参考にしてください

現状を理解するための参考資料:

かつて、昭和30年代のポリオの流行時に、当時日本で使われていた不活化ワクチンの効果

が悪く、時の古井厚生大臣の超法規的措置でソ連などから生ポリオワクチンを緊急輸入して流行

を抑えたことは周知のとおりです。

上田哲氏による「根絶」が参考になります。

またロシア人監督と栗原小巻主演による映画「未来への伝言」は多くの方々に見てほしい映画です

この映画では昭和30年代のポリオ流行時の様子が分かります。その時は生ポリオワクチンが

必要でした。

しかし、現在、自然感染のポリオがなくなった日本で、ワクチンによる麻痺こそが問題なのです。

上田哲氏の根絶を読むと、なぜ2010年の日本で不活化ポリオワクチンを輸入しないで国産に

拘るのか、その構造が見えてきます。

資料:

1:「ポリオワクチンに関するファクトシート」(H22年7月7日)国立感染症研究所(PDF)

2:年齢別ポリオ抗体保有状況(2009年)(ただし0~5Mは2名の検査結果)

0~2歳のポリオウィルスP1,P2,P3型に対する中和抗体価<4の人口を宝樹が推計した。

中和抗体価が4以上で麻痺予防レベルとされる。

年齢群を0~5M,6M~11M、1Y、2Yの4群に分け、P1、P2、P3の中和抗体(免疫)のない

比率(%)をグラフから読み取り、年間出生数およそ100万人として計算した。

年齢群別ポリオ中和抗体価<4の比率と推計人口の範囲

年齢 0~5ヶ月 6~11ヶ月 1歳 2歳

1型 0人(0%) 14万人(27) 10万人(10) 3万人(3)

2型 50万人(50) 16万人(33%) 9万人(9) 1万人(1)

3型 50万人(50) 36万人(72) 33万人(33) 9万人(9)

以上の数字から3つのポリオウィルスのいずれかに免疫を持たない人口は

0~5Mで50~100万人、6~11ヶ月で36~66万人、1歳で33~52万人、2歳で9~13万人

と推計される。それらを合計すると0~2才児の100~200万人が免疫を持たない可能性がある。

経口ポリオ生ワクチンによる重大な副反応であるVAPP(ワクチン由来弛緩性麻痺)は3型に一番多く、

ついで2型である。1型によるVAPPは極めてまれとのこと。3つのポリオウィルスを含む生ワクチンを

飲んでいて、3タイプにより抗体保有率が異なり、しかも抗体上昇の悪いP3と地上から根絶されたP2の

VAPPが多いのは重大な問題と言わざるをえない。