もっと深く学びたい
短期大学から大学へ編入学
短期大学から大学へ編入学
𠮷年 唯音さん
大阪女学院短期大学2022年卒業。もっと深く学びたいと大阪女学院大学3年次に編入学。同大学 2024年卒業。(2024年3月取材)
いきなり4年間という長い時間を同じ環境で過ごし、自分が本当にしたい学びに出会えるだろうか。そんな想いから、2年後にもう一度選択の機会があると考えて短期大学への進学を選んだ𠮷年さん。「国際協力を学べる、それを英語『で』学べる。英語だけでなく韓国語も本格的に学べる。ミッション系で、それに家からも近い。すべて条件がそろっていたので、大阪女学院短期大学への進学を決めました」。
大阪女学院は明治時代に開校したミッションスクールがルーツで、創立以来ずっと、授業のある日は礼拝が行われてきた。クリスチャンであることを求められるのではない。強制でもない。ただ「一人ひとりがかけがえのない存在である」ということに、学生一人ひとりが気づいてほしい。このキリスト教の精神に基づく願いが教育の基盤にあり、礼拝も大切にしている。𠮷年さんにとって、この礼拝が学生生活で欠かせないものだったという。「自分の能力に関係なく、ありのままの自分に価値があり、愛されているということをここで何度も教わりました」。なぜなら入学前までは「人は何かができることによって評価されるものだと思っていた。優秀ではない自分は誰にも愛してもらえず、一人になってしまうと思っていました」。そんな苦しさを抱えていた自分。忙しい授業の合間、チャペルで静かに座り、自己をかえりみる。聖書のメッセージにふれ、教職員や先輩のお話を聴く。この時と場が大きな支えとなって、「それまでは成績など優秀であることが素晴らしいと思っていた」考えも変わっていった。「ありのままの自分を隠さずに、頑張って、成長していく、その姿が素晴らしいのだと思うようになり、心がとても楽になりました」。
短大2年間を過ごし、さらに深く学ぼうと大阪女学院大学3年次へ編入学した。短大と違って大学では、3,4年次で専門分野を深めていく。彼女はもともと興味があった国際協力コースを選択した。その専門科目の学びにおいて特に「授業を受ける前と後とで、だいぶ自分が変わったな」と思ったという。「よく“文化を尊重”というけど、それは確かにいいことだけど、一つの文化にもいろんな面がある。紛争や人間阻害に繋がっていくこともある。自分が今まで見てきたのはほんの一面でしかない、正しいと思っていたことも見方を変えれば“えぇっ!?”となる。すごい衝撃でした。世界のニュースを聞いても、いろんな面を見ようとして、単純には考えなくなりました」。
国際協力コースで学んで感じたもう一つ大きな変化は、「世界の課題に対して、自分のほうにも問題があったという気づき。たとえば開発途上国の課題についても、私たちの生活の中で改善していくべきことがある」。
また、「いろいろな授業の、点と点が繋がる時があってそれがすごく面白かった」という言葉には、さまざまな科目にわたって世界の課題を学ぶという大阪女学院の特徴がよく現れている。
「この大学では“あなたはどう思うのか”と、自分の考えをいつも聞かれる。周りには年齢も地域もいろんな友達がいて、“自分は自分”というスタンスでいられる」。そんな彼女の卒業研究のテーマは「世界市民の役割」だという。「まず自分に目を向ける、そして世界に目を向けて何ができるか、だと思います」。自分なりの問題意識と言葉をもって、今後も世界市民として歩んでいこうとする姿がそこにある。