和光鶴川小学校では、「子どもを真ん中に」という考えのもと教師と保護者の理解や協力を大切にしています。
「親和会」は、教師と保護者で作られていて、公立学校で言う「PTA」にあたります。子どもの豊かな成長のために、話し合いを中心に、互いに理解を深め信頼し合うことを大切にしながら様々な活動を行っています。
●学級親和会●
学級親和会は、学級ごとに開かれる保護者と担任教師の集まりで、親和会活動の基礎となる大切な場です。
各学級ごとに毎月1回開かれます。担任からは学校生活や学習の様子が、保護者からは家庭での子どもたちの様子が話しあわれます。活動に向かう子どもの姿や学級の課題も名前を出しながら率直に交流し合います。
良いこともそうでないことも、子どもの成長には欠かせない大切なもの。
大人から問題と見えることも実は子どもにとっては沢山の学びがあり、学級づくりの大切な要素となります。
子どもの関係の中で起きる様々なできごとを、なぜそれが起こったのか、子どもの思いを共有しながら一緒に考え、理解を深められたらと思います。
和光鶴川小学校の親和会には、健全で信頼できる親和会づくりのために大切にしている5か条があります。
<親和会心得>5か条
その1
ひとりだと 思わず決めず 諦めず
その場で意見を 出し合おう
その2
親和会 話した中身は 心に留めて
子どものためにも 子どもに話さず
その3
子どもがね つねに真ん中 忘れずに
親と教師で 共に話そう
その4
みんなして 力を合わせ 親和会
作っていけば 百人力だ
その5
悩んだら こたえてくれる 親和会
親も教師も めざしていこう
(2009年度委員会・作成)
●役員・実行委員●
2024年度親和会委員会文化企画ゲスト「お笑い米軍基地」さんと一緒に
親和会には、役員や係があります。
役員には、「委員会」「学級担当」「私学部」「広報部」があり、実行委員には「教育懇話会」「運動会」「秋まつり」があり、毎年各学級から担当者を出しています。
親と教師が理解し合い協力し合う「三位一体」の学校づくりの大切な一部となるお仕事です。
役員や実行委員を引き受けることで学校の先生との関わりが増え、学校のことが分かるようになり、理解が深まっていきます。
また、学級を超えたつながりができることで、子育ての幅が広がったり、見通しにつながったりします。
●サークル●
鶴小の親和会のもう一つの特徴として「サークル」活動があります。
同じ興味や趣味を持つ保護者同士が集まり、様々な活動をしています。
サークルは、親和会員には広く開かれていて、参加や活動の仕方も自由です。
鶴小にいる6年間、親も楽しく活動し学んでいます。
「2025年度サークル一覧」
「生と性を話す会」
「音楽サークル」
「鶴っ鼓座」
「鼓父志」
「民俗舞踊を楽しむ会」
「和光の食と生活文化の会」
●よくある質問にお答えします ●
答えてくれた方:和田副校長、親和会員
Q1.子どもの学校での様子が見たいです。学校に行って一緒に関わる機会はありますか?
●先生
「1学期に2回、2学期に2回の授業公開があります。担任の先生の授業や専科の先生の授業を見ることができます。
行事では、運動会、秋まつり、うたの会、劇の会が公開されます。最近、自分の子どもの出番だけ参観というスタイルが増えているようですが、鶴小ではすべての学年の様子を見ることができます。授業などでお手伝いをお願いする機会も各学年けっこうあります。そんな時は、活動を通して学級の様子を感じることができます。」
●親
「毎月学級親和会があるので、月に一度は最低でも学校に行く機会があります。それに加えて、鶴小は授業公開も平日や休日など多く開催していて、子どもが普段クラスでどのように授業を受けているのかよくわかると思います。
その他に、何のために学ぶ学習なのか、親も考える教育講座(教科学習・総合学習・行事、各学年の発達の特徴など)も定期的に開催してくれるので、学校教育や子育てに対する理解は深まると思います。また、1年生では針と糸を使う授業でのおうちの方のお手伝いの呼びかけがあったり、各学年でも調理の授業でお手伝いにいったり、近隣にの校外学習に出かける際の付き添いに行くことがあります。鶴小は、学校のことに親も積極的に関わらせてくれる、開かれた学校だと思います。家とは違う学校での子どもの姿に成長を感じたりします。」
Q2.共働きで学級親和会に毎月行けません。大丈夫でしょうか?
●先生
「共働きの家庭は増えています。すべての親和会に参加するのは難しいかもしれません。それでも、参加できる月を意識することは大切だと思います。子どもの成長には旬があり、その時その時、心を動かし、喜んだり悩んだりします。
少しでもお家の方と子どもの様子を共有し、家庭でどう関わればよいのか、考えるきっかけになればと思っています。
また、お家の人どうしの交流は、自分の見方や考え方を広げてくれます。参加してよかったと思える親和会作りをお家の方と作ることを心掛けています。」
●親
「学級親和会の参加は自由ですし、みなさんご家庭ごとに様々な事情があるので、参加できる月に参加すれば大丈夫です。
また、クラスの様子は、担任の先生がこまめに学級通信で知らせてくださるので、子どもたちの様子や今学んでいることなど、とてもよくわかることができます。」
Q3.話し合いが苦手です。自分の子どもが問題を起こした時など参加しづらいのではないでしょうか?
●先生
「子ども同士の関わり合いの中で、思いのすれちがい、ぶつかり合いは当然起こります。
親和会は問題をジャッジする場ではありません。その問題がどんな経過の中で起こったのか理解すること、それぞれの子どものどんな思いなのか、わかることが大切です。深い子ども理解があって親もどうやって関わればよいのか見えてきます。
また、「教室で起こったことは教室でしか解決できない。」といいますが、親の立場で何ができるか考え合うのが親和会です。問題を親も一緒に乗り越えていくことが大切です。」
●親
「クラスで起こったこと、子どもたちの様子をありのまま先生が話してくださるのは、誰かを批判したり責めたりするためではなく、起こったことをおうちの方と一緒に考えて、子どもの成長を皆で見守っていくためにあると思っています。
「すべて話してもらえる」という安心感や信頼は何にも代えがたいものです。そうした中で、親も沢山の子どもの想いを共有し合いながら、「どの子もわが子」の気持ちで一緒に学び成長していきます。無理して話す必要はありませんが、話すことで広がっていくこと、気持ちが楽になることを実感する6年間でした。親和会は、人生を通して子どもと一緒に成長していける、本当に短いかけがえのない時間だと思っています。」
Q4.仕事をしているので役員や係実行委員会など、やってみたいですがやり切れるか心配です。
●先生
「小学校6年間の成長はあっという間です。そして、親が子どもの生活や学習、行事などの学校づくりにかかわり、一緒に楽しめる時代も小学校までです。あとからやればよかったと後悔するのではなく、できる範囲でやってみて、子どもの成長を感じ、一緒にやって楽しかった、そう思えるといいなと思います。親同士で支え合い、工夫していることもたくさん見てきました。ぜひ、挑戦してほしいなと思います。
鶴小ほど、親にも出番のある学校はありません。自分に合った親の出番を見つけてほしいです。」
●親
「学級親和会同様、家庭ごとに様々な事情があるので、役員や係のお仕事も、互いにできることを協力し合いながら行っています。
「大丈夫かな?」という不安は誰しも抱くものだと思います。ですが、「やってみたいな」「楽しそうだな」という気持ちを大切に飛び込んでみると、思った以上に楽しくて夢中になることも沢山ありました。
また、鶴小の親和会は、誰がやっても負担なく簡単にできるように長年かけて沢山の工夫がされていると思います。
学年を超えてつながることができますし、一年を終えるころには「楽しかったな」「やってよかった」と思えることも沢山!
一緒に楽しみながら、学校づくり、親和会づくりに参加していただけたらと思います。」