に甲 顕はれ乙 恥づる丁 知れば戊也。
のやうに、
② 一 二 三 四 五 六 七 八 九 十 ・・・・
③ 上 中 下
④ 甲 乙 丙 丁 戊 己 庚 辛 壬 癸
⑤ 天 地 人
を用ゐて、
「ソート」を行ひ、
それが出来たら、
次に、
① レ点
を加へて、
① レ
② 一 二 三 四 五 六 七 八 九 十 ・・・・
③ 上 中 下
④ 甲 乙 丙 丁 戊 己 庚 辛 壬 癸
⑤ 天 地 人
とした場合に、
どうすべきであるかを、
確認すれば良い。やうに、思へる。
(八五)
① レ点
が無ければ、
③ 不三 読二 漢文一 ⇒
③ 漢文を一 読ま二 不三。
である。といふことが、
分かってゐるからこそ、
「連続した二字の順序を転倒させる場合は、レ点を用ゐる。」
といふ「ルール」に従へば、
③ 不三 読二 漢文一 ではなく、
③ 不レ. 読二 漢文一 である。
といふ、ことになる。
(八六)
① レ点
が無ければ、
⑪ 恐四 衆狙之不三 馴二 於己一⇒
⑪ 衆狙の己に一 馴れ二 不るを三 恐る四。
である。といふことが、
分かってゐるからこそ、
「連続した二字の順序を転倒させる場合は、レ点を用ゐる。」
といふ「ルール」に従へば、
⑪ 恐二 衆狙之不一レ 馴二 於己一=
⑪ 衆狙の己に馴れざるを恐る。
である。といふ、ことになる。
(八二)
① レ点
が無ければ、
⑨ 君子不丙 以下 其所三以 養二 人一 者上 害乙 人甲 ⇒
⑨ 君子は人を一 養ふ二 所三以の 者を上 以て下 人を甲 害せ乙 不丙。
であることが、
「理解」出来るからこそ、
⑨ 君子不乙 以下 其所二以 養一レ人 者上 害甲レ人 =
⑨ 君子は、其の人を養ふ所以の者を以て、人を害せず。
といふ「返り点」も、
「理解」出来る。ことになる。
以上に加へて、
(八八)
「無点」といふことも、指摘したい。
次に於ける、
「太字」は、「無点」である。
① 我高校生也
② 読二 漢文一
③ 不レ 読二 漢文一
④ 不三 訓二読 文一
⑤ 不三 訓二読 漢文一
⑥ 我 不三 常 読二 漢文一
⑦ 非レ .不レ .読レ .書
⑧ 為二 人所一レ 欺
⑨ 君子不乙 以下 其所二以 養一レ 人 者上 害甲レ人
⑩ 患三 人之不二 己知一
⑪ 恐二 衆狙之不一レ 馴レ 己
⑫ 恐二 衆狙之不一レ 馴二 於己一
⑬ 悪二 称レ 悪者一
⑭ 悪下 称二 人之悪一者上
⑮ 如下 揮二 快刀一 断中 乱麻上
⑯ 知三 所二以 治一レ 人
⑰ 使人 籍誠不乙 以下 畜二 妻子一 憂中 飢寒上 乱甲レ 心有二 銭財一 以済地 医薬天
⑱ 知下 我 不レ s羞二小節一 而 恥中 功名 不上レ s顕二 s于天下一也
s(也)・於・而・于 は、「置き字」と言って、「音」としては、読まない。
s蓋=何+不
s未=未+不
s等の、「再読文字」に関しては、
s字」としては、「一文字」であって、「意味」としては、「二語」である。
(八九)
「ソート(並び替へ)」の「対象」になるのは、
『「返り点」が付いた「漢字」と、「返り点」』であって、
『「返り点」が付いてゐない「漢字」』は、「ソート」の「対象」にはならない。
(九〇)
⑥ 我 不三 常 読二 漢文一 ⇒
⑥ 我 常 漢文一 読二 不三。
といふ「ソート」からすると、
⑥ 我 常 漢文一
⑥ 我 常文一A の下に、
⑥ 我 常 漢文一 読二
⑥ 我 常 漢文一ああ が在るやうに、見えるものの、
この場合、
「太字」は、「無点」であり、
「無点」は、「ソート」の「対象」ではないため、
⑥ 我 常 漢文一
⑥ 我 常文一A の下に、
⑥ 我 常 漢文一 読二
⑥ 我 常 漢文一ああ が在る。
従って
(九一)
⑥ 我 不三 常 読二 漢文一 ⇒
⑥ 我 常 漢文一 読二 不三 =
⑥ 我 常には、漢文を読ま不。
といふ「ソート」の場合は、
⑥ 不三 読二 文一
に於いて、
「ソート」が行はれ、
⑥ 我 常 漢
に於いて、
「ソート」が行はれなかった「結果」として、
⑥ 我 常 漢
の方が、
⑥ 我 常 漢文一 読二 不三
よりも先に、読まれる。ことになる。
(九二)
「結論」として、
① レ
が、
連続した二字の順序を転倒させる場合に用ゐられる際の、
② 一 二 三 四 五 六 七 八 九 十 ・・・・
③ 上 中 下
④ 甲 乙 丙 丁 戊 己 庚 辛 壬 癸
⑤ 天 地 人
に対する、「略号」であるならば、
例へば、
⑨ 君子不乙 以下 其所二以 養一レ人 者上 害甲レ人 =
⑨ 君子は、其の人を養ふ所以の者を以て、人を害せず。
といふ「返り点」は、
⑨ 君子不丙 以下 其所三以 養二 人一 者上 害乙 人甲 ⇒
⑨ 君子は人を一 養ふ二 所三以の 者を上 以て下 人を甲 害せ乙 不丙。
⑨ 丙 下 三 ニ 一 上 乙 甲 ⇒
⑨ 一 ニ 三 上 下 甲 乙 丙 。
といふ「ソート」として、「理解」出来る。
然るに、
(九三)
① レ
は、
連続した二字の順序を転倒させる場合に用ゐられる際の、
② 一 二 三 四 五 六 七 八 九 十 ・・・・
③ 上 中 下
④ 甲 乙 丙 丁 戊 己 庚 辛 壬 癸
⑤ 天 地 人
に対する、「略号」であるべきである。
とされることは、多分、ほとんど、無い。
(九四)
① レ
が、
連続した二字の順序を転倒させる場合に用ゐられる際の、
② 一 二 三 四 五 六 七 八 九 十 ・・・・
③ 上 中 下
④ 甲 乙 丙 丁 戊 己 庚 辛 壬 癸
⑤ 天 地 人
に対する、「略号」である。
とするならば、
「亜米利加合衆国」に対する、
「米国」のやうに、
「略号」の方が、
「簡単」であるべきであるが、
⑧ 為二 人所一レ 欺
⑨ 君子不乙 以下 其所二以 養一レ 人 者上 害甲レ人
⑪ 恐二 衆狙之不一レ 馴二 於己一
⑮ 知三 所二以 治一レ 人
⑯ 使人 籍誠不乙 以下 畜二 妻子一 憂中 飢寒上 乱甲レ 心有二 銭財一 以済地 医薬天
⑰ 知下 我 不レ 羞二 小節一 而 恥中 功名 不上レ 顕二 于天下一也
等は、「簡単」には、なってゐない。
(九五)
③ 不レ 読二 漢文一
④ 不三 訓二読 文一
⑤ 不三 訓二読 漢文一
ではなく、
③ 不レ 読二 漢文一
④ 不レ 訓二読 文一
⑤ 不レ 訓二読 漢文一
であっても、良いはずであり、
④ 不レ 訓二読 文一
⑤ 不レ 訓二読 漢文一
が、「誤り」である「理由」が、判らない。
平成二五年一二月二一日、毛利太。
(九六)
ブロガー(kannbnn.blogspot.com)の、
『返り点に対する「括弧」の用法』
へ飛ぶ場合は、次をクリックして下さい。
と書いたのは、
平成二五年〇七月一六日、です。が、
『ブロガー(kannbnn.blogspot.com)』では、
(01)
以〔畜(妻子)憂(飢寒)〕
五〔二(#一)四(#三)〕
(02)
以〔畜(妻子)憂(飢寒)〕乱(本心)
五〔二(#一)四(#三)〕七(#六)
(03)
不[以〔畜(妻子)憂(飢寒)〕乱(本心)]
八[五〔二(#一)四(#三)〕七(#六)]
(04)
不[以〔畜(妻子)憂(飢寒)〕乱(本心)]有(銭財)
八[五〔二(#一)四(#三)〕七(#六)]十(#九)
(05)
不[以〔畜(妻子)憂(飢寒)〕乱(本心)]有(銭財)以 済(医薬)
八[五〔二(#一)四(#三)〕七(#六)]十(#九)#十二(#十一)
(06)
s使s{籍誠不[以〔畜(妻子)憂(飢寒)〕乱(本心)]有(銭財)以 済(医薬)}
十三{##八[五〔二(#一)四(#三)〕七(#六)]十(#九)#十二(#十一)}
(07)
使{籍誠不[以〔畜(妻子)憂(飢寒)〕乱(本心)]有(銭財)以済(医薬)}
人{##丙[下〔二(#一)四(#上)〕乙(#甲)]二(#一)#地(#天)}
といふ「順」で、
① レ
② 一 二 三 四 五 ・・・・・
③ 上 中 下
④ 甲 乙 丙 丁 戊 ・・・・・
⑤ 天 地 人
に対する、
① ( )
② 〔 〕
③ [ ]
④ { }
に対する「括弧」を、説明してゐます。
然るに、
(九七)
ただ上・中・下は三つしかないので、四つ以上一・二点をはさんで、下から返読し
なければならない時には、上・中・下をはぶき、甲・乙・丙・丁・戊点を用いる。そ
れから、一・二点、上・中・下点、甲・乙・丙点を用いても、まだこれらをはさんで
下から上に返読するときには、天・地点、または天・地・人点を用いる。しかしこ
んな文章にであうことは初歩の学習にはないから、ここでは引用を省略してお
く(中西清、初歩の漢文、1960年、八頁)。
(九八)
⑭ 君子不乙以下 其所二以 養一レ 人 者上 害甲レ 人
から、
一レ 甲レ
を除くと、
⑭ 君子不丙以下 其所三以 養二 人一 者上 害乙 人甲
(九九)
この時、慣れてしまふと、
⑭ 君子不丙以下 其所三以 養二 人一 者上 害乙 人甲
⑭ 丙 下 三 二 一 上 乙 甲
は、
白白白白( )
白白白〔白白si〕
白白[白白白白si]
白白白白白白白白( )
白{白白白白白白白白si}
と、読めるので、
⑭ 君子不乙以下 其所二以 養一レ 人 者上 害甲レ人
の「括弧」は、
⑭ 君子不{以[其所‐以〔養(人)〕者]害(人)}⇒
⑭ 君子{[其〔(人)養〕所‐以者]以(人)害}不=
⑭ 君子は其の人を養ふ所以の者を以て人を害せず。
(〇〇)
詳しくは、
返り点に対する「括弧」の用法3(HP)。
を、お読みください。
平成二六年〇四月二六日、毛利太(onomameus)。
① 最初に、戻る場合は、ここをクリック。
② 結論へ、飛ぶ場合は、ここをクリック。
返り点に対する「括弧」の用法3(HP)。
(〇一)
( )
〔 〕
[ ]
{ }
〈 〉
を「括弧」とし、
(
〔
[
{
〈
を「括 」とし、
)
〕
]
}
〉
を「 弧」とする。
(〇二)
A(B)0
A〔B〕0
A[B]0
A{B}0
A〈B〉0
に於いて、
Aの位置を、「括の直上」とし、
Bの位置を、「括弧の中」とし、
0の位置を、「弧の直下」する。
従って、
(〇三)
読む(漢文を)
に於いて、
「括弧の中」を、「先に読む」ことは、
(漢文を)読む
を、「上から下に読む」ことに、等しい。
従って、
(〇一)~(〇三)により、
(〇四)
読二漢文一=二漢文を一読む。
に対して、
読(漢文)=(漢文を)読む。
と読むことは、
「括の直上」を、「弧の直下」に置いて、
「上から下に読む」ことに、等しい。
然るに、
(〇五)
①訓読(漢文)=(漢文を)訓読す。
②我読(漢文)=我(漢文を)読む。
③常読(漢文)=常に(漢文を)読む。
に於いて、
①訓読漢文=白訓読(+漢文)=白白白動詞+目的語。
②我読漢文=我+読(+漢文)=主語+動詞+目的語。
③常読漢文=常+読(+漢文)=副詞+動詞+目的語。
従って、
(〇一)~(〇五)により、
(〇六)
「括の直上」とは、
「括の直上の一語」であって、即ち、
①訓読漢文=白訓読(+漢文)=白白白動詞+目的語。
②我読漢文=我+読(+漢文)=主語+動詞+目的語。
③常読漢文=常+読(+漢文)=副詞+動詞+目的語。
であれば、
①訓読す=「括の直上の一語」
②白読む=「括の直上の一語」
③白読む=「括の直上の一語」
といふことになる。
注:
白sたとえば「智能を啓発す」というようなとき、
白白白白ス白白ヲ
白「啓二発 智能一。」というふうにする。ハイフォンはなくてもかまわない。
白(漢文法基礎、二畳庵主人、昭和五九年、三一頁)
白s従って、
白sたとえば「漢文を訓読す」というようなとき、
白白白白ス白白ヲ
白「訓二読 漢文一。」とするが、ハイフォンは書かずに、
白白白白ス白白ヲ
白「訓二読 漢文一。」としても、かまわない。
然るに、
(〇七)
④蓋=何+不
であるため、
④蓋読漢文=何+不+読+漢文=
④何んぞ(漢文を)読ま・ざる
注:
s「ざる」=「ずの、連体形」で、「係り結び」。
s「盍=蓋」は、「再読文字」。
従って、
(〇五)(〇七)により、
(〇八)
②訓読漢文=訓読+漢文=白白白白白白白白白動詞+目的語。
④蓋読漢文=何+不+読+漢文=副詞+否定+動詞+目的語。
従って、
(〇九)
②訓読=動詞。
は、「二字」で、「一語」であるが、
④蓋読=副詞+否定+動詞。
は、「二字」で、「三語」である。
然るに、
(一〇)
④蓋白白〔読(漢文)〕=
④何+不〔読(漢文)〕=
④何んぞ漢文を読まざる。
であるため、
読(白の「読」は、「括の直上の一語」。
不〔白の「不」も、「括の直上の一語」。
従って、
(一一)
「括の直上」を、「弧の直下」に置くならば、
④蓋白〔読(漢文)〕=
④何不〔読(漢文)〕⇒
④何〔(漢文)読〕不
従って、
(一二)
④蓋白〔読(漢文)〕⇒
④何〔(漢文)読〕不=
④何ぞ〔(漢文を)読ま〕不る
従って、
(〇一)~(一二)により、
(一三)
⑤如〔揮(快刀)断(乱麻)〕⇒
⑤〔(快刀)揮(乱麻)断〕如=
⑤〔(快刀を)揮って(乱麻を)断つが〕如し
従って、
(一四)
⑤如〔揮(快刀)断(乱麻)〕=
⑤如下揮二快刀一断中乱麻上=
⑤快刀を揮って乱麻を断つが如し。
然るに、
(一五)
0+1+2+3=1+2+3
1+2+3+0=1+2+3
従って、
(一六)
0は、有っても無いし、無くても有る。
従って、
(一四)(一六)により、
(一七)
⑤如下揮二快刀一断中乱麻上=
⑤快刀を揮って乱麻を断つが如し。
は、
⑤如下揮二快刀一断二乱麻一0上=
⑤快刀を揮って乱麻を断つ0が如し=
⑤快刀を揮って乱麻を断つ白が如し=
⑤快刀を揮って乱麻を断つが如し。
とすることが、出来る。
従って、
(一四)(一七)により、
(一八)
⑤如下揮二快刀一断中乱麻上白=
⑤如下揮二快刀一断二乱麻一上=
⑤如〔揮(快刀)断(乱麻)〕=
⑤快刀を揮って乱麻を断つが如し。
然るに、
(一九)
五=下白 四=中白 三=上
とすると、
⑤如五揮二快刀一断四乱麻三=
⑤如下揮二快刀一断中乱麻上=
⑤快刀を揮って乱麻を断つが如し。
従って、
(一八)(一九)により、
(二〇)
⑤如五揮二快刀一断四乱麻三白=
⑤如下揮二快刀一断中乱麻上白=
⑤如下揮二快刀一断二乱麻一上=
⑤如〔揮(快刀)断(乱麻)〕=
⑤快刀を揮って乱麻を断つが如し。
然るに、
(二一)
⑤如五揮二快断四刀一乱麻三=
⑤如下揮二快断中刀一乱麻上=
⑤如[揮(快断〔刀)乱麻〕]⇒
⑤[(快〔刀)揮乱麻〕断]如
の場合も、「返り点」と、「括弧」に従ふ限り、
⑤快刀を揮って乱麻を断つが如し。
といふ風に、読まざるを、得ない。
然るに、
(二二)
(3)上中下点(上・下、上・中・下)
レ点・一二点だけで示しきれない場合。必ず一二点をまたいで返る場合に用い
る(数学の式における(白)が一二点で、{白}が上中下点に相当するものと考え
ると分かりやすい)。(原田種成、私の漢文講義、一九九五年、四三頁)
従って、
(二三)
中を、二・一で、またいでゐるため、
⑤如下揮二快断中刀一乱麻上=
⑤如五揮二快断四刀一乱麻三=
⑤快刀を揮って乱麻を断つが如し。
という「返り点」は、有り得ないし、
( 〔 )のやうに、
(白白)の中に、〔 が有るため、
⑤如[揮(快断〔刀)乱麻〕]⇒
⑤[(快〔刀)揮乱麻〕断]如=
⑤快刀を揮って乱麻を断つが如し。
という「括弧」も、有り得ない。
従って、
(二四)
実際には、
⑤如5揮2快断4刀1乱麻3=
⑤如下揮二快断中刀一乱麻上=
⑤如[揮(快断〔刀)乱麻〕]⇒
⑤[(快〔刀)揮乱麻〕断]如
といふ
⑤「番号」と、
⑤「返点」と、
⑤「括弧」は、有り得ない。
従って、
(二〇)(二四)により、
(二五)
⑤如五揮二快刀一断四乱麻三白=
⑤如下揮二快刀一断中乱麻上白=
⑤如下揮二快刀一断二乱麻一上=
⑤如〔揮(快刀)断(乱麻)〕=
⑤快刀を揮って乱麻を断つが如し。
に対して、
⑤如五揮二快断四刀一乱麻三=
⑤如下揮二快断中刀一乱麻上=
⑤如[揮(快断〔刀)乱麻〕]⇒
⑤[(快〔刀)揮乱麻〕断]如=
⑤快刀を揮って乱麻を断つが如し。
は、有り得ないし、固より、
快断刀=快刀
と、読める、はずが無い。
従って、
(二五)により、
(二六)
「返り点」と「括弧」は、
五白二白一白四白三
といふ「順番」を、
一白二白三白四白五
といふ「順番」に、「変換」出来る一方で、
五白二白四白一白三
といふ「順番」は、
一白二白三白四白五
といふ「順番」に、「変換」出来ない。といふことになる。
然るに、
(二七)
「注目」して欲しい「番号」を、「算用数字」にすると、
5白二白一白4白三
五白2白四白1白三
然るに、
(二八)
⑤如五揮2快断四刀1乱麻三=
⑤如[揮(快断〔刀)乱麻〕]⇒
⑤[(快〔刀)揮乱麻〕断]如=
⑤快刀を揮って乱麻を断つが如し。
に対して、
例へば、
⑫WHO2ARE三YOU1=
⑫WHO(ARE〔YOU)〕⇒
⑫(〔YOU)WHO〕ARE=
⑫(〔あなたは)誰〕です・か。
という「英語(WH移動)」も、
「返り点」と「括弧」で、表はすことは、出来ない。
すなはち、
2白三白1
といふ「返り点」も、
(白〔白)〕
といふ「括弧」も、有り得ない。
従って、
(二七)(二八)により、
(二九)
2白四白1
と、
2白三白1
といふ「番号」は、
「返り点」と「括弧」で、表はすことは、出来ない。
然るに、
(三〇)
( M=2 )&( N=1 )⇒{ M=N+1 }
に於いて、
2 は、
1 よりも、「大きい」。
従って、
(三一)
2白四白1
と、
2白三白1
といふ「番号」は、
「返り点」と、「括弧」では、表すことが出来ない。
といふことは、
{ M=N+1 }&( N=1 )
である際に、
M白と白N白の間に、白Mよりも、「大きい番号(三、四)」が有る。
ならば、その場合の「語順」は、
「返り点」と「括弧」で、表はすことは、出来ない。
といふことを、意味してゐる 。
従って、
(三二)
( M=2 )&( N=1 )
以外の場合も、さうであるならば、
{ M=N+1 }である際に、
M白と白N白の間に、白Mよりも、「大きい番号」が有る。
ならば、その場合の「語順」は、
「返り点」と「括弧」で、表はすことは、出来ない。
といふことを、意味してゐる。
従って、
(三三)
「返り点」と「括弧」で表はすことが、出来る。
のであれば、
M白と白N白の間に、白Mよりも、「大きい番号」は無い。
といふことになる。
然るに、
(三四)
⑥不レ恐レ馴=
⑥不三恐二馴一=
⑥不下恐二馴一上=
⑥不〔恐(馴)〕=
⑥馴るるを恐れず。
⑦恐二衆狙之不一レ 馴=
⑦恐三衆狙之不 二白馴一=
⑦恐下衆狙之不 二白馴一上=
⑦恐〔衆狙之之不(馴)〕=
⑦衆狙の馴れざるを恐る。
⑧恐二衆狙之不一レ 馴二於己一=
⑧恐四衆狙之不 三白馴二於己一=
⑧恐乙衆狙之不 下白馴二於己一上甲=
⑧恐[衆狙之之不〔馴(於己)〕]=
⑧衆狙の己に馴れざるを恐る。
⑨思二往従レ隣借一=
⑨思四往従二隣一借三=
⑨思下往従二隣一借上=
⑨思〔往従(隣)借〕=
⑨往きて隣従り借ら(他ラ四・未然)むと思ふ。
⑤如下揮二快刀一断中乱麻上白=
⑤如五揮二快刀一断四乱麻三白=
⑤如下揮二快刀一断二乱麻一上=
⑤如〔揮(快刀)断(乱麻)〕=
⑤快刀を揮って乱麻を断つが如し。
等の場合は、確かに、
M=N+1
である際に、
M白と白N白の間に、
M白よりも、「大きな番号」は、無い。
加へて、
(三五)
⑩未八嘗有七不五可四対二人一言三者六耳
⑩未下嘗有中不レ可二対レ 人iiii言一者上耳=
⑩未丙嘗有乙不下可中対二人一言上者甲耳=
⑩未宙嘗有地不乙可下対二人一言上甲者天宇耳=
⑩未〈嘗有{ 不[可〔対(人)言〕] 者}〉耳=
⑩未だ嘗て人に対して言ふ可から不る者有ら不るのみ。
注:「未=未+不」とする。
の場合、
「宇・宙」などといふ、「返り点」は、実際には、無いものの、
⑩八白七白五白四白二白一白三白六
に於いて、
M=八白と白N=七白の間には、
「番号」は無い。
M=七白と白N=六白の間には、
五白四白二白一白三
が在って、これらは全て、
M=七白よりも、小さい。
M=五白と白N=四白の間には、
「番号」は無い。
M=四白と白N=三白の間には、
二白と白一
が在って、これらは全て、
M=四白よりも、小さい。
M=二白と白N=一白の間には、
「番号」は無い。
加へて、
(三六)
⑪使一三籍誠不八以五畜二妻子一憂四飢寒三乱七心六有一〇銭財九以済一二医薬一一
⑪使人籍誠不乙以下畜二妻子一憂中飢寒上乱甲レ心白有二銭財一以済地 s 医薬天=
⑪使人籍誠不丙以下畜二妻子一憂中飢寒上乱乙 心甲 有二銭財一以済地白 医薬天=
⑪使地籍誠不乙以下畜二妻子一憂二飢寒一上乱二心一甲 有二銭財一以済二医薬一天=
⑪使{籍誠不[以〔 畜(妻子)憂(飢寒)〕 乱(心)]有 (銭財)以済(医薬)}=
⑪籍をして誠に妻子を畜ひ飢寒を憂ふるを以て心を乱さ不銭財有りて以て
医薬を済さ使む。
の場合も、
人={白 =一三
と、
地=( }=一二
の間に在るのは、上から順に、
八白 五白 二白 一白 四白 三白 七白 六白 一〇白 九白
であって、これらは、全て、
一三白よりも、小さい。
一二白と白一一白の間に在るのは、「漢字」だけで、「番号」は無い。
一〇白と白九白白の間に在るのは、「漢字」だけで、「番号」は無い。
八白と白七白の間に在るのは、上から順に、
五白 二白 一白 四白 三白
であって、これらは、全て、
八白よりも、小さい。
七白と白六白の間に在るのは、「漢字」だけで、「番号」は無い。
五白と白四白の間に在るのは、上から順に、
二白 一白
であって、これらは、全て、
五白よりも、小さい。
四白と白三白の間に在るのは、「漢字」だけで、「番号」は無い。
二白と白一白の間に在るのは、「漢字」だけで、「番号」は無い。
従って、
(三七)
M=N+1
である際に、
M白と白N白の間に、
M白よりも、「大きな番号」は、無い。
といふ「条件」を、
『条件(三三)』と呼ぶならば、
⑤如五揮二快刀一断四乱麻三白
⑤如下揮二快刀一断中乱麻上白
⑤如〔揮(快刀)断(乱麻)〕
⑥不三恐二馴一
⑥不レ恐レ馴
⑥不〔恐(馴)〕
⑦恐三衆狙之不 二白馴一
⑦恐二衆狙之不一レ 馴
⑦恐〔衆狙之之不(馴)〕
⑧恐四衆狙之不 三白馴二於己一
⑧恐二衆狙之不一レ 馴二於己一
⑧恐[衆狙之之不〔馴(於己)〕]
⑨思四往従二隣一借三
⑨思二往従レ隣借一
⑨思〔往従(隣)借〕
⑩未八嘗有七不五可四対二人一言三者六耳
⑩未下嘗有中不レ可二対レ 人iiii言一者上耳
⑩未〈嘗有{ 不[可〔対(人)言〕] 者}〉耳
⑪使一三籍誠不八以五畜二妻子一憂四飢寒三乱七心六有一〇銭財九以済一二医薬一一
⑪使人籍誠不乙以下畜二妻子一憂中飢寒上乱甲レ心白有二銭財一以済地 s 医薬天
⑪使{籍誠不[以〔 畜(妻子)憂(飢寒)〕 乱(心)]有 (銭財)以済(医薬)}
に於ける、
⑤ 五 二 一 四 三
⑤ 五 二 一
⑥ 三 二 一
⑦ 三 二 一
⑧ 四 三 二 一
⑨ 四 二 一 三
⑨ 四 二 一
⑩ 八 七 五 四 二 一 三 六
⑩ 八 七 五 四 二 一 三
⑩ 八 七 五 四 二 一
⑪ 一三 八 五 二 一 四 三 七 六 一〇 九 一二 一一
⑪ 一三 八 五 二 一 四 三 七 六 一〇 九
⑪ 一三 八 五 二 一 四 三
⑪ 一三 八 五 二 一
等は、全て、『条件(三三)』を、満たしてゐる。
然るに、
(三八)
s①レ(レ点・カリガネ点)・・・・・一字から一字に返る符号。
s②一・二・三・・・
s③上・中・下
s④甲・乙・丙・・・
s⑤天・地・人
②のついた語句をなかに挟んで返る場合に、
③を用い、
②・③のついた語句をなかに挟んで返る場合に、
④を用い、
②・③・④のついた語句をなかに挟んで返る場合に、
⑤を用いる。
(中村幸弘・杉本完治、漢文文型訓読の語法、二〇一二年、二五・六頁)。
然るに、
(三九)
⑥不レ恐レ馴
⑦恐二衆狙之不一レ 馴
⑧恐二衆狙之不一レ 馴二於己一
⑨思二往従レ隣借一
⑩未下嘗有中不レ可二対レ 人iiii言一者上耳
⑪使人籍誠不乙以下畜二妻子一憂中飢寒上乱甲レ心有二銭財一以済地医薬天
に関しては、
⑥不三恐二馴一
⑦恐三衆狙之不 二白馴一
⑧恐四衆狙之不 三白馴二於己一
⑨思下往従二隣一借上
⑩未丙嘗有乙不下可中対二人一言上者甲耳
⑪使人籍誠不丙以下畜二妻子一憂中飢寒上乱乙心甲有二銭財一以済地医薬天
であるため、
「レ点」を、
「レ点以外」に、
「置き換へ」へても、
⑥ 三 二 一
⑦ 三 二 一
⑧ 四 三 二 一
⑨ 四 二 一 三
⑨ 四 二 一
⑩ 八 七 五 四 二 一 三 六
⑩ 八 七 五 四 二 一 三
⑩ 八 七 五 四 二 一
⑪ 一三 八 五 二 一 四 三 七 六 一〇 九 一二 一一
⑪ 一三 八 五 二 一 四 三 七 六 一〇 九
⑪ 一三 八 五 二 一 四 三
⑪ 一三 八 五 二 一
といふ「語順」自体は、「不変」である。
従って、
(三八)(三九)により、
(四〇)
「返り点」に於ける、
『条件(三三)』の「成否」を、確認する際には、
siレ(レ点・カリガネ点)・・・・・一字から一字に返る符号。
sを、除いて、
s①一・二・三・・・
s②上・中・下
s③甲・乙・丙・・・
s④天・地・人
①のついた語句をなかに挟んで返る場合に、
②を用い、
①・②のついた語句をなかに挟んで返る場合に、
③を用い、
①・②・③のついた語句をなかに挟んで返る場合に、
④を用いる。
といふ「規則」を、確認すればよい。ことになる。
然るに、
(四一)
①のついた語句をなかに挟んで返る場合に、
②を用いる。が故に、
例へば、
二 レ レ 一⇒
下 二 一 二 一 上=
六 二 一 四 三 五
の場合であれば、
六 二 一 四 三 五
六 二 一 四 三
であるため、
『条件(三三)』を、満たしてゐる。
(四二)
同様に、
①のついた語句をなかに挟んで返る場合に、
②を用いる。が故に、
例へば、
下 三 二 一 中 上=
七 三 二 一 六 五
であって、それ故、
七 三 二 一 六 五
七 三 二 一 六 五
に於いても、
『条件(三三)』を、満たしてゐる。
(四三)
①・②のついた語句をなかに挟んで返る場合に、
③を用いる。が故に、
例へば、
丙 下 二 一 中 上 乙 二 一 甲=
十 五 二 一 四 三 九 七 六 八
であって、それ故、
十 五 二 一 四 三 九 七 六 八
十 五 二 一 四 三 九 七 六
十 五 二 一
に於いても、
『条件(三三)』を、満たしてゐる。
(四四)
①・②のついた語句をなかに挟んで返る場合に、
③を用い、
①・②・③のついた語句をなかに挟んで返る場合に、
④を用いる。以上、
例へば、
地白 丙 下 二 一 中 上ii 乙 二 一 甲ss 三 ss二ssi 一ss 天=
一五 一〇 五 二 一 四 三 九 七 六 八 一三 一二 一一 一四
であって、それ故、
一五 一〇 五 二 一 四 三 九 七 六 八 一三 一二 一一 一四
一五 一〇 五 二 一 四 三 九 七 六 八 一三 一二 一一 一四
一五 一〇 五 二 一 四 三 九 七 六
一五 一〇 五 二 一
に於いても、
『条件(三三)』を、満たしてゐる。
従って、
(三四)~(四四)により、
(四五)
「結論」として、
s①一・二・三・・・
s②上・中・下
s③甲・乙・丙・・・
s④天・地・人
①のついた語句をなかに挟んで返る場合に、
②を用い、
①・②のついた語句をなかに挟んで返る場合に、
③を用い、
①・②・③のついた語句をなかに挟んで返る場合に、
④を用いる。
といふ、
『規則』は、
「偶然」ではなく、
「仕組み」として、
『条件(三三)』を、満たしてゐる。
従って、
(四六)
s①レ(レ点・カリガネ点)は、無数。
s②一・二・三・・・は、無数。
s④甲・乙・丙・・・は、十個。
sはともかく、
s③上・中・下
s⑤天・地・人
では、「返り点」が、足りない。
といふ場合を、除く限り、
「返り点」が付かない。
にも拘わらず、
『条件(三三)』を、満たしてゐる。
といふことは、有り得ない。
然るに、
(四七)
s①(白)
s②〔白〕
s③[白]
s④{白}
s⑤〈白〉
といふ「順番」で、「括弧」が、用ゐられ、尚且つ、
⑤の中には、一つ以上の、④が入ってゐて、
④の中には、一つ以上の、③が入ってゐて、
③の中には、一つ以上の、②が入ってゐて、
②の中には、一つ以上の、①が入ってゐて、
①は、②③④⑤の中に、入ることが出来、
②は、②③④⑤の中に、入ることが出来、
③は、②③④⑤の中に、入ることが出来、
④は、②③④⑤の中に、入ることが出来る。
といふ「条件」を、
『条件(四七)』とするならば、
次の「括弧」は、
『条件(四七)』を満たしてゐて、尚且つ、
『条件(三三)』を満たしてゐる。
① □10〈□8{□6[□4〔□2(□1)
② □10〈□8{□6[□4〔□2(□1)□3〕
③ □10〈□8{□6[□4〔□2(□1)□3〕□5]
④ □10〈□8{□6[□4〔□2(□1)□3〕□5]□7}
⑤ □10〈□8{□6[□4〔□2(□1)□3〕□5]□7}□9〉⇒
⑤ □〈□{□[□〔□(□1)2□3〕4□5]6□7}8□9〉10
加へて、
(四八)
① □10〈□8{□6[□4〔□2(□1)
② □10〈□8{□6[□3〔□2(□1)〕
③ □10〈□8{□4[□3〔□2(□1)〕 ]
④ □10〈□5{□4[□3〔□2(□1)〕 ] }
⑤ □6〈□5{□4[□3〔□2(□1)〕 ] }〉⇒
⑤ □〈□{□[□〔□(□1)2〕3 ] 4}5〉6
の場合も、
『条件(四七)』を満たしてゐて、尚且つ、
(三三)
M=N+1 と、
N の間に、
M よりも、「大きい番号」は無い。
といふ、
『条件(三三)』を満たしてゐる。
然るに、
(四九)
例へば、
③ D O E S4 S H E L I V E3 I N2 T O K Y O1? ⇒
③ D O E S[ S H E L I V E〔 I N( T O K Y O)〕]? ⇒
③ [ S H E 〔 ( T O K Y O)I N〕L I V E]D O E S? =
③[彼女は〔(東京)に〕]住んでいる]か。
の場合が、
③ 4 3 2 1
③ [ 〔 ( )〕]
であるのに、対して、
② W H E R E2 D O E S4 S H E1 L I V E3? ⇒
② W H E R E( D O E S〔 S H E) L I VE 〕? ⇒
② (〔 S H E)W H E R E L I V E〕D O E S? =
② (〔 彼女は)何処に 住んでいる〕か。
のやうな、「WH移動」の場合は、
② 2 4 1 3
② ( 〔 ) 〕
② 二 下 一 上
であるため、
『条件(三三)』と、
『条件(四七)』とを、満たしてゐない。
すなはち、
(五〇)
② 2(□1)3
に於いて、
□=□ ならば、
② 2(□1)3 ⇒
② (□1)23 =
② □ 1 2 3
であるのに対して、
② 2(□1)3
の □に、
のi 4を、代入すると、
② 2(□1)3 =
② 2(4〔1)3〕 ⇒
② (〔1)2i3〕4=
② 1 2 3 4
のやうに、なるため、
『条件(三三)』と、
『条件(四七)』とを、満たしてゐない。ものの、
かうした「事態」を、『不都合(四九)』と、呼ぶことにする。
然るに、
(五一)
① □10〈□8{□6[□4〔□2(□1)
② □10〈□8{□6[□4〔□2(□1)□3〕
③ □10〈□8{□6[□4〔□2(□1)□3〕□5]
④ □10〈□8{□6[□4〔□2(□1)□3〕□5]□7}
⑤ □10〈□8{□6[□4〔□2(□1)□3〕□5]□7}□9〉⇒
⑤ □〈□{□[□〔□(□1)2□3〕4□5]6□7}8□9〉10
に於ける、
② □10〈□8{□6[□4〔□2(□1)□3〕
で見た場合、
② □10〈□8{□6[□5[□2(3〔1)〕□4]
② □10〈□8{□6[□4〔5[2(□1)□3〕]
② □10〈□8{□6[□4〔□2(5[1)□3〕]
② □10〈□8{□6[□4〔□2(□1)5[3〕]
のやうな、
『不都合(四九)』を避けるためには、
② □10〈□8{□6[□4〔□2(□1)□3〕
のやうに、
② □10〈□8{□6[□4〔□2(□1)□3
② □10〈□8{□6[□4〔□2(□1
といふ「順番」で、
『条件(三三)』を満たす必要が有り、
② □10〈□8{□6[□4〔□2(□1)□3
② □10〈□8{□6[□4〔□2(□1
といふ「順番」で、
『条件(三三)』を満たすならば、
その時に限って、
② □10〈□8{□6[□4〔□2(□1)□3〕
のやうに、
② □10〈□8{□6[□4〔□2(□1)□3〕
といふ「括弧」で、
『条件(四七)』を満たしてゐる。
然るに、
(五二)
このことは、
② □10〈□8{□6[□4〔□2(□1)□3〕
② □10〈□8{□6[□5[□2(3〔1)〕□4]
② □10〈□8{□6[□4〔5[2(□1)□3〕]
② □10〈□8{□6[□4〔□2(5[1)□3〕]
② □10〈□8{□6[□4〔□2(□1)5[3〕]
といふ「集合」に於いて、
『条件(三三)』を満たすならば、
『条件(四七)』を満たしてゐて、
『条件(三三)』を満たしてゐないならば、
『条件(四七)』を満たしてゐない。
といふことを、意味してゐる。
然るに、
(五三)
このことは、
s①(白)=二白一
s②〔白〕=下白上
に於いて、
『条件(三三)』を満たすならば、
『条件(四七)』を満たしてゐて、
『条件(四七)』を満たすならば、
『条件(三三)』を満たしてゐる。
といふことを、意味してゐる。
白A ならば B であり、B ならば A である。⇔
白A ならば B であり、A でないならば B でない。⇔
白A と B は、等しい。⇔
白B と A は、等しい。⇔
白『A と B の、どちらか一方だけが「真である」』といふことは、無い。⇔
白『二つとも「真である」か、二つとも「偽である」かの、いづれかである。』
然るに、
(五四)
このことは、一々、確認しないものの、
s①(白)=二白一
s②〔白〕=下白上
s③[白]=乙白甲
s④{白}=地白天
s⑤〈白〉=宙白宇
に於いても、さうである。
従って、
(五五)
例へば、
③ □12[□6〔□2(□1)□4(□3)5〕10〔□8(□7)□9〕□11] ⇒
③ □[□〔□(□1)2□(□3)45〕6〔□(□7)8□9〕10□11]12=
③ □ □ □ □ 1 2 □ □ 3 4 5 6 □ □ 7 8 □ 9 10 □ 11 12
⑤ □14〈□12{□2(□1)10[□8〔□4(□3)□6(□5)7〕9]□11}□13〉⇒
⑤ □〈□{□(□1)2[□〔□(□3)4□(□5)67〕89]10□11}12□13〉14=
⑤ □ □ □ □ 1 2 □ □ □ 3 4 □ □ 5 6 7 8 9 10 □ 11 12 □ 13 14
であるが故に、
③ [ 〔 ( ) ( ) 〕 〔 ( ) 〕 ]
⑤ 〈 { ( ) [ 〔 ( ) ( ) 〕 ] } 〉
といふ「括弧」は、
『条件(四七)』を満たしてゐて、
一二 六 二 一 四 三 五 一〇 八 七 九 一一
一一 六 二 一 四 三 五 一〇 八 七
一一 六 二 一 四 三
のやうに、
『条件(三三)』を満たしてゐる。
従って、
(五六)
例へば、
③ □11[□6〔□2(□1)□4(□3)5〕10〔□8(□7)□9〕] ⇒
③ □[□〔□(□1)2□(□3)45〕6〔□(□7)8□9〕10]11=
③ □ □ □ □ 1 2 □ □ 3 4 5 6 □ □ 7 8 □ 9 10 11
に於いて、
③ [ 〔 ( ) ( ) 〕 〔 ( ) 〕]
といふ「括弧」も、
『条件(四七)』を満たしてゐて、
一一 六 二 一 四 三 五 一〇 八 七 九
一一 六 二 一 四 三 五 一〇 八 七
一一 六 二 一 四 三
のやうに、
『条件(三三)』を満たしてゐる。
従って、
(五七)
③ □12[□6〔□2(□1)□4(□3)5〕10〔□8(□7)□9〕□11] ⇒
③ [ 〔 ( ) ( ) 〕 〔 ( ) 〕 ]=
③ 乙 下 二 一 二 一 上 下 二 一 上 甲
に対して、
③ □11[□6〔□2(□1)□4(□3)5〕10〔□8(□7)□9〕] ⇒
③ [ 〔 ( ) ( ) 〕 〔 ( ) 〕]=
③ 丙 下 二 一 二 一 上 乙 二 一 甲
であるものの、
すなはち、
乙 甲
ではなく、
丙 乙 甲
であるものの、
③ [ 〔 ( ) ( ) 〕 〔 ( ) 〕]=
③ 丙 下 二 一 二 一 上 乙 二 一 甲
の場合は、
③ [ 〔 ( ) ( ) 〕 〔 ( ) 〕0]=
③ 乙 下 二 一 二 一 上 下 二 一 上 甲
といふ風に、見做すことが、出来、
③ [ 〔 ( ) ( )〕 〔 ( ) 〕 ]=
③ 乙 下 二 一 中 上 下 二 一 上 甲
の場合は、
③ [ 〔 ( ) ( )0〕 〔 ( ) 〕 ]=
③ 乙 下 二 一 二 一 上 下 二 一 上 甲
といふ風に、見做すことが、出来る。
(五八)
例へば、
一五 一〇 五 二 一 四 三 九 七 六 八 一三 一二 一一 一四
一五 一〇 五 二 一 四 三 九 七 六 八 一三 一二 一一 一四
一五 一〇 五 二 一 四 三 九 七 六
一五 一〇 五 二 一
といふ「順番」は、
『条件(三三)』を、満たしてゐる。が故に、
一五□一〇□五□二□一□四□三□九□七□六□八□
一三□一二□一一□一四
に対して、
一五地□一〇丙□五下□二二□一一□四中□三上□九乙□七二□六一□八甲□
一三三□一二二□一一一□一四天⇒
s□□□□一一二二□□三上四中五下□□□六一七二□八甲九乙一〇丙s□□
s□一一一一二二一三三□一四天一五地=
s□ □ □ □ 一 二 □ □ 三 四 五 □ □ □ 六 七 □ 八 九 一〇 □ □
s□ 一一 一二 一三 □ 一四 一五
のやうに、
地 一〇 五 二 一 四 三 九 七 六 八 一三 一二 一一 天
一五 丙 五 二 一 四 三s 乙 七 六 甲 三 二 一 一四
一五 一〇 下 二 一 中 上 九 二 一
一五 一〇 五 二 一
といふ「返り点」を、付けることが出来、
尚且つ、
一五{□一〇[□五〔□二(□一)□四(□三)〕□九〔□七(□六)□八〕]□
一三〔□一二(□一一)〕□一四}⇒
{□[□〔□(□一)二□(□三)四〕五□〔□(□六)七□八〕九]一〇□〔□
(□一一)一二〕一三□一四}一五=
s□ □ □ □ 一 二 □ □ 三 四 五 □ □ □ 六 七 □ 八 九 一〇 □ □
s□ 一一 一二 一三 □ 一四 一五
のやうに、
{ [ 〔 ( ) ( )〕 〔 ( ) 〕] 〔 ( )〕 }
といふ「括弧」を、付けることが出来る。
然るに、
(五九)
s①レ(レ点・カリガネ点)・・・・・一字から一字に返る符号。
であるため、
一五地□一〇丙□五下□二二□一一□四中□三上□九乙□七二□六一□八甲□
一三三□一二二□一一一□一四天
に対して、
例へば、
一五地□一〇丙□五下□二レ一□四上レ 三□九乙□七レ 六□八甲□
一三二□一二一レ一一□一四天
となるものの、
「返り点」が、
地 丙 下 二 一 中 上 乙 二 一 甲 三 二 一 天
から、
地 丙 下 レ 上レ 乙 レ 甲 二 一レ 天
に変はっても、
一五 一〇 五 二 一 四 三 九 七 六 八 一三 一二 一一 一四
一五 一〇 五 二 一 四 三 九 七 六 八 一三 一二 一一 一四
一五 一〇 五 二 一 四 三 九 七 六
一五 一〇 五 二 一
といふ「返る・順番」には、変はりが無いため、
F{A[5〔2(1)4(3)〕9〔7(6)8〕]D〔C(B)〕E}⇒
{[〔(1)2(3)4〕5〔(6)78〕9]A〔(B)C〕DE}F=
1 2 3 4 5 6 7 8 9 A B C D E F
に於いて、
{ [ 〔 ( ) ( )〕 〔 ( ) 〕] 〔 ( )〕 }
は、変はらない。
従って、
以上により、
(六〇)
与へられた、
□ □ □ □ ・ ・ ・ ・ ・ ・
に対して、
「返り点」を、加へることが、出来るのであれば、
「括弧」白を、加へることが出来、
「括弧」白を、加へることが出来のであれば、
「返り点」を、加へることが、出来る。
従って、
(六一)
例へば、
□ □ □ □
といふ、
「四つの漢字(W o r d s)」は、
2=1+1 と、
1 の間に、
2 よりも、「大きい番号」は無い。
といふ、
『条件(三三)』を満たしてゐる。か、
3=2+1 と、
2 の間に、
3 よりも、「大きい番号」は無い。
といふ、
『条件(三三)』を満たしてゐる。
ならば、
「返り点」と、
「括弧」白により、
「訓読の語順」に、
「変換」することが、可能になる。
従って、
(六二)
例えば、
R O S A二 O R N A T三 I U L I A M E N S A M一
R O S A( O R N A T〔 I U L I A M E N S A M)〕
ユーリアは 机を ばらで 飾る。
(ラテン語四週間、一七頁)
R O S A二 O R N A T下 I U L I A一 M E N S A M上
R O S A( O R N A T〔 I U L I A) M E N S A M〕
ユーリアは 薔薇で 机を 飾る。
のやうな「語順」は、
二=一+一 と、
一 の間に、
二 よりも、大きい、
3=三
4=下
が有る。が故に、
「返り点」や、
「括弧」白では、
「返読」出来ない。
然るに、
(六三)
その一方で、
O R N A T三 R O S A二 I U L I A M E N S A M一=
O R N A T〔 R O S A(I U L I A M E N S A M)〕⇒
〔 (I U L I A M E N S A M)R O S A〕O R N A T.
ユーリアは 机を一 薔薇で二 飾る三。
O R N A T下 R O S A二 I U L I A一 M E N S A M上=
O R N A T〔 R O S A( I U L I A) M E N S A M〕⇒
〔 (I U L I A)R O S A M E N S A M〕O R N A T.
ユーリアは一 薔薇で二 机を三 飾る四。
の場合は、
三 二 一
下 二 一 上=
四 二 一 三
であるため、
『条件(三三)』を満たしてゐる。
が故に、
「返り点」と、
「括弧」白で、
「返読」出来る。
従って、
(六四)
ラテン語の場合も、
「語順」が、
「その語」の、
「文の中での役割(格)」を決める。のであれば、
例へば、
② O R N A T四 R O S A二 I U L I A一 M E N S A M三 ⇒
② ユーリアは一 薔薇で二 机を三 飾る四。
といふ、
「ラテン語」と、
「日本語」に於いて、
一は、「主格(主語)」。
二は、「奪格(補語)」。
三は、「対格(目的語)」。
といふ「決まり」が、「確定」し、
それ故、
日本語白= S C O V
英語白白= S V〔O(C)〕⇒
英語白白= S 〔(C)O〕V= S C O V
ラテン語 = V 〔C(S)O〕⇒
ラテン語= 〔(S)C O〕V = S C O V
となるものの、
s構文は一般的に S V O 型 であるが、詩歌においてはこれ以外の語順も普通
sに見られる(ウィキペディア、ラテン語の文法)。守るべき厳格な語順の規則が
s無く、しかも明確に文法的意味関係を示し得るのですから、何と便利な、優
sれた言語ではありませんか!(大西英文、はじめてのラテン語、五五頁、1197
s年)
とあるやうに、
ラテン語には、
『文法的意味関係を示し得る「語順」』が無い。
従って、
(六五)
「返り点」による、
「漢文・訓読」が、可能であるからと言って、
「返り点」による、
「ラテン語・訓読」は、可能ではなく、
加へて、
s① S O V 型 - 日本語、琉球語、アイヌ語、
s② S V O 型 - 英語、フランス語、中国語、
s③ V S O 型 - 古典アラビア語、ヘブライ語、アラム語、
s④ V O S 型 - フィジー語など。
s⑤ O V S 型 - ヒシカリヤナ語など。
s⑥ O S V 型 - シャバンテ語など。
の内、
⑤ O V S 型 - ヒシカリヤナ語など。
の場合は、
⑤ O二 V3 S一⇒
⑤ S一 O二 V3
⑤ O(V〔S)〕⇒
⑤ (〔S)O〕V=S O V
であるが故に、
「返り点」による、
「ヒシカリヤナ語・訓読」も、可能ではない。
然るに、
(六七)
s① S O V 型 - 日本語(訓読)、
s② S V O 型 - 中国語(漢文)、英語、
といふことから、
我 読二 漢文一=
我 読V 漢文O=
我 漢文をO読むV。=
S+V+O=漢文第三文型。
といふ風に、書くことが出来る。
然るに、
(六八)
例へば、
不三常読二漢文一 =常には漢文を読ま不。
不下常読二漢文一上=常には漢文を読ま不。
不〔常読(i漢文)〕=常には漢文を読ま不。
に於いて、
〔白(白)〕
は、「番号(順序)」ではない。
□〔□(□)〕
が、「漢文のシンタックス」であり、
〔□(□)〕
が、「漢文のシンタックスの一部」であるならば、特に、
〔□(□)〕
は、「順序(番号)」ではない。
従って、
(六七)(六八)により、
(六九)
我 読( 漢文)=
我 読二 漢文一=
我 読V 漢文O=
我 漢文をO読むV。=
S+V+O=漢文第三文型。
は、単なる、「順序(番号)」では、ない。
― (三四)~(六九)、平成二五年〇九月一六日。 ―
(七〇)
⑤如下揮二快刀一断二乱麻一者上
ではないのだから、
⑤如下揮二快刀一断二乱麻一0上=
⑤如下揮二快刀一断二乱麻一0上=
⑤如下揮二快刀一断二乱麻一上=
⑤如六揮二快刀一断四乱麻三五
は、「誤り」であって、
⑤如下揮二快刀一断中乱麻上=
⑤如5揮2快刀1断4乱麻3
が、「正しい」と、されるであらう。
といふことから思ひ付いたのが、
「0は、有っても無いし、無くても有る。」
といふ「言ひ訳」であるものの、
「括弧」であれば、
⑤如〔揮(快刀)断(乱麻)〕⇒
⑤〔(快刀)揮(乱麻)断〕如=
⑤〔(快刀を)揮って(乱麻を)断つが〕如し
⑩未〈嘗有{ 不[可〔対(人)言〕] 者}〉耳⇒
⑩未〈嘗{ [〔(人)対言〕可]不 者}有〉不耳=
⑩未だ〈嘗て{ [〔(人に)対して言ふ〕可から]不る 者}有ら〉不るのみ
等に於いて、初めから、「不都合」は、無い。
従って、
(七一)
⑩未十嘗有八不六可四対二人一言三0五者七0九耳=
⑩未宙嘗有地不乙可下対二人一言上0甲者天0宇耳=
⑩未宙嘗有地不乙可下対二人一言上0甲者天0宇耳=
⑩未宙嘗有地不乙可下対二人一言上甲者天宇耳=
⑩未〈嘗有{ 不[可〔対(人)言〕] 者}〉耳
に於いて、
⑩未十嘗有八不六可四対二人一言三五者七九耳=
⑩未宙嘗有地不乙可下対二人一言上甲者天宇耳=
⑩未〈嘗有{ 不[可〔対(人)言〕] 者}〉耳
は、「全く同じもの」である。とは、言へない。
従って、
(七二)
①二白一=(白)
②中白上=〔白〕
③乙白甲=[白]
④地白天={白}
⑤宙白宇=〈白〉
は、「完全にイコール」である、わけではない。
然るに、
(七三)
いづれにせよ、
⑧恐二衆狙之不一レ 馴二於己一=
⑧恐四衆狙之不 三白馴二於己一=
⑧恐乙衆狙之不 下馴二於己一上甲=
⑧恐[衆狙之不〔馴(於己)〕]⇒
⑧[衆狙之〔(於己)馴〕不]恐=
⑧衆狙の己に馴れざるを恐る。
⑩未下嘗有中不レ可二対レ 人 言一者上耳=
⑩未丙嘗有乙不下可中対二人一言上者甲耳=
⑩未宙嘗有地不乙可下対二人一言上甲者天宇耳=
⑩未〈嘗有{ 不[可〔対(人)言〕] 者}〉耳⇒
⑩未〈嘗{ [〔(人)対言〕可]不 者}有〉不耳=
⑩未だ嘗て人に対して言ふ可から不る者有ら不るのみ。
⑪使人籍誠不乙以下畜二妻子一憂中飢寒上乱甲レ心白s有二銭財一以済地s医薬天=
⑪使人籍誠不丙以下畜二妻子一憂中飢寒上乱乙 心甲 有二銭財一以済地s医薬天=
⑪使地籍誠不乙以下畜二妻子一憂二飢寒一上乱二心一甲有二銭財一以済二医薬一天=
⑪使{籍誠不[以〔 畜(妻子)憂(飢寒)〕乱(心)]有 (銭財)以済(医薬)}⇒
⑪{籍誠[〔 (妻子)畜(飢寒)憂〕以(心)乱]不 (銭財)有以(医薬)済}使=
⑪籍をして誠に妻子を畜ひ飢寒を憂ふるを以て心を乱さ不、銭財有りて以て
医薬を済さ使む。
であるが故に、
⑧、⑩、⑪により、
①レ
②一・二・三・四
③上・中・下
④甲・乙・丙
⑤天・地・人
は、
①二白一=(白)
②下白上=〔白〕
③乙白甲=[白]
④地白天={白}
⑤宙白宇=〈白〉
に置き換へることが出来るし、逆も、正しい。
従って、
(七四)
「括弧」を、「標準」とした場合、
①レ
②一・二・三・四
③上・中・下
④甲・乙・丙
⑤天・地・人
に於ける、
①レ
②三・四
③中
④丙
⑤人
は、「不要」であり、その一方で、「括弧」は、極めて、稀に、
⑥宇・宙
を、必要とする。
従って、
(七五)
例へば、
⑧恐二衆狙之不一レ 馴二於己一=
⑧恐四衆狙之不 三白馴二於己一=
⑧恐乙衆狙之不 下馴二於己一上甲=
⑧恐[衆狙之不〔馴(於己)〕]=
⑧衆狙の己に馴れざるを恐る。
に関して言へば、
⑧恐二衆狙之不一レ 馴二於己一=
⑧恐四衆狙之不 三白馴二於己一
に於いて、
不要な、
①レ
が除かれ、
⑧恐四衆狙之不 三白馴二於己一=
⑧恐乙衆狙之不 下白馴二於己一上甲
に於いて、
②四・三・二・一
が、
⑧乙白下白二白一上甲=
⑧[白s〔白s(白s)s〕s]
に置き換はり、その「結果」として、
⑧恐二衆狙之不一レ 馴二於己一=
⑧恐[衆狙之不〔馴(於己)〕]=
⑧衆狙の己に馴れざるを恐る。
といふ「等式」が、成立する。
従って、
(七六)
⑧恐衆狙之不馴於己
に対して、
⑧恐二衆狙之不一レ 馴二於己一=
⑧恐四衆狙之不 三白馴二於己一=
⑧恐乙衆狙之不 下白馴二於己一上甲=
⑧衆狙の己に馴れざるを恐る。
といふ、「三通りの返り点」が有って、尚且つ、
⑧恐乙衆狙之不 下馴二於己一上甲=
⑧恐[衆狙之不〔馴(於己)〕]
であるが故に、
「語順」に於いて、
⑧恐二衆狙之不一レ 馴二於己一=
⑧恐[衆狙之不〔馴(於己)〕]=
⑧衆狙の己に馴れざるを恐る。
といふ「等式」が、成立する。
⇔
(A=B=C)&(C=D) ⇒ A=D
従って、
(七七)
⑩未下嘗有中不レ可二対レ 人 言一者上耳=
⑩未丙嘗有乙不下可中対二人一言上者甲耳=
⑩未宙嘗有地不乙可下対二人一言上甲者天宇耳=
⑩未〈嘗有{ 不[可〔対(人)言〕] 者}〉耳=
⑩未だ嘗て人に対して言ふ可から不る者有ら不るのみ。
⑪使人籍誠不乙以下畜二妻子一憂中飢寒上乱甲レ心白有二銭財一以済地 医薬天=
⑪使人籍誠不丙以下畜二妻子一憂中飢寒上乱乙 心甲 有二銭財一以済地s医薬天=
⑪使地籍誠不乙以下畜二妻子一憂二飢寒一上乱二心一甲有二銭財一以済二医薬一天=
⑪使{籍誠不[以〔 畜(妻子)憂(飢寒)〕乱(心)]有 (銭財)以済(医薬)}=
⑪籍をして誠に妻子を畜ひ飢寒を憂ふるを以て心を乱さ不、銭財有りて以て
医薬を済さ使む。
の場合も、
⑩であれば、
⑩レ白が、
⑩二白一=(白)sに変はり、
⑩下白中白上白が、
⑩乙白下白上甲=[白〔白〕 ]sに変はり、
⑩丙白乙白甲白が、
⑩宙白地白天宇=〈白{白} 〉sに、変はり、
⑪であれば、
⑪下白中白上白が、
⑪下白二白一上=〔白(白)〕sに、変はり、
⑪乙白甲レ白が、
⑪乙白二白一甲= [白(白)]sに、変はり、
⑪人白地白天白が、
⑪地白二白一天={白(白)}sに、変はる。
従って、
(七六)(七七)により、
(七八)
s①レ(レ点・カリガネ点)・・・・・一字から一字に返る符号。
s②一・二・三・・・
s③上・中・下
s④甲・乙・丙・・・
s⑤天・地・人
に対して、
⑩①白レ白=二白一=(白)
⑤①白レ白レ白レ白レ=地白s乙白下白二白一上甲天={白[白〔白(白)〕]}
⑧②四白三白二白一=乙白下白二白一上甲=[白〔白(白)〕]
⑩③下白中白上=乙白下白上甲=[白〔白〕]
⑪③下白中白上=下白二白一上=〔白(白)〕
⑪④乙白甲レ 白=乙白二白一甲=[白(白)]
⑪④丙白乙白甲=乙白二白一甲=[白(白)]
⑩④丙白乙白甲= 宙白地白天宇=〈白{白}〉
⑪⑤人白地白天= 地白二白一天={白(白)}
といふ「等式(?)」が、成立する。
従って、
(七八)により、
(七九)
①(白)
②〔白〕
③[白]
④{白}
⑤〈白〉
は、
①レ(レ点・カリガネ点)・・・・・一字から一字に返る符号。
②一・二・三・・・
③上・中・下
④甲・乙・丙・・・
⑤天・地・人
を、カバーし、その「意味」で、
「括弧」と、「返り点」は、等しい。
注:
白⑩③下白中白上=乙白下白上甲=[白〔白〕]
白⑪③下白中白上=下白二白一上=〔白(白)〕
白の「違ひ」は、
白⑩③下白中白2白1白上=[白〔白(白)白〕]
白⑪③下白2白1白中白上=〔白(白)白(白)〕
白の「違ひ」、すなはち、
白⑪③白 中白2白1白上
白⑪③下白2白1白中
白の「違ひ」に因り、その「違ひ」が、
白⑩④丙白乙白甲= 宙白地白天宇=〈白{白}〉
白⑪④丙白乙白甲=乙白二白一甲=[白(白)]
白といふ「違ひ」の、一因に、なってゐる。
従って、
(八〇)
⑨思二往従レ隣借一=
⑨思四往従二隣一借三=
⑨思下往従二隣一借上=
⑨思〔往従(隣)借〕=
⑨往きて隣りより借ら(他ラ四・未然)むと思ふ。
の場合も、
⑨思往従隣借
といふ「白文」に対して、
⑨思二往従レ隣借一=
⑨思四往従二隣一借三=
⑨思下往従二隣一借上=
⑨往きて隣りより借らむと思ふ。
といふ、「三通り」が有って、尚且つ、
⑨思下往従二隣一借上=
⑨思〔往従(隣)借〕
であるが故に、
「語順」に於いて、
⑨思二往従レ隣借一=
⑨思〔往従(隣)借〕=
⑨往きて隣りより借らむと思ふ。
といふ「等式」が、成立する。
⇔
(A=B=C)&(C=D) ⇒ A=D
白s従って、
白①思二往従レ隣借一=
白②思四往従二隣一借三=
白③思下往従二隣一借上=
白④思〔往従(隣)借〕⇒
白⑤〔往(隣)従借〕思=
白白白白白白白iヨ
白⑥往きて隣り従り借らむと思ふ。
白を、思い出すことが出来れば、
白返り点に対する「括弧」の用法。
白の、「仕組み」を、思い出すことが出来る。
然るに、
(八一)
「学校」で習ひ、「試験」の際に、正しい。
とされるのは、もちろん、
⑨思二往従レ隣借一
⑧恐二衆狙之不一レ 馴二於己一
であって、
⑨思下往従二隣一借上
⑧恐四衆狙之不三 馴二於己一
は、正しくは、ない。
然るに、
(八二)
⑧恐二衆狙之不一レ 馴二於己一
の場合は、
⑧恐二衆狙之不一レ
を、
⑧恐四衆狙之不三レ
に換へて、
⑧恐四衆狙之不三レ 馴二於己一
としても、「訓読」は、両方とも、
⑧衆狙の己に馴れざるを恐る。
であるだけでなく、
⑧恐四衆狙之不三レ 馴二於己一
から、「レ点」を除いて、
⑧恐四衆狙之不三 馴二於己一
としても、
⑧衆狙の己に馴れざるを恐る。
といふことで、「語順」は、変はらない。
従って、
(八三)
⑧恐二衆狙之不一レ 馴二於己一=
⑧恐四衆狙之不三レ 馴二於己一=
⑧恐四衆狙之不三 s馴二於己一
であるため、
⑧不一レ= 不三
であって、それ故、
⑧不一
⑧レ馴
とすることは、出来ない。
従って、
(八四)
⑧不一レ= 不三
である以上、
⑧恐二衆狙之不一レ 馴二於己一=
⑧衆狙の己に馴れざるを恐る。
は、分かりやすいやうに、
⑧恐四衆狙之不三 馴二於己一=
⑧衆狙の己に馴れざるを恐る。
とすべきであるやうに、思へるものの、その返の「事情」は、
「平成二四年〇四月の記事」=
「この漢文の返り点の打ち方がよくわからない。― Goo知恵袋」
に、書いた通りです。
(八五)
図書館のPCでは、「⇒」が、「下向き」ではなく、「右向き」になってゐたの
ですが、もちろん、「⇒」は、「下向き」です。
平成二四年一二月〇六日、毛利太。
「ホームページ」へ戻る場合は、次をクリック。
sites.google.com/site/kaeriten。
平成二七年〇二月〇一日、毛利太。
(八六)
①「如揮快刀断乱麻」
に対して、
②「如揮快断刀乱麻」
③「如断揮快刀乱麻」
④「断如揮快刀乱麻」
といふ、「漢文」は、固より、三つとも、存在しない。
然るに、
(八七)
②「如揮快断刀乱麻」
③「如断揮快刀乱麻」
④「断如揮快刀乱麻」
といふ、三つの内、
③「如断揮快刀乱麻」
に関しては、
『条件(三三)』を、
満たしてゐるため、
③如五断4揮二快刀一乱麻3=
③如レ断下揮二快刀一乱麻上=
③如乙断下揮二快刀一乱麻上甲=
③如[断〔揮(快刀)乱麻〕]⇒
③[〔(快刀)揮乱麻〕断]如=
③快刀を揮って乱麻を断つが如し。
のやうに、「訓読」が、可能である。
従って、
(八六)(八七)により、
(八八)
③如レ 断下 揮二 快刀一 乱麻上=
③快刀を揮って乱麻を断つが如し。
に関しては、
「漢文」白としては、
「誤り」白であるにも拘らず、
「返り点」としては、「正しい」。
従って、
(八九)
「訓読」として、「正しい」からと言って、
「漢文」としても「正しい」とは、限らない。
平成二五年〇二月二四日、毛利太。
(九〇)
『返り点に対する「括弧」の用法』の、
『最も簡単な例文』は、次の通りです。
①思二往従レ隣借一=
②思〔往従(隣)借〕⇒
③〔往(隣)従借〕思=
s白白白白白白白iヨ
④〔往きて(隣り)従り借らむと〕思ふ。
⑤往きて隣り従り借らむと思ふ。
(九一)
次の「例文」は、
学校で習ふ所の、
「通常の、返り点」です。
① 読二 漢文一
② 不レ 読二 漢文一
③ 不三 訓二読 文一
④ 不三 訓二読 漢文一
⑤ 我 不三 常 読二 漢文一
⑥ 非レ .不レ .読レ .書
⑦ 為二 人所一レ 欺
⑧ 君子不乙 以下 其所二以 養一レ 人 者上 害甲レ人
⑨ 恐二 衆狙之不一レ 馴レ 己
⑩ 恐二 衆狙之不一レ 馴二 於己一
⑪ 悪二 称レ 悪者一
⑫ 悪下 称二 人之悪一者上
⑬ 如下 揮二 快刀一 断中 乱麻上
⑭ 知三 所二以 治一レ 人
⑮ 使人 籍誠不乙 以下 畜二 妻子一 憂中 飢寒上 乱甲レ 心 有二 銭財一 以済地 医薬天
⑯ 知下 我 不レ 羞二 小節一 而 恥中 功名 不上レ 顕二 于天下一也
⑰ 何不レ 令丁 人謂二 韓公叔一 曰地 秦之敢絶レ 周而伐レ 韓者、信二 東周一 也、公
何不下 与二 周地一 発二 質使一 之上レ 楚、秦必疑レ 楚、不レ 信レ 周、是韓不天レ 伐也、
又謂レ 秦曰丙 、韓彊与二 周地一 、将三 以疑二 周於秦一 也、周不乙 敢不甲レ 受
右のやうな「返り点」を、
①「現行の返り点」
と呼ぶことにします。
(九二)
この場合、
① ~ ⑯ に対しては、
i① 一 二 三 四 五 六 七 八 九 十 ・ ・ ・
i② 上 中 下
i③ 甲 乙 丙 丁 戊 己 庚 辛 壬 癸
i④ 天 地 人
といふ「順番」であるのに対して、
⑰ 何不レ 令丁 人謂二 韓公叔一 曰地 秦之敢絶レ 周而伐レ 韓者、信二 東周一 也、公
何不下 与二 周地一 発二 質使一 之上レ 楚、秦必疑レ 楚、不レ 信レ 周、是韓不天レ 伐也、
又謂レ 秦曰丙 、韓彊与二 周地一 、将三 以疑二 周於秦一 也、周不乙 敢不甲レ 受
に関しては、
iiii① 一 二 三 四 五 六 七 八 九 十 ・ ・ ・
iii② 上 中 下
ii③ 天 地 人
i④ 甲 乙 丙 丁 戊 己 庚 辛 壬 癸
といふ「昇べき順」であるため、注意して下さい。
白白天地人天と甲乙点の逆転
s通常の包含関係に従って甲乙点を打った後、その外側で四つの返り点が必要に
なったらどうするのでしょうか。 その場合もやはり甲乙点と天地人を逆転させ
るしかないのです。そのような例を一つ示しましょう。根気のよい方は訓読に従
って字を逐ってみてください。あまりの複雑ゆえに嫌気がさす方は、読み飛ばし
ても結構です。
何不レ 令丁 人謂二 韓公叔一 曰地 秦之敢絶レ 周而伐レ 韓者、信二 東周一 也、公何
不下 与二 周地一 発二 質使一 之上レ 楚、秦必疑レ 楚、不レ 信レ 周、是韓不天レ 伐也、
又謂レ 秦曰丙 、韓彊与二 周地一 、将三 以疑二 周於秦一 也、周不乙 敢不甲レ 受
何ぞ人をして韓の公叔に謂ひて「秦の敢へて周を絶つて韓を伐たんとするは、東
周を信ずればなり、公何ぞ周に地を与へ、質使を発して楚に之かしめざる、秦
必ず楚を疑ひ、周を信ぜざらん、是れ韓伐たれざらん、」と曰ひ、又秦に謂ひて
「韓彊ひて周に地を与ふるは、将に以て周を秦に疑はしめんとするなり、周敢へ
て受けずんばあらず」と曰は令めざる。
(これならわかる返り点 ― 入門から応用まで ― 古田島洋介、九一頁)
然るに、
(九三)
①「現行の返り点」の、
「レ点」を、
「レ点以外」に、
「置き換へ」ると、
次のやうに、なります。
① 読二 漢文一
② 不三 読二 漢文一
③ 不三 訓二読 文一
④ 不三 訓二読 漢文一
⑤ 我 不三 常 読二 漢文一
⑥ 非四 不三 読二 書一
⑦ 為三 人所二 欺一
⑧ 君子不丙 以下 其所三以 養二 人一 者上 害乙 人甲
⑨ 恐四 衆狙之不三 馴二 己一
⑩ 恐四 衆狙之不三 馴二 於己一
⑪ 悪下 称二 悪一 者上
⑫ 悪下 称二 人之悪一者上
⑬ 如下 揮二 快刀一 断中 乱麻上
⑭ 知四 所三以 治二 人一
⑮ 使人 籍誠不丙 以下 畜二 妻子一 憂中 飢寒上 乱乙 心甲 有二 銭財一 以済地 医薬天
⑯ 知戊 我 不三 羞二 小節一 而 恥丁 功名 不丙 顕乙 于天下甲 也
⑰ 何不己 令戊 人謂二 韓公叔一 曰人 秦之敢絶二周一 而伐二 韓一者、信二 東周一 也、
公何不下 与二 周地一 発二 質使一 之中 楚上、 秦必疑二 楚一、 不三 信二 周一、 是韓不地
伐也天、 又謂二 秦一 曰丁 、韓彊与二 周地一 、将三 以疑二 周於秦一 也、周不丙 敢
不乙 受甲
右のやうな「返り点」を、
②「変則の返り点」
と呼ぶことにします。
加へて、
(九四)
②「変則の返り点」
は、次のやうに、
「書き換へ」られます。
① 読二 漢文一
② 不下 読二 漢文一上
③ 不下 訓‐読二 文一上
④ 不下 訓‐読二 漢文一上
⑤ 我不下 常読二 漢文一上
⑥ 非乙 不下 読二 書一上甲
⑦ 為下 人所二 欺一上
⑧ 君子不地 以乙 其所‐以下 養二 人一上 者甲 害二 人一天
⑨ 恐乙 衆狙之不下 馴二 己一上甲
⑩ 恐乙 衆狙之不下 馴二 於己一上甲
⑪ 悪下 称二 悪一 者上
⑫ 悪下 称二 人之悪一 者上
⑬ 如下 揮二 快刀一断二 乱麻一上
⑭ 知乙 所‐以下 治二 人一上甲
⑮ 使地 籍誠不乙 以下 畜二 妻子一 憂二 飢寒一上 乱二 心一甲 有二 銭財一 以済二 医薬一天
⑯ 知地 我不下 羞二 小節一上 而恥乙 功名不下 顕二 于天下一上甲天 也
⑰ 何不宙 令地 人謂二 韓公叔一 曰乙 秦之敢絶二 周一 而伐二 韓一 者、信二 東周一
也、公何不下 与二 周地一 発二 質使一 之二 楚一上 、秦必疑二 楚一 、不下 信二 周一上
、是韓不二 伐一 也甲 、又謂二 秦一、 曰乙 韓彊与二 周地一 、将下 以疑二 周於秦一上
也、周不下 敢不二 受一上甲天宇
右のやうな「返り点」を、
③「括弧の返り点」
と呼ぶことにします。
(九五)
この場合、何故、
③「括弧の返り点」
と呼ぶのか、といふと、
例へば、
① 読二漢文一
① 読(i漢文)
⑤ 我不下常読二漢文一上
⑤ 我不〔i常読(漢文i)〕
⑫ 悪下称二人之悪一者上
⑫ 悪〔i称(人之悪)i者〕
⑬ 如下揮二 快刀一断二 乱麻一上
⑬ 如〔i揮(iii快刀)i断i(ii乱麻)〕
⑯ 知地我不下羞二小節一上而恥乙功名不下顕二于天下一上甲天i也
⑯ 知{我不i〔羞(小節i)〕而恥[功名不i〔顕(于天下)i〕i]i}也
⑱ 非宙 知地我不下羞二小節一上而恥乙功名不下顕二于天下一上甲天宇i也
⑱ 非〈i知{我不i〔羞(小節i)〕而恥[功名不i〔顕(于天下)i〕i]i}i〉也
のやうに、
① 二 一 =( )
② 下 上 =〔 〕
③ 乙 甲 =[ ]
④ 地 天 ={ }
⑤ 宙 宇 =〈 〉
といふ形で、
「返り点」と、
「括弧」点が、
重なる。からである。
然るに、
(九六)
③「括弧の返り点」=
③ 何不宙 令地 人謂二 韓公叔一 曰乙 秦之敢絶二 周一 而伐二 韓一 者、信二 東周一
也、公何不下 与二 周地一 発二 質使一 之二 楚一 上 、秦必疑二 楚一 、不下 信二 周一上
、是韓不二 伐一 也甲 、又謂二 秦一、 曰乙 韓彊与二 周地一 、将下 以疑二 周於秦一上
也、周不下 敢不二 受一上甲天宇=
④ 何不〈 令{ 人謂( 韓公叔) 曰 [ 秦之敢絶 (周) 而伐 (韓) 者、信 (東周)
也、公何不〔 与( 周地) 発( 質使) 之 ( 楚) 〕、秦必疑 ( 楚) 、不〔 信( 周 )〕
、是韓不( 伐) 也]、 又謂( 秦) 曰、[ 韓彊与 (周地) 、将〔 以疑( 周於秦)〕
也、周不〔 敢不( 受)〕]}〉
に於いて、
「返り点」が付いてゐない、
「何 人 韓公 」等を、
[□ □ □□ 」に、
「置き換へ」ると、
③ 何不宙 令地 人謂二 韓公叔一 曰乙 秦之敢絶二 周一 而伐二 韓一 者、信二 東周一
也、公何不下 与二 周地一 発二 質使一 之二 楚一 上 、秦必疑二 楚一 、不下 信二 周一上
、是韓不二 伐一 也甲 、又謂二 秦一、 曰乙 韓彊与二 周地一 、将下 以疑二 周於秦一上
也、周不下 敢不二 受一上甲天宇 ⇒
③ □不宙 令地 □謂二 □□叔一 曰乙 □□□絶二 周一 □伐二 韓一 □、信二 □周一
□、□□不下 与二 □地一 発二 □使一 之二 楚一 上 、□□疑二 楚一 、不下 信二 周一上
、□□不二 伐一 □甲 、□謂二 秦一、 曰乙 □□与二 □地一 、将下 □疑二 □□秦一上
□、□不下 □不二 受一上甲天宇
従って、
(九七)
□を消去すると、
③ □不宙 令地 □謂二 □□叔一 曰乙 □□□絶二 周一 □伐二 韓一 □、信二 □周一
□、□□不下 与二 □地一 発二 □使一 之二 楚一 上 、□□疑二 楚一 、不下 信二 周一上
、□□不二 伐一 □甲 、□謂二 秦一、 曰乙 □□与二 □地一 、将下 □疑二 □□秦一上
□、□不下 □不二 受一上甲天宇
(九八)
i⑤ 宙 宇
ii④ 地 天
iii③ 乙 甲
iiii② 下 上
iiiii① 二 一
といふ、「降べき順」を、
iiiii① 一 二
iiii② 上 下
iii③ 甲 乙
ii④ 天 地
i⑤ 宇 宙
といふ、「昇べき順」に、
「並び替へる」と、
③ □□□□叔一 謂二 □□□周一 絶二 □韓一 伐二 □、 □周一 信二 □、□□□地一
与二 □使一 発二 楚一 之二 上 不下 、□□楚一 疑二、 周一 信二上 不下 、□□伐一 不二 也
甲 曰乙、 □ 秦一 謂二、□□□地一 与二 、将□□□秦一 疑二上 下 □、□□ 受一 不二上
不下甲 曰乙天 令地宇 不宙
従って、
(九九)
iiii「何人韓公 」等を、元に戻すと、
③ 何 人 韓公叔一 謂二 秦之敢 周一 絶二 而 韓一 伐二 者、 東周一 信二 也、公何 周地一
与二 質使一 発二 楚一 之二 上 不下 、秦必 楚一 疑二、 周一 信二上 不下 、是韓 伐一 不二 也
甲 曰乙 、又 秦一 謂二、 韓彊 周地一 与二 、将 以 周於秦一 疑二上 下 也、周 敢 受一 不二上
不下甲 曰乙天 令地宇 不宙=
③ 何ぞ 人をして 韓の公叔に一 謂ひて二 秦之敢へて 周を一 絶つ二 而 韓を一 伐たん
とする二 者、 東周を一 信ずれば二 也、公何ぞ 周に地を一 与へ二 質使を一 発して二
楚に一 之かしめ二 上 不る下 、秦必ず 楚を一 疑ひ二、 周を一 信ぜ二上 不らん下 、是れ
韓 伐たれ一 不らん二也と 甲 曰ひ乙 、又 秦に一 謂ひて二、 韓彊ひて 周に地を一 与ふ
るは二 、将に 以て 周を於秦に一 疑はしめんと二 上 する下 也、周 敢へて 受け一 不ん
ばあら二上 不と下甲 曰は乙天 令め地宇 不る宙。
といふ、「書き下し」の「順番」を、得ることが、出来る。
然るに、
(〇〇)
③ □不宙 令地 □謂二 □□叔一 曰乙 □□□絶二 周一 □伐二 韓一 □、信二 □周一
□、□□不下 与二 □地一 発二 □使一 之二 楚一 上 、□□疑二 楚一 、不下 信二 周一上
、□□不二 伐一 □甲 、□謂二 秦一、 曰乙 □□与二 □地一 、将下 □疑二 □□秦一上
□、□不下 □不二 受一上甲天宇
の、「スペース」を詰めて書くと、
③ 不宙 令地 謂二 叔一 曰乙 絶二 周一 伐二 韓一 、信二 周一
、不下 与二 地一 発二 使一 之二 楚一 上 、疑二 楚一 、不下 信二 周一上
、不二 伐一甲 、謂二 秦一、 曰乙 与二 地一 、将下 疑二 秦一上
、不下 不二 受一上甲天宇
従って、
(〇一)
i① 一 二
i② 上 下
i③ 甲 乙
i④ 天 地
i⑤ 宇 宙
といふ「昇べき順」による「変換」は、
③ 不宙 令地 謂二 叔一 曰乙 絶二 周一 伐二 韓一 、信二 周一
、不下 与二 地一 発二 使一 之二 楚一 上 、疑二 楚一 、不下 信二 周一上
、不二 伐一甲 、謂二 秦一、 曰乙 与二 地一 、将下 疑二 秦一上
、不下 不二 受一上甲天宇 ⇒
③ 叔一 謂二 周一 絶二 韓一 伐二 、周一 信二 、地一 与二
使一 発二 楚一 之二 上 不下 、楚一 疑二、 周一 信二上 不下 、伐一 不二
甲 曰乙 、秦一 謂二、 地一 与二 、将秦一 疑二上 下 、 受一 不二上
不下甲 曰乙天 令地宇 不宙
然るに、
(〇二)
i① 二 一=( )
i② 下 上=〔 〕
i③ 乙 甲=[ ]
i④ 地 天={ }
i⑤ 宙 宇=〈 〉
といふ、「等式」に従って、
iia.「漢字」が付いた「括弧」を、
ib.「昇べき順」に、
iic.「変換(並び替へ)」る。
ならば、
④ 不〈令{謂(叔)曰[絶(周)伐(韓)、信(周)
、不〔与(地)発(使)之(楚)〕、疑(楚)、不〔信(周)〕
、不(伐)、]謂(秦)曰、[与(地)、将〔疑(秦)〕
、不〔不(受)〕]}〉⇒
④ 叔)謂(周)絶(韓)伐(、周)信(、地)与(
使)発(楚)之(〕不〔、楚)疑(、周)信(〕不〔、伐)不(
]曰[、 秦)謂(、地)与(、将秦)疑(〕〔、受)不(〕
不〔]曰[}命{〉不〈
然るに、
(〇三)
④ 叔)謂(周)絶(韓)伐(、周)信(、地)与(
使)発(楚)之(〕不〔、楚)疑(、周)信(〕不〔、伐)不(
]曰[、 秦)謂(、地)与(、将秦)疑(〕〔、受)不(〕
不〔]曰[}命{〉不〈
から「漢字」を除くと、更に、明らかなやうに、
④ 叔)謂(周)絶(韓)伐(、周)信(、地)与 (
使)発(楚)之(〕不〔、楚)疑(、周)信(〕不〔、伐)不(
]曰[、 秦)謂(、地)与(、将秦)疑(〕〔、受)不(〕
不〔]曰[}命{〉不〈
といふ風に、「デタラメ」になる。
然るに、
(〇四)
③ 叔一 謂二 周一 絶二 韓一 伐二 、周一 信二 、地一 与二
使一 発二 楚一 之二 上 不下 、楚一 疑二、 周一 信二上 不下 、伐一 不二
甲 曰乙 、秦一 謂二、 地一 与二 、将秦一 疑二上 下 、 受一 不二
上 不下甲 曰乙天 令地宇 不宙
から「漢字」を除いても、
③ 一 二 一 二 一 二 、一 二 、一 二
一 二 一 二 上 下 、一 二、 一 二上 下 、一 二
甲 乙 、一 二、 一 二 、一 二上 下 、 一 二
上 下甲 乙天 地宇 宙
といふ風になり、
すなはち、
後ろから十個を、書き出すと、
一二、 上下、 甲乙、 天地、 宇宙。
といふ「順」に並び、
すなはち、
iiiii① 一 二
iiii② 上 下
iii③ 甲 乙
ii④ 天 地
i⑤ 宇 宙
といふ、「昇べき順」に並び、
「デタラメ」には、ならない。
(〇五)
何故さうなのかと、言ふと、
「括弧」の場合は、
① 一 の次は 二
② 上 の次は 下
③ 甲 の次は 乙
④ 天 の次は 地
⑤ 宇 の次は 宙
のやうな「順序」が無いため、
① ( )=二 一
② 〔 〕=下 上
③ [ ]=乙 甲
④ { }=地 天
⑤ 〈 〉=宙 宇
といふ「括弧」を、
① ) ( = 一 二
② 〕 〔 = 上 下
③ ] [ = 甲 乙
④ } { = 天 地
⑤ 〉 〈 = 宇 宙
としても、「意味」が無い。
だけでなく、
① ) (
② 〕 〔
③ } {
④ ] [
⑤ 〉 〈
の場合は、「括弧」に、ならない。からである。
従って、
(〇六)
④「括弧」の、
④「変換」は、
④ 何不〈令{人謂(韓公叔)曰[秦之敢絶(周)而伐(韓)者、信(東周)也、公何不
〔与(周地)発(質使)之(楚)〕、秦必疑(楚)、不〔信(周)〕、是韓不(伐)也]、又謂
(秦)曰、[韓彊与(周地)、将〔以疑(周於秦)〕也、周不〔敢不(受)〕]}〉⇒
④ 何〈{人(韓公叔)謂[秦之敢(周)絶而(韓)伐者、(東周)信也、公何〔(周地)与
(質使)発(楚)之〕不、秦必(楚)疑、〔(周)信〕不、是韓(伐)不也]曰、又(秦)謂
、[韓彊(周地)与、将〔以(周於秦)疑〕也、周〔敢(受)不〕不]曰}令〉不=
④ 何ぞ〈{人をして(韓の公叔に)謂ひて[秦之敢へて(周を)絶つ而(韓を)伐んと
する者、(東周を)信ずれば也、公何ぞ〔(周に地を)与へ(質使を)発して(楚に)
之かしめ〕不る、秦必ず(楚を)疑ひ、〔(周を)信ぜ〕不らん、是れ韓(伐たれ)不
らん也と]曰ひ、又(秦に)謂ひて、[韓彊ひて(周に地を)与ふるは、将に〔以て(
周を於秦に)疑はしめんとする〕也、周〔敢へて(受け)不んば〕不ずと]曰は}令め
〉不る。
のやうに、
「移動する」のは、
「漢字」であって、
④ 何不〈令{人謂(韓公叔)曰[秦之敢絶(周)而伐(韓)者、信(東周)也、公何不
〔与(周地)発(質使)之(楚)〕、秦必疑(楚)、不〔信(周)〕、是韓不(伐)也]、又謂
(秦)曰、[韓彊与(周地)、将〔以疑(周於秦)〕也、周不〔敢不(受)〕]}〉
自体は、「移動しない」。
si① 読二漢文一⇒
si① 漢文一読二=
si① 漢文を一読む二。
siに対して、
si④ 読(漢文)⇒
si④ (漢文)読=
si④ (漢文を)読む。
siに於いて、
si「移動する」のは、
si「読(漢字)」であって、
si④ 読( 漢文)
自体は、「移動しない」。
従って、
(〇七)
iia.「漢字」が付いた「返り点」の、
ib.「昇べき順」の、
iic.「変換(並び替へ)」である
i所の、
③「括弧の返り点」
に対して、
④「括弧」は、
ib.「昇べき順」
といふことが、成り立たず、その点が、
③「返り点の括弧」 とは、同じではない。
加へて、
(〇八)
(七〇)でも述べた通り、
③ 何不下 与二 周地一 発二 質使一 之二 楚一 上
の場合であれば、
③ 何不下 与二 周地一 発二 質使一 之二 楚一 0上
とした上で、
「0は、有っても無いし、無くても有る。」
といふ「言ひ訳」をもとに、
③ 何不下 与二 周地一 発二 質使一 之二 楚一 0上=
③ 何不下 与二 周地一 発二 質使一 之二 楚一 0上=
③ 何不下 与二 周地一 発二 質使一 之二 楚一 上
とする必要が有る一方で、
④ 何不〔与(周地)発(質使)之(楚)〕
の場合は、そのやうな「言ひ訳」を、必要としない。
従って、
(〇七)(〇八)により、
(〇九)
① 何不〔与(周地)発(質使)之(楚)〕=
② 何不〔iii与(ii周地)iii発(ii質使)iii之(ii楚)iiii〕 =
③ 何不下 与二 周地一 発二 質使一 之二 楚一 上 ⇒
④ 何周地一 与二 質使一 発二 楚一 之二 上 不下 =
⑤ 何〔ぞ(周に地を)与へ(質使を)発して(楚に)之かしめ〕不る。
⑥ 何ぞ周に地を与へ質使を発して楚に之かしめ不る。
に於いて、
③ 下 与二 周一 発二 質一 之二 楚一 楚上
④ 〔与 (周i) 発 (質i) 之 (楚i) 楚〕
は、「同じ語順」を表してゐる。
といふ点では、同じであるものの、
「思想」としては、同じではない。
然るに、
(一〇)
① 下 与二 周一 発二 質一 楚上レ
といふ、「現行の返り点」と、
③ 下 与二 周一 発二 質一 之二 楚一 楚上
といふ、「括弧の返り点」の場合も、
「I D E A」としては、異なるものの、
「同じ語順」を表してゐる。
従って、
(〇九)(一〇)により、
(一一)
① 下 与二 周一 発二 質一 楚上レ
③ 下 与二 周一 発二 質一 之二 楚一 楚上
④ 〔与 (周i) 発 (質i) 之 (楚i) 楚〕
に於いて、
これらの三つは、
「思想」としては、異なるものの、
「同じ語順」を、表してゐる。
(一二)
① 知下我不レ羞二小節一而恥中功名 不上レ顕二于天下一也
② 知戊我 不三羞二小節一而恥丁功名不丙顕乙 于天下甲也
③ 知地我不下羞二小節一上而恥乙功名不下顕二于天下一上甲天i也
④ 知{我不i〔羞(小節i)〕而恥[功名不i〔顕(于天下)i〕i]i}也
⑤ 我の小節を羞ぢ不し而、功名の天下に顕はれ不るを恥づるを知れば也。
右から順に、
①「現行の返り点」
は、
②「変則の返り点」
③「括弧の返り点」
④「括弧」 に、「置き換へ」られ、
これらの「返り点」と「括弧」は、
⑤ 我の小節を羞ぢ不し而、功名の天下に顕はれ不るを恥づるを知れば也。
といふ風に、「訓読」される。
(一三)
① 知下我不レ羞二小節一而恥中功名 不上レ顕二于天下一也
② 知戊我 不三羞二小節一而恥丁功名不丙顕乙 于天下甲也
③ 知地我不下羞二小節一上而恥乙功名不下顕二于天下一上甲天i也
にあって、
②「変則の返り点」
③「括弧の返り点」
については、
① 一 二 三 ・ ・ ・
② 上 中 下
③ 甲 乙 丙 ・ ・ ・
④ 天 地 人
といふ、「昇べき順」に従って、
② 我 小節一 羞二 不三 而 功名 于天下甲 顕乙 不丙 恥丁 知戊 也
③ 我 小節一 羞二 上 不下 而 功名 于天下一 顕二 上 不下 甲 恥乙 天 知地 i也
といふ風に、「変換」出来る。
その一方で、
(一四)
①「現行の返り点」
である所の、
① 知下 我不レ 羞二 小節一 而恥中 功名 不上レ 顕二 于天下一 也
の場合は、
① レ点
が有ることによって、
「昇べき順」に「並べ替へ」ることが、出来ない。
すなはち、
(一五)
② 我 小節一 羞二 不三
③ 我 小節一 羞二 上 不下
に於いて、
② 一 二 三
③ 一 二 上 下
は、「昇べき順」であるが、
① 我 小節一 羞二 不レ
に於いて、
① 一 二 レ
は、「昇べき順」では、ない。
(一六)
① 一 二 レ
が、「昇べき順」であるためには、
① 一 二 レ=三
である必要が有る一方で、
例へば、
① 非レ .不レ .読レ .書 =
② 非四 不三 読二 書一
① 不レ. 令丁 ・ ・ ・ 不甲レ 受=
② 不戊 令己 ・ ・ ・ 不乙 受甲
であるため、
① 一 二 レ=三
では、ない。
ただし、
(一七)
「レ点」が、「一二点」他の、「略号」であるならば、
① 一 二 レ=三
であるため、
① 一 二 レ
は、「昇べき順」である。と、することが、出来る。
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平成二五年〇八月〇八日、毛利太。
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平成二七年〇二月〇一日、毛利太。
(一八)
①「現行の返り点」
②「変則の返り点」
③「合成の返り点」
の、「最も簡単な例文」は、
① 不レ. 読。
② 不二 読一。
に対する、
③ 二レ. 一。
であって、
③ 二レ. 一。 により、
① □レ. □一(現行の返り点)。
② □二 □一(変則の返り点)。
の「語順」が等しい。
といふことが、判ります。
(一九)
① 二二 □一一
② 三レ 二二 □一一
③ 三三 二二二 一一
④ 三三 二二二 □一一
⑤ □ 三三 □ 二二 □一一
⑥ 四レ .三レ .二レ .一
⑦ 三二 □二一レ 一
⑧ □□丙乙 下下 □三二三 二一レ 一 上上 乙甲レ 甲
⑨ 四二 □□□三一レ 二レ 一
⑩ 四二 □□□三一レ 二二 □一一
⑪ 下二 二レ 一上一
⑫ 下下 二二 □□一一上上
⑬ 下下 二二 □一一 中中 □上上
⑭ 三三 二二二 一一レ 一
⑮ 人人 □□丙乙 下下 二二 □一一 中中 □上上 乙甲レ 甲 二二 □一一 □地地 □天天
⑯ 戊下 □ 三レ 二二 □一一 □ 丁中 □□ 丙上レ 乙二 □甲一也
⑰ □己レ 戊丁 □二二 □□一一 人地 □□□二レ 一□二レ 一□、二二 □一一 □、□
□下下 二二 □一一 二二 □一一 中上レ 上、□□二レ 一、三レ 二レ 一、□□地天レ 天□、
□二レ 一 丁丙 、□□二二 □一一 、三三 □二二 □□一一 □、□丙乙 □乙甲レ 甲。
(二〇)
⑰「現行の返り点」
⑰「合成の返り点」
すなはち、
⑰ 何不レ 令丁 人謂二 韓公叔一 曰地 秦之敢絶レ 周而伐レ 韓者、信二 東周一 也、公
何不下 与二 周地一 発二 質使一 之上レ 楚、秦必疑レ 楚、不レ 信 周、是韓不天レ 伐也、
又謂レ 秦 曰丙 、韓彊与二 周地一 、将三 以疑二 周於秦一 也、周不乙 敢不甲レ 受。
⑰ □己レ 戊丁 □二二 □□一一 人地 □□□二レ 一□二レ 一□、二二 □一一 □、□
□下下 二二 □一一 二二 □一一 中上レ 上、□□二レ 一、三レ 二レ 一、□□地天レ 天□、
□二レ 一 丁丙 、□□二二 □一一 、三三 □二二 □□一一 □、□丙乙 □乙甲レ 甲。
を比較した際に、
⑰ 何不レ 令丁 人謂二 韓公叔一
⑰ □己レ 戊丁 □二二 □□一一
のやうに、
「返り点」に関しては、
「共通」であることを、確認して下さい。
(二一)
⑰「合成の返り点」
⑰「変則の返り点」
すなはち、
⑰ □己レ 戊丁 □二二 □□一一 人地 □□□二レ 一□二レ 一□、二二 □一一 □、□
□下下 二二 □一一 二二 □一一 中上レ 上、□□二レ 一、三レ 二レ 一、□□地天レ 天□、
□二レ 一 丁丙 、□□二二 □一一 、三三 □二二 □□一一 □、□丙乙 □乙甲レ 甲。
⑰ 何不己 令戊 人謂二 韓公叔一 曰人 秦之絶二 周一 而伐二 韓一者、 信二 東周一 也、
公何不下 与二 周地一 発二 質使一 之中 楚上、 秦必疑二 楚一、 不三 信二 周一、 是韓不地
伐天也、 又謂二 秦一 曰丁 、韓彊与二 周地一 、将三 以疑二 周於秦一 也、周不丙 敢
不乙 受甲。
を比較した際に、
⑰ □己レ 戊丁 □二二
⑰ 何不己 令戊 人謂二
のやうに、
己=不己
戊=令戊
であることを、確認して下さい。
従って、
(二二)
⑰ 何 不 ・ ・ ・ ・ ・。
⑰ □ 己レ ・ ・ ・ ・ ・。
であれば、
不 といふ、「同一の漢字」に、
レ(現行の返り点)
己(変則の返り点)
といふ、「二つの返り点」が付く。
ことになる。
従って、
(二三)
⑰「現行の返り点」
⑰「変則の返り点」
による、
「二つの返り点」の「合成」が、
⑰「合成の返り点」=
⑰ □己レ 戊丁 □二二 □□一一 人地 □□□二レ 一□二レ 一□、二二 □一一 □、□
□下下 二二 □一一 二二 □一一 中上レ 上、□□二レ 一、三レ 二レ 一、□□地天レ 天□、
□二レ 一 丁丙 、□□二二 □一一 、三三 □二二 □□一一 □、□丙乙 □乙甲レ 甲。
であると、見做すことが、出来る。
然るに、
(二四)
⑰「現行の返り点」
の「順番」に従ふと、
⑰「合成の返り点」=
⑰ □己レ 戊丁 □二二 □□一一 人地 □□□二レ 一□二レ 一□、二二 □一一 □、□
□下下 二二 □一一 二二 □一一 中上レ 上、□□二レ 一、三レ 二レ 一、□□地天レ 天□、
□二レ 一 丁丙 、□□二二 □一一 、三三 □二二 □□一一 □、□丙乙 □乙甲レ 甲 ⇒
⑰ □□□□一二□□□一二□一二□、□一二□、
□□□一二□一二上中下、□□一二、一二三、□□天
地人□、□一二、□□□一二、□□□□一二三□、□□
甲乙丙丁戊己。
然るに、
(二五)
⑰「合成の返り点」=
⑰ □己レ 戊丁 □二二 □□一一 人地 □□□二レ 一□二レ 一□、二二 □一一 □、□
□下下 二二 □一一 二二 □一一 中上レ 上、□□二レ 一、三レ 二レ 一、□□地天レ 天□、
□二レ 一 丁丙 、□□二二 □一一 、三三 □二二 □□一一 □、□丙乙 □乙甲レ 甲。
から、
「返り点」を除くと、
⑰「合成の返り点」=
⑰ □己 戊 □二 □□一 人 □□□二 一□二 一□、二 □一 □、□
□下 二 □一 二 □一 中 上、□□二 一、三 二 一、□□地 天□、
□二 一 丁 、□□二 □一 、三 □二 □□一 □、□丙 □乙 甲。
(二六)
iiii① 一 二 三 ・ ・ ・
iii② 上 中 下
ii③ 天 地 人
i④ 甲 乙 丙 ・ ・ ・
といふ、「昇べき順」に従って、
⑰「合成の返り点」=
⑰ □己 戊 □二 □□一 人 □□□二 一□二 一□、二 □一 □、□
□下 二 □一 二 □一 中 上、□□二 一、三 二 一、□□地 天□、
□二 一 丁 、□□二 □一 、三 □二 □□一 □、□丙 □乙 甲。
を「並び替へ」ると、
⑰「合成の返り点」⇒
⑰ □□□□一二□□□一二□一二□、□一二□、□
□□一二□一二上中下、□□一二、 一二三、□□天地人□、
□二一、□□二□一、三□二□□一□、□□甲乙丙丁戊己。
然るに、
(二一)により、
(二七)
⑰ □□□□一 二=
⑰ 何 人 韓公叔一 謂二
であるため、
⑰ □□□□一二□□□一二□一二□、□一二□、
□□□一二□一二上中下、□□一二、一二三、□□天
地人□、□一二、□□□一二、□□□□一二三□、□□
甲乙丙丁戊己=
⑰ 何 人 韓公叔一 謂二 秦之 周一 絶二 而 韓一 伐二 者、 東周一 信二 也、
公何 周地一 与二 質使一 発二 楚上 之中 不下、 秦必 楚一 疑二、 周一 信二 不三、 是韓 伐天
不地 曰人也、 又 秦一 謂二 、韓彊 周地一 与二 、将 以 周於秦一 疑二 三 也、周 敢
受甲 不乙 不丙 曰丁 令戊 不己。
従って、
(二五)(二七)により、
(二八)
⑰「現行の返り点」
の「順番」に従ふ際の、
⑰「合成の返り点」=
⑰ □己レ 戊丁 □二二 □□一一 人地 □□□二レ 一□二レ 一□、二二 □一一 □、□
□下下 二二 □一一 二二 □一一 中上レ 上、□□二レ 一、三レ 二レ 一、□□地天レ 天□、
□二レ 一 丁丙 、□□二二 □一一 、三三 □二二 □□一一 □、□丙乙 □乙甲レ 甲 ⇒
⑰ 何 人 韓公叔一 謂二 秦之 周一 絶二 而 韓一 伐二 者、 東周一 信二 也、
公何 周地一 与二 質使一 発二 楚上 之中 不下、 秦必 楚一 疑二、 周一 信二 不三、 是韓 伐天
不地 曰人也、 又 秦一 謂二 、韓彊 周地一 与二 、将 以 周於秦一 疑二 三 也、周 敢
受甲 不乙 不丙 曰丁 令戊 不己。
然るに、
(二九)
⑰「変則の返り点」=
⑰ 何不己 令戊 人謂二 韓公叔一 曰人 秦之絶二 周一 而伐二 韓一者、 信二 東周一 也、
公何不下 与二 周地一 発二 質使一 之中 楚上、 秦必疑二 楚一、 不三 信二 周一、 是韓不地
伐天也、 又謂二 秦一 曰丁 、韓彊与二 周地一 、将三 以疑二 周於秦一 也、周不丙 敢
不乙 ⇒
⑰ 何 人 韓公叔一 謂二 秦之 周一 絶二 而 韓一 伐二 者、 東周一 信二 也、
公何 周地一 与二 質使一 発二 楚上 之中 不下、 秦必 楚一 疑二、 周一 信二 不三、 是韓 伐天
不地 曰人也、 又 秦一 謂二 、韓彊 周地一 与二 、将 以 周於秦一 疑二 三 也、周 敢
受甲 不乙 不丙 曰丁 令戊 不己。
従って、
(二八)(二九)により、
(三〇)
⑰「現行の返り点」
⑰「変則の返り点」
に於いて、
⑰「両者が表す語順」=
⑰ 何 人 韓公叔一 謂二 秦之 周一 絶二 而 韓一 伐二 者、 東周一 信二 也、
公何 周地一 与二 質使一 発二 楚上 之中 不下、 秦必 楚一 疑二、 周一 信二 不三、 是韓 伐天
不地 曰人也、 又 秦一 謂二 、韓彊 周地一 与二 、将 以 周於秦一 疑二 三 也、周 敢
受甲 不乙 不丙 曰丁 令戊 不己。
は、等しい。
然るに、
(三一)
⑰「現行の返り点」
⑰「変則の返り点」
に於いて、
⑰「両者が表す語順」
は、等しい。
といふことは、
⑰「合成の返り点」=
⑰ □己レ 戊丁 □二二 □□一一 人地 □□□二レ 一□二レ 一□、二二 □一一 □、□
□下下 二二 □一一 二二 □一一 中上レ 上、□□二レ 一、三レ 二レ 一、□□地天レ 天□、
□二レ 一 丁丙 、□□二二 □一一 、三三 □二二 □□一一 □、□丙乙 □乙甲レ 甲。
を見れば、固より、「その通り」である。
然るに、
(三二)
⑰ 何不レ 令丁 人謂二 韓公叔一 曰地 秦之敢絶レ 周而伐レ 韓者、信二 東周一 也、公
何不下 与二 周地一 発二 質使一 之上レ 楚、秦必疑レ 楚、不レ 信 周、是韓不天レ 伐也、
又謂レ 秦 曰丙 、韓彊与二 周地一 、将三 以疑二 周於秦一 也、周不乙 敢不甲レ 受。
のやうな、「複雑な漢文」に対して、
⑩ 恐 衆狙之 不 馴 於己
のやうな、「簡単な漢文」は、
「返り点」など無くとも、
⑩ 恐 衆狙之 不 馴 於己=
⑩ 衆狙の己に馴れ不るを恐る。
であることは、固より、「明らか」である。
従って、
(三三)
⑩ 恐二 衆狙之不一レ 馴二 於己一
といふ「漢文」が有った際に、
⑩ 恐 衆狙之 不 馴 於己=
⑩ 衆狙の己に馴れ不るを恐る。
といふ「語順」を表してゐるのは、
⑩ 恐二 衆狙之不一レ 馴二 於己一
といふ「返り点」だけではなく、
固より、
⑩ 恐 衆狙之 不 馴 於己
といふ「白文」自体が、
⑩ 恐 衆狙之 不 馴 於己=
⑩ 衆狙の己に馴れ不るを恐る。
といふ「語順」を表してゐる。
といふことに、なる。
もちろん、
(三四)
⑩ □二 □□□□一レ □二 □□一
に対して、その、
□の中に、「番号」を入れる練習だけを行ってゐれば、
⑩ 恐二 衆狙之不一レ 馴二 於己一
といふ「返り点」だけに頼って、
⑩ 恐二 衆狙之不一レ 馴二 於己一=
⑩ 衆狙の己に馴れ不るを恐る。
と、読むことになるのは、「当然」である。
然るに、
(三五)
読みの学習は、どこまでも文章の中において文字を読んで行うべきである。
□□で練習したのでは、動詞だからヲニト遇ったら返れの通り下から返って読
む、使役・否定詞だから後から読む、というようなことを少しも覚えられない
から漢文教育にはならない(原田種成、私の漢文講義、四六頁)。
といふことから、
旧制中学でもやったように、毎時間の初めの十分か十五分をかけて、黒板に前
回学習した中から単文を十問白文で書き、十人の生徒を前に出して返り点と
送り仮名をつけさせ、よくまちがえるところはを全員によくわからせる
(原田種成、私の漢文講義、四六頁)。
といふ指導を受けた、
中学生であれば、
⑩ 恐 衆狙之 不 馴 於己=
⑩ 動詞4 主語 否定詞3 動詞2 目的語1
であるが故に、
⑩ 恐4 衆狙之不3 馴2 於己1=
⑩ 恐四 衆狙之不三 馴二 於己一
である。といふことを、分かった上で、
⑩ 恐二 衆狙之不一レ 馴二 於己一
といふ風に、「返り点」を打ってゐる。ことになる。
従って、
(三六)
そのやうな場合の、
⑩ 恐二 衆狙之不一レ 馴二 於己一
といふ「漢文」は、
⑩ 四二 □□□三一レ 二二 □一一=
⑩ 恐二 衆狙之不一レ 馴二 於己一=
⑩ 衆狙の己に馴れ不るを恐る。
といふ「形」で、「訓読」されてゐる、「可能性」が、有る。
はずである。
平成二五年〇八月一二日、毛利太。
(三七)
「返読文字」や、
「ヲニト返る」等の、
「漢文訓読の知識」をベースにして、
① 汝をして妻子を蓄へ飢寒を憂ふるを以て心を乱さ不銭財有て以医薬を済
白せ使めん。
に対して、
② {汝をして[〔(妻子を)蓄へ(飢寒を)憂ふるを〕以て(心を)乱さ]不(銭財)有
白て以て(医薬を)済せ}使めん。
のやうに、
「括弧」を、加へることが、出来る。
② から、「ひらがな」を除く。と、
③ {汝[〔(妻子)蓄(飢寒)憂〕以(心)乱]不(銭財)有以(医薬)済}使
然るに、
③ {汝[〔(妻子)蓄(飢寒)憂〕以(心)乱]不(銭財)有以(医薬)済}使=
④ {□[ 〔 (□ A ) B ( □ C ) D 〕 E ( F ) G ] H ( □ I ) J □ ( □ K ) L } M
に於いて、
□1=A
□2=B
□3=C
□4=D
□5=E
□6=F
□7=G
□8=H
□9=I
□A=J
□B=K
□C=L
□D=M
により、
⑤ □□□1 □2 □□3 □4 □5 □6 □7 □8 □□9 □A □□□B □C □D=
⑤ 汝妻子1 蓄2 飢寒3 憂4 以5 心6 乱7 不8 銭財9 有A 以 医薬B 済C 使D
を、得ることが、出来る。
然るに、
⑥ {[〔(1)2(3)4〕5(6)7]8(9)A(B)C}D ⇒
⑥ D{8[5〔2(1)4(3)〕7(6)]A(9)C(B)}
は、十六進数。
従って、
⑤、⑥ により、
⑤ □□□1 □2 □□3 □4 □5 □6 □7 □8 □□9 □A □□□B □C □D⇒
⑦ □D □□8 □5 □2 □□1 □4 □□3 □7 □6 □A □□9 □□C □□B=
⑦ 使D 汝 不8 以5 蓄2 妻 子1 憂4 飢 寒3 乱7 心6 有A 銭 財9 以 済C 医 薬B
従って、
□が、パソコンのメモリーで、
□1~□D が、「配列」であって、
□1~□D の「値」が、「文字コード」である時、
「配列の添え字(1~D)」を、
「返り点(一・二点)」と、見なすことが、出来る。
然るに、
⑧「一二点を挟んで返る ⇒ 上下点を用ゐる。」
⑨「上下点を挟んで返る ⇒ 甲乙点を用ゐる。」
⑩「甲乙点を挟んで返る ⇒ 天地点を用ゐる。」
⑪「□乙□甲」⇒ 「□甲レ□」
⑫「有A銭財9」 ⇒ 「有二銭財一」
⑫「有十銭財九」 ⇒ 「有二銭財一」
白sである理由は、
白s□二□□一□二□□一 であって、
白s□二□□一□四□□三 ではない理由と、同じ。
従って、
⑦ 使D 汝 不八 以五 蓄二 妻 子一 憂四 飢 寒三 乱七 心六 有十 銭 財九 以 済C 医 薬B
⑧ 使D 汝 不八 以下 蓄二 妻 子一 憂中 飢 寒上 乱七 心六 有十 銭 財九 以 済C 医 薬B
⑨ 使D 汝 不丙 以下 蓄二 妻 子一 憂中 飢 寒上 乱乙 心甲 有十 銭 財九 以 済C 医 薬B
⑩ 使人 汝 不丙 以下 蓄二 妻 子一 憂中 飢 寒上 乱乙 心甲 有十 銭 財九 以 済地医 薬天
⑪ 使人 汝 不乙 以下 蓄二 妻 子一 憂中 飢 寒上 乱甲レ 心 有十 銭 財九 以 済地 医 薬天
⑫ 使人 汝 不乙 以下 蓄二 妻 子一 憂中 飢 寒上 乱甲レ 心 有二 銭 財一 以 済地 医 薬天
従って、
① 汝をして妻子を蓄へ飢寒を憂ふるを以て心を乱さ不銭財有て以医薬を済
白せ使めん。
といふ「訓読」から、
⑫ 使人 汝 不乙 以下 蓄二 妻 子一 憂中 飢 寒上 乱甲レ 心 有二 銭 財一 以 済地 医 薬天
といふ「漢文」を、得る。ことになる。
従って、
① 汝をして妻子を蓄へ飢寒を憂ふるを以て心を乱さ不銭財有て以医薬を済
白せ使めん。
といふ「書き下し文」を入力して、
⑫ 使人 汝 不乙 以下 蓄二 妻 子一 憂中 飢 寒上 乱甲レ 心 有二 銭 財一 以 済地 医 薬天
といふ「漢文」を、出力する「プログラム」を、書くことが、出来る。
平成二五年〇四月一一日、毛利太。
(三八)
①一・二・三
は、「番号」であるが、
「順番」を表す。といふ「意味」で、
②上・中・下
③甲・乙・丙
④天・地・人
も、それぞれ、「番号」である。
従って、
①一・二・三 は 「番号」である。
②上・中・下 は 「番号」である。
③甲・乙・丙 は 「番号」である。
④天・地・人 は 「番号」である。
然るに、
①・②・③・④
は、「番号」である。
従って、
①一・二・三・・・・
②上・中・下・・・・
③甲・乙・丙・・・・
④天・地・人・・・・
⑤ ・・・・・・
の場合は、「番号」の中に、「番号」が有る。
例へば、
上 一 二 中 下 ⇒
一 二 上 中 下
であれば、
「①・・・・」が、「②・・・・」の中に有って、尚且つ、
『①・・・・②・・・・』も、「番号(順番)」である。
然るに、
こういうロシアの入れ子人形のような性質を、コンピューター科学や言語学の、
心理学、哲学などではリカージョンとよぶ(ダニエル・L・エヴェレット、ピダハン、
2012年、317頁)。
従って、
「返り点」は、リカージョンである?
平成二五年〇三月〇八日、毛利太。
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平成二七年〇二月〇一日、毛利太。