令和4年度の建築見学会の様子です。
山形市内にある歴史的建造物から現代建築までの様々な建物について見学しました。
・設計:本間利雄設計事務所・地域環境計画研究室
・緞帳デザイン: Ken Okuyama Design
・施工: 安藤ハザマ・山形建設・千歳建設・市村工務店特定建設工事共同企業体
・「旧済生館本館」は、明治11年9月に竣工した擬洋風の病院建築物。
擬洋風建築とは幕末から明治 10 年代にかけて、欧米の建築を日本の大工職人が真似て建てた建造物で、松本市の開智学校と並び全国的にも大変貴重で珍しい建築物である。明治 20 年代以降、西洋建築に対する認識が深まり正確に西洋様式の建築物が建設できるようになると、あまり作られなくなった。
創建当時は医学校が併設され、オーストリア人医師・ローレツが近代医学教育の教鞭をとったことでよく知られている。
昭和41年12月5日に国の重要文化財に指定され、それに伴い霞城公園内に移築復元の運びとなり、昭和44年に移築復元工事が完了し、管理棟を付設のうえ昭和46年に「山形市郷土館」として新たに出発した。
・設計:妹島和世建築設計事務所
・施工:清水建設
・設計:本間利雄設計事務所・地域環境計画研究室
・施工:株式会社渋谷組
・工 期:平成 24 年8月~平成 25 年4月
現在の文翔館である山形県旧県庁舎の設計は、東京都出身の田原新之助が担当し、米沢市出身の中條精一郎が顧問を勤め、イギリス・ルネッサンス様式を基調とし、両翼62.721メートル、中央の時計塔までの高さは25.149メートルである。
建物は、レンガ造りの3階建で、外壁は花崗岩の石貼り、屋根は玄昌石のスレートになっており、石柱、明かり窓、換気塔を施している。内部の設備や装飾は、リノリウムの床と照明器具、壁や天井の漆喰装飾と木部の装飾など、大正時代初期の洋風建築の特長を伝える貴重な文化財である。
また時計塔は、札幌の時計台に次いで2番目に古いもので、銅板飾りの塔屋と重錘式の動力で動く時計が珍しい。
山形県旧県庁舎は、1975年(昭和50)まで県庁舎として使用されていたが、同年県庁が山形市松波に移転して新庁舎を建設した後、1984年(昭和59)12月に国の重要文化財に指定された。1986年(昭和61)からは修理工事が始められ10年の歳月を経て1995年(平成7)9月完成した。修理工事にあたっては必要な構造補強を行ない、在来の材料と工法で進められ創建当時の姿の復原が図られた。(山形県ホームページより)
・設計:大西麻貴+百田有希 / o+h
・構造:RC造、S造(一部木造屋根)
・施工:高木・シェルター特定JV、Otias、石川建設産業、タカハシ電工
2025年「第34回村野藤吾賞 」、2023年日本建築学会賞(作品)を受賞