1980年『地獄の黙示録』でのデビュー以来、1,500本以上の映画字幕を手掛けてきた、まさに映像翻訳業界の「生ける伝説」。
映画の黄金時代を支え、今なお走り続ける氏が語る「字幕の中に見た人生」とは
戸田 奈津子氏
映画字幕翻訳者
東京都出身。津田塾大学英文科卒。
好きな映画と英語を生かせる職業、字幕づくりを志すが
門は狭く、短期間のOL生活や、フリーの翻訳種々をしながら
チャンスを待つ。その間、故清水俊二氏に字幕づくりの
手ほどきを受け、1970年にようやく「野生の少年」「小さな
約束」などの字幕を担当。
さらに10年近い下積みを経て、1980年の話題作「地獄の
黙示録」で、本格的なプロとなり、以来、1500本以上の作品
を手がけている。
来日する映画人の通訳も依頼され、長年の友人も多い。
主な作品
「E.T.」「フォレスト・ガンプ」
「バック・トゥ・ザ・フューチャー」
「タイタニック」「ラスト・サムライ」
「パイレーツ・オブ・カリビアン」「アバター」
「ミッション・インポッシブル」
著書
「字幕の中に人生」(白水社)「男と女のスリリング」(集英社)
「スターと私の映会話」(集英社)「字幕の花園」(集英社)
「スクリーンの向こう側」(WOWOW, 共同通信社)
「Keep on Dreaming」(双葉社)
対談
金 山氏 × 本田 恵子氏(聞き手)
通信会社KDDIが映画配給事業「KDDI Pictures」を立ち上げ、日本の映画市場に新たな動きを生み出しています。
情報・通信業の大手企業が映画ビジネスに参入した背景には、どのような経緯があるのでしょうか。
金山氏(KDDI株式会社 プロデューサー)と本田恵子氏(韓日映像翻訳者)を迎え、本田氏を聞き手に、映画配給の舞台裏や韓国映画の魅力、日韓の映画文化の違い、さらに映画を世界へ届けるうえで欠かせない翻訳の役割についてお話を伺います。
金 山氏
KDDI株式会社 プロデューサー
韓国ソウル出身。 京都大学院を卒業後に2003年にKDDI入社。
入社後にはモバイルサービス(電子書籍、ワンセグなど)を担当し、
2011年から映画の出資事業を立ち上げ及び推進。
以下事業経歴
・2011年~:映画出資事業を立ち上げ。
・2015年~:劇場との割引サービス(auマンデイ)をリリース。
・2021年~:映画「FUNNY BUNNY」のプロデュースを契機に映画制作にも事業を拡大。
・2023年~:KDDI Picturesという映画レーベルを立ち上げ。
・2024年~:韓国映画の買付・配給事業を推進。
プロデュース作品
・映画「FUNNY BUNNY(2021)」、映画「Winny(2023)」、
映画「人生に詰んだ元アイドルは、赤の他人のおっさんと住む選択をした(2023)」、
映画「ブルーボーイ事件(2025)」
韓国映画の買付作品
・「満ち足りた家族」「ラブ・イン・ザ・ビッグシティ」「Project Y」など
本田 恵子氏
韓日映像翻訳者
ワイズ・インフィニティ韓日字幕翻訳講座講師、神田外語大学講師。主な担当作品に「密偵」「それだけが、僕の世界」「このろくでもない世界で」「ケナは韓国が嫌いで」「ラブ・イン・ザ・ビッグシティ」(字幕)「犯罪都市 PUNISHMENT」「プロジェクト・サイレンス」(吹き替え)などがある。
日本アニメーションを代表するスタジオジブリの作品は、どのように海外市場へ届けられてきたのでしょうか。
1999年の入社以来、広報・宣伝、海外プロモーションを担い、三鷹の森ジブリ美術館の立ち上げにも携わってきた西岡純一氏が登壇。
長年にわたり作品発信の最前線に立ってきた立場から、ジブリ作品が世界へ広がっていった歩みと、その舞台裏を語ります。
西岡 純一氏
株式会社スタジオジブリ 広報・学芸担当
1960年熊本県生まれ。九州大学工学部を卒業後、外資系石油会社で勤務。1999年スタジオジブリへ入社し、三鷹の森ジブリ美術館の立ち上げと、スタジオジブリの広報・宣伝業務に携わる。2011年から徳間記念アニメーション文化財団事務局長、2017年より広報部部長を務めた。2023年夏より執行役員となり、海外プロモーション、広報、学芸を担当した。2025年10月より広報・学芸担当フェロー。徳間記念アニメーション文化財団評議員。3月開催の東京アニメアワードフェスティバル2026では、フェスティバル・ディレクターも務める
世界的なヒットシリーズの字幕翻訳を数多く手がけてきた林完治氏。
その翻訳は、どのような思考や判断の積み重ねによって生まれているのでしょうか。
本講演では、インタビュー形式で林氏にお話を伺いながら、長年第一線で活躍してきたキャリアを振り返るとともに、作品の読み解き方や言葉の選び方など、字幕翻訳者としての仕事の進め方や翻訳への向き合い方に迫ります。
林 完治氏
字幕翻訳者
大学時代(1981年)に菊池浩司氏の経営する学習塾のアルバイト講師として働き、
卒業後は同氏の経営するACクリエイトで字幕制作と字幕翻訳に携わる。
1988年に妻の留学に付き添い渡米。手抜きの主夫業をしながら、ジョギング、劇場公開映画、レンタルビデオ、
ケーブルTV三昧の日々を送る。
妻の卒業後、ヨーロッパ、アジアを巡り、1992年に帰国。フリーの字幕翻訳者として現在に至る。
主な担当作品に「アベンジャーズ/エンドゲーム」「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」「マトリックス」シリーズ
「スターウォーズ」新三部作「野生の島のロズ」他多数